すーさんの山日記

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モロッコ・ツブカル山(4167m)ツアー 6/20~6/27

2019-06-28 23:05:55 | 海外の山

モロッコにある北アフリカ最高峰・ツブカル山(4167m)のツアーから帰りました。

成田を出発しドバイ経由、モロッコはカサブランカで入国。カサブランカの観光をさらりと済ませ、その日はマラケシュへ高速道路で移動。

翌日の午前中はマラケシュを観光。マラケシュと言えば、大道芸人や軒を連ねる屋台で熱気溢れるジャマエルフナ広場でしょう。しかし、朝早い時間帯の広場は閑散としたもの。

ですが、営業しているジュース屋さんでまずはテイスティング。圧搾機で丁寧に絞るオレンジジュースはやっぱり美味いですね。ちなみに店先に陳列しているフルーツは主にディスプレイ用。絞る果物は後方の日陰に置いてます。

表通りはいたって整然としているマラケシュですが、一歩裏に入れば観光客も一般市民も入り乱れてのスーク内。ヨーロッパからの観光客が多いですね。なんせ、ジブラルタル海峡の一番狭いところは14kmしかありません。津軽海峡より狭い。

細い路地の突き当たりに香辛料、ハーブを取り扱うお店。お茶と言えばミントティー、モロッコ料理と言えばタジン鍋料理。香辛料やハーブは欠かせません。

世界遺産の旧市街。とは言え市民の生活もそこにある。表通りより細い路地に面白味あり。

「世界ネコ歩き」でもモロッコに行ってましたが、ネコいっぱい。

歴史の中に暮らす人々。

外国人観光客誘致に躍起になっている日本ですが、観光資源の活用法やら整備の進め方、海外の取り組みも参考にしたほうが良いと思います。独善的にならずに。

マラケシュから車で2時間ほどでイムリル村(1740m)。クルミやリンゴ、サクランボ。緑豊かなところです。イムリル村で一泊した後、いよいよツブカル山目指して二泊三日の登山開始。

ダラダラとした登りが続きます。村を離れると木陰もなくなり、直射日光下の登山となれば、玉のような汗を滴らせながら・・・というほどでもありませんでした。アフリカと聞くと、いかにも暑そうですが、案外そうでもありません。

小屋泊の我々の荷物はミュールが運びます。オスのロバとメスの馬を掛け合わせたものがミュール。いわゆるラバですね。ロバよりもちょっと大きめです。

ツブカル小屋までの中間よりもやや手前ですが、シャムハローシュはちょうど良いランチ場所。

橋から下を覗くとバイカモが綺麗に咲いていました。

イムリル村からツブカル小屋までは、適当な距離で茶店があり、炭酸類、オレンジジュース、行動食、化石、お土産など売ってます。

シャムハローシュから先、一旦急になりますが、再びダラダラとした登りとなります。トゲトゲしい葉っぱにピンクの花のこんもりとした株は地元名シティス。あまり日本では馴染みのない花。何系の花でしょうか?山いっぱいに咲いてます。

ふー、やっと着きました。4時前には到着。ちなみにツブカル小屋(3207m)では食事も出来るし、1.5L水(15DH)、0.5Lコーラ(15DH)、スニッカーズ、トイレットペーパー売ってます。ホットシャワー(20DH)、貸し毛布あり。夜は日中の熱気がなかなか取れず、室内は暑い。電気は6時頃から10時頃まで。その間なら充電も出来ます。2段、蚕棚のベッドは一人分のスペースが狭い。収容人数に対してトイレが少ないので、いつでもトイレ待ちありって感じです。

朝6時出発。もうほとんどヘッドランプもいらないぐらいです。徐々に夜が明けていきます。

足元は砂地と礫混じりですが、登りはゆっくり行けば問題無し。

標高が上がって行くにつれ高山植物も減っていき、岩の世界。アトラス山脈は隆起によって出来た褶曲山脈ですが、パッと見、露出している岩石に堆積岩はほとんどなく、深成岩のようです。アフリカ大陸は、そのほとんどが古生代が始まる5億7千万年前よりも前の時代に形成された固い地塊で、岩石も地下深いところから徐々に隆起し地上に現れたものなそうです。

そう思えば、なんだかありがたく思えてくるツブカル山。標高が上がれば息遣いも荒くなりますが、深呼吸しながらゆっくりと歩みを進めていけば大丈夫。

カール地形と思しき谷筋を登りきりコルに来て、初めて山頂のモニュメントが見えます。

フランス山岳会が建てた山頂のモニュメントが近づいてくる。

コルからあと1時間の頑張り。4000mを越えてくれば、高山病の症状も出てきます。とにかく酸素です。

10時30分には山頂到着。ヨーロッパ人も大勢登っていました。

山頂の向こうにはまだ山脈が連なっていますが、いずれサハラ砂漠へと続いていきます。上温湯隆さんというサハラ砂漠をラクダで横断しようとした若者が昔いたことをご存知でしょうか?旅の一部始終は「サハラに死す」という本に詳しく。

登りも辛かったが、滑りやすい下りも手強かった。

緊張の下りも終わり小屋に戻ってきて、冷たいビールでも飲みたいところですが、ここはイスラムの国。小屋ではアルコールの販売はありません。都市部のホテル、レストランでは飲めますが。

登山三日目は下るのみ。イムリル村から登山者と登ってきたと思われるめんこいおとなしい犬がずーっと最後まで付いてきて、一緒にイムリル村まで下山。

標高が下がるほど足取りも軽く。

クルミの林の中、緑豊かなイムリル村へ下山。

下山後は再びマラケシュへ。夜のジャマエルフナ広場は、人種、国籍、老若男女問わずの盛り上がり。大道芸、出店の賑やかなこと。

あっという間の8日間。ご参加の皆さま、大変お疲れ様でした。

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