まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

前期最終戦は寂しい感じで・・・BCリーグ富山対信濃観戦記

2010年06月29日 | プロ野球(独立リーグほか)

Dscn0839_2 27日は天気予報が何とか持った感じで富山アルペンスタジアムに現れる。途中で昼食を買い求めたりしたので球場に着いた頃にはちょうどスタメン発表が行われているところであった。

Dscn0844 今年人工芝が張り替えられたというアルペンスタジアム。外野スタンドの彼方には立山連峰が屏風のように広がるというロケーション。雲は広がっているものの、朝方に比べれば山の姿も少しではあるが見えるようになってきた。この球場には一度観戦に訪れたことがあるのだが、その時も雲が広がっていて立山の山並みは見えなかったような・・・。

Dscn0840 入場する時にアンケートを渡された。中京大学の学生さんの作によるもので、富山サンダーバーズのチームイメージのことやら、観戦スタイル、好きな選手、そして今後BCリーグファンを増やすにはどうすればよいかという質問など多岐に渡っていた。

どこから来たのかという問いには「兵庫県尼崎市」と答えるしかないのだが、それにしても、わざわざ天候を心配しながら、前泊をやってまでこのリーグの観戦に来るヤツってよほど変わっているなと思う。富山ナンバーばかりの駐車場の中に1台神戸ナンバーのクルマを並べるというのも、正直浮いているかな・・・?

BCリーグの地域密着の理念というのは、どこぞの独立リーグとは全く違うもので私個人としては共感できるし、ミキト・AEDプロジェクトなどもリーグの発足を後押しした出来事で社会貢献としてのプロ野球として感心する部分である。ただ、「興行」という点で見れば、いくら県民球団として地元紙が大いに取り上げたとしてもキャパには限度がある。また、リーグを見渡しても球団の「看板スター」選手がいるわけではないし、野球スタイルもどうも小粒になっているように思う(まあ、若い選手の修練の場として個人が目立つことを抑えているという背景はあると思うが)。

Dscn0889 だから、リーグのファンを増やそうと思えば、もっと県外、そして北陸・上信越以外の地域の人たちにももっと観てもらう、呼び込めるようなコンテンツが欲しいなとも思うのである。私のように観光や北陸の味めぐりとリンクして試合も観てもらうとか、今年は新潟でNPBのオールスター戦が行われ他地域からの野球ファンも訪れるところから、「前座試合」ではないが「BCリーグのオールスター戦」もあわせてやってみるとか・・・。そんなことの半分くらいをアンケートにしたためる。

さて、雨の予報、そしてリーグでも大きく負け越しているチーム同士の試合(富山は北陸地区最下位)ということもあって、キャパの大きいアルペンスタジアムの空席が余計に目立つ。結局この日の入場者数は668人。このうち信濃ファンは10人くらい。でもまあ、どこぞの独立リーグと比べれば大いに盛況。富山の応援団、ファンの気合も入っている。

Dscn0853 先発は富山が崇博(田中)、信濃が杉山という顔ぶれ。両投手とも球速は130キロ代半ばではあるが、球質が重いのか相手打者にいい当たりを出させない。

Dscn0854 元オリックス→楽天で信濃打撃コーチ兼任の5番・竜太郎(辻)にも的を絞らせない。

Dscn0873 試合が動いたのは4回表。3番・山崎のヒットと竜太郎の死球でニ死1・3塁として6番・瀧本がセンター前にタイムリー。信濃1点先制。

Dscn0875 再び1・3塁となり7番・市川の場面で崇博が3塁→1塁に牽制球。ところがこのプレーでボークを宣告され、3塁ランナーが還り2対0となる。この判定に富山・横田久則監督が抗議に出るが判定はそのまま。「塁審、説明せんね」というヤジも飛ぶ。牽制でのボークといえばプレートを外したかどうかとか、足を向ける方向がどうかとかいうものだが、プロの監督がわからないものを素人の私がわかるわけもなく・・・・。だから説明がほしかった。

Dscn0877 横田監督がこの後マウンドでハッパをかけたためか崇博も立ち直り、後続を抑える。富山ファンからも暖かい拍手が送られる。

次のヤマは6回表。先頭の2番・五十嵐がセーフティバントを試みる。崇博がダッシュして抑えるが、送球を富山のゴリさんこと一塁・成瀬がはじく。続く山崎が今度は送りバント。それを捕った崇博の一塁送球が高くセーフ。続く4番・今村も送りバントをするが、飛んだところがよく捕った崇博はどこにも投げられず。バント3つで無死満塁という展開に。

Dscn0884 ところがここから落ち着いた投球を見せ、竜太郎を空振三振、瀧本をファールフライ、市川をニゴロに抑えて無得点。逆に信濃は畳み掛けることができず。うーん、こういうプレーが両チームとも不振の現れなのかなと思ったりもする。

そういえば、長野のオリスタで2年前だったかの信濃対富山戦で、中盤に両軍続けて5回の満塁のチャンスをつくったにもかかわらず、犠牲フライとか併殺崩れで1点ずつしか取れなかったという試合を観たことがある。こういうところでしっかり打点を挙げられないようではプロを目指す上で苦しいなと思うのだが・・・。蒸し暑い中、より一層けだるさ感が漂う。

Dscn0891 そんなムードを吹き飛ばすこの試合一番の当たりが7回表、韓国出身のムヨルの豪快な一発。一瞬、ロッテの金泰均なみの風格を感じた。これで3対0となる。

Dscn0858 信濃先発の杉山は的を絞らせない好投を見せ、8回まで富山打線を5安打に抑える。結局富山はチャンスらしいチャンスもないままのゼロ行進。野原(現阪神)、草島、井野口(現群馬)ら好打者を擁したリーグ初年度・2年目の強力打線はどこに行ったのやら。

Dscn0922 9回も信濃のリリーフ・飯田に簡単に抑えられて結局4対0。富山は前期最終戦を白星で飾ることができなかった。

Dscn0925 試合終了後、選手がグラウンドに整列し、横田監督からのあいさつがあった。鈴木康友監督からバトンタッチして投手コーチから昇格した横田監督も前期は不本意な成績。その分、後期での巻き返しを誓う言葉があった。前後期制、地区プレーオフ、リーグチャンピオンシップとまだまだチャンピオンのチャンスがあるだけに、後期の熱戦に期待したいところである。

Dscn0935 試合後のお見送りもあったが、敗戦後ということで握手やサインを求めるのは控えてそのままクルマへ。これからまた北陸道を通って帰宅するのである・・・・。

よくしたもので、高速に乗り西に向かうと途中断続的に強い雨に出会う。試合中も何回かパラッと振ってきたが試合進行には全く支障なく、試合終盤にはお日様まで差し込んできたくらいだった。正に雨師は試合を避けてくれたようなものだった。

金沢西インター近くにナイター照明を見かける。この日、インター近くの石川県営球場では石川ミリオンスターズと福井ミラクルエレファンツの試合。通った時はまだ試合途中だったようだが、結局引き分けに終わり2試合を残して石川の北陸地区優勝が決定。地区では常に安定した成績の石川である。

さて7月からは後期シーズンが始まる。またできるだけ機会を作って訪れてみたいもの。どこぞの独立リーグは選手の野球賭博で存続の危機すらささやかれているが、BCリーグは決してそのようなことのないように、引き続き地域の力になるような熱戦を期待したいものである・・・・。

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五箇山めぐり~菅沼・相倉合掌造り集落

2010年06月27日 | 旅行記D・東海北陸

明けて27日、富山の朝は小雨模様。ただどんよりとした雲が広がっており、立山連峰を見渡せるホテルの展望風呂に朝風呂に出かけても山の方角は何も見えやしない。

テレビの天気予報を確認すると、富山県の予報は雨マーク。ただ、「昼前から昼過ぎにかけては一時雲が広がるものの所により激しく降るでしょう・・・」と、一体どっちやねんという予報を伝える。

13時から富山アルペンスタジアムで行われる予定のBCリーグ・富山対信濃の前期最終戦の観戦目当てで富山まで来たのはいいが、どうだろうか。このくらいの雨なら試合はできそうだが、ただ大雨の予報もあり難しいところ。いっそ朝から土砂降りならあきらめもつくのだが・・・。

ホタルイカの沖漬やサスの昆布〆など、富山の郷土料理も出てくるバイキング朝食と取りながら今日の予定を考える。まあ、試合が13時からということは午前中はフリーである。午前中はどこかに出かけることにしよう。携帯サイトから試合の有無は確認できるから、その様子を見て午後からの動きを決めるということで。

雨の風情なら海のほうより山のほうがいいかな。ということで、世界遺産にも登録されている五箇山の合掌造りの集落に行こうか。五箇山には菅沼と相倉という2つの合掌造りの集落があるが、菅沼には2006年の10月に行っている。その時は城端線とバスの乗り継ぎだったのだが、大雨の影響で国道が通行止めになった。このため行きの路線バスは特別に高速道路をぶっ飛ばして菅沼を通ったのだが、帰りの足がないということで一緒に来ていた人とタクシーに相乗りして城端に戻ったのを覚えている。一方の相倉はもう10年以上前になるか。ちょうど世界遺産に登録されてブームになった時期か。その旅の途中で出会ったある人がとても印象的だったのだが、その人は今どこで元気で過ごしているのだろうか・・・。

そんなことを考えながら、北陸道から東海北陸道を走る。富山市内は小雨だったが山が近づくにつれ激しい雨に変わる。この雨雲がそのまま市内へ行ったらとてもではないが試合どころではないだろう。五箇山インターまで1時間の道のりで、インターを下車してすぐに菅沼集落に到着する。

Dscn0799ちょうど水気が充満した山村の風景。水墨画にでも出てきそうな庄川のほとりに小ぢんまりと広がる菅沼集落。

Dscn0806 田んぼはそろそろ苗代がしっかりと立つ時期で、集落全体が青々としている。合掌造りの茅葺屋根の色とのコラボレーションがすごい。

Dscn0810Dscn0813Dscn0815癒されます。

Dscn0824民俗館の見学などで1時間ほどを過ごした後、今度は相倉まで移動。こちらは少し大きめの集落で、時代劇に出てきそうな村の風景を残す。高台に上ると集落を一手に見ることができる。これぞ日本の原風景という気がする。

Dscn0835Dscn0826 もっとも、集落に入ると相倉の場合は民宿や土産物店になっている建物が多い。ちょっと俗っぽいかなとも思うが、昔ながらの建物を現役として使うということでは有効である。一度こういう民宿に泊まるのも面白いかな、と思う。

Dscn0829 ところで、相倉に来て雨がやんだ。午前10時半の時点で、空を見ても明るくなってきたように思う。ちなみにBCリーグの携帯サイトを見ても「本日中止」とは出ていない。ということは試合が行われるものとして、富山市内に戻ったほうがよさそうだ。

Dscn0836 国道304号線で城端方面へ抜ける。途中に展望スポットがある。ここから広がるのは砺波の「散居村」。広大な耕地の中にポツポツと「碁石を置いたように」住居が建つ風景。特に水田に水を張ったばかりの時季というのは、海上に島が並ぶように見えるという。これも富山平野の豊かさを表す風景。

再び高速で富山市内に戻る。もう雨は降っていない。これから観戦するのは、そんな富山平野の緑をチームカラーにするプロ野球チームの試合である・・・・。

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雨の富山にて

2010年06月26日 | 旅行記D・東海北陸

そろそろ前期のシーズンも終わりを迎えるプロ野球BCリーグ。前期2回目の観戦ということで、27日に富山アルペンスタジアムで予定されている富山サンダーバーズ対信濃グランセローズの試合を見ようと、本日26日は富山で宿泊。

午前中は所用で大阪市内におり、昼食後に出発。今回はクルマでの移動である。激しい雨の中で、まあ今日は移動日と割り切っていればいいのだが、翌日も雨ということならば今回の目的というのが崩れることになり心配である。

阪神高速の東大阪線から近畿道、そして先日全線開通したばかりの第二京阪を通る。京滋バイパスと合わせて瀬田までのバイパスルートとなっており、快適に走る。もっとも私のクルマのカーナビは新規開通区間に対応しておらず、何もない住宅地の中をカーナビの矢印が暴走していくのが面白い。

Dscn0773 特に目立った混雑もなく、2時間少しで敦賀を過ぎた杉津パーキングエリアで休憩。かつての北陸線に近いルートをたどる北陸道にあって、この杉津はかつて駅があったことで知られる。パーキングエリアの中にはそのことを記すものはないが、展望台からの日本海の風景はどんよりした空の下でも情緒ある。雨天、昼下がりの時間帯ということでカップルの姿もなく、「恋人の聖地」を独り占めする(←そんなんで寂しくないのか?と言われそうだが・・・)。

Dscn0778 激しい雨の中を走り抜け、富山インター下車。ここまで4時間半ほどかかった。今夜の宿泊は市内電車の走る道沿いにある富山マンテンホテル。最上階に立山連峰を見渡せる展望風呂があるという。私は日本海側の街の中でも富山が特に好きな街の一つで、これまでにいくつかのホテルで何回も宿泊している。ここマンテンホテルも一度連泊したことがあるが、その時は展望風呂はなく、ホテルからの無料送迎で富山地鉄のどこかの駅近くだったかにあるスーパー銭湯の「満天の湯」まで行ったことがある。

さて、富山に到着したのが夕方、もうハンドルは握らない・・・ということになれば、富山湾の魚を味わうことにしよう。富山駅周辺にもいろいろと魚料理をアピールする店が多く、北陸の味を楽しむのがBCリーグ観戦の楽しみでもあるという私にとっては目移りする。

最初は以前にも行った「五條」にしようかと思ったが、今回はその向かいのビルにある「さんじゅうまる」に入る。小ぢんまりとしているが地元客、観光客のいずれも気軽に楽しめそうな店である。私自身、旅先ではそういう店を好む傾向がある。

Dscn0781Dscn0780ぶりや白えび、大間産まぐろなどがびっしり載った刺身の7点盛りや、白えび唐揚、岩ガキなどを楽しむ。

Dscn0779 それにしても岩ガキの粒がでかい。カキといえばどうしても広島産を応援したくなる私だが、夏の日本海の岩ガキは瀬戸内のカキとはまた違った豪快さがあり、楽しんでいただく一品である。

Dscn0782_2 店のテレビでは明日の天気予報。富山県内は午前午後とも雨だけのマークだが、降水確率がいずれも50%とある。うーん、キャスターの概況を聞く限りでは雨天中止だろうが、50%の確率、そして隣の金沢では午後から曇りマーク、降水確率20%というのが微妙。いや、中止が確定的なら明日は朝から別の動きをするし、雨がやむのならアルペンスタジアムに行くし・・・。このあたりは選手も含め、地元富山のファン、そして信州から応援にやってくる信濃ファンもやきもきするところだろう。

そんな富山のローカルニュース枠での天気予報。北陸以外の天気として東京、大阪など国内の主要都市と並んで「ウラジオストク」が同列で報じられていたのが「ああ、日本海やな」と感じさせる。そういえば富山といえば「環日本海経済圏」の中心的役割を果たしており、南北を逆にした環日本海を中心とした日本地図を出しているところである。

Dscn0786 さて富山の味を楽しんだ後で、まだ外が明るいのでふらりと富山地鉄の電鉄富山駅に向かう。ふとホームをのぞくと、元京阪特急の車両と並んで元西武のエースであるレッドアロー号の車両が停まっているのが見えた。ふと「これに乗ってちょっと出かけようか」という気になる。このままだと富山には単に食事をしに来ただけ、となるのはよろしくないという気持ちがあった。

Dscn0788 JRとの接続駅である新魚津までの乗車券を買い求め、レッドアロー号に乗車。リクライニングシートを回してボックスを作り、すっかりくつろぐ。この時間帯のこととて乗客も少なく、少しずつ暗くなる富山平野の中を淡々と走る。私の気持ちも次第に鉄道モードになってきた。

新魚津到着。そういえばこの魚津にもBCリーグ絡みで一度泊まったことがあるが、今回は地下道を渡ったJR魚津駅に出て、下車から10分後にやってくる富山行きの列車でそのまま引き返すことにする。

Dscn0792 やってきたのは国鉄急行型の車両。現在読みかけで今回の観戦旅行にも持参した西村健太郎著『週末夜汽車紀行』でも、北陸の旅行中で同地区に残存する国鉄型車両との遭遇に喜ぶ一文があるのだが、私も同じような心境。

Dscn0793 ましてガラガラの急行型のボックス席に大の字になって陣取るというのは、最近の鉄道旅行ではなかなかできないこと。短い区間の利用、よそ者としての利用であるが、大いに楽しむことができた。

そうしてやってきたJRの富山駅。今年の冬にもやってきたが、その後で新幹線乗り入れに向けた駅の改修工事が本格化したようで、ホームの位置も全て北側にずれていた。何度となく降り立った富山駅の駅本屋もテナントを残して移されており、全く初めての駅に降り立ったかのような感覚である。ましてや暗い中だったし。

Rscn0784 そんな仮駅舎の売店で二次会用に立山の純米などを買い求め、ホテルに戻る。ただ、歩いても戻れるところを、目の前にやってきたLRT「セントラム」の車両に吸い込まれる。ホテルの最寄は桜橋電停ということもあり、このまま環状線運転の4分の3を回る。結局なんだかんだ言って、鉄道の要素が強くなったかなあ・・・・?(写真は夕方撮影したもの)

これも富山の面白さだと思う。同じ北陸の金沢や福井とは違って、こと交通という点でいればいろんなバリエーションがある。やってくる車両もいろいろだ。

Dscn0797 さて明日の天気はどうなるだろうか。野球を見ることができるか、それとも・・・・?

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関西系の独立リーグは最悪

2010年06月25日 | プロ野球(独立リーグほか)

この一報をFMのヘッドラインニュースで聞いた時、思わずクルマの中で一人爆笑してしまった。

プロ野球のジャパン・フューチャー・ベースボール・リーグ(JFBL)加盟の大阪ゴールドビリケーンズの所属20選手のうち8選手が野球賭博に関与していたとして、チームから選手契約を解除されたというのである。

野球賭博といえば大相撲の話かと思っていたら、一応「プロ」の野球選手、それもどうしようもないリーグの選手から出たというのだから、そりゃ笑うしかないでしょう。

JFBLというのは「関西独立リーグ」のゴタゴタの中、三重スリーアローズと大阪ゴールドビリケーンズの2チームで発足したリーグ。まあ最初は渡米した吉田えり投手が三重に入団するという話だったのが、あちらの独立リーグへの入団が決まったことでご破算。2チームではリーグとして成立せず、同じく球団経営に苦しむ四国・九州アイランドリーグとの交流戦も「公式戦」として興行を打つという有様。女子野球リーグや上信越・北陸のBCリーグと比べて何の経営理念も方向性も見出せていない、素人以下の野球集団である。

久しぶりにそのチームがニュースで出た・・・というのが野球賭博というのだからね。

Dscn0705 いやもう、これでこのチームは成立しないでしょう。ということは三重1球団ではリーグを名乗れず、結局はこれでリーグもおしまい、ですな。まあ、村上監督には災難でしたがね。ただ監督にも不行き届きがあった(まさか一緒にやっていたとは思いませんが)ことは間違いないでしょうな。選手自らの不祥事ですから、一切同情する気にはなりません。

それにしても、今年に入っても「関西系の独立リーグはまだやってたの?」という有様で、観客が1試合平均100人くらいしかいないとか、関西独立リーグは給料がゼロになったとか。給料がゼロって、それってもはや「プロ」ではないでしょう。

昨年から言われていたことだが、単に人口が多ければプロの興行が成立するものではない。どういう立ち位置で、どういう理念を持って運営していくかということ。残念ながら関西系の独立リーグには一切そのようなものが見えない。

もう今年度で2リーグとも打ち切っていただくことを望みます・・・って、困る人はほとんどいないか。

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参議院議員選挙が公示

2010年06月24日 | ブログ

7月11日が投開票となる参議院議員選挙が公示され、我が家にも当日の投票整理券が送られてきた。

うーん、参議院議員選挙と言われても、今テレビのニュースはほとんどサッカーのW杯のことばかり。完全にその他のニュースはヘッドラインで紹介される程度である。まあ、逆に言えば政治がその程度しか注目を浴びていないというのが実情というところか・・・。正直、サッカーで浮かれている場合ではないと思うのだが。

その選挙であるが、マスコミは完全に「消費税が焦点である」と決め付けてしまっている。確かに今後の日本の財政のこと、社会福祉のこと、国民生活のことを思えば重要なことではあるが、争点はそれだけではないはずである。

昨年の総選挙で民主党が政権を取って以降クローズアップされた政治とカネの問題、沖縄の基地の問題、景気対策、環境施策、公益法人の見直し、今やすっかり忘れ去られた宮崎の口蹄疫問題、八ツ場ダム建設問題、食糧自給率、エネルギー問題、対東アジア外交、北方領土問題、夫婦別姓・在日外国人参政権付与・・・・数え上げればきりがないし、民主党が公約に掲げていながら何ら解決に向けた成果の見られない問題や新たに発生した問題など数多く存在する。

それらを今後与党はどうして行くのか、また野党はどう反論し、よりよい方向に導こうとしていくのか、今のところ全く見えてこない。正直言って現時点では「どの党にも投票したくない」というのが本音。

とはいうものの、せっかくある「一人2票」。白票にするのは簡単なことなのだから、そう思ってせめて投票日までにどこか投票したくなるような党が出てくるかどうか、自分でも探してみたいとは思う。ただ兵庫の選挙区って、あまり面白くないんですよね・・・・。

7月11日、大相撲名古屋場所の初日がちょうど投票日でである。

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ええ加減にせえよ・・・

2010年06月22日 | ブログ

派遣を切られた逆恨みで「誰でもよかった」って・・・。

22日の朝、広島のマツダ本社工場で起きた元派遣従業員による無差別殺傷事件。11人が次々に轢かれ、うち1人が死亡したという。

好き嫌いはあるだろうが、広島の経済を牽引しているマツダの本社でこのようなことが起きたことは非常にショックである。

広島在住時代、仕事の関係でマツダ工場の敷地内には何度か入ったことがあるのだが、あの構内をファミリアで暴走して次々に人を轢くなんて・・・・あり得ない感じ。正に、一昨年だかに発生した秋葉原の歩行者天国にクルマで突っ込んだ後次々に通行人を殺傷した加藤某の事件と同じくらいの戦慄さ。

こういうと決まって「派遣を切られた逆恨み」ということで責任を社会に転嫁したり、また一部ジャーナリストがそれを擁護したりということがある。派遣を切るような会社が悪いとか、そもそもそういう産業・雇用の構造に問題があるとか。

いやそれでも、それを「解決」しようとする手段として工場にクルマで突っ込むという法があるか。そういうエネルギーがあるのならもっと別の合法的な、平和的な手段で何かを訴えるべきではないのだろうか。そういうことがわからないから「切られたんだ」と言われても仕方ないでしょう。

広島でこういう事件が起きたのは非常に残念だ。

本件についてはその背景を徹底して洗い出し、犯人は極刑を含む厳罰に処してほしい。なれるものなら裁判員になってもいい。

また、お亡くなりになった方のご冥福を心よりお祈り申し上げるとともに、被害に遭われた方にお見舞い申し上げます・・・。

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『週末夜汽車紀行』

2010年06月21日 | ブログ

先月のGWに九州を旅行し、その最終日に八代の松浜軒を訪ねた。松浜軒といえば『阿房列車』の内田百閒が九州を訪れた際には必ず宿泊したお気に入りの宿として知られるが、そのこともあり久しぶりに『阿房列車』の第一から第三までを通しで読んだ。夜汽車で出かける場面が多く、当時の一等コンパートメントや食堂車の雰囲気が伝わってくる。夜汽車でどこかに出かける、言葉の響きが何ともいいですなあ。

私もJR全線を乗る過程でいろんな夜行列車に乗ったものだが、ご案内の通りダイヤ改正のたびに夜行列車が臨時格下げ、廃止となっている。経済性と利便性ということでは夜行バスも悪くはないのだが、やはりムードというのがねえ・・・。

さて、こういう時勢の中で、6月22日に上梓される一冊の本がある。『週末夜汽車紀行』(西村健太郎著、アルファポリス刊)。

著者はデビュー作『週末鉄道紀行』の中で、日々忙しいサラリーマン生活の中、癒しと郷愁を求めて鉄道旅行に出かける楽しさを描いているが、本作はその第2弾である。週末の鉄道紀行ではなく「夜汽車」紀行ということで、金曜の夜に出て月曜の朝に帰るとか、車中のムードがいかばかりなものか、そのあたりの描写がなされるのだろうか。あるいは、著者の昔の夜汽車の思い出を綴るとか。

書物を2冊以上出すということはもう「プロの書き手」と見るべきである。夏の旅行シーズンを前に旅情を掻き立てられるのか、今回はどのような作風に仕上がるのかを注目したいものである。

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自由の女神と『函館物語』

2010年06月20日 | ブログ

ネットでニュースをチェックしていると、港町・函館の伝統的な建物が並ぶ二十間坂にある水産業者の建物の前に、高さ6mの「自由の女神」像が出現。景観を害するということで住民らから撤去を求める声が上がり、市も是正に向けた指導を行うという。

うーん、なぜに自由の女神像なんだろうか。確かに自分の敷地の中の話であるから工作物を置くのは自由であるが、だからと言って自由の女神というのはちょっと違うような。お台場に立っているのとは意味が違うと思う。

Dscn3579 私も函館という町が好きで、大学時代以来5~6回は訪れている。函館山からの夜景はさらなり、路面電車のある風景、和洋が微妙に折衷した建物が並ぶ町並み、素朴な港町の佇まい・・・。そんなところをそぞろ歩くのも楽しい。

408748517xそんな函館を好きになったきっかけの一つが、辻仁成の『函館物語』。高校時代をこの函館で過ごした彼が、大人になってから「記憶の中にある幻想的な函館へ案内する書」として、本人撮影の豊富な写真を含めて書いた紀行エッセイである。私も函館を訪れる時はこの書物を片手に、写真のスポットを自分なりに探してみる、いやそれだけではなく、自分なりの函館物語を探そうと歩き回ったりしたものである。

その函館で起きた景観論争。ネットでその自由の女神の写真を見たが、これはどう見ても街の雰囲気に合わないよな、と思う。これを立てた人は市内の建物群に何かマンネリのようなものを感じ、新しい街のシンボルをと思ったのかもしれないが、やはり街並みというのはそこに住む人たちが長年の伝統を積み重ねた上で形成されるものではないだろうか。それは単に建物がそうというだけではなく、街の人の息づかいというのか、街の空気というのか。新しいものと、と思ってもやはり街の人に受け入れられるものでないとね・・・。果たしてこれは新しい「函館物語」になるのだろうか。

Dscn3560また函館を訪れて、その物語を感じて、景観についても考えてみたいものである・・・・。

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どうする?大相撲

2010年06月18日 | ブログ

大関琴光喜の事情聴取に始まった角界の野球賭博問題。

その後、大嶽親方、豊ノ島に始まり、今日になって時津風親方、豪栄道、豊響、雅山・・・次々に関与を認めた力士、親方が出るわ出るわ。このところは、「今日は誰が明らかになったんだ?」とひねくれた気持ちでニュースを見るようにしている。

大嶽部屋に時津風部屋といえば、大麻使用で解雇されたロシア人力士のいた部屋に、力士を暴行死させた部屋。これを偶然ととるか、「あ、やっぱり不祥事の温床である部屋だったんだな」ととるか。

プロ野球の「黒い霧事件」の時も連日こんな感じの世論であり報道であったのだろうか。

次の名古屋場所は開催されるのだろうか。まあ、主催元である中日新聞が中止を表明していないことだから、予定通り開催されるんでしょう。ただせめて、NHKは放送を自粛するとか、「無観客試合」のような形で興行を行うとか、こういう世論なのだから何か動きを見せる、・・・というか、ホンマどないかせえや!!

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南海ホークスがあったころ~野球ファンとパ・リーグの文化史

2010年06月17日 | ブログ

オリックス・バファローズが初優勝を果たした今年の交流戦。これで交流戦6年間は6度ともパ・リーグのチームが優勝ということになり、「実力のパ」を見せつけることができた。パ・リーグのファンとしては実にたまらない。一方でセ・リーグの試合、特にヤクルト対横浜戦などというのは、今後プロの試合としてファンを喜ばせられる魅力あるカードになるのかどうか、人事ながら心配になってしまう。

とはいうものの、まだまだ世間的にはセ・リーグのほうがメジャーでパ・リーグはマイナーなイメージがあるのも確か。ことマスコミの取り扱いを見る限りでは北海道、仙台、九州を除けばまだまだ巨人に阪神が中心である。いつぞやの球界再編話でも、決まって不人気のパ・リーグが解散するという軸で進んでいたものである(事実その中で、大阪近鉄バファローズは合併で消滅した)。

ちょうどその球界再編の時期に書かれ、今年になって文庫本で発行された一冊。それが『南海ホークスがあったころ 野球ファンとパ・リーグの文化史』(永井良和、橋爪紳也著、河出書房新社刊)である。単行本ではなく、5年後の文庫本として初めて読むことになった。

314少年の頃から南海ファンであった両者が、南海~ダイエーと移り変わる球団の歴史を軸に、球団だけではなくその舞台であったスタジアム、そして球団を応援するファンの姿を追いかけたものである。当然ながら記述の大半は南海ホークス、そして大阪球場にまつわることであるが、ファンとしてのイレコミ情報にとどまるのではなく、多くの取材、文献を参考にしながら描いた一種の社会論である。野球と都市の関わりという意味で。

藤井寺で育ち、プロの野球といえば父親に藤井寺球場に連れて行ってもらったことから近鉄ファンとなった私にとっては、舞台こそ違え同じ「関西の、パ・リーグの野球文化」の描写には「そういえばそんなんあった」「懐かしいなあ」と思わせるものが多い。阪神の人気というのは全く違う世界だし、オリックス・バファローズにしても当時のパの球団に比べればドロドロさがあるというわけではない。

私が「なるほど、これは社会論だ」と思ったのは、一リーグ時代~セ・パ両リーグが誕生する過程で参入した企業についてのくだり。プロに参入したのは「新聞社と鉄道」であったが、それがいずれも「メディア」という捉え方である。新聞はともかく鉄道がメディアというのも意外であったが、「新聞は、情報のほうを動かして人に届ける、あるいは離れて存在する人と人とをつなぐメディア」である一方、「コミュニケーションの主体である人間のほうを動かして、現地の情報に接触させるのが鉄道というメディア」と言われればなるほどなと思う。そして新聞系メディアを中心としたセ・リーグと、鉄道系メディアを中心としたパ・リーグという図式の中で、情報伝播力に優れた新聞系セ・リーグが力を伸ばしたというものである。そして、ファンの広がりが頭打ちとなった鉄道系球団が相次いで球団運営から撤退することに・・・。

ただその当時から見て今はどうだろうか。確かに鉄道会社では西武と阪神のみになったが、一方ではソフトバンクや楽天という新たなIT系メディアという企業が参入している。また札幌、仙台にも本拠地が広がり、あるいは地域密着型として四国・九州と北信越・北陸にも独立リーグが誕生し、地元からの支持を得ている(ここには、関西・東海系のリーグは含みません)。どこの球場に行っても「ファンサービス」というのを意識したイベントを行っているし、ファンの応援様式もさまざま。

その一方で、時折あのガラガラで野次もよく通った「球場」の雰囲気を思い出して懐かしく思うのも複雑な気持ちである。そんなことを思いながら、またあちこちの球場めぐり、そして球場の「跡地」にも訪れてみたいものである・・・・。

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1場所だけ謹慎ってどうかしてるぞ

2010年06月15日 | ブログ

今日は一日機嫌が悪い。

一つ、琴光喜をはじめとした野球賭博に対しての協会の大甘の対応。一つ、ニュースがサッカーのW杯一色になり、その他の情報が何も入らないこと(この手のスポーツイベントで何とかの一つ覚えのように大騒ぎするマスコミ報道には正直毎回ウンザリさせられる。一方で関西のマスコミでありながらオリックスの交流戦優勝の話題を一行も伝えなかった朝日放送のような阪神偏向報道のテレビ局にはもっとウンザリさせられるが、それはまた別の話)。

結局今日の理事会で琴光喜は自ら謹慎という形で、出場停止ではなく自らの出場辞退ということでカタをつけようとしている。どう考えても大甘だし、その間は大関としての地位も給与も保証されるというのはいかがなものだろうか。

理事長の「『今後』このようなことがないようにする」という、その「今後」とはいつなのだろうか。今目の前にある事態にどう対処するかの姿勢が見えず、やはり「もうカタがついたこと」とでも思っているのかしら。

この前の記事でも書いたが、朝青龍のときはあれだけボロカスに横綱のことを言っていた相撲ジャーナリストと称する連中や、横綱審議委員会のオバハン、漫画がしょうもないからクイズ番組でメシを食っている役満が何も言わないのはどういうことか。特にジャーナリストの皆さんは気軽に部屋に出入りして力士の素顔に接しているはず。その人たちが気づかなかったわけがない。その人たちが賭博に関与していたとは言わないが、「相撲界なら昔ながらの風習で常識ですよ」とでも思っているのだろう。

ただ、「国技はその国の一面を表す」ということから考えれば、こと相撲協会に限らず、日本の社会・組織というのもどこかこのような体質を持っているかもしれない(賭博をやっているわけではないが、私の勤務先についてみても全く思い当たらないというわけではない)。それだけに実にもどかしい感じもする・・・・。

せめて名古屋場所が始まるまでには、全容をきちんとした上での毅然とした対処というものを見せてほしい。

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相撲協会、あきれた

2010年06月14日 | ブログ

このところまた賭博疑惑だの、暴力団への利益供与だの世間を賑わせている相撲協会。その発端ともいえる、大関琴光喜の野球賭博関与疑惑。

夏場所中の事情聴取では本人は否定していたが、ここに来て一転、賭博への関与を認めた。これで、先日発表された複数の現役力士とともに、改めて角界の実情、そしてそれを隠して何とかやり過ごそうとしていた相撲協会の体質が明らかにされた。

・・・広報部の部長である陸奥親方(元・霧島)、副部長の八角親方(元・北勝海)、平成の初期の土俵を賑わせていた、筋肉質で力強い相撲の大関と、突き押しと気力で千代の富士とともに一時代を築いた横綱がなんともまあ歯切れの悪い答弁。「そんな情けない顔をしなさんなや」と思ったものだが、こういう状況になると「そりゃ情けなくもなるわな」と言いたくもなる。

かねてより「国技はその国の諸相の一つを表す」という考え方を持っていたのだが、その伝で日本社会の体質というのかな、切ろうにも切れない悪い側面が出たというのか。ただ、これまで幾度となく報道されてきた「不祥事」とされる事件、その多くは協会が否定し続けてきたものの、ここまで来ればそれらは全て事実だったんだろうなと思わざるを得ない。

相撲というのは競技、いや神事として面白いと思うものであるが、それらを運営している人たちがこのありさまではね・・・。

かつて、立石泰則さんの著作『魔術師 三原脩と西鉄ライオンズ』というのを読んだ時に、主人公の三原脩氏が西鉄などの監督、そして日本ハムの球団社長を務めた経験から、「大相撲は元力士だった人たちが、興行の運営から何から全て自前で行っている。そこへ行くとプロ野球は現場を知らない外の人たちがあれやこれやと経営に口を出す。プロ野球も、もっと現場を知っている人が球団の経営にも関わるのが健全な姿である」という内容のことを話していた、というくだりがあった。

ただ、その相撲のこの有様を見るに、「三原さん、それはちょっと違うようですね」と言いたくなる。ここまで来ればどうしようもないほどなのではないだろうか。

週刊ベースボールの隔週発行で『国技大相撲』という、DVDもついた冊子がシリーズで売られている。これまで買い集めてきたが、何だかこのところの不祥事続きに、それらを次のゴミの日に出してしまおうとすら思ってしまう。

・・・ところで、このところの騒ぎにあの内舘なんとかいう作家やら、大して面白くもない毒舌だけの横浜ファンの役満とかいう漫画家、10万何歳だかの悪魔とか、その辺の朝青龍の時には好き勝手言っていた連中は今回のことについては何を言うのだろうか。こういう時だけ都合よく黙っているのか??

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祝・交流戦優勝!!歓喜の一戦~オリックス対横浜観戦記

2010年06月13日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

6月13日、2010年の交流戦も最終戦。この日は朝から雨であったが京セラドーム大阪には長い行列ができていた。

2005年から始まった交流戦、これまでパ・リーグのチームが毎年優勝していたのだが、オリックス・バファローズは優勝争いとは無縁。今年も5月の交流戦開始前には借金6を抱え、戦力も大幅にダウンしていたのだがここに来て見事に立て直し、最終戦となる横浜戦に勝つか引き分けるかで交流戦の初優勝というところまでこぎつけた。

Dscn0533 オリックスのキャンプ地である「高知よさこいシリーズ」ということで、観光キャンペーンでやってきたミス高知の笑顔に出迎えられての入場。

Dscn0604 さてこの日は今季から登場したフィールドシート「アヴァンスシート」に陣取る。実は3月の開幕当初、「一度はどんなものか座って観戦したいな」と思い球団HPをチェックしたのだが、最も近い日で空席があったのがこの13日の横浜戦。交流戦、まあ横浜といえばそこまでの人気カードでもないからということで空いていたのだろうが、とりあえずということで購入した。それがこんな大一番になるとは・・・。

Dscn0539Dscn0540 フィールドシートの一番は「ネットがないこと」。これまで写真を撮ろうとすれば結構ネットがストレスになっていたのだが、ここはストレスフリーである。選手の表情もすごく身近に感じられる。

Dscn0615 いつも京セラドームやスカイマークでは内野の上段席に座り、全体を俯瞰する角度から観戦しているため、この位置からの観戦は迫力がある一方で選手やコーチ、審判に隠れて遠くが見にくいという面もある。まあ、これはそれぞれのシートの利点・欠点ではあるが・・・。

Dscn0600 今日は「京阪沿線優待デー」ということで、始球式には「おけいはん」こと日向千歩さんが登場。京阪電車の開業100年ということで「背番号100」での投球を披露する。

Dscn0601 さて試合は、このところきちんと試合をつくるようになった木佐貫の先発。一方の横浜は清水直行が登場。喧嘩上等、相手にとって不足はなしである。そりゃ、尾花監督としても現在8連敗中とはいえ、プロとしての意地があることである。

Dscn0611 1回、横浜はその指揮官の思いがナインに伝わったか、一死三塁として4番・村田がレフトへのタイムリーを放つ。でもまあ、このところ先制点を与えても好調な打線が返してくれているのでそう心配はしない。

Dscn0621 果たして、1回裏先頭の坂口が死球で出塁し、二死三塁となったところで4番・カブレラがセンターにはじき返してたちまち同点に追いつく。

Dscn0622 そして圧巻はその後のT-岡田。力強いスイングで打球はセンターへ。バックスクリーン横に飛び込む一発となり3対1と勝ち越す。思わず、周りのファンたちとハイタッチ。

Dscn0623 何だかこれで「今日はいける!」というムードになったのも確か。

Dscn0641 3回裏にはカブレラがこの日2本目のタイムリーを放ち(それにしてもきっちり仕事しますわ)4対1。4回には横浜・内藤のタイムリーで1点を返されるものの、その裏には満塁と攻め立て、2番に入った下山がライトへの2点タイムリー。

Dscn0651 これで6対2となり、スタンドからも大きな歓声が起こる。フィールドシートに座っているとグラウンドの中に身を置いているようでよりボルテージがあがる。入場料定価6,000円かかっているが、それでも充分元が取れる楽しみである。

Dscn0645 中盤までリードを奪えば後はリリーフ陣に任せられるのが岡田監督の采配。木佐貫は5回でお役御免となり、6・7回は平野が登板。すっかり中継ぎエースが板についた堂々の投球で3人ずつきっちりと片付ける。

一方の横浜、7回表にはラッキーセブンということで「熱き星たちよ」に乗せてレフトスタンドのファンたちの様子が映し出されるが、その時にちらっと段ボールに書かれた「草野球以下」の文字が見えたかと思うとすぐに切り替わった。twitterによれば前日は「解散せよ」という文字もあったそうで、横浜ファンとしては相当いらだっていることだろう。みのもんたも怒っているぞ・・・。

Dscn0659 8回はレスター。抑え「失格」の烙印は押されたが、中継ぎに転向してある程度開いた点差の場面では力強いボールを投げる。内川、村田、スレッジというクリーンアップをピシャリと抑える。

Dscn0664 そして9回は新・守護神となった岸田が登板。9回まで来た。何だか観ているほうが緊張する。球団合併以来、交流戦という形であれ何であれ「優勝」というタイトルはまだ取っていないオリックス・バファローズ。ボロクソのチーム状態からよくここまで来た。そう思うと何だか胸に迫るものがある。

岸田も少し緊張したか横浜最後の意地か、二死2・3塁の場面を迎える。しかし最後は下園を空振り三振に抑える。その瞬間、京セラドームは歓声に包まれた。

Dscn0668 ・・・・とうとう、「優勝」したのである・・・。

Dscn0674 交流戦であり、まだシーズン途中でもあることだから監督や選手の胴上げこそなかったが、ともかくタイトル獲得。このチームのファンをやっていて本当によかったと思う。

Rscn0697 投打に活躍したT-岡田と木佐貫とのハイタッチ。

Dscn0712

Dscn0716そして、交流戦優勝の表彰式である。岡田監督に優勝トロフィー、選手会長の日高に賞金のプレートが贈呈され、記念撮影となった。

Dscn0725 その後、選手たちがスタンドにお礼に挨拶。ともかく選手たちのホッとした表情を見ることができた。

Dscn0733 結局交流戦優勝し、借金も見事返済、貯金もできたがパ・リーグ各チームが1~6位を独占したこともあり、リーグでの順位は4位のまま。でもこれでこれからリーグの台風の目となっていくことであろう。頑張れ、バファローズ。

Dscn0739Dscn0750 さて今年から始めたサービスということで、試合終了後にグラウンドに下りることができるツアーというのがあるとのことで(決められた試合の当日、場内案内所でチケットを購入する必要があるが)、せっかくなので下りることに。それも、交流戦の初優勝が決まった後の、その余韻覚めやらぬグラウンドとあって貴重な体験である。

Dscn0752 先ほどまで守護神のいたマウンドの土も一掴み持って帰る。高校球児みたいに袋にこれでもかと詰めていた子どもたちが多いのは関西ならではの光景?

Dscn0760 200人限定というが本当はもっといたのでは?というくらいのファンで賑わう中、マウンドに登ったり、バッターボックスに立ったり、外野の芝生に寝転がったりと楽しむ。

Dscn0766 ベンチにも入れるとあって、先ほどまで岡田監督が腰掛けていた監督用ベンチにも座ってみる。こういう視線でグラウンドを見つめるんやな・・・。

いや、子ども限定ではなく誰でも楽しめるグラウンドイベントはこれからもやってほしいものだ。

ドームツアーの終わりの時間を告げに来た係員が「入り口前のBsPARKで400円のビールを200円で販売していますよ~、ぜひ祝杯を挙げてください」と呼び込む。それにつられる形で外に出て、バドワイザーのグラスを200円で購入。雨のためテントがいくつか張られており、その中に雨宿りする形でお邪魔する。

・・・・いや~、ここの時間がまた濃かった。雨をしのぐ形でファンが集まってきたこともあり、誰からともなく「おめでとう!乾杯!」と始まる。交流戦優勝をお互いに祝いあう。東京からわざわざ来たというカップルやら、ブレーブス時代からのファンというおっちゃんらを交えて、それぞれ見ず知らずの者同士なのに盛り上がる。おほほ、こりゃどこかに腰を据えずとも、このテントで充分立ち飲み屋の風情を味わえた。気がつけば周りのテントもたたまれ、残ったのは我々だけ。また会うことがあるかな・・・・?

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鞆の浦の景観論争はどうなった?

2010年06月12日 | ブログ

何かテレビで観るものはないかとチャンネルをいじるうちに、テレビ東京系の旅番組をやっていたので観ることに。その中で広島は福山にある鞆の浦を行くコーナーがあったので、「おっ」という感じ。

20056_128 鞆の浦は中世以降「風待ち港」としての役割のあった港で、朝鮮通信使や北前船などもこちらに寄港したという。私も広島在住時代には何度か訪れたこともあるし、一番最近は今からちょうど5年前の6月のこと。当時私も所属して活動していた旅サークルの集会を広島に誘致した際に訪れたものである。この時は初日を原爆ドームと厳島神社、2日目は尾道と鞆の浦という、安芸と備後の両方の魅力を取り合わせたようなコースであった。改めて、懐かしいなと思う。

20056_109 さて最近の鞆の浦といえば映画「崖の上のポニョ」の舞台と「架橋問題」である。交通渋滞緩和、福山市街からのアクセス改善を目的として広島県や福山市が鞆の浦への架橋計画を進めているのに対して、昔ながらの景観保全を進める反対運動が起こっている。映画の公開もあいまって注目された景観論争である。

最近その論争はどうなったかいなとネットで検索をしてみると、どうもまだ膠着状態のようである。埋め立て免許取り消しを求める訴訟も県側が控訴中だし、推進派、反対派の対話集会も5月にようやく第1回目が開かれたという。

20056_115 この手の論争となると反対派、推進派それぞれに言い分があり、どちらにもそれなりの理があるのでどっちとも言い難い。観光客の立場からすれば昔ながらの風情が残っていたほうがもちろんいいが・・・。

20056_138 ただ、町並みは昔ながらかもしれないがライフスタイルはクルマ社会・・・ということで、昔ながらの町の中をクルマがバンバン通るというのはいただけない。これでは観光で訪れても好印象が半減してしまう。町並みは町並みで残して、クルマを外へ逃がすという方策を取る意味で新しい道路を作るという選択肢はありと思う。

20056_129 鞆の浦の場合はどうだろうか。これは県外者の勝手な思いなのであるが、果たしてそれだけのものをつくる財政的余裕が広島県、福山市にあるのかなという疑問はあるが、瀬戸内というところは海、島が作り出す自然の風景とともに、「橋」というのも風景のまた一つのカテゴリーだと思う。同じ建設するなら新しい景観になるようなデザインのものならいいのだが、変に妥協して笑いものになるような中途半端な代物でしかないのなら、最初から造らないほうがいいのではないか。

今年度中には一定の方向性を示すということであるが、果たして地元の人たちがどういう結論を出すのか、また注目してみたいと思う。いやそれには、また足を運んでみないことには・・・・。

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初夏のマツダスタジアムへ~広島対オリックス交流戦

2010年06月11日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

交流戦のオリックス・バファローズが好調だ。10日までを終えて14勝8敗と交流戦首位タイ。12日からの横浜2連戦の結果如何によっては、あの球団合併以来初めての「優勝」が転がり込む。ネット上、twitter上でもバファローズファンが早くも気勢を上げているところ。私も、13日の交流戦最終戦をナマ観戦する予定である。

その勢いを象徴しているのが、7日に福山で行われたカープ戦。21対10という、両チーム合わせて43安打(ちなみに、それまでの交流戦記録の42安打というのもこの両チームの対戦で、私は神戸でこの試合を目撃していた)、10者連続安打を記録した乱戦である。

Dscn0326 その前の試合となる6日のカープ戦観戦のために、日帰りでマツダスタジアムを訪れた。昨年のこのカードに続いての2回目のスタジアム訪問である・・・。

さてこの日午前中は宮島の厳島神社に参拝。ここでおみくじを引く。「宮島さんの神主がおみくじ引いて申すには、今日もカープが勝~ち勝~ち勝ち勝ち!」というのがカープ得点時の「宮島さん」(この碑が広島市中区のスポーツセンターの敷地内にある)であるが、果たしてこの日はどうなるのか、ファンとして気になるところである。

Dscn0294 さて宮島から松大フェリーで宮島口に戻り、今度は広電宮島線に乗ることに。5000系グリーンムーバーの最前列の席が空いており、ここを確保して路面電車の走りを楽しむ。

かつての生活圏内であった五日市、井口あたりの車窓も懐かしい。人生でもう一回くらい広島に住むことがあるかもしれないな・・・といろんなことを想像する。

Dscn0302 いつしか電車は西広島から市内区間に入る。さまざまな車種の路面電車とのすれ違いを楽しんだ後、宮島口から50分かかって原爆ドーム前へ。

Dscn0311 広島を訪れるからにはこの原爆ドームは欠かせない。広島に住んでいた時はそんなに意識していたわけではないのだが、その後東京、尼崎と住むようになり広島を訪れるようになってからというもの、「やはりここは広島のシンボルだな」と強く感じている。

Dscn0314 先日、この原爆ドームの周囲、今は平和公園となっている中島町の、「被爆前の町並み」を再現したCG映画が出来たというニュースを聞いた。かねて、「原爆ドームといっても町並みを含めて被爆前がどうだったのか、その比較がないと原爆の被害といってもピンと来ないのでは」という気持ちがあったのだが、最近では案内板でも「被爆前」「被爆後」の対比を示していたりして、その方面からのアプローチが充実してきているのを感じる。いずれ、そのCG映画も観てみたいものである。

ここからは本通り、新天地などを歩きながらスタジアムに向かう。6月の第1週の週末が「とうかさん」になっており、浴衣姿の女性が目立つ。そういえば交流戦のカープ対バファローズ戦もこの「とうかさん」の時期に合わせて組まれているような。そういえば2年前だったかの時は広島に宿泊して、通りで繰り広げられた踊りの輪に混じって阿波踊りだか土俵入りだかの踊りをしたっけなあ・・・。

Dscn0395 さて街歩きを楽しんだ後、マツダスタジアムに到着。本当にこの辺りは広島時代の職場に近いところで、スタジアム建設前の貨物ヤード跡地の中を歩いて横切っていた時もあった。今のピッチャーマウンドの辺りなんかモロに歩いていたかもしれない。昨年は「中2階」に位置するスカイシートに座ったが、今年は思い切って早い時期から三塁側のS席を球団ホームページで購入。ちょうどネットが邪魔にならず、近い位置でプレーを楽しめる場所である。値段は少々張るが「第二の故郷への遠征」ということを考えれば割高感は全くない。

Dscn0350Dscn0336Dscn0351 Dscn0388

岡田監督はじめ、各選手たちの練習風景を間近に見ることができる。試合前ならベンチのすぐ後ろまで移動できるのでバファローズ選手のショットを収める。

Rscn0425 さて試合のほうは・・・・もう1週間も前の話なので今のタイミングでブログにしても速報性はないのだが。

Dscn0412 オリックス・バファローズの先発は木佐貫。序盤、立ち上がりに不安を感じたのだが回を追うことに立ち直りを見せた。早い段階で代打が出るかと思ったが、「8番打者」(岡田監督は、投手も打席に入る交流戦中のセ・リーグ主催試合において、投手を常に8番で起用することをやっている)として2四球を選んでいずれも次の9番・大引のタイムリーを呼び込む活躍。

Dscn0410 一方の打線は、カープ初先発のソリアーノ(後で経歴を見るに、四国・九州アイランドリーグで活躍していたそうですな)の荒れ球に序盤苦心する。

Dscn0454 しかしその後彼が「単なるノーコン投手」であると見切った以降は伸び伸びとした攻撃。この試合時点ではカブレラ、ラロッカ、バルディリスが故障のため登録抹消されていたが、T-岡田、北川らを中心とした純国産打線が機能して徐々に点を重ねていく。

Dscn0482 そんな中懸命に応援するのがカープファン。名球会・石井啄朗の打席では常に大声援が起こっていたし、近くに座っていた親子連れの子どもは小さいのに結構野球通と見えて、要所要所でカープ選手に激を飛ばしていたり、「オリックスも喜田剛(今季途中にカープからバファローズに移籍)を出せよ!」「ラロッカ、カープに帰って来い!」「大野(豊投手コーチ)!ピッチャーおらんのじゃったらお前が投げろや!」と、このまま日生、藤井寺球場に座らせてもええなと思わせるくらいの熱心な声援を送る。

Dscn0443 一方、三塁側のビジターパフォーマンスシートには多くのバファローズファンが詰め掛けている。ファンの声援と、ここでも翻る岡本太郎デザインの猛牛マークがまぶしい。

Dscn0495 カープは終盤に元・抑えの切り札の永川を投入。しかしヒットは打たれるわ、四球を与えたはずが暴投になってランナーの生還を許すわ、死球を与えるわで「劇場」の一幕を披露してくれる。最後は野村監督自身がマウンドに行って永川からボールを取り上げる場面も。本当にカープファンにとっていらつく展開であろう。回を追うごとに席を立つ人が多くなる。

Dscn0505 結局オリックスにとっては危なげなく、6対1で快勝。

Dscn0516 ヒーローインタビューは同点打、逆転打の大引が選ばれた。ただ、ビジター球団の宿命か音声が球場のスピーカーに流れることはなく、現地で観ている分には口パクだけであった。もう少しこのあたり、セ・リーグの球場は考えてほしいものである。

試合後、広島駅へと向かう人たちで線路際の道路は人、人、人・・・。昔この辺りはこんなに賑わうことがなかったよなと思いつつ駅に向かう。これから電車で帰宅するカープファン、そしてその間を堂々と(?)抜けていくバファローズファン、駅の中は両チームのファンで入り乱れている。

Dscn0522Dscn0523_2Dscn0527 試合後は広島名物の小いわしの刺身、年中出ている焼きカキ、そして「麗ちゃん」のお好み焼を楽しむ。これだけあれば広島の主要な味を楽しむことができる。十分に満喫し(試合も勝ったことだし)、新幹線で帰宅の途につくことに・・・。

Dscn0529 この「広島対オリックス戦」の観戦も私にとっては「年中行事」である。毎年、この両チームによる日本シリーズ!!・・・を期待しているのだが、全然うまくいかない(クライマックスシリーズという制度もあるのだが)。一方でこの組み合わせだけは勝ち負けを度外視して、とにかく野球のいろんな風情を楽しませてほしいと思っている。その点で行けば、この日の試合はよかったということになる・・・・。

交流戦残り試合、そしてリーグ戦再開後の試合・・・・いずれも熱戦を期待したいものである。

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