元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

価格とサービス

2010-01-07 | 仕事について
休みの日はたいてい妻と食料品の買い物に近所のスーパーマーケットへ行きます。ただくっついて店内を歩いていてもつまらないのでいろんなことをなるべく感じて取ろうとしますがあまり成功したことがありません。
私は味にはうるさいですが、自分では料理など全くしない、台所に立つことのないあまり良い夫ではありませんので、食材や台所用品などに全く興味がありません。
でもよく新聞折り込みのチラシが入っている価格の安い店と、価格を全面に出していない店とは明らかな違いがあることくらいは分かりました。
比べる対象が極端だったかもしれませんが、前者はお客様がいつも多いのに通路にも商品が置かれていて狭く、お店のスタッフの方もお客様もいつも急いでいるような感じがします。
後者はそれほど混み合うことがなく、お店のスタッフもお客様もゆったりした感じ。通路に商品が置かれていることもないですし、棚が乱れていることもなく、商品を積んだかご車がお客を押し退けることもありません。
ただこの店も週に1度特売の日があって、その日は大変な状態になるそうです。
前者と後者のどちらの店を選ぶかは人それぞれですし、上手に使い分ければいいのですが、価格とサービスとはこのようにいつもシーソーのような関係になります。
価格を安くすれば、同じ利益を出すのにたくさんの物を売らなければならない、設備や人件費などのコストも抑えなければならない、これらをせずにただ安く売ると長くは続かない。
仕入値を安くするという方法もありますが、これは量を仕入れないとできません。
今の多くの店が巻き込まれている安売り競争は、それぞれのお店の寿命を縮めているようにしか思われないですし、そこで働く人の暮らしも犠牲にしています。
価格を安くしないと売れないとそれらの店は考えていますが、そんな単純ではなく、いろんな選択肢があるような気がします。
今の状態は誰も幸せになれない潰し合いの様相を呈していて、結局体力のある大きな店しか残れなくなるような気がしますし、本当は多様なお客様の需要に気付かないまま、今の不景気から日本の経済は何も得ることなく弱ってしまうと、自分のことを他所に心配しています。


4 コメント

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価格ではないのです。 (浮舟)
2010-01-07 11:41:08
はじめまして。
言い訳をせず、自分の扱っている品物に愛情と責任を持っている人から買いたいと思います。
”誰から買うか”が大事なのです。
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デフレスパイラル (kammy)
2010-01-07 17:50:13
当方のHPのブログご覧ください(今年からはじめました)初売りについての所感を書いてみました
デフレは相当に難しい事のようで金利を下げるか戦争するかが特効薬だったとか 某経済学の弁 結局一人一人の消費者としての精度をあげる事と本当にいいものを日本が作り出す事かなと個人的な意見です 
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Unknown (pelikan400nn)
2010-01-09 22:15:37
ユニクロ栄えて国亡ぶ

ですね。
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売れない理由 (penandmessage.)
2010-01-14 00:23:36
浮舟様、kammy様、pelikan400nn様
ありがとうございます。物が売れなくなって、価格を下げざるを得なくなっているのは、消費者が高いお金を出してでも欲しいと思える商品が少なくなってしまったところにも原因があるのだと思っています。
好みの問題かもしれませんが、自動車がよい例ですね。
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