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米メディアは、米軍のB-52戦略爆撃機2機が10日未明に中国・南中国海の島・礁に接近したと明らかに

2015-12-23 | 中国人民網日本語版
米国は「誤って進入」を口実にするな
人民網日本語版 2015年12月22日08:55

 このほど米メディアは、米軍のB-52戦略爆撃機2機が10日未明に中国・南中国海の島・礁に接近したとの情報を明らかにし、南中国海情勢が再び各方面の注目を浴びている。中国国防部(国防省)と外交部(外務省)はこれに対応した。(文:華益声・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 今回の件における米軍側の発言は示唆に富むものだ。ペンタゴンは、B-52爆撃機が中国・南中国海の島・礁に接近し、中国の地上人員が連絡を試みたことを認めた。だが同時に、軍側報道官はB-52の飛行計画は完全に計画外であり「南中国海の島・礁の12カイリ内まで飛行する考えはなかった」と主張。現在調査を進めているという。米国は中国に対して、今回のB-52爆撃機の中国の島・礁近隣空域への勝手な進入は意図的なものではなく、「誤った進入」であるとして、この件の影響を小さくしようとしているようだ。

 米側の南中国海問題処理には二面性がある。一方では、米側は中国に対する圧力をできるだけ維持しようとしている。軍事大国として、軍事力を誇示するのは米側の使い慣れた手段だ。米国は10月に軍艦「ラッセン」を中国・南沙(英語名スプラトリー)諸島の近隣海域に進入させ、11月にはB-52爆撃機に中国・南中国海の島・礁近くを飛行させた。米側は「航行の自由を示す」ことを旗印に、こうした行動を「常態化」するとしている。米軍高官も火に油を注いでいる。カーター国防長官は南中国海周辺を航行する空母「セオドア・ルーズベルト」に仰々しく搭乗したうえ、「最先端」の装備をアジア太平洋地域に配備して南中国海問題に対処するとも主張した。これと同時に、米側は様々な場で世論戦を仕掛け、中国による南沙諸島の島・礁の建設を非難し、「軍事化」の罪名を中国に押しつけようとしている。南沙諸島での中国の様々な活動を阻止するため、米側は硬軟両様の手段を講じている。

 その一方で、米側は事態が制御不能になるのを極力回避してもいる。ラッセンは中国の島・礁付近の海域に進入した際、軍事訓練などの行動を停止し、射撃管制レーダーも停止し、ヘリコプターの離着陸を止めた。米高官は、オバマ政権は年内に中国・南中国海の島・礁近隣海域に再び軍艦を派遣することを支持しないと述べた。米太平洋軍のハリス司令官はかつて、米国が「航行の自由」を示すのは国際規則を支持するためであり、軍事的威嚇ではないと弁解した。

 だが中国にしてみれば、居丈高にふるまうのであれ巧言令色であれ、米側が中国の島・礁への接近偵察を含め、南中国海で頻繁に軍事活動を行っているという事実を覆い隠すことはできない。「誤って入った」のではなく「勝手に入った」のだ。米国がアジア太平洋の同盟国を南中国海巡航に引き入れ、対中包囲網を形成しようと愚かにももくろんでいることにも中国は留意している。

 中国は米国に立場を明らかにしてきた。第1に、中国は挑発行為に断固として反対する。米国のいわゆる「航行の自由を示す」行動は南中国海の平和・安全を維持できないだけでなく、反対に南中国海の「軍事化」を推進する重要な要素だ。中国の南沙諸島の島・礁付近で米国が武力を誇示することは、中国の主権と安全保障上の利益を損なう。第2に、南中国海問題に介入する権利は米国にない。米国は南中国海紛争の当事国ではなく、南中国海問題は中米間の問題になるべきでもない。第3に、中国はいざこざを引き起こさないが、いざこざを恐れもしない。中国の軍は状況に応じて「あらゆる必要な手段と措置を講じる」。今回のB-52爆撃機の活動に対して、中国の礁防衛部隊は厳しい監視と高度の警戒を維持したうえ、米軍機に対して警告し、追い払った。

 米側が権限を越えて自らの一存で南中国海関係区域に勝手に入り、艦艇や航空機で力を誇示することを、中国は受け入れない。(編集NA)

 「人民網日本語版」2015年12月22日