カナダの中でも豪雪で知られるレベルストーク在住、カナダ雪崩協会のプロフェッショナルメンバーで、日本でも知る人ぞ知る雪崩教育のプロ藤村知明さんをお招きし、八幡平エリアのガイド、スキー場パトロールを対象とした研修会が行われました。藤村さんには、度々八幡平にお越しいただいておりますが、こうして八幡平エリアのガイド、パトロールが一堂に集まっての雪崩研修会は初めてです。
パワーポイントを使いながらの座学。カナダ式で、食べるも飲むも自分のタイミングで。
前日までは、ゲレンデ以外雪のなかった安比高原スキー場。初日の雪崩トランシーバー(ビーコン)捜索研修は、積もり始めた駐車場で行いました。
そして大事なショベリング。屋根から落ちた雪の山での練習。これもただ掘りゃ良いってもんでもないんですよね。
そして翌日。一気に積雪量アップ!まだオープンしていないコースで捜索訓練です。シナリオを作り、いろんなパターンでトライします。
トライの後は反省会。ただ回数だけ重ねてもダメですし、理屈だけ知っててもダメ。グループでのコンパニオンレスキューでは、情報の確認、共有大事です。
そして最終日は、ツアー形式で。昨日からの天候、今日の天気予報等を考慮に入れ、ツアーのプラニングを参加者全員で検討し、安比第1リフト降り場から西森山目指していくことになりました。圧雪車が歩いたところはいいのですが、一歩外れて歩けば4フォーフィンガーのスラブ膝上のラッセルです。
西森山リフト乗り場上まで上がったところで積雪観測。通常のコンプレッションテストよりも、弱層の破壊の伝播性をテストするのに優れているECTテストもご教授いただきました。
2人1組で積雪観測練習を行ったのち、2班に分かれてのコンパニオンレスキューのシナリオ練習を2セット。コンパニオンレスキューは毎度毎度反省しきり。最後は心が折れかけましたが、皆さん、最後まで頑張りました。実際の局面では、疲れたからって休める訳でもないですし、見つからないまま放っぽしらかして帰る訳にもいきませんからね。
おかげさまで、シーズン前のたるんだ気持ちが引き締まる思いでした。
講師の藤村さん、ご参加の皆さん、この研修会をコーディネートしてくださいましたDMO柴田さん、JTB畠山さん、ありがとうございました。感謝申し上げます。