土曜日に田村響を聴きに大阪に行ったときに、
主人が途中で、「ガラスの仮面48巻、買ってきて」とメールして来た。
発売日だというのに、広島の市街地にはまだ出ていなかったのだ。
それで私が、JR新大阪駅で平積みされていたガラかめ48巻を、買った。
相変わらず、女優生命を賭けて亜弓は紅天女の試演に打ち込んでいるのだが、
少なくとも稽古風景に関する限り、『紅天女』がさほど面白い芝居とは
どうも思われず、私はだんだん、
『亜弓くん、目を覚ませ!』
と言いたい心境になってきた。
ほかにも良い舞台はたくさんあるだろうに、これにかかりきりだなんて。
少なくとも『紅天女』は、あんな大勢でやらなくてもいいのではないか。
鼓が打てて全幕暗記している男優がひとりいれば
(つまり源三さんが居れば)、あとはマヤか亜弓かが紅天女をやるだけでよく、
帝とか十市とか村人とか、全然要らないんじゃないかと思えるのだが……。
一方、相手役の赤目慶は、亜弓と母・歌子の秘密の稽古場に案内されて、
いつもとは別人のような亜弓の雰囲気に、引き込まれつつ芝居をするのだが、
一緒に来ていた演出家の小野寺が、それを見ながら、
『驚いた…!あの赤目慶が本気になっている…!』
と汗を流して驚いており、私も本当にビックリしてしまった。
なんと、これまで赤目は本気にならず、テキトーにやっていたらしい。
主演女優の亜弓に「赤目、駄目」と言われたら彼はオシマイなのに、
こりゃまた全然、身の程をわかっていませんでしたね
(ちなみに赤目さんってば、今までいつも和服だったからわかんなかったけど、
洋服だとすごーーく足が長くて、カルく十頭身はあるんですね)。
しかし今回、何より困ったのは、紫織さんの使っている化粧用コンパクトが、
私には、完全に携帯電話にしか見えなかったことだ。
速水から婚約解消を切り出され、紫織嬢はショックで泣きじゃくるのだが、
そのあと化粧室で一人になって、そっとコンパクトを取り出し、
……私はそれを、てっきり携帯電話だと思い込んだ。
『ひどい顔… 真澄さまに嫌われてもしかたないわね…』
嫌われたのは絶対に顔のせいではないブラック紫織だが、それよりも、
私は彼女がここでなぜ、携帯電話を覗き込んで自分の顔を確認するのか、
最初は全然わからなかった。それから漠然と、
もしかして最近の上等な携帯は、待ち受け画面が鏡にもなるのか~、
と感心したりした。
そして、更に彼女は、その携帯の画面を洗面台の水栓に叩きつけて割り、
破片で自分の手首を切って自殺しようとするのだが、
「へえ~、携帯ってこんなことができるんだ……」
と私はここでもまだ、携帯の用途の多様さのほうに目を奪われており、
「いや、じゃけ、コンパクトじゃろ、それ(^_^;」
と主人に言われるまで、全く気がつかなかった。
……とまあ、この程度にわかっていない私の言うことなので、アレなのだが、
亜弓さんとハミルは、それで結局、くっつくことになるのでしょうか。
亜弓さんは、お蝶夫人のごとく、恋などに揺らぐことのない孤高の存在でも、
良いのではないかと私は思うのだが、やはりマヤと速水さんのがまとまるなら、
亜弓さんにも誰かが必要、という作者の思いがあるのだろうか。
亜弓×ハミルは、マヤ×速水ほどには、読者から祝福されていない、
と私には思われるのだが、違いますか(^_^;。
それにしても、ハミルさんは世界的な写真家と言われる割には暇そうです。
『エースをねらえ!』の千葉ちゃん程度にフリーです。
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