高麗橋桜花 徒然日記ー料理人はどこまでできるのか ー

「高麗橋桜花」店主・「大阪食文化研究所」主宰森田龍彦のブログです。どうぞご贔屓にお願い申し上ます。

大有研 20周年記念イベント

2006-01-31 | 大有研の活動

 先週の日曜日に大有研(大阪有機農業研究会)の発足20周年記念イベントを行いました。

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 今回のイベントは大阪YMCAの高校生達とのコラボレーション。YMCAの在校生・卒業生の方にも参加してもらいました。画像はパーティー前に行われた、ミュージカル終了後の挨拶のシーンです。料理班の私は客席で見学。勿論、プロ級とは言いませんが、とても楽しくて・とても面白くて、でも食べることの大切さを感じる内容でした。

 パックのとり肉しか見たことがない子供が、はじめて鶏がとり肉という事実を知る。鶏に対して愛情を持ってしまった子供や食べさせようと努力する親、食べられる鶏たちの言い分などが楽しく・少し切なく演じられていました。

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 こちらはパーティーに出された料理の画像です。

有機食材を料理班のメンバーが、それぞれ調理して持ち込みました。飲み物は100%天然果汁のジュースやビオ・ワインなどなど。

本当はいろいろと紹介したいのでけれど、品数がとても多いので私の作った料理を何品か紹介。

 

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大根と金時人参を白味噌煮。白味噌に少し麹味噌(赤)を加えて、甘すぎないように焚きました。トロミをつけないと、ただの味噌汁の具のようになってしまうので、御飯を出汁と一緒にミキサーにかけてそれを溶いてトロミをつけました。こうすると、味噌が丸く優しい味に仕上がります。

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 平飼い玉子の出し巻き。

 蓮根の炒め煮ー蓮根を1度下茹でしたあと、サラダ油でよく炒めた後に味醂・酒・砂糖・濃口醤油をヒタヒタくらいまで入れて、じっくり炊き上げます。仕上げに胡麻油と七味を振り掛けます。

 さつま芋蜜煮ーさつま芋を水と砂糖で煮て、仕上げにブランデーを入れました。梅酒でも美味しく頂けますよ。

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 蕪のカレー風味ー鶏肉と昆布、お酒で出汁をとり、そこに蕪と金時人参・牛乳を加えて焚きました。仕上げにカレー粉とバターを入れて出来上がり。カレー風味なので、カレーの余韻が残るほどにしておくと、上品な味に仕上がりますよ。

 このパーティーには、高校生も合わせる約150人ほどの方々が来て下さいました。また参加してくださったゲスト様との新たな出会いもありました。また、普段なかなか会うことのできないスタッフとの交流も生まれました。そして、このパーティーの料理を作りながら、ずっと考えたていたことに自分なりの答えが見つかりました。

 わたしの目指したい料理の目標のひとつー料理を食べた後に、普段の食事をもう少し大切にしてみようと思っていただくことが出来る料理。有機だとか、こだわりだとか、優れた料理技術だとか、そんなものを全て自分の中で消化して、食べることを大切にしたくなる料理を作れる料理人になりたいです。

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