まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第26回中国四十九薬師めぐり~今回でいよいよ満願目指して鳥取へ

2023年06月21日 | 中国四十九薬師

2021年に岡山県吉備中央町の大村寺から始めた中国四十九薬師めぐり。途中間隔が空いたり、1回の巡拝で1ヶ所だけ参拝・・ということもあったが、第26回のお出かけにしていよいよ満願となる。ちょうど2年がかりである。

今回は最後に残った鳥取県の因幡エリアの6ヶ所を一気に回ることにする。最初は、この6ヶ所を2回に分けて別のイベントとも絡めて回ろうとも考えていた。6月10日~11日の1泊2日として、10日はいったん大阪に行き、京セラドーム大阪での交流戦(バファローズ対ベイスターズ)をデーゲームで観戦した後、日本交通の高速バスで移動して鳥取に宿泊。そして11日にレンタカーにて3~4ヶ所を回るものである。野球と札所の両取りを狙ったが、その前週に名古屋に観戦に出ていることもあって、野球は次の機会にしようかと(一応、7月以降の観戦も考えているし、シーズンはまだ長い)。それよりも、今回で一気に満願を目指すにした。

さて、広島から中国地方の県庁所在地でもっとも遠い鳥取に行くのに最速なのは、新幹線で岡山に行き、智頭急行経由の特急「スーパーいなば」に乗り継ぐか、姫路もしくは上郡まで行き、関西からの「スーパーはくと」に乗り継ぐルート。たただ、岡山・兵庫方面から鳥取に入ると、前回コマを進めた倉吉と鳥取の間が途切れる。一応、中国地方一周も兼ねているので・・。

現地でレンタカーを借りるのと、広島からマイカーで遠路行くのとどちらがよいかと思ったが、結局、今回は中国四十九薬師めぐりの最後ということで、「鉄道で東中国一周」と決めた。正直張り込んだ。

10日はまず新幹線で岡山に行き、特急「やくも」にて伯備線で米子に出る。米子から山陰線をたどって倉吉を経て鳥取に入り、レンタカー利用。そして鳥取駅前に宿泊。状況次第だが、翌11日も午後まで時間を取っており、「いなば」で岡山に出て新幹線で広島に戻る。そのため、乗車券は「広島市内~岡山(新幹線・在来線乗り継ぎ)~米子」、「米子~鳥取~上郡~岡山~広島市内」という2枚を用意した。後者のような面倒くさいルートも、その程度なら「e5489」でも事前に購入することができた。

その代わり、西広島5時30分の始発に乗り、広島6時ちょうどの始発「のぞみ74号」に乗ることが条件である。そこまでやらんといかんのか・・と思うが、やらんといかんのです。朝の始発なら自由席でも十分空席があり、岡山7時05分発の「やくも1号」の特急券も乗り継ぎ割引が適用される。

岡山の在来線ホームに出る。入線した「やくも1号」は「ゆったりやくも」塗装。「やくも」には赤とクリームの旧国鉄特急塗装もあれば、薄紫の「スーパーやくも」塗装もあるが、そもそも現在の381系が置き換わるのも遠くないことである。乗ってしまえば塗装はそれほど関係なく、全国的に希少な存在となっている旧国鉄特急車両に乗れることじたいが貴重なことである。

早朝ということもあってか、私の乗った最後尾・7号車の指定席の乗客は私のほかにもう1人だけ。倉敷では他の車両に乗車があったようだが、全体的にガラガラである。伯備線に入り、高梁川に沿って振り子が左右に揺れる。根が鈍感なのか、振り子式車両で気分が悪くなる「ぐったりはくも」ということもなく・・。

「ツタヤ図書館」を併設する備中高梁で7号車のもう1人の乗客が下車し、車両は私だけになった。ローカル列車ならともかく、特急列車で1両「貸切」となったのは長い乗り鉄趣味の中でも初めてである。この先で、湘南色の115系ともすれ違う。確か1編成しか残っていないはずだが、山陽線、伯備線、瀬戸大橋線~宇野線と神出鬼没である。

中国四十九薬師で伯備線といえば、わざわざ岡山に前泊して、岡山から「サンライズ出雲」の「ノビノビ座席」に乗ったのが印象的である。前夜東京から夜通し走ってきた列車の、岡山で前の客が下車したその後に乗り込み、松江まで過ごした。ゴロンと横になって二度寝したのも面白かった。ただ、こうして朝一番の列車の新鮮な空気を独占するのはそれ以上のぜいたくな時間である。

鳥取県に入る。根雨では、旧国鉄特急色の「やくも」とすれ違う。

霧が出て大山の姿はほんの微か見えただけだが、この日の鳥取県の天気は晴れの予報。この先も楽しみである。

9時15分、米子到着。次に乗るのは9時51分発の「スーパーまつかぜ6号」で、乗車券もここで切っているのでいったん改札の外に出る。

米子駅は駅舎の新築工事が終盤に差し掛かっていて、新しい建物の外観も見ることができる。オープンはこの7月下旬ということで、次に米子を訪ねる時には楽しみである。

新駅舎になった後も、境線ホームの「ゲゲゲの鬼太郎」の各キャラクターは変わらず出迎えてくれることだろう。

「スーパーまつかぜ6号」が到着。益田発鳥取行きということで、島根・鳥取両県の端から端まで走る列車である。もっとも、山口線に入り新山口まで行き来する「スーパーおき」もある。米子で乗客が入れ替わったが、引き続き指定席も半数以上が埋まっている。

米子から鳥取への区間は、右手に大山、左手には時折日本海がわずかに見えるところ。途中には風力発電設備が何基も立っているが、風車は回らず停止している。たまたまこの時停まっていたという様子でもなく、これまでの札所めぐりでこの一帯を訪ねた時も同じように停止していた。何やかんやでもう稼働しないのかな。

途中倉吉に停車し、ここから先で中国地方一周が続くことになる。

10時58分、鳥取に到着。結局広島から5時間かけての行程となったが、ここから中国四十九薬師めぐりである・・・。

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