みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

卑怯&巧妙

2021-12-17 10:03:33 | 社会
18歳以下の子どもに対する10万円相当の給付について、政府は当初、5万円を現金で、後の5万円はクーポンで支給するとしていたが、12月15日、全額現金での給付も容認した。岸田総理に対しては、判断が二転三転し、優柔不断で、判断が遅過ぎる 等々の批判が報じられている。

しかし、そんなに批判されるべきことだろうか?
確かに最初から10万円全額を現金給付する、としていれば、自治体もスムーズに事務手続き出来て良かっただろう。けれども自民党内には、米軍や大企業のためには大判振る舞いするが、一般大衆には「バラマキ」と称して出し惜しみする勢力が根強い。そんな勢力との妥協策が「クーポン」だったのだ。

その当初の方針を徐々に切り替えて、ギリギリのタイミングで「全額現金」へ軟着陸した。自治体の事務に混乱が生じるなど、擦り傷はあるとしても、巧妙だったとも私は思うのだ。

赤木俊夫さんの妻:雅子さんが、国に損害賠償請求した訴訟では、12月15日、国側が雅子さん側の請求を「認諾」した。請求された側からの「認諾」は、確定判決と同じ効力を持つため、この訴訟は終了した。
雅子さん側は、森友公文書改ざん問題の真相解明の機会を閉ざされた、として、国側へ抗議している。

雅子さん側が、岸田内閣のやり方を「卑怯な幕引きだ」と憤っておられるのは当然だろう。訴訟を通して真相解明されれば、当時の最高責任者のアソウ(財務相)やアベ(総理)の罪障を白日の下に晒すことが出来る。腐った政界を洗い直す端緒となるかも知れない。それが出来なくなったのだ。

けれども、訴訟が継続されても、今のこの国で「真相解明」されることは、残念ながら現実には不可能だろう。
確かに「卑怯」ではあるが、「巧妙な」幕引きだった、と私は思うのだ。
岸田総理は、アベとアソウに「貸し」を作ることも出来た。

岸田総理は、アベやアソウに操られているように見えて、実は巧妙に操っているようにも見えるのだ。

第2次岸田内閣の外相は、日中友好議運の会長だった林芳正だ。地元の選挙区でアベと争っている人物だ。

アベが元凶となって、メディアも一般大衆も中国憎悪一色に塗り潰されようとしている今、日中戦争前夜の観がある今、現内閣が如何にアベらと向き合っていくのか、より巧妙に対処していくのか、それとも結局は身を委ねてしまうのか、注視せずにはいられない。次の戦争はこの国を亡ぼすだろうから。




















 

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