まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

今年もご愛読ありがとうございました。

2009年12月30日 | 旅行記G・四国

今年も残すところあと2日。

昨日29日で私の勤務先も仕事納めとなり、会社のほうでは納会とか飲み会というのは行われないので、夕方早々に失礼して、かつて大学時代にアルバイトで一緒だった人たちと大阪・ミナミでの会食。

いや~、野郎ばかりだったというのに、19時から始めて終了したのが24時。辛うじて最終電車に間に合ったのはよいが、自宅に戻ったのが1時過ぎ、そこから今朝は4時半起床である。

年末年始の滞在先として選んだのが、四国。今朝6時40分大阪発の高速バスで徳島に上陸し、この日は南に伸びるローカル線、牟岐線の旅を楽しみ、現在徳島に宿泊。なんとホテルの客室にパソコンが備え付けられており(利用無料)、今年最後の書き込みということで行ってみた(旅行記についてはまた年明けにアップ予定)。今夜は客室でゆったりとすることに・・・。

さて、今年も鉄道での旅行記、野球観戦、これはという書籍、その他ニュース記事などで思うところを書いてきましたが、今年はこれにDM関連の記事も加わりました。

いわゆる「人気ブログ」というのでは全然なく、まったく自分の私的な内容なのですが、その中でもアクセスしていただいたり、温かいコメントを寄せていただいたりと、いろんな方たちの支えがあって続けられているのだと思います。

新たな年は自分としても公私ともに充実させていきたいと思いますし、その表現のツールとして、またこのブログの執筆を続けていくつもりですので、これからも皆さんのより一層のご声援をいただきますようよろしくお願いします。

最後になりましたが、新たな年の皆さんのご健康とご多幸をお祈りいたします。

それでは、よいお年を!!

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私の今年を振り返ると・・・

2009年12月28日 | ブログ

テレビや新聞などでは今年1年を振り返るということで「10大ニュース」やら回顧ものやらをやっている。一番の大きな動きというのはやはり政権交代ということになるのだろうが、改めて振り返ってみて一年前の今頃とは雰囲気が変わったなあと感じさせられる。

・・・で、私にとって2009年という年は、自分自身にもいろんなことがあったなということで記憶される年かなと思う。それを5つ挙げてみることに。

第5位・・・関西大学、62季ぶり甲子園ボウル制覇

私の母校(文学部卒業)が大学スポーツで日本一になるということは滅多になく(フィギュアスケートの高橋・織田の活躍もすばらしいが、あれは個人の競技ということで)、久しぶりに「母校」というものを意識したということで。「母校」といえば、今年になって久しぶりに再会した友人もおり、改めてつながりを感じたことである。年明けのライスボウルでは鹿島との対戦となるが、思い切った試合を期待したいものである。

第4位・・・旅の新たなパートナーを購入

ある程度日常生活で必要ということもあり、久しぶりにクルマを持つことになった。日産のキューブだが、これをパートナーとして出かけることで、また行動の幅が広がった。ちょうど「高速道路の大幅値下げ」の実施もあり、ETCの入手に大分待たされたことも今年のニュースとして取り上げられるところ。キューブということで、メーカーの日産の野球部が「休部」になったことも書き添えておこう。

第3位・・・JR全線の完乗達成

JR発足の頃から始めた「乗りつぶし」。就職後の転勤で住まいを変えた時期を利用して、あちこちの観光や野球観戦を絡めながら、自己流で20年以上かかっての達成となった。ゴールとなったのは北海道・旭川で、この街も私にとっては思い出深いところになる。旅好きとしては一つの区切りとなった年となった。そのツールとして大いに活用している時刻表に関する「時刻表検定試験」を、成績優秀者に与えられる「時刻表博士」の称号を目指して毎年受験していたのだが(ここ数年は「受験旅行」も)、今年をもって終了したことも関連として書き添えておく。

第2位・・・DM患者になったこと

これは長年の生活習慣のツケが回ってきたということで、日本人の5~6人に一人がかかっている、あるいは予備軍であると言われるDM(糖尿病)の患者ということになった。現在でこそ落ち着いてはいるものの、当初は週間の教育入院やその後のインスリン注射が必要というかなりの重症であった。ただ、その後の食生活の見直しであったり、自転車通勤への切り替えや夜のウォーキングの実施など、自分を見つめ直し、生活習慣を見直すきっかけになったのはプラスに考えるところである。これからも減量と血糖コントロールを軸に、健康を意識したいものだ。

第1位・・・元日付の人事異動で関西復帰

昨年末に急に降ってきた話。今度は兵庫県民、尼崎市民ということになった。従事する業務も、同じ会社にあってこれまで未体験の部門に関することで、現場の視察などではなかなかに驚かされるものがあった。今年一年は従業員の価値観や雰囲気に慣れるのに時間がかかることであったが、これからはスキルの向上やコミュニケーションを増やすことで、自分自身をより成長させることを目標にしたい。

・・・・他にもさまざまにあるのだが、あまり長くなっても退屈なのでベスト5を挙げてみた。仕事面、健康面、趣味の面での大きな区切り、転換点というものを感じたところである。

というわけで、遅ればせながら今年の漢字を一つ挙げるとすれば、「転」。

その「転」を受けた来年は公私の面でより充実した一年になるようにしたいものである・・・。

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近鉄ライナーズ、ホームズスタジアムで接戦を制する

2009年12月27日 | まち歩き

今年最後の日曜日となった27日、この日から花園では全国高校ラグビーが始まる中、私はといえば神戸地下鉄の湾岸線に乗る。

Dscn6211湾岸線では「KOBE鉄人プロジェクト」というのをやっており、私の乗った列車は「鉄人28号車両」というもの。車体には鉄人28号のラッピングがあったり、車内では走行中にアニメソングが流れたりする。この、走行中にBGMが流れるというのも、心地よいようで一方では耳障りにも感じたりで一長一短あるようだが、試みとしてはユニークである。

Dscn6215和田岬で下車。和田岬といえば、JRの支線の終着駅でもある。この線路、旅客列車がやって来るのは朝と夕方だけで、日曜日ともなれば朝と夕方に一本ずつという、乗りつぶしにとっては超難関区間。私もJR全線の乗りつぶしを達成する中で、西日本エリアで最後まで残ったのがこの区間であった。

Dscn6212確か古びた感じの駅舎があったはずだが・・・と見るに、やけにあっけらかんとした光景が広がる。ホームは一本だけだったが、駅舎があったはずのところにはコンビニが建っていた。????と見るに店の壁にプレートが飾られており、かつての駅舎は今年になって取り壊されたとある。ただ駅舎があったことを後に語り継ぐために外壁にプレートを貼ったり、イラストを描いたりしている。

Dscn6216そんな光景を見ながらやってきたのはホームズスタジアム。通常はJリーグのヴィッセル神戸の本拠地であるが、ラグビーシーズンにはここでも数試合が開催される。ここをホームにしているのは、第2試合に登場する神戸製鋼コベルコスティーラーズである。

訪れた人の多くは神戸製鋼の試合がお目当てのようだが、この日は第1試合の近鉄ライナーズの観戦が私のお目当て。対戦相手はクボタスピアーズである。トップリーグも終盤にさしかかり、ここでの敗戦は下部リーグ降格に大きく近づいてしまうために、絶対に負けられないところ。

Dscn6218各チームのファンクラブ会員は一般に先立って入場できるということで先に入り、スタンドの最前列に陣取る。このスタジアムは球技専用に造られており、すぐそこにピッチが見える。ほとんどかぶりつき状態で、しかもファンクラブは無料で入場できるのだからこれは得だ。

Dscn6230他には開閉式の屋根を備えており、この日は閉めた状態で試合が行われるという。へぇ~、ラグビーもドームでやる時代になったか。ボールを蹴るうえで風向きと強さというのが大きな要素を持つラグビーにあって、この「無風状態」はどう影響するのだろうか。

Dscn6239さて第1試合、無風状態だからというわけではないだろうが、立ち上がりから両チームともキックで距離を稼ごうとする。それをめぐってディフェンスも粘りを見せる。

Dscn6244結構近い距離でスクラムが組まれたり、肉弾戦が展開されたりと、臨場感にあふれている。花園よりも選手たちの距離が近い感じがする。

Dscn6247先制は近鉄。キックで一気に距離をかせいだ近鉄が右からの攻撃を見せ、角濱がトライを決める。重光のキックも決まって7対0。その3分後にはPGも決まり、10対0と幸先よくリード。

Dscn6258ところがクボタがここから反撃。21分にPGで3点を返し、29分にケフが近鉄守備陣を突破する形で走りこむ。これで8対10、ゴールも決まって10対10の同点となる。

前半終了最後のプレーで、クボタが結構いい位置でPGのチャンスをもらう。これは逆転かな・・・と覚悟したが、ここでクボタのキッカー・高橋が外してしまう。これで命拾い。

Dscn6264Dscn6265後半戦は一転して両チームとも激しいパス回しを見せる。近鉄は重光がPGを決めたかと思えば、今度はクボタが追いすがるという展開。それぞれの応援席から声援が飛ぶが、屋根つきのために結構反響する。

Dscn6272後半34分、クボタが森脇のトライで20対18と追いすがる。ゴールが決まればまた同点となる・・・・とここで、キッカーの高橋がこのゴールを外す。これでまたも命拾いした近鉄、後半終了間際にまたもPGのチャンスをもらう。今度は重光が時間をかけてゆっくりと狙いを定め、確実に決めて23対18と差を広げる。

Dscn6278これで近鉄の勝利は確実と思われたが、40分のブザーが鳴ってクボタの最後の攻撃が結構つながる。あと少しでトライというところまで追い詰められたが最後は何とかボールを奪い返し、タッチラインの外に蹴りだして試合終了。

Dscn6283いや~、最後まで緊張したぞ・・・・。この試合のMVPは3つのPGを決めた近鉄の重光が獲得。これでチームも入れ替え戦への出場は免れ、逆に年明けの試合の結果如何ではワイルドカードでの日本選手権出場の可能性が出てきた。もう一息。

この後はメインイベントの神戸製鋼対コカコーラウエストの試合があるのだが、今日のところは近鉄の試合(それにしても接戦だった)内容に満足したことで、スタジアムを後にする。

向かったのは中突堤にある「カワサキミュージアム」。夕方から大阪で知人と会う予定で、それまでの間、せっかく神戸まで来たのだからと少しこちらを散策しようというものだ。

Dscn6297ここは実物の展示ということで、川崎重工が手がけるバイクや船舶、飛行機などが展示されている。子どもも大人も楽しめるスポット。

Dscn6305その中にあって目を引くのは、引退してしばらく経つ0系新幹線。先頭車両を途中で切っているのは残念だが、その丸みを帯びた先頭部、そして今となってはアナログっぽく見える機器が目立つ運転台がそのまま残されているのはうれしいところだ。これも川崎重工の長年の歴史で培われた技術の積み重ねである。

Dscn6316ミュージアムで過ごした後は、旧居留地に広がる近代化遺産的建物を見て回る。神戸にあって結構お気に入りのスポットだ。こちらをそぞろ歩いた後、三宮駅に向かう。

なかなかいい感じの「神戸休暇」であった・・・・。

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最後の時刻表検定試験結果到着

2009年12月26日 | ブログ

早いもので今年も残すところあと数日。今日はゴルフの練習や年賀状書きなどで、どちらかといえば静養的に過ごす。

そんな中、11月に横浜で受験した「第15回時刻表検定試験」の結果が到着する。このところ、「これが来れば一年の終わりかな」という感じなのだが、それも今年限りかと思うとさびしい気がする。

さて結果のほうは、第2種試験のほうが200点中185点、受験者1,781名中70位という成績での3級。まあこれはこんなもんで。

そして気になる第1種試験。自己採点時には「誤」だったのが、出題や模範解答のミスで「正」になったところもあったが、結果は200点中136点、受験者1,617名中178位という成績での2級。

Dscn62071_9ということで、今年もこの「二級認定証」を獲得することに。最後の認定証のイラストは、これも今はなくなった「富士・はやぶさ」。その裏のコメントにはこのような文言が。

―――「いつの日か、「富士」「はやぶさ」が、山陽・九州新幹線で復活する「さくら」のように、どこかで復活する日を待ちたいと思います」―――

・・・・このメッセージに出る「富士」「はやぶさ」に、「時刻表検定試験」の姿をダブらせているなと感じているのは、私だけではないだろう。

結局、毎年受験するようになってからの目標である「時刻表博士」を獲得することはできず、2級という成績で終わったわけだが、受験者中の上位11%につけることができたのは、相対評価で自分の実力はそこそこあるのかなということで肯定的に受け止めることにする。

ただ気になるのが、結果の通知書に書かれていた「今後は、さらに上級を目指してがんばってください」というメッセージ。うーん、気持ちはわかるが、一応はこれが最後の開催となっているわけだし、これは今後の思わせぶりなのか、それとも単に前回のフォームをそのまま使っているのか(おそらく、後者だろう)。

まあそれはさておき、今後も鉄道を初めとした交通機関を利用した旅を続けるにあたって時刻表は欠かせないもの。単に2点を結ぶだけならばネットや携帯電話の検索サイトで充分だが、やはりその周囲の情報を読んだり、「次はどの列車につなごうか」という時には圧倒的な情報が得られるものでいろいろと応用が利くために重宝する。これからも旅の友として活用していきたいものである・・・。

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クリスマスに思う

2009年12月25日 | ブログ

結局、私は何の魅力もない人間なんですね。

生きてて意味ないわ。

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聖誕節快楽!

2009年12月24日 | ブログ

今日は12月24日ということで。

何ともまあ、一人身にはつらい(もう何年同じセリフをはいていることやら)日ですなあ・・・。

今朝は朝から上司とともに大阪をクルマで出発し、三重県は亀山へ。亀山といえば「亀山モデル」のシャープの城下町で、私の勤務先企業もこちらに現場事務所を構えており、そこの従業員へのヒアリングや業務打ち合わせなどで夕方まで過ごす。

昼食ということで事務所の人たちに案内されたのが、「コ・ビアン」という洋食店。旧東海道の古い町並みの中にある店で、元々はミシンと婦人服を扱う店だったのが、今年に洋食店としてオープンしたとか。シックな感じの建物や内装で、旧街道の町並みにもよく調和した感じである。

そこで驚いたのが値段の安さ。「オープン記念価格」ということで「チキンカツ定食」を注文したのだが、チキンカツ4切れとサラダ、ごはん、味噌汁、漬物がついて何と290円。量はちゃんとした一人前があり、インチキなものではない。他には、記念価格でなくとも他の定食でも390円とか、サービス定食でも500円くらいとか、とにかく安い。なお夜の部ではアルコールなども出るのだが、ビールやワイン、サワーなども低価格で出してくれる。どうすればこういう値段で提供されるのかな、「商売が大丈夫かいな」と逆に心配になる。

そのせいか地元の人たちには人気店のようで、店を出ると10人くらいの客が待っていた。私たちは今日亀山を訪れるということで、事務所の人が気を利かせて予約してくれたのですぐに入れたが、これほどの人気とはね。なお、亀山駅から少し歩くことになるが、旧街道に面しているということで、町並み散策にはお勧めのところ。私もプライベートで来てもいいなと思わせるところだ(決してアルコールが安いからということではなく・・・)。

この後はお世話になっているところに挨拶で訪問したのだが、先方からの話を聞くに、地域活性化のモデル的な存在であったシャープの亀山工場が生産体制を中国に移転させ、工場機能を一部撤退させる計画が進んでおり、せっかく人やモノが集まって活気を呈していた亀山地域も少し暗いムードになっているという。それだけ時代の流れが激しいというところだろうが、現在のこの国が置かれている状況の一端を見ているような感じである。

仕事で亀山を訪問するのは初めてだったが、なかなかに実のある出張であった。

・・・で、帰りだが、名阪国道~西名阪~阪神高速を通ればよかったものの、カーナビの気まぐれな指示に従ったがために、国道1号~名神栗東~10キロの渋滞~豊中インターというコースを取ってしまった。距離は後者のほうが短いにも関わらず、往路が2時間だったところを3時間以上費やしてしまった。

渋滞で並ぶクルマのランプの列をクリスマスイブのイルミネーション代わりにするのであった・・・・。

でもまあ、現実のイブの過ごし方ってのは、こんなもんでしょ・・・。クルマに乗っていた私たちは揃いも揃ってシングルなもので、イブを一緒に過ごせないからといって怒られる相手もいないしな・・・・。

帰宅後、鶏肉だけは前日に購入していたのでこれをこんがりと焼いて、コンビニで購入した赤ワインで一人乾杯。

BGMは、ドリカムの「WINTER SONG(雪のクリスマス)」です・・・・。

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雪の金沢と雷鳥号

2009年12月23日 | 旅行記D・東海北陸

金沢で香箱ガニをいただいた後の続き。

Dscn6133観光地循環バスの「まちバス」でやってきたのはひがし茶屋街。古いお茶屋などが残る一角である。雪の中の古い町並みなど、絵になる光景かなと思う。

Dscn6135ただ、やってきた時は雪というよりは雨に近い降りよう。北陸の雪というのは湿気を多く含んでおり、雨のようにベチョっとして重い感じがする。ここで傘の出番となるが、風が強くそれでは身体をカバーすることができない。服が水分を含んで余計に重く感じる。

Dscn6137こちらはしばらく傘をさして通りを往復したり、金箔を使った工芸品を扱った店をのぞいたりする。ただ他の観光客も何だか物憂げに歩くのみである。

Dscn6158この後は、歩道がシャーベット状になっていて歩きにくい中、兼六園まで移動する。冬の庭園を眺めるのは初めてで、雪吊りなどを見ることができる。

Dscn6162空がどんよりとしており寒々しい光景である。これが青空ならば雪景色も映えることだろうが、冬の北陸の現実というのはこういうものだろう。

Dscn6168それだけに、たまに青空が見えたときはありがたいものを感じたものかもしれない。まあここはそれなりにぶらつくことにする。

Dscn6171兼六園まで来れば、すぐ向かいが現在の金沢で一番の話題のスポットである21世紀美術館に出る。これまで外を歩いて雪(雨)に濡れたことだし、少し身体を暖める意味でも少しのぞいてみることにする。

Dscn6172この日の企画展はオラファー・エリクソンという現代美術家の作品展示。「どこぞの助っ人外国人選手やねん」というくらいの認識でしかないのだが、同美術館のHPでの紹介文によれば、「光、影、色、霧、風、波などの自然界に見られるさまざまな要素によって特徴づけられる」というものだが、展示室の中では光線を利用した作品があり、さまざまな色づけがされた霧で覆われた展示室もあり、光と水のコラボがあったり、「だからどうやねん」という作品が並ぶ。各作品には解説があるのだが、やはり私の鑑賞眼がないためになかなか理解することができない。

・・・・何となく「カッコいいな」とか、「オレには絶対創造できない世界やな」と思うしかできないのである。この美術館に限らず、現代美術を鑑賞すればするほど、自分のセンスのなさに愕然とし、情けなさを感じてしまうのである。

Dscn6175こういうところにカップルで来たり、観光の一つとしてやってくる女の子のグループなど、楽しげだし、うらやましいなと思う。広く開放された美術館というのが売りであるが、それだからこそカップルや女性向けのスポットとなっており、非モテの野郎一人で来るところではない。

何とか勉強しなければなと、ギャラリーショップで都市建築やデザインの書籍などを買い求め、バッグがいい加減重たくなったところで逃げるように美術館を後にする。

Dscn6181逃げるように、としたのは、そろそろ金沢からの帰りの列車を心配しなければならないところから。帰りに利用するのは、日曜日のみ運転の「雷鳥42号」である。

Dscn6182来年3月のダイヤ改正で実質的に廃止となる「雷鳥」。おそらく乗車するのは最後かなということで、福井まで利用することにする。

Dscn6188臨時列車ということもあるためか、「雷鳥」は指定席・自由席ともにガラガラ。私も夕食用の食材や酒などを買い込んで自由席に乗り込んだが、気の毒なくらいに空いている。これなら、鈍行列車のほうが混んでいるというもの。その中にあって「雷鳥」目当ての乗客は結構いるようで、発車前には列車の前で記念撮影をする人も多い。

すっかり暗くなった17時過ぎに金沢駅を出発。長く国鉄~JRの在来線特急の主力を張ってきただけに、老朽化しているとはいえ安定感のある走りは健在である。最近の特急がスピードはあるものの全体的に「軽い」という印象がある中で、こういうコントロール重視の投手のような走りは捨てたものではない。

Dscn6194車内では金沢駅コンコースのワゴンで買い求めた寿司のパックと、ビール、日本酒などで夕食とする。手ごろなスピード感じ味わう一献もよいものだ。金沢の福光屋の「風よ水よ人よ」の壮快な味わいと合わせて特急の旅を楽しむ。

Dscn6196福井までは1時間足らずの行程。改めて国鉄色の車体を眺め、発車シーンを見送る。「まだまだ現役で行けるのに・・・」という思いはあるが、JRの立場から見たスピードアップとサービズ向上ということであればいたし方ないのかな。ともかく、残り少ない期間ではあるが、「北陸に雷鳥あり」という姿を後々まで語りついでほしいものである・・・・。

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北陸の急行型電車と香箱ガニ

2009年12月23日 | 旅行記D・東海北陸

青春18での日帰り旅行記の続き。

Dscn6104敦賀では土産用に昆布やら鯖のへしこを買い求める。敦賀は昔から鉄道の要衝として結構気に入っている駅で、最近はここで途中下車するたびにこれらを買い求めるのが私の習慣になっている。

Dscn6103この日はこのまま北を目指す。乗り込むのは9時53分発の金沢行き。実は夏の青春18での旅行でもこの時間帯の列車を利用したのだが、関西方面からやってきた旅行者で、6両の座席は満杯、デッキに立ち客もたくさん出た光景を目の当たりにし、改めてこのきっぷの恐ろしさを感じたものだ。ただこの時期はシーズンオフということか、同じ6両でも空のボックス席もあるということで、ゆったりと座ることができた。

Dscn6107この列車は昔の急行型の流れを受け継ぐ車両である。現在北陸線の普通列車で健在で走っているが、来年春のダイヤ改正からは現在の最新型の転換クロスシート車両が少しずつ投入されるという。そうなればこちらも引退の日が近いか。北陸線にはもう一つ、かつての寝台電車を改造した超ゆったりシートの車両もあるのだが、こちらも同じように引退だろう。できれば今のうちに昔の旅風情の名残を惜しんでおきたいところである。

Dscn6112北陸トンネルを過ぎて若狭から越前に入ると積雪量も本格的になった。空もどんよりとしており、正に日本海側の気候に入れられた感じだ。そんな中、列車の撮影スポットとして知られるところでは、三脚を立て、自分はやや小さく寒さを震えている・・・といったその筋の人たちを見かける。やはり「雪と雷鳥」のセットで撮影する機会というのはもうほとんどないからか。

Dscn6114途中の今庄で特急の通過待ちのためホームに出る。雪に埋もれた地方の小さな駅の風情というのは一種独特なもので、冬の旅というのを肌で感じる。雪と列車をバックに記念撮影する人もいる。

この後平野部に出ても雪の量は相変わらずで、外も激しい雪のような雨のようなものが降りしきっている。このくらいなら列車の運転は大丈夫だろうが、住んでいる人にとってはこのところの連日の降雪・降雨ではやってられないだろう。私も、半分もの珍しさで雪景色というのを車窓で眺めているが、ここに住むということを考えればはしゃぐのは抑えようかなと思う。

敦賀から2時間半で金沢に到着。高架のホームからコンコースに降り立つと何だかほっとしたものを感じた。

Dscn6127まずは食事ということだが、市内まで出ると時間がかかることもあり、駅コンコースのレストラン街へ。ここで、地物の魚や貝の刺身がメインの定食をいただく。ただ、冬の金沢に来たからにはこれを食べたいということで、一軒目の店にはなかったために場所を変えてもう一度いただく。

それが、香箱ガニ。そういう種類のカニがあるというわけではなく、雌のズワイガニのことである。カニ料理ということで賞味されるのは雄のズワイガニなのだが、北陸ではこの香箱ガニも期間限定で出回る。雄のズワイガニの何分の一かの値段で食べられるのもよい。私も何年か前に北陸を訪れた際に入った居酒屋の突き出しで出てきたのを食べて以来、結構気になる存在となった。

Dscn6129香箱ガニの特徴はその頭部にある。これを二つに割ると、片方はプチプチとした食感が楽しめる卵の部分(外子)、そしてもう片方が独特の味噌と絡み合った身が詰まっている(内子)。脚の部分もまろやかな味ではあるが、やはりこの頭部の身の食感にはかなわない。ズワイガニならば山陰沖にもいるだろうが、雌のズワイガニをこんな感じで食べるのが金沢あたりだけというのはなぜだろうか。資源保護のために獲らないようにしているからかな。

Dscn6132充分に満喫した後で、市内へと出ることにする。乗り込んだのは市内観光地を循環する「まちバス」である・・・・。

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雪の湖西線

2009年12月20日 | 旅行記D・東海北陸

この冬も青春18きっぷのシーズンがやってきた。それで日帰りながらどこかに出かけようということで、早朝に大阪駅に現れる。前日の時点では行き先に迷っていたのだが、ここに来るまでには決まっていた。

来年3月のJRダイヤ改正の概要が発表されたということで、ネットでその筋の人たちのブログなどを見ていたのだが、夜行の「北陸」「能登」の定期運転取りやめというのがあり、大糸線のキハ52の引退があり、そして大阪からの「雷鳥」が(今年の10月の時点で5往復になっていたのだが)いよいよ1往復のみとなり、実質「サンダーバード」に一本化されるという。このほかでは北陸線でも旧国鉄型車両が徐々に減らされるとかで、結構北陸の鉄道が、新幹線の開業も見据えての動きというのもあっていろいろと動きがあるようだ。

ならば、「雷鳥」を見よう、そして(青春18の旅ではあるが)乗ろうということで、行き先を北陸に向けることにする。

Dscn6058京都まで移動し、6時31分発の湖西線の列車に乗る。天気予報では近畿北部も雪ということだが、この天候の境目というのが滋賀県にある。よくそういう話を、大学時代に滋賀県から通っていた友人から聞いたものだ。

Dscn6066ちょうど、志賀から比良にかけての区間で、琵琶湖を挟んだ近江の山々の間から太陽が顔をのぞかせる。日の出を見るというのも年にそう何度もあるわけではなく、思わずうなってしまう。

Dscn6073こういう景色が見られるのも、湖西線が全線高架を走っており、遠くまでの眺望が効くからだろう。

Dscn6075近江今津からは福井行きの列車につなぐ。・・・と、ホームの端のほうに10人くらいの固まりができている。私もその理由は見当がつくので、そちらに行ってみる。今度敦賀方面からやってくるのが「雷鳥2号」。やはり「雷鳥が消える」ということを聞きつけてやってきたその筋の人たちである。

Dscn6077Dscn6078私もその中に混じって入線してくる「雷鳥」の姿をカメラに収める。こういう昔ながらの塗色の列車というのが段々と見られなくなるのは何となくさびしいものを感じる。

近江今津からの福井行きは、日曜日ということで青春18利用と思われる客が多い。ここからが近畿の中部と北部の境目のようで、線路際、周りの車窓も雪が見られるようになった。次の近江中庄では10人くらいが下車。それぞれが三脚やらカメラやらをぶら下げている。この近くに撮影の好スポットがあるのだろう。

Dscn6079この先は少しずつ雪も深くなるが、まだ太陽の姿も見られる。こう書けば地域の人たちには失礼なことだろうが、鉄道の「絵柄」としては絶好のコンディションではないだろうか。実際、この先線路際に三脚を立てて陣取っている人たちをいろいろなところで見かけるようになる。特に午前中の時間帯はいろんなブツがやってくるということもある。

Dscn6090さてそんな中、「乗り鉄」のうち「飲み鉄」に分類されるとでもいうべき私だが、このまま乗り続けても先の予定が同じになるということで、近江塩津で下車する。次の新疋田まで行ってもよかったのだが、ここでしばらく列車を迎え撃とうということをしてみる。

Dscn6089ということで、寝台特急の「日本海」やら「「雷鳥8号」の通過を見届けたのだが・・・・。反対側のホームに立っていたのでは写真としてはお話になりませんな。

Dscn6094でもまあ、鉄道が頑として走っている姿を見ることができただけでも満足である。

Dscn6082ここで30分ほどの時間を過ごした後、敦賀まで移動。この日はさらに北を目指すことにした・・・・。

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ゴルフ練習

2009年12月19日 | ブログ

それにしても、このところ寒い日が続きます。・・・・誰ですか、この冬は暖冬傾向だなんて言っていたのは・・・?

今日は月に一度の割合で回ってくる土日の当番出勤日。昼間は粛々と仕事をした後、帰りにはクルマでゴルフ練習場に向かう。年が明けての成人の日に会社でゴルフがあるので、それに備えてのこと。今度は隣の部署との4対4の対抗戦である。

11月のコンペではとにかくティーショットの感じがよくなかったので、今日はそちらを重点的に練習。確かに1回のプレーで14回しか使わないドライバーだが、プレーの中でもそれなりのウエイトを占めるし、やはり遠くへ飛ばすことでの「気分」も違う。

私の「カブレラ打法」もそろそろ方針転換しなければならないのだけど・・・。

フロントで打席を選べるのだが、この日は「スピードガンつき」の打席が空いていたので、ものは試しとこちらを選択。これまで、自分のヘッドスピードなるものがどのくらいのものか測ったことがないので、どんなもんだろうか。

というわけで、せーのでやってみると・・・。

大体が43~45m/sというところだが、時には51m/sなどという数値も出る。これまであまりスピードというのを意識はしていなかったのだが、これってどうなんだろう。

ただ・・・まっすぐに飛ばないと意味がないな。スピードが速ければ速いほどボールがあさっての方向に行ってしまうのはどういうことか。

まあそれでも寒い中で少し体がほぐれたし、まだ時間があるのでもう少し練習して、今度こそスコアを縮めたいもので・・・・。

さて明日20日は、この冬初めての「青春18」を投入。日帰りなので行ける範囲は限られるが、いくつか候補がある中でまだちゃんと決めていない。とにかく、大阪駅まで向かう途中で考えるとするか・・・。

 

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母校の就職説明会に出席

2009年12月18日 | ブログ

業績悪化が伝えられる企業が多い中ではあるが、そろそろ「再来年の春に大学を卒業する学生たちの就職活動」のシーズンがやってきた。学生たちにとってはこれから勝負の時期であるが、企業側にとっても「優秀な学生は早く確保したい」といろいろと活動に乗る出す時期である。

今日は関西大学の理工系3学部での「就職情報交換会」というのに出席した。これは学生が相手ではなく、学部の就職担当者やら進路担当の教授たちを相手にした企業PRの場。私の勤め先企業については文系学生の志望が多いのだが(私も当時はその一人だった)、こと今の支店については理工系の学生のほうが適性として求められているといったところ。というわけで、こういった分野に興味のありそうな学生に一人でも多く志望してもらいたいとの売り込みである。理工系の学生の就職活動は教授からの推薦というのも大きな要素を占めているという。

かねてから支店としての主体的な採用活動を行いたいと思っていたのだが、その意向を実際に採用を担当している上位の支店の担当者に伝えていたところ、本日の会合を紹介していただき、しかも同行してくれることとなった(彼らにしても、全社的なPRの場になればプラスであるとの判断)。

私にとってみれば、10数年前には学生として就職氷河期を戦った母校であるが、今度は採用する側としての訪問である。こういう「公的な立場」で母校を訪問するとなると、卒業以来初めてのこと。自分としては「帰ってまいりました」という気分である。

全部で150社くらいは来ていただろうか。最初に工学部の学部再編の説明を聞き、その後は各専攻ごとに設けられたブースを訪問して、進路担当の教授やら講師やらを相手に各企業がPRを行う。同行の女史と作戦会議のうえ、私の行っている支店の業務に比較的近い4つの専攻のブースを訪問。

大学側から出た声としては「文系学生と比べて活動開始が遅いので、企業のほうも期間の幅を広げて採用活動を行ってほしい」「この会社はこういう仕事だけをしているというイメージでの思い込みが強いので、もっとこういう幅広い仕事をやっているというのをPRしてくれれば学生に推薦しやすい」というもの。結構こちらの話に食いついてくれる専攻もあり、自分としては結構手ごたえがあったように思う。同行の方も懸命に援護射撃のPRをしてくれたし。

今回は教授たちが相手だったが、後は、これからの活動でどれだけ「この分野でがんばりたい」という学生が出てくれるかである。まあ、それを含めても、今回の「就活」は(立場は逆なんだが)成功だったのかな、と思う。機会をつくってくれた母校関西大学と、参加の声をかけてくれたI女史には感謝しきりである。

帰り際に出た話。「就活もいいけど、まつなるさんの婚活は・・・・?」「優秀な学生を探すのもいいけど、もっと他に探したほうがいいものがあるんではないですか・・・?」

・・・・うーん、結構グサリとくるなあ。

それこそ教授やないけど、誰か推薦してくれへんかなあ・・・・。

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御堂筋でイルミネーション

2009年12月17日 | ブログ

・・・をやってるんですなあ。

早いもので12月も半分を過ぎ、世間は何かと慌しく感じられる頃。そういえば私の部屋の大掃除もしなければならないし、年賀状の準備もしなければならないのだが、もう少しぎりぎりまで引っ張ってもいいかなとか、結構いい加減なことを考えたりもする。

さて今日は、他の支店の管理課長を招いての持ち回りの交流会議に終日立ち会っていた。まあ会議といっても堅苦しいものではなく、机を一つ囲んで、それぞれが懸案として持っている事項を俎上にして、その改善に向けてああだこうだと意見を出し合うというもの。いいアイデアがあればそれを共有化しようというものだし、共通の課題だなというのであれば一緒に考えようというもので、持ち回りでやっている中で初めて立ち会ったのだが、なかなか面白いもので自分の今後の業務に役立てようという事項もあった。

会議の後は、宿泊となる他の課長さんたちを淀屋橋までクルマで送る。私も会食に参加するかどうか訊かれたが、下っ端のことなので辞退した(だから運転手になったんですが)。

淀屋橋といえば御堂筋。ここから南に伸びる大通りはちょうどイルミネーションの真っ最中。ちょうど仕事帰りの人たちや忘年会に向かう人たちでごった返しているが、黄色と青色のイルミネーションが御堂筋のイチョウ並木を覆っており、うならせるものがあった。同乗の人たちもこれには「おおっ」という歓声。

やっぱりこういう都会というのは、いいもんですな。いつもこういう景色を見ることができる、ビジネス街に勤めている人たち、ビジネスエリートの人たちというのがうらやましく思う。どうせ、仕事帰りの一時をラブラブで楽しんでるんでしょ?

それに引き換え、今の勤務地(殺風景な工業地区)にいる自分自身と、自分の勤務している業界の社会的地位の低さを痛感し、コンプレックスを感じることがある。まあ仕方ないことだが。

自分は運転中だし、カメラを持ってきていないのでイルミネーションは目で見るだけ。また休日などで訪れることがあれば写真を撮ることもあるかな・・・・(どうせカップルで一杯なんだろうけど)。

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野球での「地域貢献」とは?

2009年12月16日 | プロ野球(独立リーグほか)

昨日は久しぶりに手にした山際淳司のことを書いたが、現在の日本のスポーツライターで最も活躍しているといえるのが、二宮清純かなと思う。

このブログでもお気に入りで「SPORTS COMMUNICATIONS」という「二宮清純責任編集」のページを登録しているのだが、その携帯サイト版「二宮清純.com」で先日こういう書き込みを見つけた。

P7122007この中に「ニッポン独立リーグ紀行」というコーナーがあって、日本のプロ野球独立リーグ(四国・九州アイランドリーグ、北信越のBCリーグ、関西独立リーグ)の監督やコーチらが毎週入れ替わり立ち替わりで記事を連載している。その中で、村山哲二・BCリーグ代表による書き込みを見つけた。

「(BC)リーグの存在意義」というタイトル。まずは先日のNPBドラフト会議で前田投手(福井ミラクルエレファンツ→オリックス4位)ら3名の選手が指名されたことに触れ、BCリーグとして初めて育成ドラフトではなく「本指名」の選手が出たことへの喜びの書き込み。

ただ、その後で「シーズン3年目を終えた今、改めて『このリーグはNPBにプレーヤーを送り出すことを最大の目的とした組織ではない』ということを感じています」とある。その後で「理想はやはり『地域貢献』にある」としている。

村山代表がそう感じたきっかけは何か。BCリーグの信濃グランセローズで中心選手として活躍してきた町田という選手のことに触れ、このたび同チームのオフィシャルスポンサーである食品会社(あのキノコの会社かな??)に就職が内定したことを紹介している。そのことを「これまで野球をさせてもらった恩を、地域の貴重な労働力とお返しすることができる。これこそが、BCリーグの理想モデルです」と結んでいる。

Dscn4297四国・九州、北信越BCリーグ、関西の3つの独立リーグを見るに、四国・九州はNPBへの挑戦の舞台を前面に出し、BCリーグは地域貢献を前面に出す。そのどちらも中途半端に終わっている関西の破綻は今年一部の世間を賑わせたということはさておくとして、特にBCリーグはこれまでプロスポーツがさほどなかった同地区にあっていろんな形での地域貢献を打ち出している。地域のボランティア活動であるとか、グッズの売り上げをAEDの購入・寄付に充てるプロジェクトや、地域新聞の売り上げに貢献するとか、そして何よりも地元の人たちのコミュニティの場を提供したりとか。私もリーグ発足から何試合か観戦に訪れる中で感じているところ。

それが今度は「地元でのセカンドキャリアへの取り組み、地域の労働力としての貢献」というのだから、本当に徹底しているなと思う。よくプロ選手のセカンドキャリアという点ではタニマチ的な会社の社長がひいきだった選手を就職させるということがあるが、ただでさえ苦しい地方経済にあってそういう理解、取り組みを示してくれる企業が出たということは、リーグのチームとしての一つの成果といえるのだろう。そういう元選手を雇おうというのだから(ちなみに上記の町田選手は地元・長野の出身ではあるが・・・)。

Dscn3435選手のステップアップの目標というのをNPBだけに置くのではなく、地域経済、地域産業にも置くということを考えている点を取ってみても、このリーグのビジョンの明確さに感心する。リーグの経営自体は今年も苦しいものだったようだが、こういうビジョンを持って経営を行っている限りは支持するファンもつくことだろうし、今後リーグそのものを打ち切ろうということにはならないと思う。

・・・・こういうこともあるから、どうしても余所者ながらBCリーグに入れ込んでしまうんやね・・・・。

村山代表は本当にこのリーグのことに真剣に取り組んでいると思う。結構現場(球場)にも足を運んでおり、私が観戦した試合でも結構その姿を見かけたことも。今度見かけたら激励の声かけをしたいな。

来年もまた、(鉄道やドライブの旅行も兼ねて)北信越のいろいろな試合を見てみたいものである。リーグ関係者、チーム、選手の皆さん、これからの健闘を祈ってますよ!

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『タッチ・タッチ・ダウン』

2009年12月14日 | ブログ

昨日は甲子園ボウルでの私の母校・関西大学の劇的な試合を観戦。後で聞くと私のかつてからの友人も甲子園球場にかけつけていた人、NHKのBS中継を見ていた人もおり、「やはりこの日を待っていたんや」と思うことしきり。 甲子園を出てから尼崎に戻り、日本一になったからというわけではないが駅前で一人祝杯を挙げるのであった・・・・。

さて、それはさておき、アメフトを観戦したからというわけではないが、かつて読んだ書物の中から「これは」という一冊を引っ張り出す。

『タッチ・タッチ・ダウン』(山際淳司著 角川文庫版)。

51zb3wkarkl山際淳司といえば、「江夏の21球」という、プロ野球のノンフィクションの草分け的な作品を収めた『スローカーブを、もう一球』に代表される、スポーツもののライターの第一人者である。私は高校生時代から、この山際淳司の作品と、同じプロ野球でもおっちゃん向けにドロ臭く舞台裏を描いた近藤唯之の作品(夕刊フジに連載というから、その立ち位置というのがよく分かるというもの)の両方をよく読んでいたのだが、その中で山際作品の飄々とした切り口というのが、当時NHKのサンデースポーツのメインキャスターを務めていたことと合わせてさわやかな印象として残っている。他にも、アメリカズ・カップやツール・ド・フランスやスカッシュなど、これまで日本ではマイナースポーツとされていたものにも光をあて、注目度を高めたことでも知られる。

今回この作品を取り上げたのは、私がアメフトのルールとか、アメフトをやっている人の姿というのに触れた最初の作品ということがある。この作品自体は実在の選手を追ったノンフィクションではなく、主人公といえば「上司とのいさかいが元で銀行を辞め、妻とも別居中。タクシー運転手を続けながらクラブチームでアメフトを続けるが、何もかもが中途半端な三十代の男性」・・・というもの。その彼が「何かを変えたい」と、現役を引退して米軍に務める伝説のQBを訪ね、自分のクラブとの対戦を申し入れ、それに向かって挑戦する・・・という姿を描く。

その主人公の周りに登場する個性的な人物も魅力的なのだが、一度夢に敗れた主人公が、よそから見ればささやかなことなのかもしれないが自分の生きがいを見つけ、新たに挑戦する姿というのが、特別でも何でもなく舞台を変えればいくらでもあるということに共感を覚える。

この一冊を最初に手にしたのはまだ20代だったが、やはりその時では主人公に自分を投影させるというのはまだまだ早かったのかもしれない。30代も後半に入り、アラウンド・フォーティーの声もかかろうかという私としても、この年齢になってようやく少しは実感できるところなのかなと思う。

随所にアメフトに関するルールの説明が主人公のセリフや地の文で触れられており、自然とそちらに興味を持てるようにもなる。小説のジャンルになるのだろうが、スポーツライターとしての幅の広さを感じることができる。

今日のところは久しぶりに手にしただけだが、これから年末年始で時間の空くときなどを見計らって、もう一度読んでみようかと思う。ひょっとしたらその当時とは結構時代環境が変わっており、また異なる感想が得られるのかもしれない・・・・。

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関西大学、62季ぶりに甲子園ボウル制覇、大学日本一!

2009年12月13日 | ブログ

1948~49年といえば、日本はまだGHQの占領下にあり、プロ野球はまだ1リーグの時代で、前の首相のおじいさんが首相をやっていて・・・・と、えらい昔のことである。もちろん私は産まれていないし、私の叔父がようやく産まれたかなという頃である。

Dscn5921その時以来、61季ぶりにアメフトの甲子園ボウルに出場するのが関西大学カイザースである。関西のアメフトといえば関学が33連覇をするなど圧倒的な強豪で、それに京大が続き、最近では立命館も強豪の仲間入りを果たしたといったところ。関大は途中で二部降格も味わうなど、決してアメフトが強いというわけではなかった。

それが今季は3強に割って入る形になり、何と関西学生リーグで7戦全勝での優勝。今季から甲子園ボウルは関西対関東の試合ではなく、全国各地区の優勝校による全日本大学選手権の決勝戦ということになったのだが、それも勝ち上がっての甲子園ボウル出場である。

こうなれば、応援しにいかないといけないでしょう。いや何、私の母校なもんで・・・・(文学部を96年春に卒業しております)。

Dscn5927ということで、甲子園球場に向かう。西宮の黄色いチームを応援することはなく、また高校野球にはあまり興味がない私にとっては、甲子園というのは近くて遠い球場である。まさか、今年の「野球場めぐり」の最後に甲子園が入ってくるとは。もちろん、甲子園ボウルを生で観戦するのは初めて。

Dscn5924陣取ったのはライト側のバックスクリーン横のエリア。野球では絶対に座らない位置なので、アメフト観戦で座ってみるのも面白いだろう。それにしても、「特別指定席」というエリアだが、野球の外野席のため前後左右が非常に狭くて身動きがとれず、居住性はそれほどよくない(この写真を撮った時はまだ客が入っていなかったのだが、試合開始が近づくに連れてギュウギュウ詰めに)。野球とフットボールではグラウンドとスタンドの造りが違うので仕方ないのだが、こういうのは少し考えたほうがよいのではないかな(やはり個人的にはフィールド用の競技場で行うべきと思う)。

Dscn5946対戦相手は法政大学トマホークス。ここ10年で8回の甲子園ボウル出場という強豪。なお、両校は毎年定期戦を行っているそうだが、今年の春の試合では法大が36対0と関大に圧勝。うーん、格でいえば法大有利で、関大がどこまで粘れるか、何点取れるかといったところだろう(戦前の関大サイドでは、ロースコアの試合に持ち込みたいとのこと)。

Dscn5954関大の攻撃のカギを握るのが、RBの藤森(写真左=#1)。高校時代は野球部だったそうだが、小柄ながらスピードを生かしてフィールドを走り回り、今季は試合の流れを変える大きなプレーを見せているとか。

Dscn598213時10分にキックオフ。1Qは法大がFGで3点を先制するも、関大が7対3と逆転。しかし2Qは法大がラン、パスなど多彩な攻撃を見せ、特に法大のRB原(#29)のタフなプレー(関大の選手が2人がかりでつぶしにかかってもなかなか倒れないのね)が光り、16対10と逆転。やはり実力の差があるのかな。

Dscn5985ところが、ここで流れを変えるプレーを見せたのが関大の藤森。前半終了間際、ボールを受けるや身のこなしよく一気に駆け抜ける。スタンドが総立ちになる中、もう少しでTDというところまで一気に地域を挽回する。この後TDにつながり、前半を終えて17対16とリードを奪う。

Dscn5996後半になると両軍の点の取り合い。その中で光ったのは藤森とQB原口(#14)の二人。私のイメージではQBはパスを投げたりタイミングよく次の選手にボールを渡すものと思うのだが、3Qの8分には自ら30ヤード以上爆走してTDを決めるなど(ラグビーじゃないんだから)得点に絡む。

Dscn6000藤森の俊足にもうならされる。法大のTDが決まった後のキックのリターン。これをキャッチした藤森が、前のほうでもみ合いになっているところを一気にすり抜け、そのまま爆走。今度はそのままTDにつながる。記録では100ヤードのうち84ヤードを一気に爆走ということで、これで主導権は関大に渡ったように見えた。

Dscn6012その後も法大が原のTDなどで追い上げを見せるが、守備陣もインターセプトで相手攻撃を封じ込めるなど、僅差でしのぐ。

Dscn6017最後は残り2分で原口が68ヤードを自分で持って行き(だからラグビーじゃないんだって)ダメ押しのTD。キックも決まって50対38となった。

Dscn6022残り30秒となってからは外野スタンド全体から時計を見ながらのカウントダウン。そして試合終了。スタンドは総立ちとなり、紙テープも投げ込まれた。戦前の予想を覆す勝利に、OBの一人として感動した。

Dscn6026本当に、優勝おめでとう!!

Dscn6042年間のMVP(ミルズ杯)には藤森、そして甲子園ボウルのMVPには原口が選ばれた。一方の敢闘賞には原が選ばれ、両校の応援席から熱戦を見せた選手たちに大きな拍手が送られた。

Dscn6048最後は応援席に関大の校歌が演奏される。こんな感じで校歌を歌ったのって何年ぶりかな・・・?社会人になってからは初めてではないかな。甲子園ボウルという舞台も印象に残るものであった。

さてこの後は社会人のXリーグの優勝チームとライスボウルで激突する。例年ならニュースで結果を見るだけだったが、今回は東京ドームには行けないにしてもテレビ観戦してみようかな。カイザース(皇帝)の名にふさわしい、堂々とした試合をまた見せてほしいものである・・・・。

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