国民の審判が下った。
各紙「自民歴史的大敗」「自民惨敗」などと白抜きの大見出しで報じた。各紙のホームページで見る記事よりも、新聞の見出しの方が迫力がある。この存在感はデジタルにはない。電車の中でも目をひいた。今日は“新聞”の効果を見直した日でもある。
与党の議席は自民が64から37、公明12から8へと減らし、野党第一党の民主が32から60議席を獲得し、大躍進。年金記録漏れ問題や閣僚らの不祥事への国民の反発が民主党に有利に働いたと見られている。
また、今回の投票率は58%後半、2004年の前回参院選を2ポイント上回った。与党内からは「事前予想より投票率が高かったことが響いた」(自民党幹部)などと、投票率の影響を指摘する声が相次いだ、そうだ。
かつて、自民党の森首相は「有権者は寝ていてくれた方がいい」と発言したが、今回有権者は寝ていられなかったのだろう。お上に従順な日本人も政治家のあまりの無能や税金の無駄使いに「ふざけんのもいい加減にしろ」と立上ったのだ。寝る子は覚めた。自分達の生活が脅かされ、“うるさい”国民にならざるを得なくなったのだ。
古代ギリシャの格言に
「政治に無関心な国民は愚かな政治家に支配される」
というのがあるそうだが、今の日本そのものだ。ここで目を覚まし、政治家達にプレッシャーをかけていくべきだろう。
安倍首相の“続投宣言”には賛否両論あるようだが、しばらくは政局の動揺は避けられないだろう。いずれにしろ、今回の参院選を契機に“良い”方向に向かって行くことを切に望む。