花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

MGC

2019-09-16 21:50:57 | Sports
 東京五輪のマラソン代表選手を決める日曜日に行われたMGC(マラソン・グランド・チャンピオンシップ)のレースは、日本のマラソン史上、今後長く語り継がれることになるのではないでしょうか。設楽選手の大逃げ、40キロ地点からの3選手によるデッドヒート、五輪への熱い思いが各選手から伝わる、片時も目が離せない熱い闘いでした。私自身、マラソンで手に汗握った度合で言えば、かつて瀬古選手がトラックに入ってからラスト100メートルでイカンガー選手を振り切った福岡国際マラソンに匹敵したのではないかと思います。

 見事1位となった中村選手と優勝候補と目されBig4と呼ばれた4選手のレース後のコメントを、朝日新聞朝刊から拾ってみました。

 優勝した中村選手:「ラスト800メートルのところに上りがある。間違いなくここがポイントになる。夏のレースは大崩れしたことがない。42キロを通して勝負しようと考えていた。」

 2位の服部選手:「流れに身を任せる。絶対に深追いしない。最後は自身があった。まだ足が残っていた。」

 本命と言われながら3位だった大迫選手:「本当にレベルの高い国だと感じた。足が残っていなかった。最後の1キロの短い坂でやられた。」

 スタートからハイペースで後続を引き離し37キロ地点まで1位を走っていた設楽選手:「逃げたことに後悔はしていない。やりきったという思いはある。今は休みたい。何も考えられない。」

 完走中最下位だった井上選手:「頭の中がゴチャゴチャしていて、訳が分からない。」

 勝負の綾が少し変われば結果も違ったものになったかもしれない、それほどハイレベルのレースは見応えがありました。もし、山際淳司さんが生きていれば、どんな文章を紡ぎ出したかと残念に思えるほどでありました。

 ちなみに女子1位の前田穂南選手も素晴らしかった。今回のタフなコースを「夏に!」2時間25分台前半で走ったことは、2007年の東京国際女子マラソンを2時間21分台で走った野口みずき選手に近いものがあると思います。

 MGCは、私たちの気持ちが東京五輪に向けて大いに盛り上がっていく格好のスタートラインとなったような気がします。

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