高麗橋桜花 徒然日記ー料理人はどこまでできるのか ー

「高麗橋桜花」店主・「大阪食文化研究所」主宰森田龍彦のブログです。どうぞご贔屓にお願い申し上ます。

西野農園さん訪問。

2006-07-30 | 生産者訪問

 長居にある西野さんの畑。大阪の料理人には名の知られた生産者さんです。

 主に春菊を栽培されていますが、天王寺蕪の生産者さんとして浪速魚菜の会でも大変お世話になっております。今回は西野さんからのお誘いを受けて、ジャガイモを掘りに。折角、西野さんのようなこだわりのある生産者さんのお話を聞く事が出来るので、なにわ翁のご主人やサグラのスタッフの方達とご一緒に畑に訪問させて頂きました。

 アンデスは地上に出た茎のすぐ下に生えています。それもそのはず、ジャガイモは根が肥大したものですなくて、茎が肥大したものなのですからね。地上に出たばかりのジャガイモをかじると特有の風味や甘さはないけれど、060723_1115とても瑞々しくてえぐみも少ないですね。

 あとは、朝捥ぎのとうもろこしやトマト、まだ小さなオクラをご馳走に。目に見える変化は少ないですが、野菜は本当に鮮度が大切だなと感じる一瞬です。特にオクラは、市販されている成長しきった上に、捥いだ後にかなり時間の経ったものと比べると違いは歴然です。

 

060729_1148_1 後日、訪問時のお礼を届けに息子2人をつれて再訪問。

ご主人さんは不在でしたが、 奥様が対応してくださり、折角子供さんも一緒だからとじゃがいも掘りをさせて下さいました。ほんとうに有難うございます。

 日常の中ではなかなか難しいのですが、たまに このように自然とふれあう事によって、子供達も大喜びですし、その中で少しでも 食べ物の大切さを感じてもらえたらと思っています、。現に長男は多少の好き嫌いはありますが、野菜を食べないと畑にいけないよと言うと頑張って食べようとしてくれます。

  初めて私が生産者見学に訪れたのが西野さんでした。
その時も子供達と一緒だったのですが、野菜と土に触れてとても喜ぶ姿を見てから、体感の大切さや食育などにより深く 関心を持つようになったのです。
 
 都市型農業の果たす役割には、このような農との出会いを 生み出すことも大きな存在価値の一つではないかと考えています。

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岸和田の恵み

2006-07-26 | 生産者訪問

 岸和田に包近(かねちか)は知る人ぞ知る桃の名産地。およそ百年の歴史を持ち、現在も白鳳や清水白鳳などが6月の中旬から八月の中頃まで出荷されます。一部市場にも出回っていますが、今回は直接、包近選果場に訪問。その日に収穫された桃を、昼の1時半から販売しています。

Dscn1752  包近の桃の特徴は、木で完熟してから収穫するので、甘みがとても強いとのこと。Mサイズが一個160円程。購入した白鳳は見た目は色っぽくてあまり甘くなさそうのに、食べるととても風味が強いのです。たまたま家にあった和歌山の紀ノ川産も桃と食べ比べると、包近産の後に食べると、とても水っぽく感じてしまうほど。生産者さんによっても出来が異なるので全てを評価することは出来ませんが、大阪産の桃も十分過ぎる程、素敵なものでした。

 この包近の選果場を訪れる前に、有機農家さんが集まる集落を訪問しました。

 有機栽培が集落単位で行われているのは、全国的にもとても珍しいことです。そして、この集落では30世帯のうち、約半数が有機農業に携っておられます。今回訪問させて頂いたのは、この集落のリーダー的な存在である堀田さんです。

 堀田さんが、有機農業に取り組み始めたのは、約30年程前だそうです。そのきっかけは有沢佐和子さんの複合汚染という小説だそうです。農薬は、もともと農家さんの重労働を軽減するために考えられたものでしたが、その農薬は当時戦後間もない日本軍が所持していた大量の化学兵器によって作られたものありました。それが食物だけでなく、人体にも大きな悪影響を及ぼすことをこの本には書き示していたそうです。

Dscn1757  もちろん、この30年間の間は、試行錯誤の連続だったそうです。有機農業への変換による収穫量の不安定さなども乗り越えて、今でも多くの世帯の方が有機農業に携っているのです。また、有機農業は自身での種取もおこないますので、石川早生などの大阪ゆかりの野菜達も栽培されていました。また、この辺りはとても農業に適していて、都心からそんなに離れることなく、また和泉山系の綺麗な水となだらかに広がる田畑の環境は、そうざらにあるものではありません。

 作り手を信頼できる関係、環境にも配慮した農業を継続してこられた姿勢に、心がとても熱くなりました。また、子供と一緒に遊びにおいてとお声を掛けて頂いたので、是非この素晴らしい環境を子供にも伝えたいと思います。

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第四回 オーガニック料理教室

2006-07-25 | 料理日記

 7月16日の行ったオーガニック料理教室は今回で4回目になります。

Tatekanban  連休の谷間の日曜日。天候もあまり良くなく、告知も遅れたので参加者が少ないかもと心配していました。しかし定員には達しないものの、13名の方がご参加くださいました。中には4回連続参加してくださっている方や滋賀や大阪の南部からわざわざお越し下さった方もおられました。とても嬉しいことです。

 今回の一番人気は、ノンオイルの豆腐ドレッシング。折角、健康のために野菜を食べていても、保存料などが入っていれば本末転倒ですよね。他にも夏に食欲が落ちた時に食べやすい山芋トロロ・とうもろこしのスープを皆さんに覚えていただきました。アンケートのコメントも好評のようで、参加者の方にも主催者の方にも喜んでもらえて、私もとても嬉しかったです。

 このブログでも何度も書いていますが、はやり食の原点は家庭料理です。料理屋のエッセンスをご家庭でも取り入れて、普段の食事が素敵なものになることが食を改善するための一つの方法だと思います。

 遅くなりました、レシピはこちらからどうぞ。。「716.doc」をダウンロード

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やなもり農園さんと中尾酒造さんと吹田慈姑

2006-07-19 | お酒について

 箕面ビールの大下社長に連れて来て頂いたやなもり農園さん。

 大下さんが箕面でとてもおいしい野菜を作る人がいてるとご紹介してくださいました。こだわりを持って仕事に取り組まれている方の太鼓判、とても楽しみにしておりました。

Dscn1751  実際に農業には携わっていないのですが、いろいろな生産者の方を訪問したり、お話させて頂いているうちに僅かではありますが農業に対しての知識はついてきました。そして、いろいろ生産者さんのとれたての野菜も食べてきました。その中でも、やなもりさんの野菜はとても個性的でした。ここまで野菜の味をしっかりコントロールしている方に初めて出会いました。追肥の仕方など、ほんとうに独特の栽培方法をお持ちでした。(画像の半熟パプリカやまくわ瓜など、個性的な野菜達。胡瓜やトマトも美味。)

 野菜もそうなのですが、お母様が漬けたキュウリのぬか漬けが絶品でした。作り方はとてもシンプルなのですが、とても綺麗なぬか床でした。突然の訪問にも関らず、いろいろ案内して頂き、学ばせて頂きました。やなもりさんにも、大下社長にも、感謝の気持ちでいっぱいです。(やなもりさんはこのブログにも書き込みをしてくださって、とても嬉しかったです。今後ともよろしくお願い致します。)

 やまもり農園さんを後にして、今度は茨木にある中尾酒造さんへ。

 今年の冬に実際にお酒造りを体験させてくださった酒蔵さんです。残念ながら中尾さんには会えませんでしたが、今期の中尾酒造のお酒を試飲させて頂きました。見山・凡愚の他にも、彩都という地元で作った山田錦で作られたお酒もありました。中尾酒造さんはどれも綺麗なお酒です。濃厚さよりも、シャープな感じを受けます。(女性の方には、特に気に入って頂けるのではないでしょうか。)

 酒米を地元の生産者さんとともに広げていく取り組みがとても素敵な中尾さんのお酒。復活した三島雄町で作られた見山は我が家の冷蔵庫で冬の訪れを待っています。この夏は今回の一番のお気に入りの凡愚の純米吟醸を楽しもうと思います。

 この日、最後は吹田慈姑の生産者さんの平野さんの畑へ。

 平野さんは不在だったのですが、吹田慈姑がどのように育っているのかを知りたくて訪問しました。以前に、上野修三先生の勉強会で食べた吹田慈姑の味の良さがとても印象的だったのです。

 Dscn1748

 花をつけて吹田慈姑が実をつけるのは、10月頃。今は有機認証を持つ平野さんお一人しか作り手がおられません。この慈姑食べたら、慈姑への価値観が変わるくらい美味しいですが・・。

 

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生産者さん訪問のお知らせ

2006-07-18 | 生産者訪問

滋賀県 大中農友会・琵琶湖博物館バス見学ツアー  
太陽と琵琶湖の恵みをいっぱいに受けて育った野菜たちに会いに行きませんか?
学んで食べて、夏の有機畑を満喫しよう!

●日   時 : 7月22日(土) AM 8:00 集合 PM6:00 解散(予定)
●集合・解散 : 大阪梅田 中央郵便局前 (スタッフが旗を持ってお待ちしています)
●内   容 :
10:00~13:00 大中農友会へ到着 田んぼと畑の見学
トウモロコシ畑で遊ぼう 大中の皆さんとの交流会(お弁当)
14:00~16:00 琵琶湖博物館
(館内を自由に見学していただきます)
18:00  解 散
(交通事情により、時間が遅れる場合があります。あらかじめご容赦ください)
●持 ち 物 : お弁当・水筒 帽子 筆記用具
●参加費用 :  大人(中学生以上) 3,000円    子供  1,500円
●費用にふくまれるもの: 往復交通費(バス代)、琵琶湖博物館入場料、保険料
●定  員  : 45名
●募集期間 :7月3日(月)から 定員になり次第締め切らせていただきます。
●お申し込みは:POFA事務局(TEL:06-6864-1081 FAX:06-6864-1082)
e-mail:pofa@nifty.com からもお申し込みできます。
★参加者全員のお名前と年齢をお知らせください。
お問い合せ・お申込みは
  ポラン広場有機農業協会(POFA)事務局
担当者:小林重仁
TEL:06-6864-1081
FAX:06-6864-1082
pofa@nifty.com

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