魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

火事泥棒

2020年05月30日 | 日記・エッセイ・コラム
中国の国家安全法は、コロナ失敗時から動き出していた事が、ハッキリ解った。
このドサクサの中、南シナ海のみならず、尖閣の東シナ海にも軍事的強攻策に出ているのは、香港、台湾を睨んだ、居直りだ。
習近平は、もう完全に、ピンチをチャンスに転換しようと居直っている。
おそらく現在、世界は習近平の読み通りになっているのだろう。
初めから、アメリカと、イギリス連邦主要国の抵抗を想定し、米英グループ外の国と分断するために、周辺海域に武力の布石を打っておいたのだ。

欧米がコロナで大火事の最中、火付けの罪をもみ消すために、もっと大きな爆弾を投げ込み、ビビって狼狽する国を英米から弾き飛ばし、世界との対決構図を退けて、中国と英米勢力の、極地対決に持ち込もうとしているのだ。
日本も尖閣で、「もし英米に付くなら、軍事対決を覚悟しろ!」と脅され、牽制されているのだ。つまり、現代日本人の平和ボケの足下を読んでいる。
こういう発想、こういう行為は、まさに暴力団の火事場泥棒であり、ここで日本がどう出るかは、実は、中国の計算、行動に、極めて大きな影響力を持っている。

大勢と喧嘩をする時は一番強い奴を叩く。強い奴の形勢が悪そうだと、弱い取り巻きは手を出せない。その弱い、ただの取り巻きと思っていた日本が、毅然とした態度を取れば、中国は計算が狂う。

今日の香港は台湾問題であり、明日の沖縄、日本だ。日本がどんなに平和を望んでいても、中国共産党が掲げる核心利益は明白な侵略であり、チベット、内モンゴル、ウイグルに飽き足りず、次なる「核心利益」へ、実際に動き出しているのだ。
この事態でも、まだ、習近平を国賓に招こうと日本政府が曖昧な態度を取るなら、それは平和外交ではなく、中国の侵略主義の承認に他ならない。それこそ、1000年の禍根を残す事になるだろう。
今は、様子を見る時ではない。独立国として毅然とした態度を示せるかどうかの正念場だ。少なくとも、洞ヶ峠を決め込むEUの日和見を説得に出なければ、国としての存在理由を失う。→「天下分目

毒をもって毒を制す
この事態を招いたのは、アメリカだ。対ソ戦略に中国を利用したつもりが、アンゴルモアの大王を蘇らせてしまった。張本人であるキッシンジャーが、長生きの果てに、そう匂わせていたのは皮肉なことだ。(失敗とは言えない立場だろう)
今、キッシンジャーが現役なら、今度はロシアを抱き込むのだろうが、冷戦50年はアメリカ人の頭を壊死させている。とてもロシアと組む雰囲気ではない。
それでも、アメリカ人が孤立感を抱けば、可能性はある。後はリーダー次第だ。
面白い事に、アメリカの進歩派はロシア革命に加勢し、次には中国になびいた。第二次大戦にソ連と組んだのも、米中国交樹立も、リアリストが、この理想主義を利用したから可能になった。アメリカ人の中国への怒りを活用するリアリスト、新しい軍師は出るだろうか。世界の敵は中国ではない、中国共産党、習近平だ。

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