花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

風とともに去りぬ

2011-09-22 01:44:13 | 季節/自然
 9/21、東京は午後から台風による暴風雨に見舞われました。夕方、会社の窓を雨がビシャビシャ叩くので、外はどんな様子かと斥候に出てみました。風は絶え間なくゴォーと吹きつけ、横殴りの雨でした。数日前に髪を短く切っていたので、風で頭がぐしゃぐしゃになることはありませんでしたが、顔には大きな雨粒がへばりついていました。強風を全身に受けながら、「冬の八ヶ岳の烈風はこんなもんじゃないね」と強がってみました。確かに、冬山ではこんなものじゃない凄い風が吹くことがあります。冬山装備で固めた身体を風がダッダッダッと容赦なく打ち、風に向かってぐいと踏ん張っていなければ飛ばされそうなくらいの風が吹きます。しかし、風に対して踏ん張ることばかりを考えていると、一瞬風が止んだ時につっかえ棒が外されたようになって、つんのめって転がることになります。それが急峻な場所であれば、宙を舞って谷底に落ちてしまいます。冬山で強風にあおられた時は、踏ん張りつつも、風が止まる一瞬を頭の片隅に置いておかなければなりません。そんなことを思いながら、大荒れの中の帰り道も冬山で鍛えた耐風技術があればなんてことはないさと、またまた強がっていましたが、生憎の残業で遅くまで残り、会社を出た時には台風の暴風圏は既に過ぎ去っていました。大荒れを期待した帰り道では、何事もなかったかのように蟋蟀が鳴いていました。

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