まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

「前半戦」終了

2008年07月30日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

このところプロ野球でもBCリーグのほうに注目していたせいか、オールスター戦までの「前半戦」が終了したことにようやく気づいた。まあ、オールスター戦にはさほど興味がないので・・・。

前半戦といっても100試合近くを消化しているのだが、オリックス・バファローズは借金3の4位。3位のソフトバンクとは2.5ゲーム差である。いやいや、よくここまで持ったものである。

交流戦に入り、コリンズ監督が辞任したときは本当にこのチームはどうなるのか(昨年より早い時点で最下位に落ちていたし、借金も篠原涼子がCMに出ていた「オリックスVIPローン」でも返済がままならないくらい膨れていたし)と思ったが、特に7月はリーグ月間首位、クライマックスシリーズが狙える位置にまでこぎつけた。

コリンズ前監督もスピード野球らしきものをかかげていたが、大石監督代行になって俊足の選手も起用するようになったし、それを支える中軸にも当たりが出てきた。また開幕ローテーションが表示される野球ゲームとは全く異なった先発投手陣の顔ぶれも、小松、山本あたりがオールスターに選ばれるくらいにまで伸びてきたし、オルティズや、コロンカ(どこぞの監督と外国人選手が合体したような名前やな)といった投手もその場しのぎには使えるメドがたった。

オールスター明けの試合は、3位ソフトバンク(南海ホークスのユニを着用します)との直接対決。何とか2つ取って、Aクラスを手元に引き寄せてほしいものである。

報道では、この日に清原が一軍に復帰するという。ただ、この選手のために今の一軍メンバーが二軍に落ちるのは忍びないし、せっかく上り調子のチームに水を差すことになるのは間違いないので、勘弁してほしい! 出るなら来年のオープン戦の引退試合で結構!!

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漁業関係者に燃料代補助

2008年07月29日 | ブログ

7月15日に行われた漁業関係者の一斉休漁などの動きを受けて、漁業関係者への対応策がまとまったとか。この中で燃料代補助として80億円を盛り込むとあったが、今度はその額の少なさに漁業関係者から不満の声が挙がっているようだ。

「困っているのは漁業関係者だけではないのだから、限定的な援助はやめるべき」「抜本的な、原油高騰を抑える施策をとるべき」といういろんな声があったのだが、結局政府が示したのは一時的な補助金、それも漁業全体にとってみればスズメの涙ほどの金額である。漁船一隻に換算すれば、どの程度の補助で、どのくらいの効果があるのだろうか。

結局妥当な補助金の額というのは誰もわからないのだから、いっそのこと特定の人たちに対する補助というのはやめにして、税制のほうでコントロールしたほうが、恩恵を受ける人たちも万遍なく広がるのでは。

ただ、漁業関係者が苦しいのは燃料代の高騰だけではなく、個人経営が多く、大型漁船で大量に獲ったり、養殖で大きく育てた魚を直接大手スーパーに卸す、という構造には今や太刀打ちできなくなっている流通形態にも一因があると思う。漁業関係者自身(中間マージンを搾取する仲卸も含めて)そのへんの構造改革に内部から取り組むことも必要ではないだろうか。

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銚子電鉄に乗車

2008年07月27日 | 旅行記C・関東甲信越

成田から銚子行きの列車に乗り、やってきたのは終点の銚子。と来れば、これから乗るのは銚子電鉄である。鉄道ブームとやらで最近ではあちこちのテレビや雑誌で取り上げられることの多い銚子電鉄。一時はその人気で列車が通勤ラッシュのようなことになることもあったようだ。

銚子電鉄に乗るのは確か7年ぶりくらいで、東京に移り住んでからは初めて。来ようと思えばいつでも来られるのだが、「煎餅屋の鉄道部」と成り下がってしまったりとか(そうなった原因の一つに、経営者が会社の名義で勝手に借金をこしらえ、そのツケを会社が支払う羽目になったことがあるが、一連の話を聞くと何だか自業自得で同情する気にならなかった)、昨今の鉄道ブームで注目されているというので逆に行く気がしなくなったりとか、まあいろいろあって。

P7262229銚子電鉄のホームに、青色の1両の列車がやってきた。写真でよく紹介される旧型の車両ではないが、デハ1001という元営団地下鉄の車両とか。それでも昭和35年製造というから、古いといえば古い。車体には「桃太郎電鉄」のイラスト。そして車体だけではなく、シートにもキャラクターのイラストが使われている。ちょっと居心地がよくないなあ。

P7262236車掌から「弧廻手形」という一日乗車券を購入して、20分の銚子電鉄の旅が始まる。まずは銚子の町の路地裏のようなところを走る。窓から手を出すと洗濯物に手が届きそうだ。そういえば窓を開ける列車の旅というのも、最近ではめったにないことである。銚子の町を抜けたかと思うと林の中のゆるい勾配を抜け、開けた畑の中に出る。駅の間も短く、走ったかと思えばすぐに停車する。鉄道模型の一周型のレイアウトの中の列車に乗っているかのようだ。

P7262238途中の駅で交換した対向列車は、銚子電鉄の茶色と赤のツートンカラーの車両。同じ乗るならあちらのほうがいいなあ。犬吠でほとんどの客が下車するが、ここはいったん終点の外川駅まで乗ることにする。

P7262242昔ながらの風情を残す終着駅。来る前は「煎餅屋の鉄道」だの何だの余計なことを言っていたが、実際に訪れてみると、そういうひねくれた気持ちはどこかに飛んで、鉄道の旅の風情をよく感じさせるたたずまいにうなるばかりである。

ここで一本列車を遅らせ、石畳の坂道が残る外川の町並みを抜けて漁港へ。潮風が吹いてくるが、やはり湿気を含んだ風は暑い。

P7262251P7262252外川駅に戻ると、やってきたのは先ほど行き違った茶色と赤の銚子電鉄カラーのデハ801。やはりこちらのほうが駅舎にもよく似合う。床板も板張りで、シートも昔の感じ。市電のようなモーター音をうならせて出発する。このまま銚子まで乗っていってもいいのだが、ここまで来たのだからと次の犬吠で下車する。

銚子電鉄の主な収入源である濡れ煎餅の実演を見た後(あの歯ざわりがどうも苦手なので、煎餅は買いません)、昼食ということで、駅にほど近い「島武水産」へ。回転寿司と魚料理の店を兼ねており、回転寿司のほうに入る。

P7262258カウンターで回ってくる皿を見たが、何ともネタがでかい。普通の寿司の倍の大きさはあろうかというもので、ご飯が完全に隠れてしまっている。中には皿からはみ出したものも。値段は標準的なもので315円と、格安チェーン店よりは高いのだが、やはり漁港のほど近くで大ぶりなものを食べられるとあれば、この値段は納得するしかない。中には深海のアブラボウズなんてのもある。

P7262270腹ができたところで、犬吠埼灯台へ向かう。広々とした黒潮の眺めを楽しんだり、岩場を散策する。この後で、犬吠埼京成ホテルの「黒潮の湯」につかって一憩。こちらも灯台を海岸を眺めることができる露天風呂が人気で(逆に灯台から露天風呂が見えるのではないかとも思うが)、ゆったりできる。

しばしの犬吠埼の滞在を終え、駅に戻る。やってきた銚子行きは「桃太郎電鉄」のほう。改札内に入っていたこともあったので一度こちらに乗車し、途中の西海鹿島で下車。しばらくしてやってきた外川行きのデハ801に乗り、再び外川まで行き、そのまま折り返すという乗車。これも「弧廻手形」の効力である。

P7262245P7262274久しぶりの銚子電鉄であったが、いろいろと楽しむことができ、これならばもっと早く訪ねてもよかったかな。今度は季節を変えて来ることにしよう。

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エアポート常磐

2008年07月26日 | まち歩き

常磐線から成田空港に向かう臨時快速「エアポート常磐」なる列車が運行されることを知り、どのようなものか出かけてみた。

この「エアポート常磐」、昨年の年末年始、ゴールデンウィークと、上野~成田空港間を1日2往復した実績があり、この夏も7月26・27日、そして8月30・31日と運転される。何だか運転日が中途半端(海の日の連休やお盆時期でないし・・・)のように思うが。

P7262217上野からの便は全車指定席のため、510円で指定券を確保し、早朝の上野駅13番ホームへ。旧国鉄色の183系の6両編成が停車しており、扉が開くのを待っている客の姿も見える。ただその人たちの出で立ちを見るに、どう見ても成田から海外に飛ぶ・・・という人はおらず、カメラを構えていたりなんかして、要は私を含めても「その筋」の客ばかりである。そりゃ、上野からだと所要時間、運賃の面からして京成で行くのが当たり前である。

P7262219行き先もステッカーのようなものを貼り付けており、いかにも「臨時列車でっせ」という出で立ち。

1両に2、3人ずつといった感じで出発。前の座席の向きを変えてボックス席をこしらえ、足を伸ばした状態で過ごす。途中、北千住、松戸、柏、我孫子と停車して行く。さすがにこれらの駅では、スーツケースを持った乗客がやってくる。スーツケースはさすがに網棚に乗せるわけにはいかず、空いている座席の間に適当に突っ込んだりしている。「エアポート常磐」はその名のとおり、常磐線の沿線の利用者を成田空港に乗り換えなしで運ぶというのが目的で・・・。ただ時間帯が早すぎるせいか、乗車人数は1両あたり10人いるかいないか。

我孫子からは成田線に入る。ただこの成田線が単線区間のため、途中の駅で行き違いの運転停車を行う。そのたびに5分ほど停車。我孫子から成田までは各駅停車で45分くらいかかるのだが、「エアポート常磐」は時刻表上ではノンストップだが所要時間はそれ以上かかるという、何とも皮肉なものだ。

成田でも乗務員交代のために運転停車し、ここで向きを変えてようやく成田空港への支線へ。空港第2ビル、終点成田空港と停車すると、スーツケースを持ったカップルや家族連れが空港のほうに向かう。ただ私のように「ただ乗りに来た」という連中も結構いるようで、いったい誰のために走らせている列車なのかというようにも感じる。上野から成田空港まで、約1時間40分。

P7262220成田空港に来たのだから飛行機を見物するというのもありなのだが、実はこの駅、改札口のところで手荷物検査と身分証明書(パスポート含む)の提示を求められる。そのこともあり面倒臭いので、そのまま折り返しの「エアポート常磐」で成田まで戻る。成田空港行きは全車指定席だが、帰り便は全車自由席である。

・・・ということだが、改めて我孫子から成田までの区間がかったるいなという感じがした。ここが複線であれば、こういう臨時快速を走らせずとも、常磐線との直通運転(成田線内の快速運転というのがあってもよい)も増えるだろうし、武蔵野線あたりも活用して埼玉近辺~成田空港という運行も考えられる。

成田で下車してもまだ朝の8時前。「青春18」を使ってここまで来たのだからということで、成田線は今度は銚子方面の列車の客となる。となれば、久しぶりにあの電車を訪ねることにしよう・・・・。

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岩手・青森で大地震

2008年07月24日 | ブログ

今朝目覚めてテレビをつけて番組の雰囲気がやけに違うなと思っていると、岩手北部・青森あたりで大地震があったとか。深夜の出来事。

震度6強と報じられたが、負傷者は100人を超えたものの幸いにも死者はおらず、建物の損壊も見られなかったという。1ヶ月あまり前に宮城・岩手の内陸部で大きな土砂災害を伴う地震が発生したばかりだけに「またも東北か」と思ったが、これにはやれやれである。ともあれ、大きな被害にはならなかったのは幸い。

こういう地震が起きると思い起こすのが阪神・淡路大震災で、その後の大地震が結構「阪神・淡路クラスの大きさ」というのが多い中、あれだけの被害にはなっていない。

これは人口の密集具合にもよるのだろうが、その後の報道ではやはり「地震慣れ」しているかどうかの差が被害の大小に関係しているという。東北地方というのは地震、それに伴う津波の被害というのをこれまで幾度となく経験しており、そのことが建築物の構造や住民の意識にもつながっているというものだ。そういうのがあるだけに、いかに関西人というのがあの震災の時になんの防備もしていなかったというのが改めて比較されるわけだ。

ただ、先の宮城・岩手の地震との関連性のないところで地震が発生したというのが気になるところで、今後「次はどこか」というのが読めないところがつらい。そういっている間に首都圏直下型の地震が起こらないとも限らない。

被害にあわれた方へのお見舞いを申し上げるとともに、「次はこちらかもしれない」と、せめて心の準備だけはしておかなければと思う。

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何を言っているのか

2008年07月23日 | ブログ

どうも日本という国は四方を海に囲まれているせいか、また四方の国々とうまくいっていないからか、どうも領土の線引きが曖昧である。

このところ話題になっているのが、歴史の指導要領に、竹島の領有に関する一文を掲載することを日本政府が決めたことに対して、韓国が猛反発し、またしても日韓関係がギクシャクしはじめたというもの。李承晩ラインだか何だか(これを「イ・スンマンライン」と読んだニュースがあったが、人名は確かに韓国語読みするとしても、これは当時から言い表されている一つの固有名詞なのだから「りしょうばんライン」というべきではないだろうか・・・「きんだいちゅう事件」とか「きんきろう事件」もしかり)を根拠にしているというが、支持率の低い李明博政権が、国民の不満を外に向けるために仕組んだ外交ショーとしか思えない。

そういうこともあって日本政府は「冷静な対応を」と呼びかけているのだろうが、その一方で韓国の運動家たちが対馬に上陸し、「対馬は韓国の領土だ」という運動をしたというではないか。

・・・何を言っているのか。

竹島を「独島」といいたい気持ちは、まあわからないでもない。ただ、「対馬が韓国の領土だ」というのは、これまでの歴史のどこを見てみてもありえないこと。ただ、運動家が好き勝手なことを言っているからといって見過ごすわけにはいかない。代々、瀬戸際外交で歴史を渡ってきた半島の国だけに、見過ごしたら国際社会で何を勝手に言われるかもわからない。

こういう相手には何を言っても無駄だと思うが、いっぺん、サシで決着をつけたほうがよいのではないか・・・・(いつまでも韓流スターにうつつをぬかしている場合ではない)。

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宮脇俊三と鉄道紀行展

2008年07月19日 | まち歩き

「時刻表2万キロ」「最長片道切符の旅」に代表される鉄道紀行文の第一人者、故・宮脇俊三氏の展覧会「没後5年 宮脇俊三と鉄道紀行展」というのが、没後5年にして初めて、世田谷文学館で開催されている。

P7192165世田谷文学館というところは世田谷ゆかりの文学についてさまざまな企画展を行っているスポットだが、宮脇俊三も世田谷に居を構えていたこともあり、今回初の試みではあるが多くの資料を展示するという。私は「熱烈なファン」とまではいかないだろうが、確か中学生の時だから20年以上前に「最長片道切符の旅」と「時刻表2万キロ」を文庫版で手にしている。それ以降初期のものを中心に(文庫版ばかりであるが)読んでおり、それまでは漠然と「電車が好きでどこかに行ってみたい」というくらいだったのが、「乗りつぶしをやろう」という気にさせ、現在に至る鉄道旅行趣味のきっかけとなった人であるから、これはぜひ行ってみないとね。

なお19日は、日本思想史の研究の一方で鉄道への造詣も深い明治学院大学の原武史教授と、エッセイストであり「女子鉄」のはしりでもある酒井順子さんのトークショーが行われるとあり、事前に観覧を申し込んでいたのだ(原教授の論文はともかく、酒井さんのエッセイは何冊か読んでおり、女性の感覚というのを実によく突いているところから面白いなと思ったので)。

まずはトークショーの観覧から。メインは原教授がおしゃべりして、それに酒井さんがツッコミを入れるという感じで進行し、途中では会場の笑いを誘うところもあって終始和やかに進んだ。それぞれが宮脇俊三の作品に出会ったきっかけや、「作家」としての宮脇俊三の紀行文の構成の素晴らしさについて語る一方で、昨今の「鉄道ブーム」を歓迎する中でどこか昔の汽車旅の風情を懐かしむような・・・と、時間はあっという間に過ぎる。

トークショーを終えた後のエレベーター前で酒井さんにサインを求める人の姿があった。私もこの日文庫本を持ってきていたこともあり、見開き扉のところにサインをしてもらう。見たところ大人しそうな感じだが、アタマの中ではエッセイに表れるいろんなことを考えているのだから、やはりすごいや。

そして企画展会場へ。鉄道紀行文学の流れということで内田百閒の「阿房列車」、阿川弘之の「南蛮阿房列車」の紹介、そして宮脇俊三の編集者時代の姿に続く。そして、いよいよ作家としてのデビューである。

P7192166やはりメインは「時刻表2万キロ」と「最長片道切符の旅」。「時刻表~」では、乗りつぶしのたびに白地図にマジックで線を引き、乗車距離を計算するというくだりがあるが、その実物の白地図が展示されている(画像はパンフレットに印刷された写し)。一度足尾線で完乗した後も新線に乗れば追加しているし、廃止後は乗車距離を減算するという出入りも記録されており、実に細かい。また、「最長片道切符」では、実際に使用した切符の現物があり、これには思わずうなってしまった。切符そのものに味や重みが感じられる。近年テレビの企画で最長片道切符の旅をやった関口某の場合はどのような切符を使用したのだろうか。

このほか、「旅の終わりは個室寝台車」や「時刻表おくのほそ道」など、編集者と一緒に旅行した時の作品についての資料や写真、それに取材ノートも多数展示されており、作品を読んでいれば「あの時のやつか・・・」と感心する(写真などは、そのとき一緒だった編集者の誰それが撮影したものだろうなと思ってみたり)。個人的には、宮脇作品の中ではこうした編集者との企画で実現した紀行文というのが好きだったりする。また海外の鉄道の旅の資料や、世田谷の書斎の再現コーナーなど盛りだくさんで、一通り見終わった後は実にお腹いっぱい。

P7192168一方で、ただ好きな鉄道に乗ってそのときのことを紀行文として書くという、そんな単純なものではなくて、綿密に自分の眼で観察し、きちんとした記録を取り、その上で「あれも書きたい、これも書きたい」という中から削るだけ削り取ってようやく、紀行文ができる・・・という、やはりプロとしての仕事に対する姿勢が伝わってきた。私もブログなどにどこかに行ったときのことを書くが、結局は「○○線に乗って○○に行きました。いい景色でした。面白かったです。また行きたいです」という構成でしかないし、おまけにいろんな余計なことを書き足そうとするもんな。

この企画展は9月15日までやっている。おそらくもう一度見学に来ることになるだろうな・・・・。 

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野球の五輪代表が決まる

2008年07月17日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

北京オリンピックの野球日本代表が発表され、24人の選手が金メダルを目指すことになった。まあ、顔ぶれを見ればサプライズもなく、現在の日本球界を代表する順当な選出であるといえるのではないだろうか(一部故障上がりの選手もいるし、ファンそれぞれが思っているベストメンバーとは違う選手も多いだろうが、最終的な判断は監督がするのだから)。

このメンバーということになると、

1番遊撃・西岡、2番二塁・荒木、3番中堅・青木、4番一塁・新井、5番右翼・稲葉、6番左翼・GG佐藤、7番三塁・村田、8番DH・中島、9番捕手・矢野、投手・ダルビッシュ

といったオーダーかな。

さて今日は職場の皆さんと東京ドームで日本ハム対ロッテ戦を観戦。何だかんだでドームに到着したのが19時45分頃だったのだが、試合はすでに6回裏で3対1で日本ハムがリード。自由席で座れるところを探すうちに7回表という早いテンポだった。

それもそのはず、日本ハムのマウンドにいたのは、ダルビッシュ。特に相性のいい楽天戦とあってビュンビュンと飛ばしており、楽天打線にチャンスを与えない。結局無四球の89球だかであっさりと完投勝利。試合時間も2時間40分ほどで、入場してから1時間足らずでの試合終了となった。それだけ、ダルビッシュの調子がよかったということ。得点シーンが見られなかったのは残念だが、ダルビッシュの好投や、日本ハムの東京時代の効果音なども楽しむことができてよかった。

五輪本番でもこのような投球を見せてくれるかどうかが楽しみ。

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BCリーグ前期は新潟と富山が優勝

2008年07月14日 | プロ野球(独立リーグほか)

先の記事で、BCリーグの新潟アルビレックスBCと富山サンダーバーズという、それぞれの地区の優勝マジック1のチーム同士の試合の結果、どのような光景が見られるのかということを書いた。結果は、12日の新潟対富山戦で新潟が勝利し、まずは新潟が胴上げ。敗れた富山のマジック対象の石川が勝利したため、この日の胴上げは新潟のみ。そして翌日13日の富山対新潟戦で富山が勝利し、前期最終戦で富山の胴上げ・・・ということになった。結果を見れば、1日のズレはあるものの、それぞれのホームゲームで優勝を決めることができたのだから、興行としてもファンとしてもよかったのではないだろうか(結果が同じでも勝敗がこの両日で逆だったら、何とも盛り上がらないことになっただろう・・・)。

P7121977そんな中、「2つのチームが同じ球場で胴上げということになればどうなるのか」ということから、12日に、糸魚川は美山球場に現れる。糸魚川の市街地から上がった丘の上の美山公園の一角にある球場で、園内には糸魚川で採ることのできるヒスイや、ここから伸びるフォッサマグナについて扱った「フォッサマグナミュージアム」というのがある。ミュージアムには以前一度来たことがあり、その時に園内に野球場や陸上競技のグラウンドがあったのは覚えているが、それがプロ野球の公式戦、それも優勝決定試合の舞台になるとは。

開場には時間があったので先にミュージアムでヒスイの展示などを見学した後、再び球場に現れる。中堅120m、両翼92m(外野フェンスも低い)という、一見すれば地方の町のグラウンドにしか見えない球場。設備も簡素なものでロッカールームなどもなく、選手はスタンドの陰で着替えをするというほど。入場した時はちょうど富山の打撃練習中で、野原、草島といった富山の強力クリーンアップが次々に打球をスタンドに放り込んでいた。

ただこの球場、実はBCリーグにとっては重い意味を持つ球場である。

P7122008BCリーグで「MIKITO AED PROJECT」というのをやっている。「MIKITO」というのは、新潟の野球少年だった故・水島樹人(みきと)君のことで、彼は2年前の夏、野球の試合前に急性心不全で倒れ、そのまま帰らぬ人となった。彼は生前、「新潟にプロ野球のチームがあればいいのに」と言っていたとかで、BCリーグ立ち上げの話が広がる中で彼のお母さんが事務局あてに記した「ぜひ、息子の夢を叶えてあげてください」という手紙が、リーグ設立の大きな励みになったという。

P7122003BCリーグでは、樹人君の思いを無駄にしないことと、野球を通じての地域貢献の一環として、AED普及のためのプロジェクトを立ち上げ、オリジナルのリストバンドなどの販売収益や、スポンサーからの寄付金をAEDの購入資金にあて、スポーツ施設に寄付するということをやっている。漠然とした募金というのではなく、試合前には場内放送や選手あいさつなどで協力の呼びかけが行われており、実績もあがっている(というか、最近あちこちで目にするAEDも、1台30万円くらいするとかで、そうおいそれと設置できるものではないとか)。

実はこの美山球場というのが、樹人君の悲劇の行われた舞台(彼は糸魚川の少年野球の選手だったんですね)であり、亡くなった7月9日に近いということで「追悼試合」の意味もあり、この日に試合が組まれていた。それが、ここに来て新潟と富山の優勝決定試合ということになったのだから、地元ファンの期待は大きい。一方、昨年優勝を逃した富山からも大勢のファンが詰め掛けており、もともと2000人くらいの収容人数の内野スタンドが試合開始時にはほぼ満席となり、急遽外野の芝生席も開放することに。また、外野スタンドの後ろにある美山公園の丘に陣取ってタダで見物を決め込む人も多い。

試合前には地元消防隊と新潟の選手によるAED使用のデモンストレーションや、樹人君のお母さんによるあいさつなどが行われた。

P7122012さて試合は、新潟の先発が左サイドハンドの中山、富山が生出の先発。それぞれの優勝がかかっているということで、序盤から熱のこもった投球を見せる。両チームともランナーはそこそこ出るものの、バックが好守備を見せたり、投手が三振に切って取ったり(見逃し三振に打ち取ったときの、主審・古堅の派手はアクションを見ても気合が入っているなと思った)、締まった試合。やはり優勝を目指すチームは違う。特に、ストレートとチェンジアップの組み立てがよかった中山が三振を奪うたびに、バックネット裏で観戦の私も「ほうっ!」とうなるしかない。

投手戦で0対0のまま6回裏。新潟が末次と根鈴の安打で1死1・2塁のチャンスを作る。これまで好投を続けた生出だが、次の阿部の時に暴投、1死2・3塁となる。これで阿部を敬遠し、マウンドを2番手の田中に譲る。打者は新潟の7番・稲葉。

P7122048その稲葉が振り切った打球は、最初はヒット間違いなしと思ったのだがそのまま伸びてライトの芝生席へ。最初は「先制ヒットだ!」という感じで走りながらガッツポーズしていた稲葉も、スタンドインに自分でもびっくりした様子でグラウンドを一周する。満塁本塁打で一気に4対0となり、新潟のファンも優勝を確信した様子だった。

これで完全に試合の流れは新潟に傾き、7回こそランナーを出すものの、中山がそのまま好投を続ける。そして最後の打者をキャッチャーフライに打ち取り、4対0でゲームセット。

P7122067P7122072P7122074 試合終了と同時に、ベンチ前から新潟の選手がマウンドに駆け寄り、抱き合って雄たけびをあげる。そしてやってきた芦沢監督を3回胴上げ。2000人足らずの観客ではあるが、スタンドが埋まっていることもあり、ファンの歓声も大きなものだった。・・・いや、優勝が決まった後の胴上げというもの、テレビで見るよりも実際にナマで目にしてみると全然違いますな。それにしても、昨年は勝率が3割にも満たない弱小チームだったのが、今年は監督はじめ選手を大幅に入れ替えた結果、常に優勝争いの先頭を行くチームになったのだから、さすがは芦沢監督の手腕というのも大きなものがある。

P7122098試合終了後には、BCリーグの村山代表から前期優勝の記念盾が芦沢監督に贈呈。その後、球団からのはからいで、監督・選手と一緒にグラウンドで記念撮影というのがあった。これは観客誰でもグラウンドに降りることができるもので、「サポーター」ではない私もせっかく来たのだからと、グラウンドに降りてみる。

P7122112やはり、スタンドからの眺めとは全然違い、スタンドから「見られている」というように感じる。美山球場のような小さな球場ですらそうなのだから、これがNPBの大きなスタンドだと、観客からの視線というのはいやでもプレッシャーになるだろう。記念撮影の立ち位置を決めるのに時間がかかったが、ジェット風船を飛ばす瞬間も含めての撮影も無事終了。ところで、この写真はどこかに掲載されるのかな??

P7122088グラウンドで選手とファンが盛り上がっている間に、富山ナインは早々と球場を後にしていた。富山が敗れても石川が敗れたら・・・?ということも想像していたが、やはりここは新潟のホーム。ましてや敗れたのだから、とそのあたりはいさぎよかったように思えた。まあ、マジック対象チームが敗れての優勝よりは、自分たちが勝って決めたほうが喜びも多いだろう(事実、翌日の試合でその通りになった)。

P7122115これでBCリーグ前期は終了、26日からは後期が開幕する。新潟・富山の安定した試合は続くだろうが、最後まで優勝争いを展開した群馬・新潟、そして不本意な成績に終わった信濃・福井の巻き返しはあるか。また熱戦が繰り広げられることを楽しみにしたい・・・。

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BCリーグの優勝の行方

2008年07月11日 | プロ野球(独立リーグほか)

いよいよ前期日程も大詰めになったBCリーグ。

11日の試合の結果、上信越地区では新潟が群馬との直接対決を制して1ゲーム差をつけ、残り2試合で「マジック1」。一方の北陸地区では富山が福井に勝利し、2位の石川に2ゲーム差、こちらも残り2試合で「マジック1」。

こうなれば12日の試合でマジックが「0」になって地区優勝決定・・・ということになるのだが、その対戦というのが、何と新潟対富山というのだ。ということは、勝ったほうは自動的に地区優勝が決定するし、負けたほうも、マジック対象チーム(群馬・石川)が敗れるということになれば、こちらも優勝が決まるという。

1つの球場で対戦する2つのチームが胴上げ・・・などということになれば、NPBを含めたプロ野球史上初めてのことではないだろうか。サッカーやラグビーのように「両軍(両校)優勝」という制度がないスポーツだけに・・・。

果たして、どういう光景が見られるんだろうか・・・?

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洞爺湖サミット終了

2008年07月10日 | ブログ

環境問題にはじまり、原油高騰、食糧危機、さらには核問題までさまざまなテーマで開かれた洞爺湖サミットが終了した。

サミットは北海道だが、やはり人の集まっている地域だからということで東京でも厳重な警備が敷かれており、例によって駅からのゴミ箱の撤去とコインロッカーの封鎖という、一般利用客に一部不便を強いるということになった。これ、東京だから皆大人しく従っているように見えるのであって、大阪でそんなことやったら苦情の嵐とゴミの山になるやろうな。

さて、多くのテーマの解決の方向性が示されるものという期待のあったサミットだが、結局は具体的な目標を示すことができなかった。これを集まった首脳たちの無能のせいにするのは簡単だが、一応、主要国のトップを張る連中が集まっているのである。それでも難しいのは、世界の流れとか経済活動というのがもはや主要国だけでは成り立たず、中国、インド、ブラジルなどの広大な面積を持つ新興国の影響が強くなっていることの表れとみたほうがいい。

それであれば、G8でプラス新興国というのではなく、国連という組織もあるのだから、そういう各国が平等に参加できる会議という場で大いに議論したほうがよいのではないかと思う。サミットって、いい加減儀式化しているように思えるし。

そうしている間にも、諸式高は続く・・・。

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江戸の旅から鉄道旅行へ~国立歴史民俗博物館

2008年07月06日 | まち歩き

それにしても暑かったこの週末。そろそろ梅雨明けも近く、夏本番を迎えることになるのだろうか。

P7061934さて、朝から蒸し暑さを感じる中降り立ったのは、京成の佐倉駅。ここから15分ほど歩いて到着したのが、国立歴史民俗博物館である。大阪の万博記念公園にある国立民族学博物館(通称・みんぱく)とよく似た名前であるが、こちら通称・れきはくは、日本の歴史について、主に民俗学の観点から通史的に紹介した博物館である。佐倉にこの建物があることは知っていたが、これまで訪れたことがなかったスポット。

P7061965このたび訪れることにしたのは、ネットサーフィンでたまたま企画展示「旅-江戸の旅から鉄道旅行へ」というのをやっているのを見つけたから。展示趣旨として、「日本において行楽としての旅が盛んに行われるようになったのは江戸時代に入ってからのことです。しかし、鉄道が発達すると、旅の形態は大きく変化しました。本企画展示では鉄道発達以前を『旅の時代』、以後を『旅行の時代』とし、旅から旅行に引き継がれたもの、失われたもの、そして新たに誕生した旅行についてみていきます」(パンフレットより)とある。

「旅」と「旅行」の違いは・・・?というのは、いろいろなところで議論の対象になることだが、正直言って、どう違うのか私もよくわからない。よく、「旅」は崇高なもので、「旅行」は下司なものだとか、「旅人」はかっこいいが「旅行者」は俗っぽいというレッテルを貼ってしまったり・・・(いや、私がそう思っているわけではないのだが)。

この展示では、目的や手段という切り口から、江戸時代を「旅の時代」、明治以降を「旅行の時代」と分けている。それをまとめてみると・・・

「旅の時代」・・・伊勢参りをはじめとする寺社参詣を中心とした旅で、手段はもちろん徒歩。徒歩の旅は道中も楽しみであり、街道沿いの名所に立ち寄ったり、名物を味わったりすることも含めた「壮大なアミューズメントパーク」を作り上げた。

「旅行の時代」・・・道中の「壮大なアミューズメントパーク」は崩壊したが、短時間のうちに目的地に到達することができるようになり、より遠くへの旅行が可能になった。また、鉄道の発達による都市周辺の温泉地や海水浴場にも日帰りで行けるようになり、新たな行楽地・保養地が産まれただけではなく、登山やスキーなど、旅行の目的も多様化した。また、旅行の手段である鉄道そのものを楽しんだり(私のような者も含まれます)、新たな「冒険旅行」を行う人もいたり(街道を歩くのとはまた違いますな)・・・。

展示室は二つに分かれており、それぞれ色とりどりに描かれたイラストによる旅行案内や、旅行記など豊富な資料が展示されている。個人的に面白かったのはやはり「鉄道旅行」のほうで、当時の時刻表や旅行案内などの展示には思わず顔を近づけて覗き込んでしまう。鉄道の路線図などは当時の状況がわかり、うなってしまう。

最後はこの夏JRが発行している旅行パンフレットの数々でおしまい。

P7061958それにしても、江戸から現在に至るまでの資料の数々を見るに、日本人の「知りたい」「見たい」という欲求、そして、一度出かけたら少しでも多くのことを見聞したいという性格はずっと続いているものだな、と思う。最近でこそ滞在型レジャー型の旅行も増えているが、一ヶ所に滞在していても「あれもしたい、これもしたい」ということで限られた時間の中でいろいろ盛り込むのであれば、同じようなものだ。別にそれで楽しいと感じているのならよいのではないだろうか・・・。(企画展示室内が撮影禁止だったので、通常展示室で同じテーマの資料があったのでこちらで撮影)

8月31日まで開催しているので、「青春18」でこちら方面に来られる方がいればぜひのぞいてほしい展示である(JR佐倉駅からもバス10分くらいで行けるし)。

P7061947・・・・実はこの企画展示を見る前段で、第1展示室から第5展示室までの通常展示を見ていたのだが、その資料の豊富さに圧倒されていたものである。結局企画展示まで見学してミュージアムショップにたどり着いたのは、入館してから4時間が経過していた。それも途中流したところがあるから、本当にじっくり見るのであれば時間がいくらあっても足りない。当時の史料だけではなく、それにもとづいて制作されたジオラマの数々も見事だし。

これで、企画展示込みで840円だから安いもの(もっとも企画展示の図録を1300円出して購入したので料金はそれなりになったが・・・)。これまで気づかなかったのがうかつだったなあ。また見学に訪れたいものである・・・・。

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原油高で遠洋マグロも休漁へ

2008年07月05日 | ブログ

7月の15日に日本の漁業団体が一斉休漁するというニュースがあったが、今度は8月から遠洋マグロ漁船が2年間の部分休漁に踏み切るというニュースがあった。

15日の一斉休漁が原油高騰に対する抗議のようなメッセージ性が強いものに対し、遠洋マグロの場合はマグロ資源の減少ということもあり、継続的に実施することから、消費者への影響も考えられるという。

・・・それにしても、最近よく目にするのが「資源の取り合い」「食糧の取り合い」「輸出を禁止して自国で取り込む」という各国の動きで、その根源が原油高騰にあるというのだから、改めて現代の世界における原油の位置づけの大きさというのが感じられる。

いよいよ来週から洞爺湖サミットが始まるが、うーん、G8の首脳が雁首を揃えたところで、果たして何か方向性というのは出るのだろうかという気がする。当初は環境問題をメインにしようというのが福田首相の思惑だったようだがここにきて原油高騰、食糧危機と、地球経済に関わる重い問題が加わった。方向性が出せればすでに出していることであり、サミットでは結局は「がんばります」という掛け声だけで終わってしまうのではないかという気がするのだが・・・。

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勝ったはいいが何やってるんだか・・・。

2008年07月02日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

久しくオリックス・バファローズのことを書いていなかったが、北京五輪には誰一人として参加することもなく(ローズが日本国籍なら・・・というのも、監督があの人ならば空しい願いだろう)、やれ大石監督代行も今季限りとか、来季の監督は泉州のどこぞの番長上がりで決定とか、そんな話題ばかり。

頼むから、その番長とやらに監督をさせるのだけは、短期的長期的ビジョンから見て最悪の選択になるのは間違いないからやめてくれ!!!だいたいヤツに野球観なんてあるのか!!??

・・・それはさておき、昨日はソフトバンクに対し、ローズ、濱中の一発で快勝。そして今日も帰宅前の携帯サイトでチェックしたところ、初回に1点先制されたものの、6回に一挙5点で逆転したという。それならばソフトバンク相手にようやった!!といい気持ちで帰宅の途についたのだが・・・。

帰宅後パソコンを開けてみると「下山がサヨナラタイムリー」との見出し。サヨナラだから勝ったのは勝ったのだろうが、よく考えれば5対1が追いつかれた上での話。うーん、素直には喜べんぞ。

正直、こういう試合をしているから熾烈な5位最下位の争いになっているのではないか。終盤で4点のリードを持っているにも関わらず、相手に同点もしくは逆転の期待を持たせているようでは、現代のプロ野球では勝ち続けることは難しい。

一つ負ければ最下位になって、いったんそうなってしまえば二度と5位にすら上がることはできないのだから、ソフトバンクから勝ちを拾ってラッキーと思うのではなく、4点差を追いつかれたということのほうに重きをおいて、もっと必死さをもって試合に臨んでほしい。

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BCリーグ観戦記~福井ミラクルエレファンツ

2008年07月01日 | プロ野球(独立リーグほか)

P6281825名古屋に行く用事があったので、「ことのついでに」というわけではないのだが、前日に北陸から福井に回ってから行くことにした。上越新幹線と特急を乗り継ぎ、訪れるたびに北陸新幹線の高架橋の完成度が高くなるのを見た後、「雷鳥」で福井に到着。

P6281871日中はレンタカーで福井近辺を回り(そのことはまた別に)、夕方になって福井県営球場に向かう。この日はプロ野球BCリーグの福井ミラクルエレファンツ対信濃グランセローズのナイターが行われるのだ。県営球場は福井駅から少し離れており、NPBプロ野球の時は臨時のシャトルバスも運行されるのだが、BCリーグではそのようなことはなく、帰りの路線バスの時間も早いようなので、他を回ることも含めたうえで、レンタカー利用とする。球場でビールを飲むことはできないが、それは致し方ない。

福井県営球場、ほぼ毎年NPBプロ野球の試合が行われるだけあってグラウンドも立派なもので、両翼100m、中堅122mという広々としたもの。スタンドもゆったりとしたつくりである。ただこの日はあいにくと雨が降っており(試合の進行には支障はない程度だが・・・)、雨に濡れるのもいやなのでバックネット裏の屋根のあるエリアで観戦。上段から見下ろすこの位置ならグラウンドやスタンド全体の動きを把握することができ、結構お気に入りの観戦ポジションである。

P6281872福井ミラクルエレファンツ。群馬ダイヤモンドペガサスとともに今年からBCリーグに参入した球団である。福井に新球団ができると聞いたとき、球団の愛称は「動物」にちなんで「越前カニクラブ」がええかなあ・・・と思ったものだが(別に応募はしてません)、エレファンツ。日本で最初にゾウが渡来したのが若狭地方だとか、福井県の形がちょうどゾウの顔の形に似ているから・・・というのが選定の理由とか。チームカラーが黄色なのは「実り豊かと栄光と勝利」をイメージしたというが、私には、北陸でありながら関西圏の色が濃く、阪神ファンが多い土地柄だから黄色にしたようにしか見えない。監督が元阪神の藤田平(四国・九州を含めた独立リーグ全体を見渡しても現役・監督時代の実績は最も豊富)、コーチが同じく元阪神の野田征稔ということもあるし・・・。

そのエレファンツだが、北信越地区の首位を争う群馬とは対照的に成績が上がらない。また、成績のせいか福井県の土地柄のせいか観客も伸びておらず、開幕の頃こそ2000人は入っていたのだが、この日は天候のせいもあり「892人」。これ以外の主催試合も観客は1000人そこそこという入りらしい。それだけに、対戦相手の信濃ファン(長野ナンバーのクルマで乗り付けており、20人くらいいたか)と私のような風来坊若干名を除くと、熱心なエレファンツファンといってもいいだろう。私の周りにも黄色の帽子に黄色のTシャツ(もしくはレプリカユニフォーム)という人たちが陣取り、選手に大きな拍手を送っている。

P6281875この6月28日は、福井県で死者4000人近く、負傷者も2万人以上出たという「福井地震」からちょうど60年という。いま、国内では宮城・岩手の大地震による大きな被害が報道されているが、同じようなことがあったのだ。正直な話、福井で大地震(大火災という認識をしていたかもしれない)があったことはちらっと聞いた程度で、まさか福井にやってきたのがちょうどその節目の記念日だったとは。場内放送で福井地震の紹介をした後、地震の発生した17時14分には、グラウンドの選手も練習を中断し、そしてスタンドの観客も起立して、サイレンとともにしばしの黙祷をささげる。この時は市内のあちこちで同じような黙祷がささげられたとか。

試合前にはエレファンツのオリジナルの「とことんかつ象ミラクル弁当」(トンカツがメインでした・・・象の肉は入っておりません)を味わったり、1回200円でもれなくエレファンツのグッズがあたるというガラガラくじに挑戦。4等でエレファンツのピンバッジ(750円)を獲得。鐘と太鼓で祝福されて何だか照れる。

P6281896さて試合、福井が韓国プロ野球出身の左腕、カク・クゥヒに、韓国大学野球出身のソン・ジョンソンという韓流バッテリー、一方の信濃は右の本格派・小高が先発。1回表、信濃プレーイングコーチ・竜太郎(元オリックス→楽天の辻竜太郎)を中心とした打線に2死満塁と攻められるも、カクはこの回のアウト全て三振でピンチを切り抜ける。すると1回裏、今度は福井打線が小高を攻め立て、3番芳岡のタイムリーで1点先制。雨の中一塁側のグラウンドに近い席で熱心に応援するファンから早くもバンザイ三唱が起きる。ここまでは鮮やかな攻撃であった。

P6281898ただその後もランナーを貯めるも追加点にならず、1点止まり。これが試合の流れを変えることになったのか、2回表の信濃は打者一巡の猛攻で一挙5点。この中には鮮やかなタイムリーのほかにも死球あり、スクイズあり、外野のスライディングキャッチが及ばず打球を後逸するというのもありで、信濃のやりたい放題。結局福井先発のカクは2回限りで降板。私の周りからもため息が漏れる。「またいつもの負けパターンや・・・」という声も。

その後は信濃先発・小高、福井2人目・飯田がそれぞれランナーを出すものの得点を許さない。特に福井打線の攻撃が雑で、せっかくランナーが出ても簡単にフライを打ち上げて先に進められない。小高の調子もさほどいいとは思わない中での拙攻に、スタンドからはため息が漏れる中、「簡単に(打球を)上げるんやないで!」「もっと考えて野球せえや!」というヤジも飛ぶ。やはり選手はプロだから、ファンからヤジをもらっても仕方ないな・・・。

P62818955対1で信濃リードのまま、5回表からは福井・3番手の緑川、6回裏からは信濃・2人目の鈴江が好投を見せる。インコースを思い切って突いてみたり、変化球とのコンビネーションを生かしたり・・・。そんな中、福井の攻撃陣で一人気を吐いていたのは、1番の慶家(けいや)。以前に群馬での試合を観たときに大きな打球や好守備を見せていたので印象に残っていたのだが、この日も初回に先頭打者として先制点につながる大きな二塁打を放ったのをはじめ、5打数4安打の固め打ち。守ってもライト前に落ちる当たりをダイビングキャッチして、存在感をアピールする。実はこの選手、登録は「捕手」。入団後、強肩と俊足を生かすために外野手に転向したとか。

P62819145対1と信濃リードで迎えた9回表、一死2・3塁と信濃が追加点のチャンス。ここで続く町田がレフトへの浅いフライ。これではタッチアップは難しいなと思ったが、福井のレフト・坂元の返球が弱く、犠牲フライとなり6対1。続く松橋に対し、ここまで好投を続けてきた緑川に疲れが見えたか、あるいは雨でコントロールが定まらなくなったか、2球続けて頭部近くへのボール。これに松橋と福井の捕手・ソンが口論となり、両軍ベンチから選手が飛び出してくる。結局四球となったが、そのボールも大暴投となり、ランナーの生還を許し、7対1。ちょっと、後味が悪いなあ・・・。

9回裏もロングリリーフとなった鈴江がそのまま好投。最後は慶家がピッチャー強襲の当たりを見せるが、サードがうまくカバーして結局アウト。このままゲームセットとなった。

P6281926敗れはしたものの最後まで声援を送ったファンへの感謝ということで、球場の外では藤田監督はじめ選手たちが並んで「お見送り」。このお見送りの光景もBCリーグでは恒例のものとなっており、ファンたちがお目当ての選手にサインを求めたり、一緒に記念撮影したりする。勝っても負けても、選手にとってはファンからの激励を受けて気持ちを新たにすることができる時間だろう。私もファンブックを購入していたので、藤田監督や、4安打を放った慶家選手にサインをしてもらう。

成績はもう一つあがらないが、チームのムードやファンの雰囲気もなんだかのんびりしている。それがプロとして甘いのかどうかは、また別の評価ということになるだろう。まだ前期の試合もあるし、後期にもシーズンは続く。これからがんばってほしいものである。

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