魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

法を説く

2022年08月06日 | 日記・エッセイ・コラム

メンツを潰された習近平が、引っ込みが付かないからやっていると言われている大演習だが、中国は「奇貨置くべし」の国だ。今回のペロシ訪台を口実に、怒ったフリをして、また一歩、既成事実ラインを進めようとしている。
国際仲裁裁判所に南シナ海の領有は法的根拠無しとされた中国は、「紙くずだ!」と怒りまくって、法を無視して島を基地化し、南シナ海の内海を既成事実化した。まさかと思うことを、怒ったフリでドサクサを創り出して、「縄張りの杭打ち」をしてしまった。尖閣もそうだ。
今回も、やたら怒りまくって見せているが、これは明らかに計算だ。

今回は、ロシアが既にカオスを作り出しているのでさらにやりやすい。下院議長が訪台するのは国交後これが初めてではないし、様々な交流があったにもかかわらず、今回に限り、大々的に怒りまくっているのは、チャンスと見ているからだ。
アメリカは、今の訪台はタイミングが悪いと尻込みしたり、遠慮してICBM発射実験を延期したりしている。
ついでに、日本にも「EEZなど確定してない!」と、新たな杭を打ち込んだ。韓国大統領はペロシに会わず、完全に中国の踏み絵を踏まされた。
中国は『しめ、しめ』だ。上首尾で事が進んでいる。

今、先進自由主義陣営と自負しているのは、科学的発展によって支えられている国であり、実体より科学的「理」を重んずる。
一方、中露のような国は古代から、結果が全ての「力と情緒」で生きてきた。「法」という言葉も、人の創った約束事ではなく宇宙の法、つまり現実結果を法と考えている。「法を説く」とは成文法ではなく天地の道理であり、科学的合理とは全く次元の違うものだ。
欧米がスポーツのつもりの外交駆け引きをするとき、中露を始めアジア大陸勢は喧嘩のつもりでいる。
喧嘩の駆け引きは、脅し、すかし、騙しが実力行使に優る。つまり、戦わずして勝つだ。

アメリカは、この古代文明を学術的には理解していても、外交のスポーツスタジアムで実践されると、対応出来ない。ことに、頭デッカチの民主党は、南シナ海に基地造成を許し、今回また一歩引いて、台湾の囲い込みを許そうとしている。

子供の頃、誰かが泣いたり怒ったりすると、「お手々つないで」の、「♪みんな可愛い小鳥になって」を替え歌にして、「♪ああ、もうダメだ、肺炎肋膜神経痛」と、囃す連中がいた。
オバマ、バイデン・・・アメリカ民主党を見ていると、あの歌が聞こえてくる。
結局、場外乱闘で決着を付けるしかないのだろうか。昔から、平和に媚びる者が戦争を招く。


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