高校時代の友人が訪ねて来てくれた。
卒業してから会っていなかったので、27年振りに顔を見たことになりますが、すぐに彼だと分りました。
彼との高校時代の思い出は部屋でレコードを聞いてボーッとしていたとか、学校帰りに近くの店に寄って買い食いをしたとかというもので、時分の人生の最も生ぬるい時間を思い出させるものでした。
でも私もそうだったらいいけれど、彼は活気があり、シャープで、充実した生活を送っている人の物腰で、気遣いのできる大人の男性になっていた。
懐かしい名前を言い合って、彼らが今どうしているのかをほとんど知ることができたのは、彼が皆と連絡を取り合い、交流を保っているからでした。
彼のお店は地元にあって、同級生たちもよく出入りしているという。
彼は高校を卒業してからずっと美容師をしていて、30歳で自分の店を持って、それなりに挫折も成功も味わってやってきて、続いている。
80歳までは仕事をしたいと言っていて、70歳までを目標としていた自分のパワーのなさに少しひけ目を感じました。
長く仕事を続けてくることができた理由は、それがどれだけ好きかということに尽きると言った彼の言葉は、私たちの仕事について言い当てたすごい言葉だと思いました。
当店の近くで、ヘアカラーの講習があって、昼休みに抜けて訪ねてきてくれて、生涯勉強し続けて、腕を磨き続けないといけないと言う彼に刺激を受け、自分もそうでありたいと強く思ったのでした。