あくまでも私に限った話で、私の好みを語るだけですが、他の男性がどんな服装をしていたとしても私は気にしませんし、それをその人がご自分のポリシーでしていることならむしろ支持したいと思います。
気持ちは昔と変わらないつもりで自分自身はいますが、鏡を見たら外見は齢相応に髭に白いものが混じり、白髪もたくさんあって、皺も刻まれている。
肌のキメも細かいとは言えなく、私は誰が見ても44歳そのものの外見を持っています。
人間的に子供っぽいのなら黙っていれば分からないけれど、服装は齢相応のものを身に付けたい。
齢相応の服装とは、流行に関係のない、長すぎず、短すぎず、太すぎず、細すぎないものを選ぶこと。素材もなるべくならウールを中心とした自然のもの。
お洒落に見えたり、目立たなくても良くて、自分で気に入った、くだけた雰囲気のものを無難に着たいと思います。
くだけた無難な服装で、齢相応に見せながら少しだけこだわりを入れることができるのが靴で、私はまだいろいろ探究し出して1年ほどしか経っていないし、本当にかわいいものだけれど、私にとって初めての道楽と言えるものだと思います。
いつも興味がある服装と密接な関係があるものだからハマッたのかもしれません。
男の道楽というものは妻に呆れられるものだけど、靴の本を飽きずに見ていたり、夜中靴を磨いていたりしているところを見られて、もちろん呆れられています。
妻には言うつもりだったけれど、何となく言いそびれていたイル・クアドリフォリオの久内さんにオーダーした靴の話を夢中になってブルックスブラザーズの店長に話していて、横にいた妻の耳に届いてまたまた呆れられた。
その靴がもうすぐ出来上がってくるのがとても楽しみです。
それは44歳の男が齢相応に見せるためにどうしても必要なものだと言える範囲をはるかに超えているけれど、道楽心は充分に満たしてくれるもので、呆れられるのもまた快感に思えるようになってきました。