元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

ペン先の調整

2006-02-28 | 万年筆
ペン先調整をするようになって5年くらい経つと思います。
何も分かっていない私に一番最初にペン先の調整を教えてくれたのは、パイロットのOさんというもうかなり前に退職されてしまった方でした。
その方は万年筆クリニックをしたり、オリジナルのペン先を作ったりという派手な活動はしていませんでしたが、1日数十本の多い時には100本以上にもなる万年筆の修理を一人で受け持っていました。
丸1日Oさんの傍らについてペン先の揃え方、ペーパーの使い方などを丁寧に教えていただき、ペン先調整の基本的なことを全て身に付けさせてくれました。
数ヵ月後特にパイロットの方々にご迷惑をおかけしてしまいましたが、ぜひOさんに万年筆クリニックをしていただきたいと思い、開催させていただいたことがありました。
お客様に対面することをかなり不安に思っておられるようでしたが、あの時のクリニックやOさんのことを懐かしむ方が何人かおられます。
クリニックの数日後Oさんから「楽しかった」とお手紙をいただいた時はすごく嬉しく、Oさんのクリニックを恒例にしようと思いましたが体調不良で退職されてしまいました。

2 コメント

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加藤さんの万年筆 (fujii)
2006-04-16 03:44:31
はじめまして。

京都旅行でセルロイドのきれいな市松模様の万年筆を見つけ気に入り購入。帰宅後何気なくネットでペンを検索していたら

同じものが加藤さんという77歳の職人さんの手作りということを発見して、感激しています。

6500円だったのでペン軸がプラスティクでしたが

ペン先はドイツ製だったのですね。シャープペンも

使っていますが、宝物になりました。
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fujii様 (Pen and message)
2006-04-18 20:12:33
加藤さんのペンは値段を超えた良さがあり、それはどんなペンにも近づくことのできない尊さがありますね。

宝物、永く使ってくださいね。
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