高麗橋桜花 徒然日記ー料理人はどこまでできるのか ー

「高麗橋桜花」店主・「大阪食文化研究所」主宰森田龍彦のブログです。どうぞご贔屓にお願い申し上ます。

なにわ葉物野菜文化と料理

2006-01-31 | 料理日記

 月曜日はおおさか食研会主催の勉強会に参加しました。

 今回のテーマは蘇った難波ねぎと大阪高菜。勉強会の進行はなにわ魚菜の会代表の笹井さん,料理は上野修三先生が担当されて、なにわ野菜に関係深い方々が参加されて行われました。

60130_134900_1

 左から今回のテーマになった黒菜と難波ねぎ。そして、大阪は能勢高山で作られた真菜が並びます。黒菜は小松菜に良く似ています。耐寒性があり、大阪北部では天満菜(大阪しろ菜)と同様に古くから栽培していたとみられる。写真の左がそうなのですが、これは種をとるためにかなり大きく育てられています。

 難波ねぎは、有名な九条ねぎの原種にあたるものだと考えられています。今の葱よりも太くて、粘りが強いです。

60130_1350_1

 左が吹田慈姑。右が京野菜で有名な九条ねぎです。この九条ねぎは原種に近い状態で栽培され続けているそうです。かなり太くて立派ですよね。こんなに大きくなるにはちゃんと理由があります。葱がある程度大きくなったら、1度収穫します。そして、干して乾燥させた後にもう一度土に戻して栽培するそうです。凄く手間のかかる作業が行われているのですね。

 食事会で、吹田くわいのから揚げが出されたのですが、ほんとうにポクポクしていて美味しかったです。皮を剥いていていないので、どこまで苦いのだろうと心配でしたが・・。今までのくわいはなんなのだろうか。この慈姑を多くの方に食べてもらいたいと思いました。

060130_1506

 黒菜の辛子味噌和えー黒菜を茹でたものに薄揚げを刻んだものを混ぜて、からし味噌で和える。脇には赤味噌の田楽味噌が添えられています。これと一緒に、黒菜の茹で汁が配られて試飲。すると、ほのかに野菜の香りがしてとてもおいしい。今までは、この茹で汁は棄てられることが多いのですが、それはとてももったいないこととをしてしまったのです。

 黒菜は少し苦味が強いのですが、えぐい感じはないです。しっかり出汁を取ったお浸しや味噌などで和えたものなどには、これくらい個性のある方が美味しいのでしょうね。ああ、野菜を頂いてます、って感じがとても気に入りました。

  美味しい料理を頂いたあとは、今回の食材を通じての意見交換。昔の大阪には、こんな素敵な野菜もたくさん存在したのですよ。さすが、食いだおれの大阪です。大阪の町は、今と違って町の中心を一歩離れると多くの野菜、特に葉物野菜が作られていました。(根菜などは少し離れたところかでも運べるが、葉物野菜は新鮮さが大切。なので、都市近郊で作られるようになったようです。)そして、その作物を水路を使って運搬していたそうな。その船を停泊するのが杭。それを修繕するのに多くのお金を使ったのが、杭だおれの始まりというとか・・・。

 今の大阪の食の代表はたこ焼きやお好み焼き。もちろん、とても美味しくて素敵な食べ物ですが、次が続かないしこれでは悲しいですよね。 折角、大阪の食をよく知る方々が参加してくださっている勉強会に参加できているのですから、ここで得たものをしっかり消化して多くの方に伝えて行きたいと思いました。しっかり、頑張るぞー!!

  

 

コメント   トラックバック (3)

大有研 20周年記念イベント

2006-01-31 | 大有研の活動

 先週の日曜日に大有研(大阪有機農業研究会)の発足20周年記念イベントを行いました。

Dscn0092jpg_10_1

 今回のイベントは大阪YMCAの高校生達とのコラボレーション。YMCAの在校生・卒業生の方にも参加してもらいました。画像はパーティー前に行われた、ミュージカル終了後の挨拶のシーンです。料理班の私は客席で見学。勿論、プロ級とは言いませんが、とても楽しくて・とても面白くて、でも食べることの大切さを感じる内容でした。

 パックのとり肉しか見たことがない子供が、はじめて鶏がとり肉という事実を知る。鶏に対して愛情を持ってしまった子供や食べさせようと努力する親、食べられる鶏たちの言い分などが楽しく・少し切なく演じられていました。

Dscn0097jpg_10

 こちらはパーティーに出された料理の画像です。

有機食材を料理班のメンバーが、それぞれ調理して持ち込みました。飲み物は100%天然果汁のジュースやビオ・ワインなどなど。

本当はいろいろと紹介したいのでけれど、品数がとても多いので私の作った料理を何品か紹介。

 

Dscn0067jpg_10_1

大根と金時人参を白味噌煮。白味噌に少し麹味噌(赤)を加えて、甘すぎないように焚きました。トロミをつけないと、ただの味噌汁の具のようになってしまうので、御飯を出汁と一緒にミキサーにかけてそれを溶いてトロミをつけました。こうすると、味噌が丸く優しい味に仕上がります。

060129_1114

 平飼い玉子の出し巻き。

 蓮根の炒め煮ー蓮根を1度下茹でしたあと、サラダ油でよく炒めた後に味醂・酒・砂糖・濃口醤油をヒタヒタくらいまで入れて、じっくり炊き上げます。仕上げに胡麻油と七味を振り掛けます。

 さつま芋蜜煮ーさつま芋を水と砂糖で煮て、仕上げにブランデーを入れました。梅酒でも美味しく頂けますよ。

060129_1225

 蕪のカレー風味ー鶏肉と昆布、お酒で出汁をとり、そこに蕪と金時人参・牛乳を加えて焚きました。仕上げにカレー粉とバターを入れて出来上がり。カレー風味なので、カレーの余韻が残るほどにしておくと、上品な味に仕上がりますよ。

 このパーティーには、高校生も合わせる約150人ほどの方々が来て下さいました。また参加してくださったゲスト様との新たな出会いもありました。また、普段なかなか会うことのできないスタッフとの交流も生まれました。そして、このパーティーの料理を作りながら、ずっと考えたていたことに自分なりの答えが見つかりました。

 わたしの目指したい料理の目標のひとつー料理を食べた後に、普段の食事をもう少し大切にしてみようと思っていただくことが出来る料理。有機だとか、こだわりだとか、優れた料理技術だとか、そんなものを全て自分の中で消化して、食べることを大切にしたくなる料理を作れる料理人になりたいです。

コメント

大有研 20周年パーティー準備

2006-01-29 | 農業・食育・食文化について

 いよいよ、きょうは大有研 20周年パーティーの日です。

前日から100人強分の焚き物の仕込みで、バタバタ。自宅での調理なので、なかなかはかどりません。

060128_173500

 熊本産の有機栽培の小芋です。

 来ていただいた人に喜んでもらえるように、心を込めて・丁寧に仕上げています。

コメント (3)

本町のイタリア料理店

2006-01-27 | オススメなお店

51229_1640  本町にマーブル・トレの支店がオープンしています。

 その名も[Sagra サグラ]。イタリア語で収穫祭という意味だそうです。

 本当は昨年の12月下旬にサイレントオープンしていて、招待をうけたのですが、体調不良などもあり行けずじまい。今年になって、ランチですがようやくお店にいくことが出来ました。

 本店のマーブル・トレはとても落ち着いた感じのお店でしたが、木目調の店内はとてもカジュアルな感じです。サグラの若きシェフ、溝口さんも「食事を気軽に、ワイワイ楽しんでもらえるお店にしたいです。」とおっしゃってました。ちなみに溝口さんはマーブル・トレで上村シェフのセコンドとして活躍していて、このお店の立ち上げを機会にシェフになられました。

 食材は本店同様に厳選したものを使用していて、試食させていただいた熊本県産の塩トマトなんかも肉厚で味が濃かったです。あと、ディナーでは炭火焼きを取り入れていて、実際にキッチンの中に案内してもらって見せていただきました。料理監修をしている里山レストランでもそうなんですが、私も自身の店ではできればこだわりの野菜を炭火で焼いて、シンプルだけど野菜のおいしさを実感してもらいたいと思っていたので少し実現できそうかな、と思いました。

 まだ、このお店はマスコミなどでは紹介されていないので、まだ予約が取りやすいかもしれません。炭火焼きやイタリアンらしく野菜をシンプルに仕上げた料理も充実したディナーをおすすめしたいお店です。豆嫌いな人意外は、白いんげん豆のレッシ(魚の出しでボイルしたもの)を是非食べて欲しいですね。

 Sagra(サグラ)
 住所:大阪市中央区南本町2-4-16
 tel:06-4964-0555
 営業時間:11:30~14:30L.O、18:00~22:00L.O 定休日 日・祝日

 

   

コメント (3)   トラックバック (3)

茨木訪問記

2006-01-26 | オススメなお店

 今週の日曜日に私が参加させて頂いている、大阪府有機農業研究会の20周年のパーティーが行われます。私は料理部門に参加してまして、この日は2品ほど料理を作ることになっています。一品目は平飼いの卵を作った出汁巻きで、もちろん出汁も天然の昆布とかつお節かたとりますよ。2品目は、野菜の焚き合わせで、大根・蕪・金時人参・冬瓜・さつま芋・小芋をそれぞれ違った味付けにして仕上げようと思っています。

 先週、その打ち合わせのために料理班が茨木に集合。その時に訪れた茨木にある素敵なお店を2件、紹介したいと思います。

 まず一軒目は、フレンチレストランの「ジャマン」です。ランチは\2350、\3700、\5800コースの3種。\2350が、前菜に魚、肉から1皿を、\3700が前菜、魚1料理はおまかせで、、肉料理は4種類ほどからチョイスでき、それにパンにお茶、デザート(こちらも4種類くらいからのチョイス)がついてます。

 60116_1139_1                

ルネッサンストマトのファルシ、カレー風味を添えて    

 トマトの中をくり抜いて、サーモンなどを詰めていました。

盛り付けがすごく可愛いです。ただ、少しトマトが立派過ぎて、今イチ料理のバランスが良くないように思えました。

060116_1149_1

 オーマール海老のフラン(フランス風茶碗蒸)の上に、人参のポタージュ、生クリームを泡立ててカプチーノ仕立てになってます。  

 フランとポタージュの組み合わせがとても良かったです。上のこの泡がのっているとほんのり嬉しくなるのは、なぜだろうか。

060116_1200

北海道産子牛肉 アーモンド風味 トリュフソース

 お肉の味は普通でした。ただ、マデラソースの酸味と甘みのバランスがとても良かった。食べた時にはあまり思わなかったのですが、後から気付いたこのバランスの凄さ。とても勉強になりました。

060116_1230 

モンブランとバニラアイスの組み合わせ。

2階にあるサロンからのチョイスです。なかなか美味なケーキでした。添えているアイスが、選択したケーキによって変えられている心配りが嬉しいですね。 

  

 60116_1311              

 そして、もう一軒が豆腐屋の「茨豆」さん。

良質の国産大豆と島根県で無農薬栽培された菜種の一番絞りの極上油をふんだんに使用。  

特に薄揚げは秀逸ですよ。サクサクの薄揚げで、軽く塩を振って食べたのですが、とても美味しかったです。ここの薄揚げ食べると、他のが食べたくなくなります。

  はじめて、茨木の町を訪問したのでが、とても嬉しい発見や出会いに恵まれました。

 特に「茨豆」のご主人との会話が印象的でした。風味ー風に味なんかないけど、揚げている途中に油から出して空気に触れさしてあげる。それだけで、仕上がりの味が全然変わってくる。 昔は、今みたいに化学的ではなかったけど、料理に色気がありました。  

    

コメント   トラックバック (1)