萬蔵庵―“知的アスリート”を目指すも挫折多き日々―

野球、自転車の旅、山、酒、健康法などを徒然に記載

第89回 全国高等学校野球選手権 埼玉大会

2007年07月22日 | 野球

<出場校じつに163校!>

今、大宮公園では高校野球の埼玉県予選が行われている。正式名称は「第89回 全国高等学校野球選手権 埼玉大会」というのだそうだ。出場校数はじつに163。神奈川、大阪、愛知、千葉などに次いで全国でも5本の指に入る激戦区である。1回戦のクジを引いた学校が甲子園行きの切符を手にする為には8連勝しなければならないのだ。

連日、熱戦が繰り広げられているが、ベスト32が出揃い、昨日と今日は4回戦が行われた。昨日は小生の甥が出ている試合を見に市営球場へ、今日は公園内の県営球場で試合を観戦してきた。ベスト32ともなるとさすがに、どのチームも良く纏まっていて、つまらないエラーというのが極端に少ない。

同程度のチーム同士の戦いの場合は「いかにミスを少なくするか」が勝敗の分かれ目となる。ミスは「エラー」ばかりではない。監督の采配ミスももちろん含む。

昨日観た、甥のいるO高校は延長12回まで戦って、結局負けてしまったのだが、勝機は8回裏にあったと思っている。8回裏3-2で勝っていたO高校はこの回先頭の3番打者がヒット。4番四球で無死一二塁。ここでバッターは5番の甥。

彼のここまでの成績は一打席目四球、二打席目はいい当りのライトライナー、三打席目は同点のタイムリーツーベース。(セカンドベース上でのガッツポーズが印象的だった。)監督はよく振れているとみて、そのまま打たせてくれる。親族としては大変ありがたいが、負ければおしまいのトーナメント戦。ここはセオリー通り、送りバンドであったと小生は思う。

結局、甥は三振。次打者はレフトフライ、その次の打者は三振でスリーアウトチェンジ。結果論ではあるが、甥が送って1死2、3塁としておけば、レフトフライで1点入ったかもしれない。9回土壇場で追いつかれ、そして12回表に二点勝ち越されて負けてしまう。

本日は甲子園経験もあるS高校の試合を観てきた。0対0の4回裏無死1、2塁の場面で4番打者に躊躇せずに送りバントを命じている。結果的に得点には結びつかなかったが、これがセオリーだと思う。0対0の6回裏、無死1塁でまたも4番に送りバント。これには、5番以降が続き、この回3点をあげる。3-0の7回裏無死1塁で3番打者にまたもバントを命じている。恐らく、この学校の監督は過去にセオリー通りやらなかったことで少なからず、辛酸をなめたのだろう。執拗なまでに次の1点を狙っている。これが「負ければおしまいのトーナメント戦」を勝ち続けるコツだと思う。

昨日の試合の12回表、二死二塁で強烈な打球がショートの正面に飛ぶ。丁度、三塁へ駆けるランナーと交錯したこともありショートが捕球できず、ボールは左中間を抜けてランニングホームランになってしまう。それまで好守備を見せていたショートF選手は泣き出す。小生の鼻もツンとしてきた。

「あの打球を捕るのは難しい。ヤンキースのジーターだって捕れない。泣くなF。君は名ショートだ。」

と励ましてやりたかった。

負けてしまったが、試合内容はこれぞ“高校野球”といったもので久しぶりに感動した。素晴らしい試合でした。

3年生には最後の夏だ。高校に入って2年半、野球に明け暮れてきたのは彼らの動きやプレイをみればわかる。望むべき結果はともなわなくとも、その過程が血となり肉となる。これからの人生に活かせ、球児諸君!

追伸・・・小生の甥はまだ二年生。後一年活躍する時間がある。悔いの無い一年をすごすよう願ってやまない。
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