転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



炎のデビル・ハンドを持つ暗黒大将軍(=私)の家には、
せっちゃんのほかに
、もうひとつ、鉢が同居している。
元来、植物全般に関心のない私には、こいつの名前がわからない。
だからとりあえず「HACHI(鉢)」と呼んでいる。
夏に、知人が、些細なことに対して「お礼」として下さったものだ。
その御親切や、温かいお気持ちには深く感謝しているのだが、
HACHIは、なんと。アオムシをたくさんペットにして飼っていた。

到着したその日に、ベランダに置いたら、
ぽろりと体長3センチ程度のアオムシが落下して、くるんと丸まり、
「なんだこれ」
と私は拾って、外の公園に捨てに行ったのだが、
ほどなく、HACHIには、同じ種類のアオムシが、
たくさんついていたことを知った。

そもそもは、毎朝、水をやるたびに、
緑の葉がどんどん虫食い状態になっていることで、
不審に思い、ある日、近視の眼鏡を外して(老眼なので)
とくと葉の間を覗いてみたら、まあ、おるわおるわ。
教育テレビで見たニャッキみたいなものが、
何匹も、うごうごと葉の下にくっついていたのだった。

最初に6~7匹、捕獲して、ビニール袋に入れて捨てに行き
(公園で元気に育つのだぞ。どんな蛾になりやがるか知らんが)、
以来、しばらくは葉に穴が空かなくなって満足していたのだが、
一昨日よく見たら、またあちこち、葉が欠けていた。
それで今度は老眼鏡をかけて、ためつすがめつ、
葉っぱの一枚一枚を観察して、また8匹ほど駆除した。

私は一応、殺生はしないことを原則に、生きたまま捕獲するのだが、
今回は一匹だけ、うっかりサツガイしてしまった
(ちなみに『デトロイト・メタル・シティ』第8巻 2009/9/29発売予定)。
難しいところにいるヤツを騙してこっちに呼ぼうと画策している最中に、
いきなり、隣の犬が、ベランダに出てきて柵ごしにわんわん吠えたので、
さしもの私もキョーガクのあまり手元が狂ったのだ。
「突然、んな大声出すな!イてもうたやないか!」
と犬に苦情を言ったら、むこうはむこうで、私を睨んで、
がるるるる・・・、とまだ言っていた
(動物は、みんな、暗黒大将軍が嫌いです)。

死んだアオムシには、なんまんだぶと唱えて、
亡骸をねんごろにゴミ袋に入れ、
さてこれでHACHIも健やかになったろうかと思っていたら、
今朝やっぱり、何枚もの葉が食べられていた。
これがまた、いつも思うことなのだが、
一枚一枚、きちんと食べ終わってから次に行くなら良いのに、
どれもこれも食べかけのまま、新しい葉に移っているものだから、
見苦しくて仕方がないのだった。
こんなところで「三角食べ」なんか、せんでよろしい。

私はそろそろ、アオムシではなく、HACHIそのものを捨てに行きたい、
という誘惑にかられているのだが、
それではせっかく下さったかたにあまりにも申し訳がない。
葉っぱが、日々、みすぼらしく欠けていくことと、
アオムシたちが、ちっこいフンを次々と量産しやがることとで、
私は不愉快でならないのだが、はてさて一体、どうすれば良いのだろう。
殺生をしたくない、という今のポリシーで行くならば、
もうすべてを諦めて、いっそ、このまま、
共存するというのが最善ではないまでも次善なのか?

ちなみに、うちのポインセっちゃんも、
いつも、ベランダでHACHIと並んで日光浴しているのだが、
アオちゃんズのうちの誰かが、あるとき一度だけ、
せっちゃんに取り憑いたことがあった。
だが、せっちゃんの葉っぱは、半枚、かじられただけで終わった。

食うに耐えない、マズさだったのだろう。

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