転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



両親の新しい介護保険被保険者証が届いたので、
二人がお世話になっている某ホームに届けに行った。
母は介護度1のままだが、父が腰痛で動けなくなったので介護度3に上がった。

面会は相変わらず禁止で、事前に予約したオンライン面会しかできない。
きょうは私のほうの時間が読めず、面会の予約はしていなかったので、
そのまま受付に寄って提出して終わり、……のつもりが、
偶然、二人のフロアのチーフのスタッフさんとケアマネさんが
ほかの御用でロビーに降りて来られていたところだったので、
そのまま直接手渡すことができた。

お二方に伺ったところ、父はあれから腰痛が徐々に改善しており、
普通の椅子から車椅子への移乗など自分で出来ているそうで、
骨折等もなく、とりあえず大丈夫そうだとのことだった。
この腰痛が出る直前、つまり先月第二週の後半あたり、
父はひとりで歩行器を押してロビー階の売店まで降りて、
山ほどの菓子類を買い、袋ふたつに詰めて貰って、
ひとつを母に渡したりしていたそうだ。
父は基本的に部屋でテレビを観て黙って過ごすことが多く、
このテの積極性は以前はあまり感じられなかったのだが、
父なりに、母のことを気遣っていたらしかった。

一方、母のほうは最近、衰えが目立っているそうで、
以前のように自分から売店に出向いたり何か注文したりすることもなく、
外部受診をしたいという希望もなく、薬を自分で管理するとも言わず、
なんとなく鬱っぽいうというか、元気のない日が多く、
「もうええから、はよお迎えが来んやろか」
などと言うことが増えたそうだ。
耳が遠いので、終日、大きな音でテレビをつけおり、
夜など1時や2時になっても点けっぱなしのまま、寝入っているそうだが、
父はともかくとして、母のほうは元来が眠剤が要るタイプなので、
「消したら、かえって目が覚めるかねと思って」
と、スタッフさんは敢えて、触らずにいて下さっているそうだ。

両親とも、食品の消費期限については全く頓着していないそうで、
古くなった菓子などをうっかり食べたりしないよう、
スタッフさん方が目を光らせ、処分すべきものは
傷む前に処分して下さっているそうだ。有り難いことだ(涙)。
二人とも、そのとき欲しかったらよく考えず買ってしまい、
菓子パンなどあまり買いだめしてもカビるだけなのに、
ロングライフ商品のComoパンなどと混同しているのかもしれないが、
一度に何点も買い込み、翌々日になっても残っていることが多いらしい。

二人があのまま家にいたら、私ひとりではとてもこれだけ手をかけられないし、
ヘルパーさんをお願いしたとしても昼の2時間くらいしか見て戴けないし、
とてもじゃないが、今のように安全な生活は出来ていなかっただろう。
母も、不平不満の多い日もあるが、調子の良いときには、
「ここにおったら、安心できる、なんでもして貰える」
と感謝の言葉を口にすることもある。
我が子である私に、中区のマンションを放置して実家に同居して貰い、
24時間、傅(かしづ)かれて世話をされ、
自宅で満ち足りた最晩年を過ごしたかっただろうが、
それはさすがに、私のほうの事情も気持ちも許さないことなので、
ホームでの今の暮らしは、セカンド・ベストということで、
納得して戴くほかないだろう。
私自身は、ホームのスタッフさん方から伺うお話に、
いつも大変満足し、心から有り難く思っている。

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