まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

4月の首位キープを誰が予想した?

2014年04月30日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
オリックス・バファローズと福岡ソフトバンクホークスとの首位攻防の最中ではあるが、30日を終える時点でのオリックスの首位は確定している。

正直、ここまで粘るとは思わなかった。一度首位を明け渡した時には「もう、首位の声を聞くことはない」と思っていたし。

先発は金子、ディクソン、吉田、西、井川、岸田で回って、先発で計算できる東野、松葉、前田という声を聞かない。東明もリードされた場面での起用。勝ちパターンなら比嘉、馬原、佐 藤達、平野佳で繋げる。

打線は、当初期待されていたベタンコートは2軍に下がったが、日替りといいながらもとりあえず1番ヘルマンと4番ペーニャを固定して、多彩な攻撃ができている。

例年、「昔の名前で出ています」というのを含め、額面通り機能すればいい成績を期待させる面々だったのだが、今年はここまでその通りに来ている。嬉しい反面、怖く思うのである。あまりにも出来すぎている・・・。

さて5月、現在のライブ観戦は2試合を予定。私が行ったから負けた・・・ということのないように。


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飛び石連休

2014年04月29日 | ブログ

世間は大型連休ということであちらこちら出かけたり、さまざまなイベントが行われたりである。

ただ今年は・・・前半は飛び石連休、後半にちょっとした連休という並びである。とりあえず今回のそれぞれの予定は決まっていることであり、さすがに長距離の旅行ということはできないが、それなりにリフレッシュの期間として楽しめるところである。

その「昭和の日」にやったことは、こちら。

勤務先にてゴルフコンペを開催ということで、兵庫県はとあるカントリークラブへ。ここで開催するのは初めてというだけでなく、参加者のほぼ全員がプレーするのが初めてというコースである(ゴルフ歴の長いお歴々もいるのだが、口を揃えて「名前を聞いたことがない」というものだった)。

2014042910530000_2 天気予報では一日中雨で、昼ごろには強く降る予報の中で皆さんに集まっていただいたのだが、朝は大雨。グリーンが水浸しで使えないのではないかという心配の声もあったり、事実他のグループでは天候不良を理由に当日キャンセルというのもあったようである。ただそんな中でも決行。クラブの人たちも柔軟に対応してくれたことである。

するとどうだろう。時折強く降ったりというのはあったが、プレーを中断するほどのものではなかったし、ハーフを終えたところでは雨も上がるくらいのもの。よほど、晴れ男が揃ったということか、皆さんの熱意が通じたということか。プレーを終え、表彰式に会食という時点でまた強く降りだしたのもその現れだろうか。コースについても、ベテランからビギナーまで楽しめるコースであり、なかなかの穴場という感じでの声を聞くことができてホッとした。

私はといえば・・・前半は多少は手ごたえを感じたのかなというところだが、終わってみれば結局失速である。万年幹事というのも理由になるものではなく、ちょっと何か、このままではあかんな、何か対策を施さないといけないなと思うところ・・・。

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富岡製糸場が世界遺産登録へ

2014年04月27日 | ブログ

富岡製糸場と絹産業遺産群がこのたびユネスコの諮問機関であるイコモスによる「世界遺産登録勧告」の対象になったということで、この夏にも世界遺産に登録されることが確実となった。

こちらには東京在住時代に一度行ったことがある。その記事はこちら(前編)こちら(後編) に書いたのだが、当時は暫定リストに入ったということで地元でも盛り上がりを見せており、アクセスとなる上信電鉄の車両にも「富岡製糸場を世界遺産に」という塗装が施されていたり、場内のガイドにも力が入っていたことである。

当時の感想としては「やはり、いかにも『日本らしいもの』が推薦されるのでは」ということで、平泉とか鎌倉が先行して、富岡とか石見銀山というのは世界遺産にはならないのではという思いがあった。一方で、今は亡き大和人さんのコメントに「日本にとっても、世界各国にとっても、日本のさまざまな姿を知る点において、富岡製糸場の世界遺産登録がきっかけになればいいなあと思います」というのがあったのを思い出す。

あれからどうなったか。平泉と石見銀山は世界遺産に登録されたが、鎌倉はまだである。そして富岡も機が熟してきたということか。これまでのような寺社仏閣や城郭という、いかにも日本史的なものではなく、こうした「近代化遺産」「産業遺産」が登録されるというのは、世界遺産というものの位置づけが次の局面を迎えることになったのかと思う。個人的には世界遺産の濫発はその価値を下げるのではないかという思いがあるのだが、「近代化遺産」となると、日本のこうした面が世界に認められるということで、話は別である(さすがに、当時は世界遺産登録を目指していた旧信越本線のめがね橋などの鉄道関連施設は結局対象から外れたが)。

この動きで盛り上がるのは富岡だけではなく、山口、九州の人たちだろう。同じく近代化遺産として、炭鉱に関するスポットが中心であり、長崎の軍艦島も含まれる。ただ富岡も世界遺産登録の意義を明確にするために対象スポットを絞ったこともあり、山口、九州についても戦略を考えたほうがよいのではないかと思う。今の状態ではあまりにも対象が広がり過ぎているように思うし、直方や田川、大牟田の炭鉱群にするのか、軍艦島を前面に出すのか。

それはさておき、久しく群馬県に足を踏み入れていない。富岡製糸場を含めて、また訪れてみたいものである・・・・。

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韓国・旅客船沈没事故

2014年04月23日 | ブログ

つい先日まで「STAP細胞」を巡る報道にうんざりしていたのだが、このところのニュースは今度は韓国での旅客船沈没事故ばかりである。隣国の出来事をそこまで連日連夜、生中継を出して報道するまでのことかなとも思う。何か起これば熱にうなされたように連日連夜報道し、次の出来事が起これば今度はそちらばかり取り上げる。「視聴者が望んでいる」と言われればそうなのかもしれないが、いつまでもそういう熱しやすく冷めやすい報道というのはいかがなものだろうか(その割には、物事の本質に迫った、核心を突いたことは出てきていないのだが)。

さて、拙ブログでも先日「長距離フェリーに乗りたい」ということを書いた。ただこういう事故のことを見ると、改めて船と言うのは「板子一枚下は地獄」の世界なのだなと思う。だからこそ、万が一の事故が発生した場合の正しい判断や脱出、救助が大切であり、船員もそのことは当然認識しているはずである。だから乗客は安心して乗船できるというもの。

それが今回の事故では、船長や船員がそのようなことをせずに我先に脱出したとか、救助隊も十分機能していないとか、果ては政府高官や大統領へ批判の矛先が向くとか(まあいずれ何だかんだ言ってその矛先は日本に向かうのだろうが)。人間、最後は自分が大切だから本能的にそのような行動に走ってしまったのだろうが、ここまで来ると、彼の国の「職業倫理」というのはどうなっているのかと疑問に思う。

今は一人でも多くの方が見つかることを祈るばかりだが、原因の究明、そしてそこから得られる教訓というものをきちんと出し、このような海難事故が起こらないように願うことである。

やはり、船旅はしてみたいしね・・・・。

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がんばれルーキー

2014年04月21日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
オリックス・バファローズの今季の目玉の一つがドラフト1・2位で指名された吉田、東明の両投手。

先週、東明投手がリードを許した場面での登板からの逆転勝ちでプロ初勝利を挙げたのに続き、20日は吉田投手が粘りの投球で同じくプロ初勝利を挙げた。前回の登板では勝ち投手まであと一人というところで降板となったが、その経験は無駄にならなかった。


吉田は今後も先発ローテに起用されるだろうが、東明も今度は勝ちパターンで投げられるといいなと思うが、先発の一角が崩れれば先発のチャンスは十分あると思う。


さて、ルーキーつながりというところで、私の職場にも今週から、本社研修を終えた営業系の新社員が赴任してきた。もっとも一般企業なら当たり前だが、新卒採用はプロ野球のように優秀な即戦力アマチュア選手を採るわけではない。仕事についてはゼロのところ、学生時代の経験とか、個性や性格的適性を見て採用するわけである。よくよく考えてみれば企業としては先行投資として当たるかハズレるかのリスクを背負っていることである。採用面接に絡むというのは結構責任のあることだと改めて感じる。


これから大変な社会人生活が待ち構えているが、話した感じでは明るい性格であるし、野球ではないがスポーツの経験も長く体力的にも問題なさそうである。後は、早く職場に溶け込めるようバックアップすること。


将来の戦力として期待したいものである・・・。

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関西私鉄「サイコロしりとりの旅」2014春・1-4

2014年04月19日 | 鉄道企画もの

私鉄駅めぐりの続き。

Dscn6256 山陽電車の月見山に降り立つ。駅周辺は住宅や商店が密集しているが、ここの最寄スポットである須磨離宮公園へは「バラの小径」を歩いて10分ほど。ゆるやかな坂を上り、高台に至る。

Dscn6257 もう夕方であり「17時までなんですが、よろしいですか」と確認されて入園。この須磨離宮公園は、もともと寺だったのを大正時代に買収して離宮として開かれたところ。今はマンションやビルが立ち並ぶが、当時は今以上に海の眺めも美しかったことだろう。戦後は神戸市に下賜され、現在の天皇陛下の皇太子時代のご成婚記念事業として、本格的な公園として整備された。

Dscn6262 Dscn6267 公園のメインはこのあたり。バラ園で有名らしいが、この時はさすがに開花時期には早すぎた。ただ通りの両側にチューリップが咲き誇っており、鮮やかな赤が印象的である。

Dscn6265 石段を上がると展望台である。こちらからの眺めもなかなかのもので、この日は気温も高めだったが涼しげな風が吹き渡り心地よく感じる。

そして、この景色を眺めながらのサイコロである。月見山の「ま」からであるが、だいぶこの文字もネタが詰まってきた。

1.丸山(神戸電鉄)・・・湊川から鈴蘭台にかけての勾配の中の駅。先ほど通って来た。

2.舞子公園(山陽電車)・・・明石海峡を望むところ。

3.牧野(京阪本線)・・・大阪の北東端にあたる。

4.松塚(近鉄大阪線)・・・この企画、奈良県にはなかなか行くことがないなあ。

5.松ノ馬場(京阪石山坂本線)・・・一気に琵琶湖のほとりへ。

6.的形(山陽電車)・・・さらに西へ。

さらに西に向かうか、一気に東に戻るか。松ノ馬場となると次に繰り越しにしようか。ということで出たのは・・・「2」。おおっと、舞子公園。ここからだとベストの選択である。

Dscn6270 今度は阪神車両の直通特急に乗り、須磨の海岸を眺めながら舞子公園へ。ここでの訪問スポットとなるというまでもなく明石海峡大橋である。そろそろ日が傾く中、大橋のたもとまで歩く。観光バスで訪れた団体客やら、中国、東南アジア系の外国人観光客の姿も見える。その一方でのんびりと釣り糸を垂れる人も。しばし、海峡の風情を楽しむ。

Dscn6272 Dscn6283 大阪から西へ向かう時には明石海峡大橋はどうしてもチェックしてしまう。今回、その最寄駅に来ることができた。宇治~白鷺~木津~月見山~舞子公園と、東からほぼ順当に西に来て、関西を代表するスポットの一つにたどり着いた。何だかでき過ぎである。

さて、舞子公園の次だが、「ん」で終わった場合は「あ」で始まる駅から選ぶことになる。「あ」のリストは、

1.浅香山(南海高野線)・・・大和川のほとり。

2.芦原町(南海汐見橋線)・・・芦原橋のあたりも通勤ルートではあるが、下車したことがない。

3.芦屋(阪神本線)・・・こういうところも選択肢に入ってきた。

4.芦屋川(阪急神戸線)・・・こっちは山側(余計に高級エリア)。

5.飛鳥(近鉄吉野線)・・・また、文化遺産を見学しよう。

6.穴太(京阪石山坂本線)・・・結構遠くなる。

時間的には次回に繰り越しとなるところだが、芦屋か芦屋川となるとどうせ帰る途中だから降りることにしよう。

Dscn6278 そして出たのは・・・「1」。浅香山である。次はここから再開とする。春の「スルッとKANSAI3dayチケット」は5月11日までが有効期限。あとの2回は連休中での実施ということになるかな・・・?

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関西私鉄「サイコロしりとりの旅」2014春・1-3

2014年04月16日 | 鉄道企画もの

神戸電鉄の木津駅に降り立つ。比較的新しい感じの橋上駅舎(もっとも駅員はいないが)である。

Dscn6252 Dscn6245 駅からは歩道橋が伸びており、「神戸テクノ・ロジスティックパーク(神戸複合産業団地)」というのが広がっている。物流倉庫や工場があり、神戸西インターも載っている。こういうところへの通勤の便も考慮しての駅であり、歩道橋だろう。利用客の減少に悩む神鉄粟生線にあって、この木津だけはわずかではあるが客数を伸ばしているという。

それはいいのだが、初めて降り立つ駅の時に携帯からチェックしているウィキペディアによれば、この駅から徒歩10分のところに「木津の磨崖仏」というのがあるという。一つの駅で一つのポイントということになると、ロジスティックパークよりはポイントが高そうである。ただ、その場所がはっきりしない。ロジスティックパークは台地の上に広がっているし、高速道路も横たわっているが向こうには行けなさそうだし。

しばらくぐるぐる回るうち、駅の反対側へ続く階段があったのに気づく。そこから線路際に歩くと、それらしく風情のところに。果たしてそこに磨崖仏はあった。

Dscn6247 そこには5メートルほどの高さの岩盤があり、上の方に仏像が刻まれた後を認める。阿弥陀如来を中心に、左右に地蔵が3体ずつということである。朝に宇治の平等院で大きな阿弥陀如来像を見たが、所変わってこういう岩盤に彫られているというのも、奥が深いものである。

Dscn6249 この辺りの道は平家の時代から街道として栄えたそうで、摂津と播磨の境界にあり、鵯越から兵庫に至る道だったそうである。一説では源義経が一ノ谷の戦いで鵯越からの奇襲を行った際もこの道を通ったとか。磨崖仏が彫られたのは室町中期のことで、街道を行き交う人たちの安全を上から見守っていたという。

旧国名の境界というのはところどころわかりにくいことがある。地方であれば現在の県境とほぼ一致しているのが多いが、特に近畿圏となると複雑だ。大阪府でも河内、和泉、摂津とある中でその境目ははっきりしていないし、兵庫県を絡めると播磨、丹波、但馬も絡む。この木津の辺りが摂津と播磨の境界というのも、ここに来て初めて知ったことである。

この磨崖仏を仰ぎながらの次のサイコロである。木津の「づ」または「つ」で出てくるのは・・・

1.津守(南海汐見橋線)・・・汐見橋線については、以前に途中下車しながら乗り歩いた。

2.鶴橋(近鉄大阪線)・・・おっほ、焼肉にホルモン焼きでしょう。

3.鶴原(南海本線)・・・また長い距離の移動となる。

4.塚口(阪急神戸線)・・・懐かしいスポット。

5.月見山(山陽電車)・・・阪神高速のトンネル、渋滞の名所というイメージ。

6、築山(近鉄大阪線)・・・何があるのだろうかよくわからない。

「つ」で始まる駅もそんなに多くないのだが、ここからなら第一希望は鶴橋。ならば時間は早いが鶴橋で切り上げて焼肉でもいただくか。あるいは久しぶりの塚口で、改めて駅前散策も悪くない。「2」か「4」を希望したが・・・・出たのは「5」。まあ、同じ神戸市内ということで、極端な遠距離移動もなく、まずまずかな。

Dscn6253 新開地行きの準急ではしばしウトウトとして、鵯越から神戸市内に入る。義経の進路も、現在の電車の進路も、ある意味地理的に合理的なコース取りということだろう。新開地からは「軍師官兵衛」の岡田准一のラッピングが施された車両に乗り換え、神戸西部の地下区間を走る。そこを抜けると月見山である。

駅に着く前のアナウンスで「月見山、須磨離宮公園前です」というのがあった。須磨浦公園とはまた違うところであるが、そういうアナウンスを聞いたからには、ここでのポイントは須磨離宮公園ということになる。私も訪れるのは初めてである。

Dscn6255 狭いエリアに商店や住宅が密集し、そのど真ん中をぶち抜いたような感じの線路にかかる踏切を渡る。これだけの駅なのに駅員の姿が見えないのは意外である。神鉄、山陽辺りに来ると駅員の姿を見ることが少なくなり、合理化のために厳しい運営を強いられているのかなと同情する。そんな中、離宮公園という由緒ありげな名前の公園を目指すことに・・・・。

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関西私鉄「サイコロしりとりの旅」2014春・1-2

2014年04月14日 | 鉄道企画もの

宇治にある平等院鳳凰堂で次の行き先となったのは南海高野線の白鷺。確か中百舌鳥の次、「普通車」に乗って行くところである。

宇治線の各駅停車で中書島に戻る。先頭部では電車大好きか、先頭の座席に座ったり立ったりと落ち着かない男の子がいる。運転台からの眺めも見たいし、すれ違う電車が何系なのかも気になるところ。「座るか立つか、どっちかにしなさい!」と母親が注意するもなかなか言うことを聞かない。

中書島からは淀屋橋行きの特急に乗り換える。行きのようなダブルデッカー車ではなく、全車ロングシートの、要は急行や準急で使う車両が特急になっただけのやつ。この「サイコロしりとり」では京阪特急に乗ることが多いが、なぜか日中はロングシート車に当たることが多い。まあそれはいいとして(どうせ座れないのだから)、こちらでもすれ違う車両に一々反応する子どもがいたり、バスの模型を片手にじっと座っている男性がいたりと、暖かくなるといろいろな「その筋」の人が出てくるものだなとほほ笑む。

Dscn6239 次は南海にスムーズに乗り継ぐということで、北浜で下車して地下鉄堺筋線、そして天下茶屋から南海電車に乗り継ぐ。白鷺に行くには堺東で「普通車」に乗り換えである。地下鉄御堂筋線との接続駅である中百舌鳥の次が白鷺である。橋上駅舎から見る景色は典型的な郊外の駅という感じである。東側には高層マンションが立ち並び、西側にはロータリーを中心とした小さな商店街から伸びる住宅街。

「サイコロしりとり」で駅を訪れた場合、「何か一つは見物するか、食事するか」というのをやっており、駅の看板や携帯電話(スマホではなく)で情報を見てみるのだが、白鷺駅と聞いてふと思い出したのが、「あれは中百舌鳥ではなく、白鷺が最寄駅だったっけ」。

Dscn6241 駅から見える建物を目印に歩くこと5分、閑静な住宅街に広がるマンションに出る。広場では子どもが遊ぶ光景が広がる。

このグランシスフォート中百舌鳥というマンション、実は「中百舌鳥総合運動場」の跡地である。プロ野球ファン(といってもある年齢層以上の人たちかな)にとっては懐かしい名前の「中百舌鳥球場」である。南海ホークスの練習場や2軍の球場として使われたところで、往年のスターたちもここで技を鍛えたことである。

Dscn6240 ミナミの再開発計画により大阪球場の取り壊しが決まった後、南海ホークスの本拠地を堺に移転するという話があったそうだ。その時には中百舌鳥球場や、あるいは同じ堺の大浜公園にある野球場を改修して・・・という案もあったのだが、肝心のホークスがダイエーに買収されて福岡に行くことになったために立ち消えとなった。で、その後で中百舌鳥球場そのものも解体され、このようなマンションになった。そのことを表すのはこのプレートだけで、果たして現在の入居者の中でそのことを知っているのはどのくらいいるだろうか。

これを見て、そういえば我らが近鉄藤井寺球場も、四天王寺学園だけでなく、外野席の一部はマンションになってるよなと思い出す。今年もオリックス対ソフトバンクの5月の3連戦は大阪クラシックということで「近鉄対南海」として行われる。また、かつての歴史を振り返ってみたいものである。

次のサイコロはこのマンション前で・・・(一応携帯電話のサイコロアプリの操作で、傍から見れば携帯をいじっているように見えるので怪しい者には見えないはず)。白鷺の「ぎ」または「き」で始まる駅の中から次の6つ。

1.北田辺(近鉄南大阪線)・・・毎日通過している駅。

2.北野田(南海高野線)・・・白鷺からすぐ南の駅。

3.北浜(京阪本線)・・・週末の閑散とした中心部を歩くのも面白そう。

4.木津(神鉄粟生線)・・・木津といえば京都の木津か大阪の木津を思い浮かべるが。

5.木津川(南海汐見橋線)・・・そうそう、こっちが大阪の木津。

6.木津川台(近鉄京都線)・・・そんでもって、こっちが京都の木津。ただしJRとは全く別。

・・・「北」シリーズと「木津」シリーズが並ぶが、移動の少ないのを選ぶなら圧倒的に「北」シリーズである。個人的にはランチタイムを兼ねて北浜というのがいいのだが・・・出たのは「4」。木津である。

選択肢で出たものの、「一体どこやねん」と手帳の後にある関西の鉄道路線図を出す。粟生線と言ってまた三木とか粟生のほうまで行くと遠いのだが・・・鈴蘭台から4つ目の駅である。そういえば田んぼの真ん中にあった駅だったかな、と思い出す。

再び「普通車」と急行を乗り継ぎ、今度はなんばに到着。南海そばのスタンドで昼食として(北浜のランチタイムとはえらい違いだ)、大阪難波まで歩く。ここから阪神電車で神戸方面まで移動するのだが、この日は甲子園でのデーゲーム。大勢のファンに囲まれることになった。尼崎で乗り継いだ梅田からの特急も同じようなものだったが、甲子園でどっと下車し、車内は一気にガラガラになった。やれやれ。

Dscn6242 新開地まで移動し、神戸電鉄の志染行きに乗車する。このシリーズ、神戸電鉄の駅も5つ目となる。路線規模からすれば結構な確率で当たっており、湊川から地下区間を出て山をグイグイと上るのも面白い。住宅街と森林区間が入り混じる車窓も悪くない。

Dscn6243 鈴蘭台から進路を西に取り、途中単線区間も交じる中で木津に到着。確かに田んぼの真ん中にある駅だが、駅舎は橋上にあり思ったより新しい造り(ただし神鉄の多くの駅がそうであるように、駅員はいない)。こういう駅で降りることになるのも、「サイコロしりとり」ならではのことである・・・・。

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関西私鉄「サイコロしりとりの旅」2014春・1-1

2014年04月13日 | 鉄道企画もの

Dscn6206 「カード1枚、春三日」。今年もまた「スルッとKANSAI3dayチケット」の発売時期である。そうなると、このところのライフワークとは言わないが、関西のあちこちの駅巡り、町歩きの楽しみ方にしている「サイコロしりとりの旅」の再開である。

前回までの様子はこちら 。南海本線の鳥取ノ荘から京阪の宇治と続くところで、まずは宇治を目指す。

淀屋橋から京阪特急のダブルデッカー車に乗る。京阪の特急といえばこの春には京橋~七条がノンストップという往年の運行形態による「洛楽」という臨時列車が出る。以前の私鉄特急とか国鉄~JRの新快速といえばこうした「ノンストップ」というのが売りだったが、最近は途中の主要駅に停まるケースがほとんどである。乗車機会を増やすこともあるし、車両の性能もよくなり途中停車でもロスタイムがほとんどなくなったこともあるだろう。この特急も宇治線の起点である中書島に停まり、宇治へのアクセスは良い。

Dscn6208 Dscn6210 京阪宇治の終着駅に到着。コンクリート打ちっぱなしのコンコースを抜けて外へ。ちょうど天候もよく、朝から観光客の姿も目にする。

Dscn6214 目の前は宇治川、宇治駅のすぐ上をJRの奈良線の線路が走っており、一瞬JRの駅かと錯覚してしまう。

Dscn6216 宇治川を渡り、紫式部の像に出迎えられる。源氏物語の終章「宇治十帖」の舞台となったところである。源氏物語のミュージアムもある。ただ今回は時間の関係もあり源氏関係は省略することにして、世界遺産にも登録されている平等院を散策スポットとする。

平等院鳳凰堂は1年半に及ぶ修復を終え、この4月から内部拝観を再開した。それを見たいがために春の訪問ということにしたのである。まず入口で、庭園と鳳翔館の料金を支払う。「鳳凰堂の内部の拝観料は、中の窓口でお求めください」とある。内部は何年か前、修復前に見たことがある。確か定員制で、時間を決めての案内だったはずだ。

すでに行列ができており、係の人が行列の人たちに「何名ですか?」と聞いて回る。それがちょうど私の前で止まる。まだ8時半を回ったところなのに、「ここまでが9時20分のご案内、こちらのお客様からは9時50分のご案内となります」と言われる。うーん、いくら行き当たりばったりのサイコロ旅でも、その時間待ちはなあ・・・。まあ、鳳凰堂は建物の外観を楽しむこととして、列を離れる。

Dscn6219 Dscn6223 Dscn6231 Dscn6226 その外観、柱や扉を赤茶色の顔料で塗りなおし、平安の建立当初の姿に近づけた。思わず「ほ~お~」とうなってしまう。多くの人がカメラを向ける。ちょうど枝垂れ桜が咲いており、それとの組み合わせもいいものである。

この後鳳翔館を見学し、平等院拝観を終える。次なる目的地は宇治の「じ」または「し」で始まるところで、これまで選択肢に上がったその次の駅たちが並ぶ。

1.白鷺(南海高野線)・・・中百舌鳥の次。

2.白庭台(近鉄けいはんな線)・・・おそらく最近開発された住宅街。

3.白浜の宮(山陽電車)・・・姫路に入ったところ。結構長距離移動となるなあ。

4.新石切(近鉄けいはんな線)・・・石切神社には以前「石切」で下車した時に参拝。

5.新伊丹(阪急伊丹線)・・・終点の伊丹の一つ手前。

6.新今宮(南海本線)・・・新世界に出向くか。

・・・とりあえずは西に向かう駅ばかりである。白浜の宮はいくらなんでも長距離移動となる。新今宮が出れば昼食は串カツで決まりだが、さてどこになるか。

阿弥陀如来のお告げとも言えるサイコロの出目は・・・・「1」。堺市ということで、まあまあ、この次にどこに行くにしてもそれなりの時間で動けるところ。

Dscn6237Dscn6238 帰路は夢の浮島を通って宇治川の対岸に渡り、宇治茶のペットボトルを買い求めてから駅に戻る。暑くなく寒くなく、穏やかな天気の中での散策である・・・。

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長距離フェリーに乗りたいな

2014年04月11日 | ブログ

たまたまテレビをつけていたら、国営放送で「ドキュメント72時間」という番組をやっていた。毎回一つの場所にカメラを据えるドキュメント番組ということだが、やっていたのは「巨大フェリーの人生航路」というもの。

舞台となったのは苫小牧~仙台~名古屋を結ぶ太平洋フェリー。さまざまな背景を持った人たちが、フェリーという独特の空間の中で過ごす一時。仙台が舞台ということでどうしても「震災」というのが出てくるし、このところの国営放送の「東北推し」でそういう方向に番組を作っているようにも見えるのだが、確かな思いを持って行き来する人も多いのも確かである。

いいな、と思う。

鉄道や航空機とは違った旅情のあるフェリー。時間はかかるがゆったりとした時間が過ごせるし、一人あたりの空間も大きい。食事も入浴も楽しめる。

フェリーといえば、先の年末に泉大津から新門司まで乗ったことがあるのだが、もっと長距離の便に乗ってみたいと思う。この太平洋フェリーというのも面白そうだし、あるいは日本海を航行する新日本海フェリーにも久しぶりに乗ってみたい(そういう手段で北海道に行くというのもありかな)。

さすがに北海道に行くのは遠い話。ただ大阪からなら九州行きが充実しているし、あるいはそこまで行かなくても四国でも楽しめる。何ならその手前でも十分。潮風に吹かれてみたいものである・・・・。

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同じ会社のやることとは思えないな・・・

2014年04月10日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

先の記事で、長年に亘り木製バットの製造を手掛け、バット職人として文化勲章まで受けた方の「引退式」について触れた。

イチローや松井秀喜、落合博満をはじめとした数々の大打者たちのバットを手掛け、センチはおろかミリ単位、いやそれ以下の世界での微調整やバットの違いについて表現してきたところである。

「弘法筆を選ばず」ということわざがある。「プロ」の世界、どんな環境においても結果を出すことが求められるわけだが、ただ本当のプロなら「筆」に対するこだわりは素人が考える以上のものがあるだろう。ほんの数ミリ、あるいはミクロンの単位かもしれないが、触っただけでもその違いがわかるとか、同じようにスイングしても当たりが微妙に違うとか。弘法大師になろうと思えば「筆」にはこだわりを持って選ばなければならないというのが、このことわざの裏にある本当の意味だと思う。

・・・そんな中、このたび明らかになった「今季のNPBの統一球は、規格を超えた飛ぶボールである」ということ。別に飛ぶボールがいけないというのではなく、なぜ昨年あれだけ問題となったことが、何ら解決できていないこととして再び広がったのかということである。

Dscn6110 統一球は、奇しくも先のバット職人と同じく、某M社の製造によるものである。何を思ってこういうものを製造したのか。これではバット職人のこれまでの功績ですら否定されるのではないかと思うのである。昨年と今年でボールの出来が異なるというのもわけがわからないし、周りを取り巻く環境で変わったことと言えばせいぜい消費税が上がったくらいである。増税の影響で材料をケチったのか?そうではあるまい。まさかバット職人が引退を決意したのも、M社で何かあったからか?とも勘ぐってしまうのである。

・・・今季オリックスが調子いいのはこの「統一球」のお蔭だ・・・とだけは言われたくないな・・・・。

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本拠地開幕シリーズ観戦記

2014年04月08日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

NPBプロ野球も開幕、何とパ・リーグの単独首位を走るのはオリックス・バファローズである。開幕戦を延長サヨナラ負けした時は「やはりこういう試合を勝てないというのは、今年もあかんのかな・・・」と思ったものだが、その後は投打がかみあい、6日までで6連勝を記録するなど好調である。戦国パ・リーグにあっては春の珍事というか、それともこれが今季の実力ということか・・・。まあファンとしてはしばらくはペナントレースを楽しむことができそうである。

Dscn6059 その6連勝を記録した6日の西武戦、公式戦の今季初観戦ということで大正ドームに現れる。今季は「B’s SPIRITS」というのを前面に出しており、あちこちでこのカラーをふんだんに使用している。これまではBsのユニフォームの人、旧ブルーウェーブや阪急に近鉄(それも大阪近鉄と藤井寺近鉄がある)の姿など、ファンの応援スタイルもバラバラだが、ここにきて、他のチームに比べて欠けている感のあるチームカラーを統一して、応援する側にも結束感を出そうというところである。(それでも、5月には大阪クラシックで近鉄対南海戦をやったり、たまには復刻ユニフォームもいいものかなと)

自由席の列に早めに並び、一度ドーム内をぐるり。ファンクラブのポイント付与が行われる「B’s SQUARE」に向かう。

Dscn6071 Dscn6063 するとそこは、往年の阪急、近鉄、ブルーウェーブの歴史を紹介するコーナーになっていた。優勝した当時のペナントやら往年の選手が着用していたユニフォームなどが展示されており、数としては少ないものの懐かしさを演出している。

Dscn6068 賛否両論いろいろあると思うが、歴史としては両球団の後継球団として今のオリックス・バファローズがあるわけで、この伝統というのは大切に守ってほしいものである。チームの成績が悪い時など、私は「新潟か四国に移転してしまえ!」と毒づいたこともあるが、本当にそうしてしまったら関西からパ・リーグの歴史が消えてしまう。やはりそれはあってはならないことである。

Dscn6075 この開幕シリーズから、ファンクラブの継続会員の氏名が掲載されている。私もささやかながらファンとしての意志を表すためにここに入れてもらっているので、御用とお急ぎでない方は大正ドームにお越しの折にでも探していただければと思う(って、そうする人はいないか)。

さてグラウンド、いつもの内野上段に陣取る。今季からはスタジアムDJも平野さんという方に代わっており、経歴を見ると若いようであるが声も落ち着いた感じである。

Dscn6099 あとは、今季からはただのチアリーダーではなく「ダンス&ボーカルユニット」ということになったB’s Girls。彼女らのオリジナルナンバーも出るようで、試合前はそれでダンスを披露。メインボーカルの人がマイクを持って(生声ではないだろうが)唄っているところもミソである。お好きな方にはたまらないことだろう。

Dscn6121 この日の始球式には、長年に亘りバット職人として、多くの野球選手にピタリと合うバットを制作し続けてきたミズノの久保田五十一さんが登場。後継者の目途が立ったこと、そして高齢ということで「引退式」を兼ねてのことである。他の球場でもできたイベントだっただろうが、実際にやることになったオリックス球団の粋な計らいである。もっとも、打席に立った西武・栗山のバットが久保田さんの手がけたものだったかどうかはわからないが・・・(栗山が使っているバットとは違っても、例えば久保田さんが手がけた「最後の一本」を特別に手にして始球式・・という趣向があっても面白かったと思う)。

Dscn6119 試合はオリックスがドラフト1位の吉田一が公式戦初登板・初先発、西武が新外国人投手のレイノルズ。ともに初物相手の対戦である。吉田一は巨人とのオープン戦で重量打線に捕まったのを見たが、公式戦ではどういう投球を見せるか。

Dscn6126 序盤からランナーを出す展開だったが、粘りの投球を見せる。力でバッタバッタ三振を奪うというタイプではなく、打たせて取るタイプか。

Dscn6147 Dscn6151 オリックス打線も長身のレイノルズを攻めあぐねていた感じであるが、4回、糸井のフルスイングは、B’s SPIRITSのブルーに染まった右中間に飛び込む先制のアーチとなる。続くペーニャが四球の後、6番・坂口がもう少しでスタンドに入ろうかという大きな当たり。これが三塁打となって追加点。さらに悩めるベタンコートにも来日初打点となるタイムリーが出て、一気に3点を先制する。ソロアーチだけでなく、連打で追加点が取れたことは大きい。

Dscn6156 さあこれで後は吉田のプロ初勝利・・・というところだったが、栗山に二塁打を浴び、秋山のタイムリーで1点を返される。それでも4回2死、あとアウト一つで勝利投手の権利を得る場面。ところがここで交代となる。吉田の状態を見て、このままでは崩れると判断したか。非情な采配にも映ったが、吉田にしても初勝利をつかむならもっと納得の行く投球で行きたかっただろうし、チームの勝ちを優先した場合は致し方ないところだろう。大きな拍手の出迎えを受け、比嘉にスイッチする。その比嘉、きちんと後続を打ち取る。

Dscn6192 この後は6回まで比嘉、7回には馬原、8回には佐藤達という勝ちパターンの継投。8回には浅村のタイムリーで1点を返されたものの、最後は平野佳が締める。3対2でオリックスがこの3連戦3連勝ということに。勝利投手は5~6回を抑えた比嘉についたが、長いシーズン、チームの躍進を考えれば勝利投手が誰についたというのは大きな問題ではない。

Dscn6204 吉田もプロ初先発ということを考えればまずまずで、まあそう遠くない機会に勝つこともできるだろう。先発ローテ枠争いも混沌としているし、中継ぎ、抑えも充実しているので今季も投手陣については楽しみである。あとは打線・・・でもこの日は無安打だったがペーニャが4番にはまり、前後を糸井、坂口らが固め、不動の1番にはヘルマンがいる。試合中にも後ろの席にいた人が話していたが、「Tは一軍に戻っても出るところあらへんな」という状態。ただ、打線は水物だというし、いずれ、彼の力が必要とされる場面は来るだろう。あとは本人がどう期待に応えるかであるが・・・・。

Dscn6170 次のナマ観戦はおそらく5月に入ってからとなるが、今季はこのまま、少しでも長く期待を持たせてくれるような戦いぶりが楽しみである・・・・。

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高松にて

2014年04月05日 | 旅行記G・四国

四国フェリーで高松に上陸。復路は「瀬戸大橋線で岡山を経由して帰る」「神戸行きのジャンボフェリーで帰る」「なんば行きの高速バスで帰る」という3通りからサイコロで選ぶのも、今振り返ってみると面白かったかなと思うが、ここは青春18の旅でもあるし、帰りのマリンライナーの指定席だけ押さえて、それまでの時間、高松駅前の散策とする。結局、当初の目的地の候補のうち2つを回ることになった。

時刻は13時過ぎ、宇野では食事をとらず、フェリーの中では軽くつまんだ程度。高松で昼食といえばうどんということになる。ここで高松在住のロッテファンでありうどんフリークのI氏にご足労をいただくという手もあるが、突然の高松訪問でもあるし、そこまで事を大きくしなくてもということで、自分で駅前をぶらつく(おそらく、せっかくなんで行ってみようということでクルマを出していただいたりと気を遣うことになるし)。

Dscn6002 とある一軒のセルフ方式の店に入ったのだが、どうもしっくりと来ない。駅前をしばらく歩くうちにめぼしそうな店もあったが日曜定休とある。そんな中で見つけたのが、線路際、高速バス降り場の前にある「味庄」という店。いかにも年季の入ったうどん店という感じである。

Dscn6000 ここは玉で注文し、ゆがかれたものに自分でダシを入れる方式。「ネギはスプーン2杯まで」という貼り紙もある。天ぷらは売り切れたのか出ていなかったため、そのまま「かけ」でいただく。麺の太さが不揃いだったりするが、コシもあるし、こういうのもさぬきうどんとしてありかなと思う。店内にタウン紙か何かでの紹介記事が貼っていたのを見たが、ここは朝の5時からやっているという。タクシーの運転手にも人気のようだし、ここで朝うどんをすすってから出勤と言う人も結構いるようである。

Dscn6005Dscn6007 腹も落ち着いたところで散策するのは玉藻公園。ここでまた雲が広がってきた。天守台の石垣の復元工事が完了したということで見ることができるそうで、そちらに上がる。するとここでにわかの大雨である。朝からの雨が止んで邪魔に思っていた傘がここで役に立つことになった。

Dscn6013 高松城は江戸時代は松平家が城主として入っていた。性は松平であるが、元々は水戸徳川家の出である。このため、高松と水戸というのは長年懇意にしていたという。展示館で史料を見るに、当時は本当に海に面した位置にあったことがわかる。現に今も堀には海水が入っており、鯛が泳いでいるから優雅なものである。後で「鯛願成就」というので鯛のえさやりをやってみる。雨の中ではあるが鯛の食いつきはよい。

Dscn6015 意外な発見。高松城と彦根城とが「姉妹城」というのである。これは高松藩主に、彦根の井伊直弼の娘が嫁いだという縁からである。彦根と水戸といえば、幕末の井伊直弼と徳川斉昭の対決もあり仲が悪いはず。結局、安政の大獄で徳川斉昭は蟄居を命じられることになったが、そんな中で、井伊直弼の娘が高松に嫁いだ。当時、斉昭を蟄居に追い込んだのは高松松平の陰謀であるという説もあり、この婚姻は開国後揺れ動く幕府の中での権力争いの中で、高松が水戸と決別し、彦根と組むことを選んだということである。このことも水戸藩士の怒りを買うことになり、桜田門外での井伊直弼暗殺につながる・・・。

高松と彦根は「姉妹城」となったが、後にはこれに水戸も加わり、現在は3市相互に姉妹都市の提携をしている。それぞれの街で行われるイベントには3市の観光大使やキャラクターたちも参加するという。何だか意外なつながりを感じるところである。

Dscn6019 Dscn6022 そんな歴史の面白さを感じながら、桜の馬場へ。先ほど強く降った雨もピタリと止んだ。この日はまだまだ桜も満開とはいかなかったが、木によっては今を盛りにと花を咲かせているものもあり、少し早い桜見物となった。旅行で来たとおぼしき女性グループも歓声を挙げていた。

少し時間が残っているので、玉藻公園に隣接する香川県立ミュージアムにも行ってみる。美術館と歴史博物館を兼ねた施設であるが、全部を見て回ると時間がなくなるので、歴史ゾーンを駆け足で回る。空海の生涯を取り上げたコーナーや、四国遍路、金毘羅信仰、瀬戸内の海運で賑わった香川の歴史など、なかなか詳しく紹介されていた。また訪れてみたいものである。

Dscn6032Dscn6031 駅に戻ると予定のマリンライナーの出発まで少し時間があったので、ならばということでうどんをもう一杯いただく。駅ホームの端にある「連絡船うどん」。かつての連絡船の船内で出していたうどんの味を再現というが、まあ、最近のセルフ方式の人気店ほどの美味というものではないにしても、ここは駅のホーム、そしてかつては本州と連絡船で結ばれていたという「風情」で食べさせるものである。

Dscn6035 Dscn6043 マリンライナーの指定席は2階建て車両の階下席。座るとホームが目の前にあるし、走行すると地面が近くスピード感がある。そして瀬戸大橋を渡る。階下席だと橋の真下の海を見ることができるのが面白い。フェリーと瀬戸大橋、四国への両方の交通手段を楽しむことができた。この後は岡山で夕食として、今度は夜の山陽線に乗車して大阪に戻る・・・。

Dscn6003 日帰り旅ではあるが、青春18の守備範囲は広いし、他の交通手段とも組み合わせることで旅の幅が広がる。この春の青春18の旅はこれで終了となるが、また次の季節にもこのサイコロ方式をやってみようか。再び訪れてみたいところ、初めて訪れるところ、いろいろあるが、再び運任せで出かけてみるか・・・。

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フェリー乗りました

2014年04月03日 | 旅行記G・四国

青春18きっぷで行くサイコロ日帰りの旅。これまで2回のサイコロ選択を経て訪れたのは宇野線の終着駅・宇野である。

そこで3回目のサイコロということで・・・・出たのは「6」。出目が1・2なら岡山に戻る、3・4なら直島に渡る、そして5・6なら高松に渡るということで、宇野港から四国フェリーに乗る。

Dscn5949 その前に港で目にしたのが、宇高国道フェリーの乗り場。看板や建物は残っているが、その前には虎ロープが張られている。旧国鉄の宇高連絡船と並び、まさに「国道」ということで本州と四国を結んでいた航路であるが、交通網の変化、現在は瀬戸大橋や明石海峡大橋も割引料金で渡れることもあり、休止ということになった。この手の「休止」が後になって復活したという事例はほぼ100%聞かれないことから、もう宇野と高松を結ぶのはこの四国フェリーのみということになる。

Dscn5955 ちょうど12時過ぎの便の出航が近く、券売機で乗船券を買い求めて乗り込む。香川ナンバーのトラックと何台かの乗用車が搭載されるのを横目に客室に上がる。

Dscn5960 1時間の航路であれば客室に籠るよりは甲板で過ごすほうが好みなのだが、最上階の甲板へは立ち入り禁止となっている。風もあるし、安全面を考えてのことだろう。ならば、客室横のデッキにテーブルと椅子があるので、そちらにどっしりと構えることにする。

Dscn5965 潮風がきついといえばきついのだが、両側に広がる島々を眺めるのもいいものである。もう、雨が降る気遣いはほぼないと言ってよく、長い傘をぶら下げてきたほうが周りから浮いているほどのものだ。

Dscn5974 遠くに瀬戸大橋を見る。それでも、時間さえ気にしなければゆったり感でフェリーのほうが快適である。

Dscn5973 Dscn5984 直島という選択肢も悪くなかったのだが、あそこまでアート、アートと飾られると、その鑑賞眼のない者からすればかえって敷居が高くなる。芸術について語ることのできるイケメンに比べて、己の教養とセンスのなさが情けない。まあ、あえてその目が出て、罰ゲームのようにそういう世界に浸るのも青春18的で悪くはなかったのだが、今はこうしてかつての王道ルートでの四国入りである。何とも複雑な気持ちである。

Dscn5988 Dscn5991 1時間少しの航海を終え、四国の玄関地である高松に上陸する。四国にも何度も訪れているが、こういうフェリーで上陸というのは、はるばる来たぜ高松へ・・・という演出効果が大きいと思う。

Dscn5996 さてこれからどうするか。フェリーに乗っていた時に、次の選択肢に「高松から神戸へのジャンボフェリー乗船」とか、「大阪行きの高速バスで一気に本州生還」などというのを考えたりもしていた。でもまあ、それはさすがにということで、短い時間ではあるが高松にて過ごすことにする・・・・。

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瀬戸の港町、その先へ

2014年04月02日 | 旅行記F・中国

岡山での青春18サイコロの旅。ここから「この日の目的地」を選ぶことになる。

その選択肢は・・・

1.広島(もっと西へ。「第2の故郷」の空気も吸いたいし、お好み焼もいいかな)

2.福山(鞆の浦、福山城などの散策)

3.新見(とりあえず目的地だが、その後は・・・)

4.宇野(宇野線の終着駅。いしいひさいち氏の出身地である)

5.高松(瀬戸大橋を渡って一気に四国へ)

6、琴平(瀬戸大橋を渡って一気に南下)

・・・岡山からだと各地に路線があって、選択肢が増える。まあ、細かなことを言うならなぜ選択肢に津山がないのかとか、倉敷、吉備線というのもあり得るのではといろいろあるが、今回は西に行くか、あるいは四国方面に行くか、そっち方面への指向が強かった。ちなみに、新見が出た場合は、その次は「津山に行くか」、あるいは「米子~鳥取~智頭急行~大阪とたどる乗り回しプラン」のいずれかの選択肢が次に用意されていた。

岡山での乗り換え時間でのサイコロは・・・・「4」。

Dscn5933 ということで、瀬戸大橋線の快速マリンライナーで茶屋町まで出て、宇野線に乗り換えることになる。マリンライナーの自由席は団体客の乗車もあり結構賑わっている。また、岡山平野を駆け抜けるうちに朝からの雨もどうやら小降りになり、走る間に空も明るくなってきた。ここまで来れば天気は快方に向かうことであり、下車後に雨に遭うこともなくなる。長い傘が邪魔に思わないでもないが、それもいいだろう。さすが「晴れの国、岡山」である。

Dscn5937 茶屋町で普通の宇野行きに乗り換え。213系の2両編成が停まっている。ホームには(単なるローマ字ではなく)英語表記が目立つ。そういえば車内にも外国人の姿がちらほらと見える。おそらく宇野に到着した後は、アートで有名な直島に渡るのだろう。瀬戸大橋ができてからは「終着駅」という扱いになった宇野であるが、改めて瀬戸の島々を味方につけて、こうして外国人観光客も乗るようになったと感心する。こう書けば偏見かもしれないが、直島のように島全体をアートで埋め尽くそうというところに渡ろうという外国人である。宇野線の多少の不便さというのは特に苦にならないのだろう。

Dscn5940 終着駅の宇野に到着。駅構内の観光案内所で直島行きのフェリー乗り場への行き方や時間を尋ねる外国人観光客がいる。係の人も簡単な英語でそれに答えている。手慣れた感じである。

Dscn5942 さて私はと言えば、とりあえず直島ではなく、町を歩くことにする。そもそも宇野を選択肢に加えたのは、港のある終着駅というだけではなく、漫画家・いしいひさいち氏の出身ということで、市のキャラクターに登場したり、町おこしの一環にしているのを見ようというものである。ただ、先ほど直島に行く外国人を含む観光客のことを書いたが、直島は香川県であり、宇野のある玉野市ではない。いたしいよのぉ~・・・

Dscn5945 そんな中で、いしい氏の作品が展示されている「たまののミュージアム」があるというので歩いてみる。駅前には店舗が広がるが、いずれも小ぢんまりとしたもので、おまけに日曜日は休みということでガランとしている。スナック街があるのは港町ならではかな。 途中では4コママンガが描かれた観光案内板や建物の側壁に出会う。その案内を頼りにミュージアムとおぼしき場所にたどり着くが、よくわからない。よく見るとその場所は天満屋のショッピングセンターで、その2階の一角に期間限定で設けられている。

Dscn5946 入場は無料で、中の撮影はできないのだが、「がんばれタブチくん」や「バイトくん」など、スポーツやら日常生活にネタを求める作品群の紹介が行われている。単行本を自由に読むことができたり、原稿の展示を見たりする。スポーツ選手や政治家が実名で4コママンガに登場するのは氏の作品が初めてであるというような紹介文がある。他にも忍者や銭形平次が出たり、広岡達朗氏をモデルにした作家が出たりという作品(私はこれらの作品群が好きかな)なども。 同じ野球4コマ漫画と言えば、やくみつるというのも連想するところだが、素顔をほとんど晒さないいしい氏と、コメンテーターやらクイズ番組で小銭を稼ぐやく氏、スタイルは対照的である。

さて、宇野でいしいひさいち氏の作品に触れたところで、この青春18日帰り旅の所期のお目当ては達成した。先程の選択肢で最も楽なコースだったかもしれない(わざわざ山陰まで行って、鳥取県を横断するという選択肢もあったことを思えば)。

それを踏まえて、宇野の町並みを歩いたところで次のサイコロを特別に設ける。 その選択肢は・・・

1と2・・・宇野から電車に乗って岡山へ戻る。

3と4・・・外国人観光客に混じり、直島に渡る。まつなるの学生時代にお仕えした企業がやっている美術館に行くのもあり。

5と6・・・宇野に来たならかつての宇高航路を偲びつつ、高松へ渡らなければ。

Dscn5954 どれを取っても一家言ありそうだが、ここで船に乗る選択肢があってもいいと思う。ともかく、一旦宇野駅に戻ってのサイコロである。 その中で出たのは、果たして・・・?

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