花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

誰でもよかった

2014-05-29 00:41:01 | Weblog
 「殺す相手は誰でもよかった」、AKBのメンバーにのこぎりで襲いかかった犯人がこう言っていると朝日新聞は報じていました。それを見て、ちょうど6年前に起こった秋葉原の無差別殺傷事件のことを思い出しました。また、社会学者・見田宗介さんがこの秋葉原の犯人について「まなざし不在の地獄」と分析していることも思い出しました。見田さんは「現代社会はどこに向かうか」(弦書房刊)の中で次のように述べています。「彼は、自分は誰からも反応されないし、喜んでくれる人も、必要としてくれる人もいないし、やりたいこともない。それだから『リア充のやつら』と言って、恨んでいた。(中略)自分にはリアリティがないからです。」そして、「誰からも反応されないし、喜んでくれる人も、必要としてくれる人もいない」状態を、「『まなざし不在の地獄』なのです。まなざしが無いということ、誰も見てくれないということの地獄です。」と呼んでいます。AKB事件の犯人が「誰でもよかった」と言っているのは、とりもなおさず自分自身が「誰でもいい」、つまり置き換え可能な名無しの権兵衛、「まなざし不在」の存在だと言っているように思えました。

得をするのはだれか

2014-05-22 01:29:10 | Weblog
 かつて日本は朝鮮戦争やベトナム戦争の時、アメリカにモノを売って大変儲けました。戦争をした国より戦争をしなかった国が得をした訳です。もし、日本が集団的自衛権を行使して武力紛争に介入出来るようになったとしたら、得をするのはだれかと考えました。物心両面において豊かになりそうな人が一般庶民の中に思い浮かびません。日本および周辺諸国の緊張感が高まれば、武器産業は得をするような気がします。なんだかんだ理屈をこねまわしている人たちは、裏から手を回されているのではないかしらと勘繰りたくなりました。

衣替え

2014-05-18 15:35:12 | Weblog
 この頃ではクールビズが衣替えと同義になっています。5月になって会社の同僚も、街で道行く人たちも一斉に襟元が涼しげになりました。蕪村の句、「更衣(ころもがえ) 野路の人 はつかに白し」なども思い出されます。そのような中、ぎこちなく黒いスーツを着ている就活生を見かけます。先日、祇園での飲み会に出かけた時も、駅の構内や街中を黒スーツに黒カバンの就活生が何人も歩いていました。早いところでは4月に内定を出した会社もあるようです。今年は企業の採用意欲が高いと聞きますが、それでも、これからの梅雨、そして夏の盛りにかけて、あせりとともにスーツの暑苦しさから解放されない可哀そうな学生も出てくることでしょう。

 梅雨前に 衣替えたき よねんかな

F1歳時記

2014-05-12 21:26:29 | 季節/自然
 昨晩、11時半からBSフジで久しぶりにF1GPを観ました。このところ熱心に見ていなかったので、知らないチームが結構あり馴染のない車が多いうえ、最近はいつも朝早く目が覚めるているのと、今日は日曜とあって夕方からそれなりの量のお酒を飲んでいたので、目がしょぼしょぼする中、眠いのをこらえながらのTV観戦でした。
 ところで、今回のレースはスペインGPでいよいよヨーロッパ・ラウンドの始まりです。例年、オーストラリアGPでF1が開幕すると、「春になったなぁ」と感じ、ヨーロッパ・ラウンドが始まると、「春も終わるなぁ」と感じます。そして次回はモナコGP。モナコGPを観ると、「初夏に入った」感じがしてきます。すっかり早寝早起きになったので、深夜に放映されるF1レースを秋の深まりを感じる日本GPまでにどれだけ観られるか分かりません。それはさておき、自動車レースにすら季節感を感じるのは日本人ならではの感性なのかもと思いました。

5月の空

2014-05-06 17:59:06 | 季節/自然
 G.Wのある日、近所の公園で草むらに座ってビールを飲みながら本を読んでいました。ふと目を上げると、真っ青な空が気持ちよく拡がっていました。空が身近に感じられ、公園にいるみんなを包み込んでいるようでした。石を投げれば届きそうと言うほどではありませんが、気球に乗れば空の青さに手が触れられるのではないかと感じられました。

 鯉のぼり 空を呑まんと していたり