関西の私鉄駅をサイコロの運だめしとしりとりの並び順を元にあちこち回るこの企画、前の記事では能勢電鉄の滝山駅に向かうところだった。
その前の的形から山陽電車普通~直通特急~新開地で阪急特急~十三~阪急宝塚線の急行~川西能勢口にやってくる。能勢電車は鶯の森、鼓滝、畦野に続いての4駅目の下車となる。滝山は川西能勢口から2駅目であるが、猪名川の流れに集まるかのように住宅街が広がり、小ぶりな駅前には閑静な住宅地が広がる。
さて駅前をしばらく歩くが、川西市の文化会館やイトマンのスイミングスクールがあるくらいで、由緒がありそうなものが見当たらない。というわけで、次の駅を選ぶことにしよう。
・・・とは言うものの、次はまたしても「ま」で始まる駅である。この日だけでも丸山、的形ときて3駅目で、残っているのは、
1、2.牧野(京阪本線)
3、4.松塚(近鉄大阪線)
5、6.松ノ馬場(京阪石山坂本線)
だんだん選択肢が限られる中で出たのは・・・「3」。久しぶりに奈良県の駅を出す。
松塚は大和高田の次の駅。ネットで検索したがこちらも見物スポットの薄そうなところである。
久しぶりに奈良県の駅を出したことで、ちょっと趣向を変えてみよう。少しでも早く到着したいこともあり、近鉄の難波から大和高田まで特急に乗ることにする。
賢島行きは4両の短い編成。連休中ということもあり家族連れを中心にほぼ満席である。朝方、浅香山から丸山に行く途中に難波に降りたが、その時も名古屋行きが満席との案内があった。
同じ区間でも特急と各駅停車では車窓も違って見え、特急だとこのまま伊勢志摩までも行ってしまいたくなる。スルッとKANSAIは名張の向こう、青山町までが有効区間だが、サイコロしりとりではまだ訪れていない三重県に行くことはあるのだろうか。
鶴橋の次の停車駅である大和高田に到着。ここで後続の各駅停車(区間準急)を待ち、一駅で松塚に到着する。対向式ホームが少し高い位置にあり、階段を下りると改札に出る。
駅に名所案内があるわけでもないが、駅に差し掛かる際に、進行左手に由緒ありげな瓦屋根がちらほらと見えていた。その辺りを一歩きしてみようか。
これが松塚の集落。いつ頃の建築か、瓦屋根に白壁の由緒ある家々が並ぶ。ただの農家ではなさそうだが、何か商売かもの作りでもやっていたか。なかなか、風情を感じられる集落である。
一回りして気づいたが、表札の多くが「松田」か「速水」という名前である。それぞれ一族だろうか。町の成り立ちにも関係しているのかもしれないが、どこかの家のベルを鳴らして訊いてみるほどのことでもなく、手がかりなし。ネットで調べれば何か出てくるかな。
次の駅のサイコロはお屋敷の前で行う。次は「か」で始まる駅だが、
1.霞ヶ丘(近鉄生駒ケーブル)・・・出るかケーブル駅
2.霞ヶ丘(山陽電車)・・・明石海峡大橋に近い。
3.加太(南海加太線)・・・終着駅、温泉に淡島神社。
4.堅下(近鉄大阪線)・・・これは藤井寺にも近い。
5.交野市(京阪交野線)・・・実は交野線自体乗ったことがない。
6.帷子ノ辻(京福嵐山線)・・・京福のジャンクション。
この「関西私鉄サイコロしりとりの旅」シリーズをご覧いただいている方はひょっとしたら駅のリストでお気づきの点があるかもしれない。それはケーブルや嵐電が入っていること。
これまでは、関西の私鉄の中でもいわゆる「普通の電車の区間」をベースとしていたが、観光地を含め駅の選択肢を広げるために、路面電車(ただし阪堺電車はスルッとKANSAIのエリア外のため除外)、ケーブルについて対象に加えた。これで生駒山だけでなく世界遺産の高野山、比叡山、それに洛西の寺社群も加わる。ただ、地下鉄や新交通システム、モノレールといった公営やそれに準じる会社線はまだ含めていない(移動手段としては使えるが)。
早速、今季でその効力が現れるか。
まずはサイコロで・・・「5」交野市。ここならまだ続行とする。
今度は近鉄の区間準急と急行を乗り継ぎ、日本橋なら堺筋線で北浜へ向かう。北浜からは京阪特急のダブルデッカー車で枚方市へ。何回乗り換えることやら。
枚方市も何度となく通過しているが、他社線への乗り換えを除いて改札を出ることができないのもこの企画のオキテである。また今回は交野線の初乗りだが、終点の私市まで行って折り返すのもだめ(仮にスルッと対応のバス路線があり、私市からどこか別の駅まで行けるなら話は別だが)。
何だかルールの話がくどくどしてきたが、きかんしゃトーマス車両ではない一般の車両は住宅地を淡々と走る。
以前に婚活で紹介いただいたお相手に交野市在住の方がいたが、「交野は山がちで大阪に出るのも遠いんです。移動は基本クルマで」と言っていた。電車に乗る限りではそう思わないが・・・。
交野市に到着。駅前には各方面へのバスロータリーがあり、スーパーやら飲食店も並ぶ。大阪の中規模の市の玄関駅に当てはまる。確かに東の方を見やれば山が迫っており、あの辺に住んでいれば確かにクルマになるかな。
そんな自然に近いところもあってか、星のまちというのが交野市の売り文句という。駅前の案内板を見ても、天の川、相合橋、砂子坂など、七夕伝説にちなんだスポットが目につく。
今回は夕方ということもあり、駅前を一歩きしたところで終了として夕食。この中で次回の1つ目の駅となるところをサイコロで決める。選択肢は・・・
1.新大宮(近鉄奈良線)・・・奈良の一つ手前。
2.新開地(神戸高速)・・・これまで何度も乗り換えた駅が目的地になるか。
3.神宮丸太町(京阪鴨東線)・・・いいですねえ、京都。
4.新在家(阪神本線)・・・灘の酒蔵に近いところ。
5.近鉄新庄(近鉄御所線)・・・御所線というのも久しく乗っていない。
6.新田辺(近鉄京都線)・・・交野から見ればちょうど山の反対側。
この並びなら別にどこでもいいかなというところである。東寄りの駅が並ぶのも、まあ悪くない。
そこで出たのは・・・「3」。神宮丸太町である。
地下鉄を対象駅に入れていないので、京阪神の中心部がなかなか当たらないこの企画。神宮丸太町となると訪れるスポットは自ずと決まるのだが、それも京都風情を味わうということでウェルカムである。そうなれば、この春最後の3日目のサイコロ旅は、中1日を置いて連休最終日に行くことにするか・・・・。