元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

KBSドイツ紀行2(乗り物編)

2024-05-19 | 仕事について

KBSドイツ紀行1は公式ブログ店主のペン語りにて公開中。

 


ヴュルツブルクのトラム

ル・ボナーの松本さんと590&Co.の谷本さんと、関空からシンガポール、フランクフルト経由でニュルンベルグに行きました。

トランジット待ちを合わせると30時間近くの道程で、気が遠くなりそうでした。
狭いエコノミークラスのシートのせいか、行きの飛行機で背中が痛くなってしまいました。何か負荷がかかるとどこか痛くなる齢になっていると思うと嫌になります。

実は飛行機の三列シートの両端を私と谷本さんで事前予約しておいて、間に松本さんに座っていただくようにしていましたが、松本さんはその席を取らずにビジネスクラスを取ってしまいましたので、往復とも空いたままで、私たちは1.5人分の席をそれぞれ確保したのでした。
それでも狭いエコノミーの長時間フライトはきつく、ドイツに行けると思うから我慢できたようなものでした。

谷本さんはそんな飛行機の中でも、「すずめの戸締り」を観て涙したり、機内食のメニューを好きなカレーに変更したりして楽しんでいる様子でした。

 


ドイツ国内線

クタクタになった朝ニュルンベルグに着いてすぐに動き始めました。
3人とも丸一日風呂に入っていない無精ひげのひどい顔で(松本さんと谷本さんはヒゲを生やしていますが)、谷本さんがチェックしていたニュルンベルグ近郊の文具店を巡りました。

ニュルンベルグの公共交通機関乗り放題切符を買って、地下鉄、バス、近郊電車などあらゆる乗り物に乗りました。

中にはその店のためにその街に行ったのに思っていたような店ではなかったり、昼休みだったりしたところもいくつかあって、無駄足だったところもありましたが、初めて訪れる街の風景を見て、この街に住む人の暮らしを想うだけでも私は楽しかった。これが旅というものだと思いました。

ニュルンベルグ近郊にも当然下町も山の手町もあって、どちらの街を見ても感慨深いものがありますが、文具的には下町の方が古いお店があって、見つけものがあるような感じでした。

今回バスに比較的多く乗りましたが、地元のバスに乗ると買い物の主婦や学校帰りの子供たち、恋人たちが乗っている様子が分かり、その街の人の日常が感じられます。
日本にいても知らない町でバスに乗ることはあまりなかったですが、地元のバスに乗る楽しみを見つけたような気がしました。
14年前にドイツに来た時はこんなにバスに乗らなかった。
考えてみると当時はスマホがなく、今のようにグーグルマップで簡単に路線を見つけることができなかった。

長距離列車にも乗りました。
2日目がドイツの祝日でお店の休業日だったため、ミュンヘンに観光に行くことにしてICE(新幹線)に乗りました。
新幹線だけあって、車両も新しいのかとても快適な旅で、1時間があっという間でした。

私と松本さんは3日後の日曜日からハイデルベルグへの長時間の列車の旅を控えていたので、前もって乗ることができてドイツの電車の作法が分かってよかった。
そのハイデルベルグ行きでは、日本で指定席を取っていましたが、取れた指定席がREという日本の快速電車しかありませんでした。
今なら指定を取らずにICEに乗って、空いた席を探すし、早く来た電車に乗ってでも行けそうな気がしますが、その時は心細かったので。
でもREも停まる駅は多いけれど、途中の街の様子や乗り降りする人の様子をうかがうことができました。
ハイデルベルグの帰り、カールスルーエから乗ったIC(特急列車)では私は結構寝てしまったけれど。

 


快適なICEでの松本さん

ミュンヘンで乗った近郊電車でオリンピック公園に向かっている時にちょっとした事件がありました。
券売機の使い方がよく分かっていなくて、普通の切符をグループ切符だと思って1枚しか買わず電車に乗りました。
目的地の1つ前の駅で突然車内の検札官が来ました。切符を見せろと言っていると谷本さんが言うので、ポケットから切符を出したら、あとの二人は?という検札官の様子で全てを察知しました。
これ1枚で3人も行けるはずがないじゃないという感じでまくし立てられ、日本語で悪態をつきながら罰金を払うことになりました。

そういうこともあったけれど、慣れた頃にあっという間に帰る日が来てしまいました。
次行ったら、勝手もいろいろ分かっていて、もっとスムーズに旅ができるような気がします。