日朝協会「京都府連合会」です。韓国・朝鮮との友好を進める、日本人の団体です。1カ月¥500 841-4316福谷気付

 世界の出来事から日本・韓国・朝鮮の未来を見る。
 皆さんの声を生かして活動を進めます。

今日のこの日が朝鮮半島の進路選択にとって

2012-04-11 | 投稿・投書・私の意見

   歴史を切り開く日に


今日2012年4月11日、朝鮮半島の北では憲法にも明記されている指導政党・朝鮮労働党の代表者会が、南では

年末の大統領選挙の前哨戦ともなる第19代国会総選挙が、それぞれ予定されています。

 
後日に振り返った時、今日のこの日が朝鮮半島の進路選択にとって、朝鮮民族の未来開拓において、良きターニング

ポイントであったと回顧されるのでしょうか?
 
南においては、(-参)のような動きは今回も加速されるであろうが、南の民衆が是非これに打ち勝って、進

路選択、未来開拓に貢献して欲しいものです。
 
勿論、この国を含む北東アジア地域の進路にも多大な影響をもたらすターニングポイントとしての、2012年4月11日と

なることでしょう。
 
良きターニングポイントとなることを、この地域に住む皆さんと共に祈りたいものです。

朝鮮新報そのまま紹介

2012-04-11 | 投稿・投書・私の意見

〝ウリハッキョを知っています〟

アイヌ民族の成田得平さん 母語回復と民族自立の手本

北海道で行われた朝鮮学校への「高校無償化」即時適用を求める緊急集会(3月9日)でパネラーとして発言したアイヌ民族の成田得平さんのスピーチ内容を紹介する。

朝鮮学校が羨ましい

朝鮮学校と交流して感じた民族教育の素晴らしさを
語る成田さん

現在、日常でアイヌ語を話す人はもういません。なのに朝鮮学校では、生徒たちが普通に朝鮮語を話し、朝鮮語で授業が行われています。とても羨ましく思いました。

私は朝鮮学校、ウリハッキョを知っています。

昨年11月から物づくりの場所を提供させてもらっているご縁で、平日のほとんど、朝鮮学校に「登校」しています。授業にも2、3度参加しましたし、昼は給食をみんなと一緒に食べ、職員室にも何度も出入りさせていただいております。

その過程で得た印象を一言で言うと、「素晴らしい!」ということです。

朝鮮学校ではどの子もあいさつをきちんとします。実に素直に、普通に、必ずあいさつをしてくれます。

私は校長先生の手を知っています。ひび割れてひどく荒れています。校長先生は、校長の業務も授業もされながら、よく校内を見回っておられます。バスの運転や雪かき、それにゴミの処理まで、いつもしておられるのです。

他の教職員の方々も同じです。どなたも誠実で、教育熱心であります。寮生活を送る子どもたちのために、365日、1日3食、食事が用意されます。専任の方は一人しかおられず、あとはお手伝いに来られる方がいたり、教員が二人一組みで夕食を用意したりしています。

生徒たちの学校での行動は、目を見張るものがあります。廊下や校庭では、高校生が小学生を抱っこしたり、遊んであげたりしている温かい光景が見られます。まるで学校全体が一つの家庭か家族のように見えます。

私は日本全国の100校近い小中学校を講演や特別授業で訪問したことがありますが、それらの学校で経験したものとは相当な違いがあります。日本の学 校で見られる校内のイデオロギー対立、授業放棄や学級崩壊、PTAと学校の対立とかがまったくなく、ウリハッキョに行くとほっとするのです。

アイヌ民族の私の立場からすると、そういう学校が羨ましいかぎりです。

朝鮮学校では、授業は朝鮮語。生徒たちは日本語も朝鮮語もペラペラです。中学からは英語も学ぶわけですから、マルチリンガルとして国際的に活躍できる大きな可能性を持った学校だと思います。

校内では民族文化の伝承が、みんなで行われています。学校では日常的に民族楽器の音色が聞こえてきます。学校を持たないアイヌ民族の一人として羨ましいです。

朝鮮学校には母国の歴史をきちんと認識した教員や生徒たちがいます。非常に優れた思想、哲学を学ぶことができる学校です。

アイヌ民族との共通性

私は世界のこれまでの歴史の中で、朝鮮の近現代史というものの中で育まれてきた思想、哲学というのは、世界一ではないかと思っております。

アイヌ民族の近現代史と、朝鮮民族、在日コリアンの近現代史というのは多くの共通点があります。その根源はまさに日本の植民地政策そのものにあります。

明治政府による対アイヌ政策というのは、言わば欧米列強を真似た植民地支配なのです。いわゆる明治政府の富国強兵、殖産工業政策、サムライ社会から 近代欧米社会に追いつこうという、この急激な政策が、結局は天然資源が欲しい、労働資源が欲しいということになり、それを確保するために植民地支配が行わ れたのです。まずその矛先が向かったのが、北海道のアイヌに対してなのです。

北海道開拓などと言って、実際は侵略をしたわけです。しかもアイヌ民族に対して、旧土人と言う名前を付け、強制的に日本人にする同化政策をとりました。

この広大な北海道の土地を、主がいない無主地として取り上げてしまいました。国有化という名のもと、どんどんその後分配していったのですが、アイヌ民族にとっては、土地を売った覚えもなければ貸した覚えもありません。

そこで得られた天然資源は、日清、日露戦争に活用されました。この事実が「北海道開拓」の本当の姿です。

アイヌ民族に対する創氏改名、民族文化否定といった政策が朝鮮を植民地化する手法に取り入れられたのはまぎれもない事実です。

戦後、日本は経済大国になったと言われましたが、それは朝鮮戦争で特需があったからです。

まさに「高校無償化」問題をはじめとする、在日コリアンに対する日本政府のやり方というのは、こういった日本の近現代史を象徴するものに思えてならないのです。

〝成せば成る〟を実証

私は北海道のウリハッキョ、朝鮮学校を知っています。民族教育をしっかりやっています。アイヌ民族にとって、朝鮮学校は母語回復と民族自立の手本になるものと思います。

この地球上でいったい誰が民族の自己決定権を否定できるのでしょうか。それを日本政府自ら行っていることに怒りを感じます。

とくに最近では、いわゆる「日本人論」が妙な形で台頭しています。

「サムライ日本」の「サムライ」って言わば人殺しなのでは? 何か言ったら、人をぶった切っていい人たちなのですから。

新渡戸稲造がその「日本人論」をカナダで打ち立てて、欧米の騎士道に対して、武士道なるものをでっちあげたことが実はその由来なのです。そのことも多くの日本人は知らない。

「なでしこジャパン」の「なでしこ」も同じです。日本人というのは国際的にいい顔して、いい子ぶるのですが、そこには裏の顔があります。

日本は今、国家の品格そのものが問われています。

国連の常任理事国になりたいと言っていますが、しかしそれは、自分の国で国連の各種人権法を順守して初めて言えることなのではないでしょうか。

こんな時代だからこそ、主体性を持たなければなりません。私は朝鮮のチュチェ思想はすごいなと、「これだ!」と今思っています。

私たちは朝鮮学校と交流を進める必要があります。私自身、この5カ月の体験を通して、つくづくそう感じました。

日本社会はまだ未成熟です。第2次世界大戦が終わってまだ60年余ですから、人間の成す事として、どれくらいの事ができるのかと考えれば、まだ未成熟です。それでも何とかしなければならないのです。

朝鮮を見てご覧なさい。長い封建社会と日本帝国主義による支配を乗り越えて、闘いを勝ち抜いて、なおかつ非常に優れた思想を打ち立てたではありませんか。

ということは、成せば成るということです。

やればできるということを朝鮮民族は実証してるのです。(見出しは編集局)

( 朝鮮新報 2012-04-09 13:50:01 )