まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

身延線へ・1

2007年03月31日 | 旅行記C・関東甲信越

3月31日、早いもので今年も3ヶ月経ってしまった。そして、今日でいわゆる「2006年度」というのも終わり。

今日限りでくりはら田園鉄道、鹿島鉄道が廃線になるという。宮城にあるくりはら田園鉄道はともかく、鹿島鉄道なら十分日帰りで行ける範囲なのだが、どうもあの線については別に廃止になろうがどうでもいいやという感じがする。確かに一部のマニアや、一部の学生が「カシテツを救え!」という運動をやっていたようだが、結局クルマ社会の茨城県民の支持を得られなかったということで、またその運動内容やイベント内容もマニアの自己満足だったのかな・・・というくらいのものだったから。

P3311421P3311422_2それはさておき、天候は今ひとつなのだが出かけることにする。ちょうどJR発足20周年記念の青春18きっぷも、定価の8000円分は既に乗っており、あとは利息のようなものである。向かったのは鹿島鉄道とは全く別の方向の東京駅。これから乗るのが5時20分発の静岡行きというやつである。この列車、大垣から先ほど着いた「ムーンライトながら」の折り返しというやつで、特急型の車両に何もなしで乗れるというもの。それを知ってか、乗車口にはすでに行列が出来ている。東京23区内くらいなら始発電車に乗ればこの時間に東京駅に来ることはできるだろうし(私もそうだった)、また昨夜「ながら」を宿代わりにして、そのまま折り返しで東海道に向かう人もいるだろう。東京駅発車時点で座席はほぼ埋まり、逆に途中の品川だ、川崎だで乗客が増え、デッキや通路に立つ人があふれかえっている。これからどこかに向かう人もいれば、逆に朝帰りの人も混じる。何とも妙な空間だ。私も、今朝は3時半起床だったこともあり、眠るような、外を見るような曖昧な感じで西へ向かう。湘南の海が広がっているのはかすかに憶えているが・・・。

P3311424天候が今ひとつということもあり、富士山の姿は見えないまま、東京から2時間半で富士着。ここで下車する。今日はこの後、身延線を北上するのだ。この線に乗るのも10年ぶりくらい。列車まで時間があるので、改札から外に出る。富士市は製紙業の街であり、外に出ると製紙工場独特のにおい(ここで「匂い」と書くか「臭い」と書くか、すごく迷う。「匂い」ではないが、「臭い」と書くのは失礼なことだ)がするのと、側線に車扱のワム車が停まっているのを見て、富士市に来たんだなと実感する。

P3311427さて、身延線である。ホームには中高年層を中心に、乗車口に行列ができている。青春18きっぷのほかに、JR東海が販売している休日乗り放題きっぷを持つ人が多い。おそらく、身延へ向かうのだろう。身延山久遠寺にある枝垂桜が見ごろを迎えているという。それを観に行くのだろう。私もその一人だ。2両編成の列車は通勤時のようなラッシュ。JR東海も旧国鉄型の113系・115系が全て一線を退き、輸送を受け持つのは313系。それも最近ではセミクロスのほかにロングシートタイプも出ているとか。

富士山は見えないが、沿線の桜の木は今を盛りと花を咲かせており、車内からも歓声が挙がる。山の中なので開花も遅いのかなと思いきや、暖冬だったためかちょうど見ごろである。先ほどの眠気も覚め、車窓に目を凝らす。これで晴天だったらよかったんだが・・・。

富士から1時間20分で身延着。ここで乗客のほとんどが下車。小さな駅のホームが人であふれかえり、駅前のバス乗り場に長蛇の列が出来る。みな久遠寺に向かうのだ。バスがやってきたが1回で積みきれず、わたしも1本待ってバスに乗る。駅から久遠寺までは6キロ以上あるとかで、さすがに歩いたのでは時間がかかるとのこと。桜の時期に合わせて、駅からの路線バスのほかに、街中の駐車場からのシャトルバスも出しているようだ。久遠寺が桜の名所だったのを知らなかったのは私くらいのものか。

P3311435_1バスの吊革につかまること15分で、久遠寺下のバス停に着く。門前町を抜けると堂々とした山門。これをくぐると寺なのだが、その前に立ちはだかるのが菩提坂。287段の石段が壁のごとく前方に立ちはだかる。迂回路はあるのだが本式にはこの石段を登らなければならないようで、挑むしかない。これ、ビルにしたら何階分の高さだろうか。「南無妙法蓮華経」の七文字のように、石段のブロックも七つに仕切られているのだが、参拝客は皆ゼイゼイ言いながら石段を登る(というより、這い上がる)。私も給水をとりながら、何とか気合で登りきる。石段の数だけなら讃岐のこんぴらさんが多いのだが、この傾斜は体力を消耗するものだ。それにしても登りきって後方を振り返ると、参拝客の姿が何かにすがってくるような、お釈迦様の「蜘蛛の糸」にすがるような亡者たちのような姿に見えてしまう。

P3311436そしてたどり着いた本堂。達成感のようなものを感じる。堂に入り日蓮像に向かって頭を下げる。

P3311445P3311443_1P3311440_1参詣を済ませた後、枝垂桜である。先ほど息を切らしながら石段を登ってきた参詣客たちが、開放的な表情になって桜に見入っている。樹齢400年とかいう枝垂桜。ちょうど風が吹き抜けており花びらを散らしている。それにしても、古いお堂と桜の樹の取り合わせというのがよい。先ほどまでの疲れが癒されるのを感じる。ちょうど見ごろに来ることが出来てよかった。

しばし桜の風情を楽しんだ後、再び石段を降りて久遠寺を後にする。さらにこの後、身延線を北上する。次に目指すのは、下部温泉・・・・。(続く)

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黒田・中村ノリにあっぱれ!

2007年03月30日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

パ・リーグから6日遅れて30日、セ・リーグも開幕。私の興味はパ・リーグにあるので、セ開幕といっても、これまではそんなに注目することがなかったのだが、今年はチェックしたい選手が2人。

FA宣言を封印してカープに残留した黒田投手と、オリックスから中日の育成枠→支配下選手登録となった中村ノリ。

いずれもニュースでの結果チェックとなったが、黒田は阪神を1失点に押さえる痛快な投球。見事ににっくき阪神を抑えてくれて、実にスッキリした。ざまあみさらせ阪神よ。

2007033005134313jijpspoview001そして、それ以上にうならせたのが、中村ノリの執念の同点打。背番号も「205」からいっきに「99」と軽くなり(「66」はさすがに落合監督の背番号だからつけられないわな)、気分も軽くなったのか、彼らしい右方向への鋭い当たり。勝ち越し打を放った立浪選手とともにお立ち台に上がったが、近鉄・オリックス時代の金髪とはサヨナラ、丸刈り姿がすがすがしい。一時は「カネの亡者」とも揶揄されたが、こういう姿を見ると結構野球小僧っぽくていいやね。地力のある選手だから、ノリだすと止まらなくなるだろう。それにしても、ここまで浮き沈みの激しい打者というのもそういないだろう。

ドラゴンズの関東遠征の時に、ノリ目当てで観戦しようかな・・・?

そのほかに、「黒田対中村ノリ」という対決も見てみたいな・・・・。

今シーズン、この二人からは目が離せない。

(写真=共同通信社)

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プロ野球ドラフト希望枠・今季から撤廃

2007年03月28日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

西武ライオンズのスカウトによる裏金問題に端を発したドラフト制度問題。アマチュア側がドラフト「希望枠」の即時撤廃を求めていたのにプロ側が応える形で、この秋のドラフト会議からは「希望枠」は撤廃されるようだ。

まあ、これはこれで、公平な形で選手を獲得しようという動きではあるが・・・。

確かにプロ側が金で好選手を釣ることはよろしくない。しかし、せっかくドラフトで指名されても、例えばナガノだかチョウノだか知らないが、「巨人以外には行きたくありません(いまだにこういう人がいるんですね)」などといって拒否をして、何年か後に「希望枠」だか「自由獲得枠」だか「逆指名」だか知らないが、そんな制度で自分の希望球団に半ばゴリ押しで入団する選手がいるのも確かだ。「密約」などという言葉があるが、「約束」というからには、アマチュア選手自身や監督、両親、中には地元の有力代議士などがその一方の当事者である。まあ、中には本当にプロ入りの意思がないのに指名され、入団してもやっていけないと判断して拒否する選手もいるのだが、逆にアマチュア側はこのことをどう見ているのかはっきりしない。

だからこうすればどうだろうか。

今、高校生は「プロ志望届」を提出している。昨年のドラフトで、田中将大投手は志望届を提出し、斎藤佑樹投手は提出しなかったというやつだ。これを大学・社会人にまで広げ、プロ入りの意思の有無を明確にする。ただしその条件として、「指名されればその球団に必ず入団すること」とすればどうだろうか。その代わり、FA宣言の期間を短縮し、なおかつポスティング・システムによる移籍を禁止する・・・。

数少ない指名枠なのに、選手の側にだけ拒否権があるというのはいただけない。そのために入団選手が一人減ることは、戦力均衡とはいえないのではないか。「日本プロ野球機構」という企業に就職するようなもので、「球団」という配属先は必ずしも自分の希望通りには行かない。サラリーマンとて同じことだ。

今回の問題ではすっかりプロ側が悪者になっているが、アマチュアの一部にも問題点はなかったか。そのことまで突っ込まないと、今回の問題も小手先の改善で終わってしまいそうな気がする・・・・。

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能登半島地震

2007年03月26日 | ブログ

能登半島で地震。

被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

今回の地震、その規模は決して小さなものではなく、捉えようによっては新潟県中越地震よりも大きく、阪神淡路大震災にも匹敵するものという。それが、確かに新聞の一面を飾る記事にはなったというものの、地震発生時にマスコミ各局が特番に変更するほどでもなく、私地震も26日になってからその発生を知ったというくらい。単純に私がのんびりしているからかもしれないが、地震の規模の割りにそれほど騒ぎにならなかったのは、人的被害が少なかったからということもあるが、要は首都圏や阪神に比べれば「地方の出来事」だったということだろう。うーん、能登「半島」だからなあ・・・。中越地震の時のように、日本海側の物流網を寸断するようなことはないし。

ちょうどGWの計画を立てていたところで、5月の1・2日を境目とした後半戦に、能登半島を訪れようと、旅行会社の往復JR・宿泊機関のセットプランの申し込みをしていた。JRの予約可否が、出発日の1ヶ月前にならないと出ないのでなんとも言えないのだが、OKであれば、今回崩落した能登有料道路を使用したレンタカー利用を考えていたのだ。

この記事を書いている時にも、テレビの速報では更なる余震の情報。しばらくは能登半島も地震で悩まされる時間が続く。

とはいうものの、だからといって「大したことない」と片付けようとしている自分も反省しないとね。地方のことといわず、もっと情報を伝えてほしいのだが。

これまで能登半島と地震というのが結びつかなかったのだが、こうして見ると、この国で地震の発生被害が未来永劫起こらない場所なんてないのだろうなという気がする。地震の発生時期や規模が予測できない以上は、地震が起こらないようにするというよりは、仮に地震が発生したとして、その被害をいかに最小限に食い止めるか、万が一被害が発生した時の救済措置をきちんとしておくというくらいしか対策がないだろう。

一日も早い復興を、祈念します。

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白鵬優勝・・・来場所綱は取れるのか?

2007年03月25日 | ブログ

横綱の八百長疑惑など、外野が騒然とした雰囲気の中で行われた大相撲春場所。初日に横綱と3大関が敗れるという波乱があったり、大関栃東が脳の病気で休場したが、その一方で豊真将や新入幕の栃煌山の活躍があったり、場所前の八百長疑惑などどこ吹く風で盛り上がったといえるだろう。

結局優勝は白鵬が、横綱との優勝決定戦を制して優勝、来場所に綱取りをかけるという。まあ、おめでとうといっておこう。場所後には結婚もするというし。

しかし、確かに決定戦で横綱を破ったとはいえ、立ち合いでの変化とはね・・・・。これまでも結構大事な一番で変化しているんじゃないかな。これが気に入らない。勝ちは勝ちといえ、横綱を目指す力士がこういう相撲で勝ったのはいただけない。やはり正面からの相撲で横綱に勝たないと、本当の意味で勝ったことにはならないだろう。本割でも敗れているし。

北の湖理事長は、今場所以上に内容のある成績と戦い方が、綱取りの条件といっている。それはそうだろう。ただ、そうは簡単にいかないのが綱取り。上を目指すつもりが、最近伸びてきた若手(といっても、白鵬も年齢自体はまだまだ若いのだが)に足下を掬われることのないように。熱戦を期待したいものである。

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オリックス・開幕戦快勝スタート!

2007年03月24日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

今日からのパ・リーグ開幕戦。今日の昼間はフィットネスクラブでテレビ観戦。ここでエアロバイクやランニングのマシンに乗りながら、付属のテレビでCS中継を見るというもの。自宅にCSもBSもつけていない分、こういうところで観戦するのも面白い。

いや、それにしてもオリックス・バファローズ、見事に開幕戦を飾ってくれました。斉藤和巳投手の調子が悪かったからとは思うのだけど・・・。

ラロッカ3安打、5番に入った北川が先制打、同点打、勝ち越し打と大暴れしたのもうれしかったが、やはり3回に飛び出したローズの久しぶりの文句なしのHRでしょう。打った瞬間にそれとわかる当たり。あまりの大きさにエアロバイクこぎながら思わず「ヨッシャ!」と叫んでしまい、隣の人から怪訝な顔をされたが・・・。開幕前は打線の寒さが心配だったが、実によかった。「今年のバファローズの打線は、ちょっと違うな」という印象を与えられれば。エース川越は4失点したが、何とか終盤まで持ちこたえた粘りの投球は必ず次につながる。

一方では、ソフトバンクの多村が2本のアーチをかけたり、ロッテではズレータが同点満塁本塁打と、各チームで移籍組が早速暴れている。やはりパの野球はこう豪快でなければ。

明日はバファローズが大ベテラン・吉井、ホークスが和田。もし明日の試合を取れればこれは今季の戦い方にも大きな自信となるだろう。明日も頼むで!!

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いよいよパ・リーグ開幕

2007年03月23日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

相変わらずテレビの話題はメジャーリーガーに西武ライオンズの裏金問題ばかりだが、早いものでいよいよ明日、パ・リーグ開幕である。

今年、パのレギュラーシーズンで絶対的優位といわれているのがソフトバンク。オープン戦の勝率1位こそ西武に譲ったが、投手陣、攻撃陣とも安定している。

明日の開幕オーダー予想。

8 大村

6 川崎

7 多村

3 松中

5 小久保

D ブキャナン

9 柴原

2 的場

4 本多

P 斉藤和

そして、これに挑むのがオリックス・バファローズであるが・・・。

8 坂口

7 村松

5 ラロッカ

D ローズ

9 アレン

3 北川

4 後藤

6 大引

2 日高

P 川越

・・・こうして見ると、オリックス打線が何点取るかというより、川越があの重量打線を何点でしのぎきるかというところ。そして、足の速い選手で少ないチャンスをいかにかき回せるか。もし開幕戦を取れば、今年の印象もガラリと変わるのだろう。

今年こそ、プレーオフ進出を!!

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いよいよ東京都知事選挙告示

2007年03月22日 | ブログ

4月8日に行われる東京都知事選挙が告示され、蓋を開けてみればなんと14人が立候補したという。知事選挙でこんなに立候補するのって、やはり東京くらいのものかな。

その顔ぶれを見ると・・・(敬称略)

石原慎太郎(現東京都知事)

浅野史郎(元宮城県知事)

黒川紀章(建築家)

吉田万三(元足立区長)

とまあ、この4人はかねてから有力候補として注目されており、いよいよ来たかというところ。

これに続くのが、

中松義郎(発明家・ドクター中松)

佐藤茂樹(タレント・桜金造)

という異色どころ。ドクター中松の立候補は定番と化しているようだが、桜金造の枕詞に必ず「お江戸でござる」とつくのが面白い。東京を江戸のような街にするのかな?

で、これに続く残りの8人(というか、その他大勢ってやつ)は・・・

山口節生(カント永遠平和論での最高裁反改憲訴訟の会)

外山恒一(ストリートミュージシャン)

高橋満(タクシー運転手)

佐々木崇徳(勝訴証拠評論家)

木村一成(易学者・高島龍峰)

内川久美子(風水研究家)

鞠子公一郎(ディレッタント)

雄上統一(作家)

・・・・って言われても、皆さん普段何している人ですか?ってツッコミたくなる方もおり、こういう候補がたくさん出るのも、東京都知事ならではかなと。ほんと、どういう考えを持っているのか聞いてみたいものですな。仮にストリート・ミュージシャンが都知事になったら、日本の近代政治史上最大のサプライズやね。

とまあ、それはさておいて実際は石原対浅野ということになるのだろう。

412003703709_1その中で私が独特の考え方で面白いなと思っているのが、黒川紀章である。先日も氏の設計による国立新美術館に行った時に触れたのが「都市革命」(中央公論新社)であり、その後通販で取り寄せて読んだのだが、氏のマニフェストで挙げられている施策の多くが、この一冊に収められている。逆に、この一冊を読めば、黒川紀章という人がどのようなことを考えて都知事に出たのかが読み取れる。文化と経済、環境と経済、農業と工業、これらの「共生」である。

報道で出てくるのは「反石原」の要素が強いのだが、「首都機能移転」「環状都市の設計」「東京をコンパクトシティに」「アジア諸都市との友好推進により、アジアの中の東京の位置づけを確かなものに」などという項目は、これまで中国やカザフスタンで手がけた「都市設計」を、ここに来て東京で実行する気やなというのがうかがえる。そういえばかつて「東京計画2025」ということで、東京湾のヘドロをさらい、運河を掘削してその土で東京湾に人工環状都市を造ろうというのを構想したこともある。もし私が黒川紀章に直接質問する機会があれば、「もし都知事になったら、かねて構想されていたその計画をやるんですかネ・・・」と訊きたいな。実際にやろうとすれば東京五輪誘致とは比べ物にならないカネがかかるのは間違いない。

こう書けば「まつなるは黒川に一票を入れるのか」と思われるだろうが、今のところは「否定はしません」というところ。まだまだ各候補(タクシー運転手も含めて)の研究をしないといけないし。「当日棄権する人の票を使って2人に入れたいな」という思いもある。初めての都知事選挙の投票だが、これからの選挙戦、しっかりと注目していこう。

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雪国へ慌しく往復

2007年03月21日 | 旅行記C・関東甲信越

東京では観測史上3番目に早いとかいう桜の開花宣言も出たが、暖冬暖冬といいつつ、3月に入って冬型の気候になることが多かった日本列島。そのために日本海側では本格的な積雪が見られたという。だからというわけではないが、彼岸の中日、青春18きっぷ片手に上越線の旅に出る。

P3211389先週、常磐線から引退した415系のことを書き、国鉄型車両の置き換えに少し淋しさを感じたものだが、高崎より北ではまだまだ115系が頑張っている。しかもオレンジと緑の「湘南カラー」の車両が健在だ(水上から北は新潟カラー)。東海地区から115系が引退した中、ほかにこの色が走っている地域があるだろうか。いずれは新車に置き換えられるのだろうが、山越えに強い設計、最小限2両単位での運行が可能で使い勝手がいいというところがあって、まだまだ重宝しているのだろう。以前に誰の書いたものだったか「115系は万能選手。打ってよし、走ってよし、守ってよしの広島野球を連想させる」という表現があり、言いえて妙と感心したことがあるのだが・・・。

高崎からの水上行き、そして水上から乗り継ぎとなる長岡行きともにスキー客、あるいは春山登山の客が多く、それらの道具が座席やら網棚に置かれ、実際の人数以上に混雑した感じがする。そろそろ冬の季節も終わりに近づき、この冬最後の雪遊びといったところだろうか。

P3211414_1「国境の長いトンネル」を抜ける。すると、青空の下で雪がこんもりと積もっている。水上駅近くでも雪はあったのだが、本格的に積もっているのは国境を越えてから。例年はこんなものではないのだろうが、それでも本格的な雪景色だ。その車窓を楽しみながら、越後湯沢着。ここで大勢のスキー客とともに下車する。

駅前のバス乗り場には大勢のスキー客。私はそれを眺めつつ、駅からすぐの旅館の駐車場に設けられている無料の足湯へ。越後湯沢といえばスキーより温泉ではないかというのが私の勝手なイメージだ。日本海側とは思えぬ快晴の下、熱めの湯でしばしリフレッシュ。

さて、今日は青春18の客であるが、券売機で240円の切符を買って新幹線のホームに上がる。ここから、ガーラ湯沢駅を目指すのである。JR全線の乗車を目指している私だが、ここに来て立ちふさがっていたのが越後湯沢からガーラ湯沢までの区間。冬期限定営業ではあるが、逆に言えば冬期は頑として路線としてあるわけで、やはりこちらにも乗らないと全線乗車とは見なされないのではないのだろうか。しかしここで難点があるのが、スキー専用の駅であるということ。スキーをしない私にとっては行きたくない駅であるが、でも行かねばならないだろう。

P3211407ということで、越後湯沢からMAXの2階席に座ったかと思うと、すぐに側線に入り、すぐに「間もなく終点・ガーラ湯沢です」のアナウンス。乗車券140円、特急券100円を使っての乗りつぶしはあっけなく終了。そして、ガーラ湯沢駅。改札機を出るとそこはスキー場のフロントである。そこらにスキーの道具やら、スキー客の姿がウロウロ。いかにも女の子ゲット目的で来ている野郎のグループもいる。正直、この雰囲気、アウェー。

P3211398思い出したのが、これも乗りつぶしで成田から成田空港に行ったときのこと。列車を降り、改札口を出ると警備員のいるブースに出て、「パスポートか航空券を持っているか」と訊かれた。どちらもないというと「免許証など、身分証明できるものはないか」と訊かれ、そこで免許証を出してゲートを通してもらったこともある。その時は、「飛行機の見物で・・・」とか曖昧な来訪目的(確かに離着陸する飛行機は見物したし、食事もした)を告げて通してもらったのだが。あるいは、駅に着いたが関係者以外改札口から外に出られない海芝浦駅。

P3211399ただ、このガーラ湯沢駅の私にとってのアウェーな雰囲気は耐え難かった。何か「何しに来てんだよこのオッサン?」という視線を、スキー客とか、フロントの女性たちから感じた。ようやく折り返しの時間になって、新幹線車両に乗った時にはほっとしたものだ。少しでもなじもう、雪をもっと見ようとゴンドラで上のゲレンデに手ぶらで行くという手もあるが、まあ、これで乗りつぶしは完了。

P3211410越後湯沢に戻り、構内の「ぽんしゅ館」へ。やはり私にとってはこちらがホームのようなもの。ようやく人心地ついて、定番の利き酒コーナーへ。各地の塩をなめながら、越後の地酒を味わう。銘柄も定期的に変わっているようで、だから何度来ても楽しめる。その中で「千の風」という銘柄を見つける。昨年からはやっている「千の風になって」が、日本酒の世界にも広がったのだ。あの詞を訳した新井満氏が新潟の出身ということで、訳詞の誕生も含めてのエピソードがこちらにある。ちょいと涙酒。

P3211401このまま長岡や直江津方面に遠征してもいいのだが、日のあるうちに東京に戻る必要があり、越後湯沢から慌しく水上方面の列車に乗る。ちょうど、上下線が離れたところを走る上越線の上り列車に乗るのも初めてなので。快晴の下、白い雪を蹴散らして走る風情が何ともいえない。

P3211419_1結局水上に出た後、新前橋へ。往復に変化をつける意味でここで両毛線に乗り換え、さらに伊勢崎から東武伊勢崎線へ。太田から特急「りょうもう」で都内に戻る。東武特急といえば「スペーシア」が有名だが、こちら「りょうもう」は観光目的よりは、沿線住民と都内を快適に結ぶ普段着の姿がある。

JR発足20周年を記念したこの春の青春18。すでに8000円の元金は回収した形になっているので、残りの日々で気楽に楽しむつもり。今回は常磐線、房総半島、そして今日の上越線で使ったから、残りは中央線、東海道線と西から南へかけての日帰りで使おうか・・・。また時刻表いじりが楽しみだ。

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球春到来でも打線寒し・・・ヤクルト対オリックス戦観戦記

2007年03月18日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

P3181373早いもので次の週末からはいよいよパ・リーグ公式戦開幕である。今日は、オープン戦の最終戦ということで、神宮球場でのヤクルト対オリックス・バファローズ戦を観戦に出かける。バファローズ戦も今年初めての観戦であるが、それがオープン戦最終戦とはね。

今日からSuicaが地下鉄・私鉄でも使用できるということであり、地下鉄銀座線の改札機に手持ちのSuicaをかざす。するとピッと言って改札機の柵が開く。そういうことになったのだから当たり前なのだが、やはり新鮮な気持ちがするね。

P3181340今日は冬の気候を思わせる快晴。しかしレフトからホーム方向、また時折レフトからライトへと向きを変える風が強く、防寒を完全にしておかないと参ってしまうようなコンディション。ビールよりは熱燗が似合う。そんな中、ベンチ上のシートに陣取り、バファローズ選手の練習風景を見る。小柄なコリンズ監督も、何か「威厳」のようなものを漂わせながら選手のコンディションを観察して回っている。

P3181329そして、いましたね。帰ってきたタフィ・ローズ。結局開幕4番はこの男に任せるようだ。かつて近鉄を優勝に導いた本塁打王であり、独特のオーラが漂っているのだが、果たして快打を見せ、このチームの決定力不足を払拭することができるだろうか。

P3181369ローズのこの独特の打撃フォーム、「ORIX 8」のユニフォームがまだぎこちないように見えるが、それでもバットを後方でブラブラさせるフォームを見たときにはうなってしまった。応援歌もかつてのものが使用されていたし。ファンの中には、(巨人ではなく)近鉄時代に豪快な本塁打を量産した時の姿がダブっているに違いない。

P3181363P3181339そのローズの周りを固めるのが、広島で活躍し、昨年はヤクルトとの争奪戦も繰り広げたラロッカ。広島時代からええ選手やなと思ってました。そして、北京五輪の北米地区予選で4番を打ったというアレン。ラロッカが寡黙に仕事をこなすのに対して、アレンは取材記者と身振りを交えて談笑するなど陽気なタイプなのかな。このうち、日本でFA権を取得したため「外国人選手」扱いにならないローズを除くと、アレンと投手のセラフィニが1軍出場選手枠の当落線上にあるという。今のところではアレンが不利かな・・・・。

P3181370P3181362さて、今日の先発はバファローズが42歳の大ベテラン・吉井、ヤクルトが高卒ルーキーの増渕という「年の差対決」。増渕がサイドスローから繰り出される140キロ台後半のストレートで力の投球をするのに対して、吉井はそれこそベテランの味。ストレートでも135そこそこの速度で、毎回安打を浴びるのだが、絶妙の投球術で後続を討ち取る。6回まで投げたが、3併殺を取るというもの。ヤクルト打線がどうのというよりは、吉井の調子がよかったということだろう。交代でマウンドを降りるたびに大きな声援が送られる。おそらく来週のソフトバンクとの開幕カードの2戦目に出てくるだろうが、オープン戦好調のホークス打線に対してもその投球術で手玉にとってくれるものと期待できる。

ところが、打線がね・・・・。

増渕は四死球を出すものの3回まで1安打(打球を当てたため増渕は大事を取って3回で交代)、2番手の松井、3番手の花田、リリーフの木田からもいい当たりがでない。3番ラロッカ、4番ローズ、5番アレン、6番北川と続く打線が今日の天気のようにお寒いバッティング。これで大丈夫なのかな・・・・?

試合のほうは、抑えの切り札を任命されたカーターが打たれる。ヤクルト9番田中浩康がライトに流した当たりがそのまま風に乗ってスタンドまで飛び、結局この1点が決め手となって1対0でヤクルトの勝ち。

P3181375オープン戦だから勝敗はさほど関係ないのかもしれないが、やはり負けるよりは勝つほうがいいに決まっている。先発吉井の好投、2番手のこれも40歳超えの吉田修司もきちんと抑え、カーターも一発を浴びたというものの後続は抑えており問題なしで、オープン戦全体を通して投手陣はまずまずの結果を残している。ただ、打線がな・・・・。パワーアップした「ナニワのゴジラ」岡田、ルーキー開幕スタメンがほぼ確実な大引、今年ブレイクの予感の由田、坂口など、頑張っている若手もいるのだが、クリーンアップが果たしてどうかというところ。

特に、ローズの出来がチームの浮沈の鍵を握るだろう。オープン戦では結局本塁打なし、打率も2割に満たないという結果で開幕を迎える。前にも、「再来日した選手が活躍したケースはほとんどないのではないか」ということを書いたが、またそのことを思い出しそうだ。ホント、頼んまっせ!

いよいよ、開幕まであとわずか。今シーズンも熱戦を期待します。

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最後の415系遭遇

2007年03月17日 | まち歩き

昨日16日は、会社の同期入社で初めて海外赴任の内示を受けた者がおり、彼の少し早い送別会を兼ねて同期連中で飲んだ後、その後朝までカラオケボックスで歌い通し。

朝の上野駅。同じ寮に帰る同期のY君と共に、常磐線5時09分発のいわき行に乗る。

するとそこに停まっているではないか。415系鋼鉄車の11両編成が。明日18日からのダイヤ改正で新型E531系に全て置き換えられるということで、今日が営業運転としての最終日である。何とまあ、ラッキーなことか。

Y君にそのことを話すと、彼自身別に鉄道に興味があるわけでもないので初耳という。「そういえばウチの部長も昨日、何か『明日で最後の乗り物があるから出かけようと思っている』といってたけど、これのことなのかなあ。あれで鉄道ファンだから」との答え。「そういえば、それっぽい人が多いね」と言われて周りを見渡すと、おそらく「18きっぷ」利用でこのままいわきまで行き、東北に抜けるだろうという人の姿がチラホラ。

帰宅するには北千住で降りるべきなのだが、もう少し乗ってみようということで、松戸まで行く。朝帰りでなかったら、このままいわきまで行くんだけどな。だけどとにかく帰宅して眠らないことには・・・。車内からデジカメを構える鉄道ファンに見送られ、私たちも列車を見送る。

「これで明るくなったら、沿線やホームでカメラを構える連中も増えるんだろうな」とY君。

P3171305・・・・さて、昼間の話。北千住駅の常磐線快速ホームに立っていた。午前中はほとんど眠っていないのだが、やはり気になったのでカメラを持って出てきたのだ。果たして、ホームの端には10人くらいの鉄道ファンがカメラを構えて陣取っていた。三脚を立てて長期戦の様子の人もいる。下りホームにはちょうど「勝田行 11両編成3ドア」という掲示板が出ていた。415系(鋼鉄・ステンレス共に)と新型の違いは、ドア数で判断できる。ほとんどが「4ドア」になった中での「3ドア」。

P3171306そしてやってきたのは、全て白地に青帯を巻いたオール鋼鉄車両の編成。今日は「18きっぷ」は投入せず、普通に柏まで行って引き返すだけだ。

晴れ間も広がってきたことから、沿道にはギャラリーが大勢出ている。正にY君の予想通りだ。特に各駅停車のみ停車の駅では、いずれもホームの先端でカメラを構えているファンの姿が見える。車内の乗客もうすうす事情は知っているようだが、それでもファンの姿をもの珍しそうに見ていた。車両自体はまだまだ持つと思うのだが、やはりJRの考えるイメージアップ戦略のためには、車両置き換えもやむを得ない措置である。沿線の利用客からすれば、そりゃ快適な新車のほうが気持ちいいことだし。

P3171309_1最終日、本当に朝・昼ともうまいタイミングで415系を捉えたものだ。長い間お疲れ様。

さて、いよいよ明日からは常磐線にも正式に「グリーン車」が誕生する。これまでは「お試し期間」ということで無料開放されていたから、その車両だけやけに混雑していたものだが、料金を取るとなるとどうなるだろうか。潮が引いたようにガラガラ・・・?

P3171310また、これまでさほど注目していなかったのだが、常磐線の原ノ町~仙台やら水郡線にも新型車両が登場するらしい。上野側のグリーン車の観察も含めて、新しい常磐線の旅も楽しみたいものだ。

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SuicaとPASMOの相互利用

2007年03月15日 | ブログ

3月18日のダイヤ改正時から、首都圏のJR・私鉄のICカードの相互利用が始まる。駅ではそのPRが盛んだ。

パンフレットを改めて眺めてみると、その利用区間の広さに感心する。それと同時に、鉄道路線網の多さにも感心する。

これで、いろいろとJRと私鉄・地下鉄を乗り継いで移動するのに一々切符を買う必要もなく、スムーズな移動ができるということで大変便利になるという。私もこれまでSuicaは持っていたがそれほど使うこともなく(グリーン車に乗るくらい)、またパスネットを持つ習慣はなかったのだが、これで手持ちのSuicaの出番も増えそうだ。

ただ、運賃計算の点で実にややこしくなったのも確かだ。首都圏のJR・私鉄・地下鉄が相互に乗り入れ運転したり、またA駅からB駅に行くのにも何通りもルートがあったり、JR→地下鉄→JRという行き方があり、それもまたややこしい要因だ。

それが、JRも地下鉄も私鉄もボーダレスになったものだから、Suicaが自動的に最短コースの運賃を計算してしまったり、Suicaで改札機を出入りした場合と、予め券売機で切符を買った場合とで運賃がことなったりする。パンフレットを読み返してもなかなか理解できない。そんなケースを想定した問題が「時刻表検定」などで出てきたら、わけがわからないことになるだろう。

これって、どうなんだろう?

どうすれば、トクになるのかな?

まあ、多くの人はそれほど気にせず改札機にカードをかざして通る便利さを歓迎するのだろうけど・・・・。

これから人の行き来が活発になることが期待される。

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佐川急便が飛脚からドライバーへロゴ変更

2007年03月13日 | ブログ

今年で創業50周年を迎える佐川急便が、これまでの「飛脚」のロゴを、「セールスドライバー」をモチーフにしたロゴに変更するという。そのデザインが発表された。

20070314k0000m020031000p_size6こうして見ると、いかにも速そうやなという感じがする。まあ、迅速さというのが佐川急便の売りの一つであるし、横縞のユニフォームが走っている姿というのもセールスドライバーそのものである。

企業のロゴマークとかキャラクターというのは、その企業の顔として長年に渡り親しまれているものが多く、それを変えるというのは相当な決断のいるものだが、やはり思い切りのいい会社だけに、そのあたりも思い切ったものだ。宅配部門ではすでに安定した実力を持ち、これを足がかりに総合物流企業へとのし上がろうとする佐川急便。これからその動きに目が離せない。

・・・個人的には、飛脚のイラスト、特に、小型トラックなどで子どもの飛脚を描いたイラストが嫌いではなかったのだが・・・。

(写真=毎日新聞社)

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どうした横綱朝青龍

2007年03月12日 | ブログ

「荒れる春場所」と昔から言われるが、それにしても今年の春場所の荒れ模様はどうだろう。

昨日の初日、大関栃東と魁皇は安定した相撲で勝ったものの、続く琴欧洲、白鵬、千代大海の3大関に加え、横綱朝青龍も時天空に後ろを取られてそのまま倒されるという有様。大関が敗れるたびにテレビの前でアッと声を出したものだが、横綱が負けた時にはまさにうなってしまった。

そして今日2日目。会社勤めのこととて生中継を見ることはなかったが、朝青龍は今日は雅山に土俵の外に飛ばされて何と連敗。朝青龍自身が初日から連敗するのは小結時代以来のことで、横綱になってから初めてのこと。

本当、どうなっているのか。先場所後にあれだけ「八百長疑惑」が持ち上がり、それを払拭するには力強い相撲を取るだけだと話していた横綱が、初日から連敗とはね。これでは、「八百長なんて絶対ない」と信じていたファンの中にも、「ひょっとして今度ばかりはやっぱり八百長があったのかな?」と疑念を持つ人も出てくることだろう。横綱が既に2敗ということで、優勝争いそのものがもつれるということではよいのかもしれないが・・・。いかんせん連敗のタイミングが悪すぎる。

八百長疑惑を土俵で払拭するという気合が入りすぎているのかな。何か言われるとムキになるタイプだから。まあ、一つ勝てば気持ちにも落ち着きが出てくるのだろうが・・・・。

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いすみ鉄道と小湊鉄道で房総半島横断

2007年03月11日 | 旅行記C・関東甲信越

昨日の「風っこ南房総」の記事の続き。

P3101286安房鴨川からの外房線の列車に乗る前に、駅横に「鴨川温泉」の幟が立つ中で、無料の足湯を見つける。時間があるので大和人さんと二人入ってみるが、かなり熱い。10分もすれば足の部分が、靴下を別に履いたかのように真っ赤になる。まあこれが、鴨川温泉の特徴なのかもしれないが。

外房線の列車は、特急「わかしお」用の新型車両。東京行きだが、館山までは普通列車の扱いという。ガラガラだったので、大和人さんとそれぞれ前の座席を回転させて4人がけのシートを作成。「風っこもよかったですが、何かこう、脚を伸ばして座るってのがあればいいですね」と話していた大和人さんの想いが通じたかな。勝浦までの一時はそれぞれ4人がけシートをこしらえてしばし休憩。

P3101290勝浦で後続の普通列車に乗り換え、大原着。ここで下車する。純粋な房総半島一周であれば、このまま外房線に乗れば早く千葉に戻れるのだが、変化をつける意味で、いすみ鉄道に乗ってみる。「なのはな」のヘッドマークをあしらった、その通りに菜の花色の車体に緑の帯を巻いたレールバスが停まっている。ロングシートがほぼ埋まるくらいの乗車率で発車。

P3101291乗車券であるが、終点の上総中野で接続している小湊鉄道で五井へ抜ける「房総半島横断きっぷ」というのがある。これを使えば、通常1990円のところが1600円とお買い得。以前、小湊鉄道の五井から乗った時は五井駅の窓口で買った覚えがあるが、いすみ鉄道側の場合、事前に運転士にこのきっぷを買うことを申し出て、途中の唯一の有人駅・大多喜に着いた時に駅係員が車内に持ってきたのを引き換えに受け取るというやつだ。

沿線は、「なのはな」のヘッドマークにふさわしく、菜の花の姿を見かける。よく観光写真にあるように、列車の両側に菜の花畑が見渡す限りに絨毯のように広がる・・・ということはないが、線路の道床際とか、土手に生えているのが多い。さすがこのあたりは看板にふさわしい車窓である。

一つ不思議なのが、いすみ鉄道の各駅の駅名標。普通に昔ながらのパネルに書かれたものがあるかと思うと、JRの駅名標のようなデザインを施したものがあり、高校の美術部が駅名を書いて駅名標をこしらえたものもある。その一方で、長年の風雨にまかせて外側はさびつき、字もまともに読めなくなった駅もある。これがバラバラに登場するのだから、いったいいすみ鉄道の考えがどうなっているのかわからない。

P3101298_1上総中野着。小湊鉄道へは線路を渡って乗り継ぐことになるが、第一この駅自体が無人駅。お互いを分け隔てるのはホームへの渡り通路くらいで実にあっけない。大和人さんは、跨線橋があったり切符売り場があったり、それなりの乗り継ぎ駅をイメージされていたようで、このボーダレスさを見て半ばあきれ返った感想を持ったようだ。まあ、それも無理ないか。やがて五井方面からの折り返し列車がやってきた。この先、それぞれの線路に乗り入れて半島の向こう側に行ってしまえばとも思うのだが、線路のつくりも微妙に先へ進めないようになっている。

P3101302さて、小湊鉄道。クリーム色に朱色という、昔ながらの塗装。いかにも「気動車」という呼び名がピタッとくる。「KTK」のロゴもポイント。また車内はロングシートではあるが、気動車らしいエンジン音や揺れを楽しむことができる。また、今時珍しくワンマン化されておらず、女性車掌が乗っているのも特徴。車内に求人広告が出ており、女性の車掌や駅務員の募集を行っていた。その一方で男性には運転士や車両整備士の求人。何とか地元の雇用も確保しつつ、路線も守ろうという姿勢がうかがえる。

夕方の列車のこととて、そろそろ周囲が暗くなったところで五井着。こうして、やや変則的な形ではあるが、房総半島の一周は相成ったわけだ。あとは東京へ戻るだけ。

P3101296千葉のディスティネーションキャンペーン。確かにこうして訪れると、今回行くことのできなかったスポットを含めて、房総には実に多くの見所がある。ただ大事なのは、今回のキャンペーンを一過性のもので終わらせるのではなく、キャンペーンが終わった後でも本当の意味での観光客誘致や町おこしにつなげること。というわけで、もっともっと房総の魅力をPRしてほしいものだ・・・・。

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