韓国の次期大統領候補「われわれも核兵器能力を確保すべき」
2012年06月04日
韓国与党・セヌリ党の鄭夢準(チョン・モンジュン)議員。 |
鄭議員はこの日の記者会見で、「核兵器は在来兵器を無力化させる絶対武器であり、‘核には核’という恐怖の均衡なしには平和を得るこ とはできない」とし「核兵器がない韓半島をつくるには、逆説的にわれわれも核武装をするべきであり、すぐに核兵器を保有しなくても保有能力を確保しなけれ ばならない」と述べた。
鄭議員のこの日の発言は、国会対政府質疑で「戦術核再配置」を主張してきた過去に比べ、一段階さらに高まった内容だ。鄭議員はまた6カ国協議など韓半島の非核化外交を「失敗」と規定した。
鄭議員は「北朝鮮が憲法に核保有国であることを明示したのは、核廃棄はこれ以上交渉の対象にはならないという意味」とし「安保政策に 対する全面的な再検討が必要で、少なくとも核兵器保有能力を確保してでも国民の命を守らなければならない」と主張した。続いて「大統領になれば核保有能力 を確保してでも北朝鮮の核をなくす」と明らかにした。
また、大統領選の公約として核兵器能力保有のほか▽北朝鮮の核保有国地位を絶対に認めない▽2015年の戦時作戦権転換計画の全面見直し▽中国との戦略対話の強化▽安保部処間の有機的協力体制の強化--などを提示した。
韓国が核武装能力を確保する過程で引き起こされる国際的な反発については、「国際社会の反対を乗り越えられるかという批判が予想されるが、今は非常状況であり、北の核武装は常識的な方法で解決できる問題ではない」と主張した。
またセヌリ党の朴槿恵(パク・クネ)前非常対策委員長について「北の核武装に対し、いかなる対策を持っているのか気になる。朴前委員長の北朝鮮関連発言を聞くと心配になる」と指摘した。
鄭議員は「朴前委員長が金正恩(キム・ジョンウン)を『約束を守ろうと努力する人』と述べ、米外交専門紙の寄稿で『北に過ちがあれば 警告し、うまくやって補償をすれば、北朝鮮も私たちのようにならない理由はない』と主張した。あまりにも安易に考えているようだ」と批判した。