サムエル記第一 5章
親しい方に手書きの手紙を送っています。今はコミュニケーションの手段が多様でしかも瞬時。だからこそポストに手紙を入れてみたいと思いました。届いた方へ。お返事は要りません。
神の箱を運んでくれば勝利するという軽率な手段を講じたイスラエルの人々は、ペリシテ人に敗北を喫(きっ)し、頼みの神の箱はペリシテのものとなりました。
5章は神の箱が、いや、神がペリシテの町々にわざわいを下した出来事を書いています。神の箱はペリシテ人にとっては厄介なものとしていく先々で大きなわざわいをもたらします。初めはダゴンの神殿での出来事。偶像ダゴンはバラバラにされてしまいました。そして、アシュドデからガテ、そしてエクロンへと送られていくのです。
この章に描かれていることは、ユーモラスにさえ感じられますが、わざわいをこうむった人々はそれどころではありません。この出来事は、イスラエルの主は、彼らの神であるばかりではなく、ペリシテの人々にとっても恐れるべき神だということです。
この章には、「主の手」「その手」「神の手」ということばが繰り返し出てきます。神の手、御手は、神を恐れ敬う者にとってはこのうえない力であり助けですが、そうでない者にとっては恐るべきさばきとなってのしかかるのです。
「あなたの御手は すべての敵を見つけ出し あなたの右の手は あなたを憎む者を見つけ出します。」詩篇21篇8節