元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

色の取り合わせ

2012-09-09 | 仕事について

革や木は服装のアクセントにもなるので、その色と着ている服が合っているかはとても気になります。

でも本物の革や木で上質なものになると、色のトーンもまろやかな落ちついたものになりますので、そんなに変なことにもならない。

私たちが上質な素材に惹かれるのは、値段が高いからではなく、落ち着いた自分の服装に溶け込む自然な色のトーンがあるからなのだと思っています。

もちろん手触りなどの質感もその理由のひとつになっているけれど。

革や木を同じ色、色調のもので揃えることに喜びを感じ出したのは、作業着代わりのスーツからカジュアルな服装で仕事をするようになってしばらくしてからで、服装において色の取り合わせは大切なものだと思うようになりました。

それぞれの製品によって魅力的に見える色というのは違っているので、そのモノの中で良く見えるものを選びたくなりますが、自分にその色を当てはめてみて、合っているかどうか最優先に考えないといけない。

そうやってある程度色が揃ってくると、身に付けていて気分を良くしてくれるものになります。

仕事にとって何ら実用的な効果をもたらすものではないけれど、気持ちを高めてくれる、1週間を楽しくしてくれるものなのだと思います。

ル・ボナーの天ファスナーブリーフケース、トリッカーズのマロンアンティーク色の靴、ブルックスブラザーズの傘は気に入っている3点セットで、革や木をこのようなオレンジ色系統の色に揃えたいという衝動にかられます。

ペンケースSOLOとあるお店で見つけたフィレンツェの文庫本カバーは同じような技法で色付けされていて、色合いが同じで、一緒に持ちたい組み合わせ。

ル・ボナーペンケースと手帳カバーはどちらもブッテーロ革のチョコで、仕事において嬉しい組み合わせです。

写真にはないけれど、財布と名刺入れも同じ色のブライドルレザーで、こういうのもひとつのコレクションと呼べるのかもしれません。

こういったモノたちの中に、さらに小道具として万年筆が存在していて、自分だけのこだわりで合わせていくのが一番の楽しみになっています。


イル・クアドリフォリオイベント開催 9月15日(土)、16日(日)

2012-09-02 | 仕事について

先日発売された趣味の文具箱vol.23(エイ出版社)にも紹介された、シガーケース型ペンケース“SOLO”は私たちの要求に辛抱強く木型を修正したり、作り直したりして下さったイル・クアドリフォリオの久内さんご夫妻が半年もの時間をかけて完成させたもので、私もとても気に入って愛用しています。

中に入れるペンは、その時の気分や用途によって代わりますが、このペンケースだけはいつも持っているという感じで、このペンケースにちょうど良く収まる万年筆を探して使っているところがあります。

モンブラン149、ペリカンM1000、オマスミロード、アウロラ88、ラミーサファリ(!)、パーカーデュオフォールドセンテニアル、ファーバーカステル伯爵コレクションクラシックなどはピッタリ収まり、それ以下の太さのものも収納可能です。

イル・クアドリフォリオのイベントを9月15日(土)16日(日)に当店で開催いたします。

ペンケース“SOLO”の他にも、SOLOと同色で揃うコインケース、名刺入れ、メモノートなどの今後定番となる革小物の新色と、革製品を同じ色目で揃えたいという気持ちを実現できるようにしたいと、シリーズを拡大していく計画を実行しています。

イベントでお披露目する、ある机上小物(?)もあります。

オーダー靴の受付もしていて、既に久内氏に靴をオーダーしている私たちの公開仮履き(サイズ合わせ)をいたします。

ぜひ、ご来店ください。