長く家事手伝いをしていた妹が海外に就職先を見つけて、そのための生活準備金を稼ぐために、関東の温泉に住み込んで仲居さんのアルバイトをすると家を出ました。
動き出したら極端に行動するのは吉宗家の家系で、人生を180度ひっくり返すような大技に突然出るのは妹らしいと思いました。
そこまで極端な行動ではなく、自然な流れだったと思っているけれど、5年前にこの店を始めました。
振り返るともはや懐かしく思うことがありますが、お客様に恵まれ、周りの人に助けられてばかりだったので、もう一度同じことをやって来られる自信がないので、絶対に戻りたいとは思わないですが。
毎年、開店記念の日がやってきて、初心を思い出すことができて、次の年、また次の年とスタートが切りなおすように気持ちを改めるのは、必要なことだと思っています。
でも、すでに店があって、お客様や仲間達が居てくれる現在の当店において、そのスタートはまた新たな1年の始まりという冷静で淡々とした気持ちに近い。
でも、ひとつだけ強く思うのは、今年も良い年になればいいなあという願望ではなく、それは自分で実現していくという、人が叶えてくれるのを待つのではなく、自分で実現するように行動したいということ。
これから先、妹のように180度ひっくり返すくらいの決断をしなければならないとき、勇気を持って行動したいとも思った、開店記念の日の朝でした。