まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

交通科学博物館が来春閉館

2013年07月30日 | ブログ
大阪環状線の弁天町駅横にある交通科学博物館が来年4月に閉館ということになった。

これは京都の梅小路に、今の蒸気機関車の博物館と合体する形で新たな鉄道博物館を開設するのを受けてのことという。現在の車両の移設や、西日本各地から車両を集めると言う話もある。

初めてここを訪れたのは幼稚園の見学だっただろうか。今に繋がる鉄道好きの原点だったかと思うし、遠くへ行くことへの憧れも出てきたスポットと言える。

残念には思うが、それ以上に新しい博物館がどのようになるかも気になる。大宮の鉄道博物館、名古屋のリニア鉄道館に負けない展示の充実を期待したい。

さてその鉄道で気になるのが、この度の豪雨で山陰本線と山口線で線路が流され、不通になったこと。東の大糸線もそうだが、この夏、JR西日本にとっては災難続きである。「経験したことのない大雨」の恐ろしさ。何とか、一日も早い復旧を願うばかりである・・・。

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関西私鉄「サイコロしりとり」の旅・1-4

2013年07月29日 | 鉄道企画もの

思ったより大変な移動を強いられることになるこの「サイコロしりとり」の旅。叡山電車の茶山を15時37分発の出町柳行きで出発して、目指すのは阪急箕面線の牧落である。

同じ阪急なら河原町から特急で十三まで移動して宝塚線で北上し、石橋から箕面線に乗り換えるのがスムーズだが、京阪の特急に座った瞬間「もう淀屋橋まで行く」と決めた。別に「おけいはん」のポスター類を見たいからとかそういうことではなく・・・。

Dscn1570適度な揺れが心地よく、淀屋橋まではほぼ睡眠状態での移動となった。地下鉄御堂筋線に乗り換え、梅田に移動。今回初めての梅田上陸である。時刻は17時ちょうど。時間的にもこの牧落が本日最後の訪問駅になりそうだ。石橋から箕面までは区間運転で、箕面線のホームはちょうど宝塚線ホームに直角に近い角度で設けられている。

Dscn1571終点箕面まであと一駅というところで、牧落に到着。対向式ホームで、改札はそれぞれのホームからちょっと階段を降りたところにあるという、阪急らしい造りである。このあたりは近郊住宅街で、家もそれなりにゆったりと並んでいるように見える。箕面よりもむしろ牧落のほうが市役所には近いようで、「駅前プチ散策」をこの企画ではやっていこうという中で、もう今日は次の駅には行かないのだからと、市役所までの600mほどの道のりを往復する。

Dscn1575市役所は休日というのにクルマの出入りが多い。この取材時は参議院議員選挙の前で、期日前投票の受付中であった。候補者のポスターも見える。ふと気づいたのだが、あちこち回る中でポスター掲示板を何枚も目にしたが、既存の政党から出馬の候補者の顔はどの掲示板でも見るが、諸派とか無所属で立候補した人は、あったりなかったりする。ポスターの作成枚数とかそれを貼って回るスタッフの数に限界があったり、あるいはその候補者なりの重点エリアを決めて、そこでの支援拡大を目指してピンポイントで貼っているのか。いずれにしても、国政に出るにはそれなりの力や支援がなければ難しいということを語っているようである。

そんな候補者たちに混じって、サイコロしりとりで次に向かう駅が「5つ」立候補している。「まきおち」の「ち」で始まるのは、

1.千鳥橋(阪神なんば線)

2.千早口(南海高野線)

3.千船(阪神本線)

4.中書島(京阪本線)

5.千代田(南海高野線)

よく見れば、2駅目の道場南口の次を選ぶ時のラインアップと同じである。また「ち」に戻ってきた。そして「6は?」と思われる方もいるだろうが、実は「ち」で始まるのがちょうど6駅で、そのうち茶山は既に出たから、残り5駅で争う。ちなみに「6」が出た場合は振り直しである。

ということでサイコロアプリで出た目は・・・・6。ようやくいろんな目が出るようになったなと思うが、残念ながら振り直し。そして出たのは・・・・4の中書島。

この日は牧落で打ち止めと決めていたからまあよかったが、これがまだ次に乗れる時間だったらまたしても「来た道を引き返す」パターンである。ということで、次回2回目はまず自宅から中書島に向かい、そこでサイコロにてその次の行き先を決めることになる。まだまだ続くしりとり、2日目はもうちょっと移動距離を抑えて駅の数を稼ぎたいところである・・・・。

Dscn1573ちなみに、1日の行程でどのくらい乗ったかをはじいてみた。「3day」は発売額5,000円で、1日当たりだと1,700円乗って元を取るという計算になる。

行きと帰りの藤井寺~大阪阿部野橋間の往復は省くとして、普通に購入した場合、

天王寺~淀屋橋(270円)、淀屋橋~三条(400円)、三条~滋賀里(540円)、滋賀里~三条(540円)、三条~祇園四条(150円)、河原町~新開地(720円)、新開地~道場南口(700円)、道場南口~谷上(440円)、谷上~三宮(520円)、三宮~河原町(600円)、祇園四条~出町柳(210円)、出町柳~茶山(200円)、茶山~出町柳(200円)、出町柳~淀屋橋(460円)、淀屋橋~梅田(200円)、梅田~牧落(260円)、牧落~梅田(260円)、梅田~天王寺(270円)。合計で、6,940円。あら、1日で元を取ってしまった・・・・。

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関西私鉄「サイコロしりとり」の旅・1-3

2013年07月28日 | 鉄道企画もの

拙ブログのプロバイダのサーバー障害により、しばらく書き込みができない状態でした。お詫びご連絡します。

さて、関西の私鉄駅をめぐる「サイコロしりとり」の旅。第一日も正午を回ったが、実質訪れたのはまだ2駅。おまけに、エリアのほぼ北西の端にあたる三田の道場南口から、また京都の洛北は茶山に行かされることに。

Dscn154712時46分の鈴蘭台行きに乗り、先ほど通ってきた線路を逆走する。途中、有馬口を過ぎる。有馬温泉という駅に当たったら温泉も楽しむところだが、「あ」から始まる駅名も結構あるため、「ありま」が選択肢に入ることがあるのかというところである。このまま鈴蘭台まで行き、鵯越の逆落としをしてもいいのだが、時間がかかる。今回は「3day」を使っているため値段のことを気にする必要がない。ということで谷上で北神急行に乗り換える。地下鉄やそれに付随する北神急行、北大阪急行は、しりとりの選択肢には入れていないが、移動手段として利用できる。

Dscn1550停車していたのは神戸地下鉄の車両で、窓にはオリックス・バファローズの選手PRが貼られている。サイコロしりとり第一日を行ったのはまだペナントレースの前半戦でチームは最下位だったが、昨年の今ごろに比べればまだまだ順位もわからず、期待が持てる。それぞれの選手が額面通りの役割を果たしてくれればということだが、どうだろうか。

Dscn1549バファローズをここまで推してくれる交通機関もなかなかないが、年々、神戸の試合が減っているのが気になるところ。今年で10試合程度だろうか。主催試合を大正ドームに集中させたいのはわかるが、外野スタンドの上段が土日ですらほとんど広告で覆われる悲惨な入りでしかないのなら、何試合かでも地方に顔を売っておいたほうがいいのではないかと思う。いずれ、その地方のお世話にならないといけない日が来ないとも限らないし・・・。

そんなことを考えながら六甲の山の下を突き抜け、10分ほどで三宮に戻る。最初は梅田まで阪神で行こうかと思ったが、ここは乗り場の近い阪急に再び乗車し、特急で十三へ。京都線のホームに出ると、ちょうど「京とれいん」が出発した後だった。惜しいことをしたが別にダイヤを調べていたわけではなく、次の特急で河原町へ。このあたりは純粋な「移動」ということで流れていく。

Dscn1551その河原町、コンチキチンの祭りもあり、朝方に比べて人の数がまるで違う。京阪に乗るべく四条大橋を渡ると、暑い中だが鴨川べりには等間隔で座るカップルに、川床料理である。やはり川べりは多少暑さを和らげるのだろう。この先、「サイコロしりとり」でこの四条大橋を渡ることが何度かあるかもしれないと思いながら、祇園四条から出町柳に移動。道場南口からここまで2時間半が経過している・・・。

Dscn1552叡山電車に乗るのは何年ぶりだろうか。15時15分発の鞍馬行が次の電車だが、ホームに停まっている車両を見て「おっ」と思った。話には聞いていた観光型車両の「きらら」である。窓を大きく取り、2人掛けシートが並ぶ。中央部は景色を存分に見ることができるよう、窓のほうを向いている。その席が空いてたので座る。

Dscn1553外の景色が近く見える。この車両も特別ではなく、通常ダイヤの中で運用されているようである。洛北の鞍馬と言えば紅葉スポットのイメージが強いが、夏は夏で涼を取ることができるスポット。発車する頃には立ち客も出るほどだった。

Dscn1558せっかくの「きらら」だが、わずか2駅、3分だけの乗車で茶山に到着。京都造形芸術大学前との案内がある。文教の町らしく、駅前は閑静な住宅街が広がり、学生向けらしいアパートやワンルームマンションも目立つ。

Dscn1562駅貼りのポスターにアニメ番組のPRがあるのも、芸術系でアニメに関する勉強をしている学生を意識してのことだろうか。

勝手な思い込みかもしれないが、こうした芸術系の大学で学ぶ人というのは、才能があって羨ましいなと思う。実学系の大学や学部というのが、ともすれば就職活動に有利になる肩書きや資格取得の意味合いが強くなるのに対し、芸術系は本当に好きな人が好きなことを学んでいるような。あくまでイメージ。まあ、私はそちら系のセンスや素質があるわけではないので(かと言って実学に長けているわけでもないが)、そういう学生を素晴らしく、羨ましく思う。

その造形芸術大学、駅からは歩いて10分というが、大学だから別にいいかと行くのはやめにした。後でネットを見ると、建物が有名建築家の手によるもので、見る価値はあると紹介されていたり、近江兄弟社の創業者でもあるヴォーリズの手による駒井家邸宅というのもあるとか(ただ、この日は公開日には当たっていなかった)。建物だけでも見ておけば記事としても面白かったが、ちょっと惜しいことをしたなあ。

Dscn1561実はその手前に、デザイナー住宅のような同じ造形芸術大学の別キャンパスがあった。実は、最初見た時はてっきりこちらが大学の本丸と思っていた。その前には、日本占領下の韓国の詩人で、治安維持法違反容疑で投獄され、その後獄死した尹東柱(ユン・ドンジュ)という人の慰霊碑がある。逮捕された下宿の建物がここにあったという。初めて聞く名前だが、キリスト教精神に溢れた青年詩人として韓国では評価が高いとか。

何だか不謹慎かもしれないが、このキャンパスと青年詩人の碑の前で、アラフォー兄さんのサイコロである。「ちゃやま」の「ま」で始まる駅は、

1.舞子公園(山陽電車)・・・また兵庫県に逆戻りだが、明石海峡大橋の下に行けるのは楽しみ。

2.牧落(阪急箕面線)・・・終点の一つ手前。さすがにサルはいないだろう。

3.牧野(京阪本線)・・・大阪府内、真ん中から北ならまだよしとしよう。

4.真菅(近鉄大阪線)・・・大和高田の辺りだったか。丹波橋から近鉄に乗り換えて一気に南下。

5.松尾(阪急嵐山線)・・・同じ京都ということで効率よい。ただ、本日3回目の四条大橋横断に。

6.松塚(近鉄大阪線)・・・真菅と条件は同じ。

3だったら大阪に戻る道であるし、5は効率がよい。ただどうせまた「4」が出るんかなと思いながらのサイコロ・・・すると出たのは「2」。初めて他の目が出た。

Dscn1563やって来たのは八瀬方面からの1両編成。これで出町柳に戻り、京阪特急へ。今度は2階建ての1階が空いていたのでそちらに座る。次に訪れる牧落は阪急箕面線の駅だが、さすがに1日で3回乗車はもうたくさん。このまま、睡眠休憩を兼ねて淀屋橋まで移動する・・・。

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関西私鉄「サイコロしりとり」の旅・1-2

2013年07月25日 | 鉄道企画もの

関西の私鉄を「スルッとKANSAI3dayチケット」と「サイコロ」を使いながらしりとりで回るという無謀な企画。スタートの大阪阿部野橋から滋賀里(京阪石山坂本線)まで向かい、そして出たサイコロの目は神鉄の道場南口。滋賀から三田への大移動となる。

これが何の制約もなければ、滋賀里からは浜大津を過ぎて膳所なり石山からJR東海道線~福知山線と乗り継いで三田に出て、そこから神鉄に乗るのが最速とある。ただ、この企画の決まりは「JRで移動しない」ということがある。それだけ「3day」を駆使するということだが、1枚5000円のチケットが下手すれば一日で元が取れてしまうこともあり得る。

Dscn15368時28分発の電車で滋賀里を出て、先ほどの逆ルートで京阪三条まで戻る。ここからだが、神戸のさらに先まで行くのである。少しでも早く行こうと思えば、河原町から阪急に乗ったほうがよさそうだ。祇園四条で下車して、四条大橋を渡る。朝から浴衣姿の人が目立つなと思えば、ちょうどコンチキチンのお祭りの日である。京都を素通りするのも惜しいが、三条大橋に四条大橋、そして鴨川の流れを少し見たことでよしとする。

Dscn1537駅前で遅めの朝食を取った後、河原町から9時30分発の特急に乗車。こちらもクロスシート車である。そういえばなかなか阪急京都線の特急に乗る機会がない。ましてや「京とれいん」となるとそのナマの姿を見ていない。今回はこういう私鉄沿線にお邪魔するいい機会になると思う。おそらくこの夏は「青春18」は使わず、「3day」が旅の友となることだろう。

車内には北海道や沖縄へ誘う旅の広告、そして左手には新幹線の高架橋も見てのぞみ号の速さを間近で感じたりするうちに高槻市、茨木市と過ぎる。そして十三では駅の端から端を大勢の乗り換え客に揉まれながら今度は神戸線の特急に乗り継ぐ。こちらは大阪から神戸への移動で何度も乗っている区間。しばし読書タイムということにする。

Dscn1538終点の新開地に到着。今度は神戸電鉄への乗り換えである。10時53分発の三田行きは、「しんちゃん&てつくんミュージアム」という車両。2013年が神鉄の粟生線の全線開通60周年ということで、それを記念しての運行である。車内広告のスペースに往年の駅舎や車両、沿線風景の写真が掲載されている。神鉄粟生線も厳しい経営状態が伝えられており、果たして存続がどうかという声も挙がっているが、この60周年というのを一つのきっかけに盛り上がってほしいものである(この企画でも、粟生線を訪れることがあるだろうか・・・)。

鵯越の勾配を上っていく。新開地からわずか数分で周囲は緑一色。その中で無人のホームを通過する。かつて菊水山という駅があったのだが現在は営業休止になったという。ハイキングで利用する人はいたそうだが、秘境駅という言葉にもう少し早く会っていたら、京阪神随一の秘境駅ということで訪れたことだろうに残念である。

Dscn1539鈴蘭台、谷上と過ぎ、神戸近郊の住宅街とまだまだ豊かに残る自然の風情を感じ、三田が近づいて開けた感じになったところで道場南口に到着。11時46分。滋賀里を出てから3時間半近くになろうとしていた。

Dscn1540自動改札はあるが駅員の姿は見えない。ニュータウンといった感じのところでクルマの交通量もそれなりにある。遠くには神戸ジャンクションの表示も見える。まあともかく駅前から少し歩き出す。そろそろ昼食をというところだが、もし腰かけて食べられる店が近くにあれば入るし、なければ少し先に見えてきたコンビニで何か買うか。

するとそのコンビニの向かいにあるのが回転寿司の店。富山の「かいおう」である。富山のキトキトの魚というのに引かれた。このところ北陸方面を訪れる機会もなく、三田のニュータウンで富山の魚というギャップも面白いかなと思う。昼時であるがしばらく待つと席が空いて通される。

Dscn1544Dscn1541富山湾のかんぱち、ふくらぎをはじめとして、白えびの軍艦巻やら鰆の昆布〆などというのもいただく。昆布〆が入ってくるところが本格的で、回転寿司ということで結構お手軽に楽しめる。滋賀から3時間半かけてやって来た甲斐があった・・・と言えば少し言い過ぎだが、久しぶりの富山のキトキト魚に満足する。道場南口は何もないところかと思ったが、こういう思わぬ発見も今後の「しりとり」では出てくるかと期待する。

ここでビールでも飲めば「しりとりなんぞどうでもええわ」となってしまうので堪えて、次のサイコロはこの「かいおう三田店」で行う。「どうじょうみなみぐち」の次は「ち」である。

1.千鳥橋(阪神なんば線)・・・通勤ルートであるし、駅前もクルマで何度となく通過するが、商店街を歩いていない。そこをぶらつくのも面白いかな。

2.千早口(南海高野線)・・・西の端の次は南の端か・・・。南海線というのもいいかな。

3.千船(阪神本線)・・・こちらも仕事の関係で通ることがあるが、千鳥橋同様商店街をぶらつくのもいいかな。

4.茶山(叡山電車)・・・これでまた京都まで戻るというたら笑うしかない。

5.中書島(京阪本線)・・・これも京都だが、伏見の酒蔵散歩も風情がある(ただし、その後しりとりを続行できるか)。

6.千代田(南海高野線)・・・河内長野の手前、車庫のあるところね。

・・・ということで、富山の魚に次の行き先を託してみたが・・・・何と出目はまたしても「4」。これで大阪阿部野橋から3連続の「4」。何やねん、このアプリはインチキかいな。まあ、その後何回か練習で振っても目はいろいろと出てくるから、ヤラセでも何でもなくこういう風に動くさだめなんだろう。さて、行きますか・・・・。

Dscn1546【これまでのルート】おおさかあべのばし~しがさと~どうじょうみなみぐち~ちゃやま

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関西私鉄「サイコロしりとり」の旅・1-1

2013年07月24日 | 鉄道企画もの

少し記事が飛び飛びになっているが、関西の私鉄を「サイコロしりとり」で回ろうという試み。いよいよそれを実践することになった。

Dscn1524ということで、このスタートとなる大阪阿部野橋駅に早朝現れる。何と言っても百貨店部分が先行開業したあべのハルカスである。あまりの混雑ぶりにまだ中に入って買い物や食事をしたことがないのだが、これからの地域活性化の切り札として期待されているところである。もっとも、そのすぐ下には庶民的な店があったり、サンダル履きでも違和感なく歩ける昔ながらの風情があるのがあべの・天王寺界隈。その「らしさ」はいつまでも残しておいてほしいが、あべのハルカスができたくらいではそう覆ることのないタフさを感じられるエリアである。

さて最初のサイコロは、あべのハルカスを中心に周囲を結ぶ歩道橋の上で振る。いや、サイコロを振るといっても「水曜どうでしょう」をはじめとした企画での「サイコロキャラメル」の箱ではない。これがグループでのイベントなら「何かバカやってるわ」で済むところ、さすがに一人旅でサイコロそのものを振っていたら変なおじさんに見えてしまう。

Dscn1525ただ、文明の利器というのはすごい。その名も「サイコロアプリ」という無料アプリがある。これを端末にダウンロードして、これを振ることにする。サイコロ3個まで一度に振れるので、丁半バクチにも使うことができる(実際にやったらあきませんが)。

まず向かうのは「おおさかあべのばし」の最後「し」で始まる駅である。それをリストアップすると・・・。

1.汐ノ宮(近鉄長野線)・・・今乗って来た路線を引き返し、さらに先に進む。

2.汐見橋(南海高野線・汐見橋線)・・・出た!都会の中の「秘境駅」。

3.山陽塩屋(山陽電車)・・・ルールにより、頭に社名がつく場合はそれを除いて読む。

4.滋賀里(京阪石山坂本線)・・・今回「滋賀県代表」でエントリーの同線。いきなり滋賀ね・・・。

5.飾磨(山陽電車)・・・こちらもいきなり西の端に飛ばされることになる。

6.信貴山口(近鉄信貴線)・・・信貴山には上らないが、実はこの線に乗ったことがない。

海に近づく塩屋とか、あるいは都会の「秘境駅」である汐見橋あたりが面白いなと思ったが、サイコロの目は・・・・「4」。いきなり滋賀県に飛ぶことになる。

経路は「3day」で乗れる路線ならどの経路をたどってもいいが、滋賀県ということになると天王寺から地下鉄で淀屋橋(始発で座るため)、京阪で三条、そこから地下鉄~京阪で浜大津、さらに坂本行きに乗り替えということになる。いきなりの長距離移動だ。

Dscn1526御堂筋線で淀屋橋に着く。早朝のことで特急はまだ運転されていないが、特急用車両が急行として出町柳に向かう。たまたま2階建て車両の2階が空いておりそちらに座る。昨夜完徹したと思われるカップルが、その女性のほうが「朝やったら特急の車両やからトクやねん。寝過ごしたらアカンけど」と言いながら男性の腕を引っ張って前のシートに腰かける。

淀屋橋を出発し、北浜、天満橋と過ぎる。天満橋から中之島方面に乗ればゴールの渡辺橋は近い。まあそれはさておき、京橋から複々線の区間に入る。この辺り、先日行った「大阪地下鉄全線一日乗りつぶし」の企画でも、地下部分を走ったなと思い出させる。

守口市で前のシートのカップルも降ろし(話の様子では、ここから各駅停車に乗り継ぐみたい)、外も明るい中京都に向けて走行する。大阪京都間で言えばスピード面でJR、阪急には劣るものの、その分快適な車両や車内空間を演出しようとする京阪電車。一定のファン層がいるのもうなずける。

いつしか京都府内に入り、地下部分に入る。まずは三条に到着。ここから地下鉄に乗り継ぐ。大阪、京都、神戸にある地下鉄は「サイコロしりとり」の対象の駅からは外したが、移動手段として利用するのはいくらでもOKである。

Dscn1527その前に、一度地上に出る。三条と言えば東海道の終点である三条大橋である。まだ朝早い京都であるが、晴天にも恵まれ、もうセミの声が聞こえる。「京都の夏」と聞いただけでも恐ろしい暑さというのをイメージさせる。なるたけ避けようとは思うのだが・・・。

かつての京阪京津線の一部を引き継いだ京都地下鉄の東西線。地下鉄というには小ぶりな4両の車両。先頭部に陣取るがトンネルの小ささというのがよくわかる。山科からは地上に出て、「知るも知らぬも逢坂の関」と呼ばれた県境越えに挑む。JRだと長いトンネルで一気に来るところ、こうした外の景色の変化を楽しみながら行くのも私鉄の面白さの一つと言える。

Dscn1530浜大津に到着。まずは滋賀里を目指そうと、ここでは途中下車せずに、やってきた坂本行きに乗り込む。「きかんしゃトーマス」のイラストが描かれた車両である。この石山坂本線、読みは「いしやま・さかもとせん」であるが、かつて私は「いしやまざか・ほんせん」と呼んでいた時期がある。少し考えれば「『いしやまざか』の支線があるんか?」とツッコまれるところである。

浜大津からしばらくは道路の上をゆるりと走り、やがて専用道に出る。あの陰惨ないじめ事件があった皇子山を過ぎる。マスゴミでは報道していないが、ネット上ではあの事件が皇子山の中学校で起こったのは公然の事実とされており、いじめに加担した少年の本名や写真もさらされているくらいである。その後の学校の対応もどうかということで、全国に滋賀県の悪名が広がったといってもいいくらいである。

Dscn1531ちょうど夏の高校野球の県大会が始まろうという頃合いの皇子山球場の横を過ぎ、滋賀里に到着。「3day」を運転手にかざして下車する。対面式ホームがあるだけの静かなところだが、県名の「滋賀」がついた駅というのも他になく、由緒を感じる。ただ駅前は簡素なもので、小さな店がパラっとある程度で、後は大津近郊の住宅街の雰囲気である。

Dscn1534その素朴な風情というのは、駅から山側に少し入った神社が醸し出すのか。志賀八幡神社というもので、どうしても沿線の神社とすれば近江神宮や日吉神社が思いつくところだが、この志賀八幡も秋口となれば豪快に神輿を担ぎまわす例祭が行われるという。

・・・とまあ、電車から降りたわずかの時間で見て回り、ここで再びサイコロとなる。運試しのようなところがあるから、この神社でおみくじ代わりに振ってみよう。次は「しがさと」の「と」からである。

1.土居(京阪本線)・・・正に来た道を戻ることに。

2.東寺(近鉄京都線)・・・下車ついでに東寺の五重塔でも見物。

3.神鉄道場(神戸電鉄)・・・今度は三田の手前。相当な移動距離で避けたいところ。

4.道場南口(神戸電鉄)・・・神鉄道場の一つ手前。上に同じ。

5.東福寺(京阪本線)・・・来た道を戻るが、東福寺に参拝できる。

6.道明寺(近鉄南大阪線)・・・2駅目にして自宅近くに戻ることに。

希望としては京都見物ができる「2」か「5」がいいな、「3」と「4」は遠いし、「6」だとそれこそ自宅と滋賀里まで往復しに行ったようなものでアホらしい。

Dscn1535それでサイコロは・・・・また「4」。滋賀から兵庫(の上のほう)までの大移動となる。果たして、何時に着くことやら・・・・。

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今、漁業について熱く取り組んでいる議員はどのくらいいるのか??

2013年07月22日 | ブログ

昨日21日は参議院選挙。

まあ、結果はそんなもんかというところ。ただ、いかにも「結果はやる前からわかっていた」という感じで報道するマスゴミというのはいかがなものだろうか。正直、このゴミどもの存在が投票率を20%以上下げていると思う。もっとも、昨日の記事を書いた直後にはもう寝たので、そういうウザイ放送を見ずに済んだので精神的にはよかった。

はい、私の投じた2票は2票とも死に票という結果でした・・・・。

さて、22日は土用の丑の日。これにつきものと言えば鰻である。ただ、このところ鰻に関する話題と言えば、稚魚が減ってそれだけ高騰しているというものばかり。とてもではないが国産では賄えないというので国産は文字通り鰻上り。またこのところの供給源である中国でも高騰しているし、業者によっては東南アジア、果てはアフリカまで鰻を求めるということである。

・・・そんなにしてまで、鰻を獲りたいかな??

単に栄養素だけを見れば、鰻よりも効率よく栄養素を賄える食材はいくらでもあると思う。ただそこに「旬のもの」にこだわりを見せる日本人の習性からして、季節に鰻がないというのは物足りないところである。別に私も、居酒屋に行って「効率よく栄養素を賄える食材です」といって、何の飾りもない機能的な食品だけをドンと目の前に置かれるのを好むわけではない。

それでも、このところの趨勢からして、クジラが捕獲禁止になったこともあるし、その次は鰻に何らかの規制が加わるだろう。いや鰻は季節が限られているからまだいいが、その前にマグロに規制がかかるのが確実である。

そんな状況である。確かにいろいろと訴えるところはあるのだろうが、TPPで注目されている農業に比べ、漁業について政策を訴えた議員というのはどのくらいいるのだろうか。まあ、農業に比べて「旨味」とか「見返り」のない産業なので、議員の成り手がないのだろう。農業族はあっても漁業族はいない。せいぜい、議員になるとすればさかなクンくらいしかいないのでは。

そうは言っても、日本の漁業の衰退の原因の一旦は築地をはじめとしたそういう仲売りの存在にあると思う。何だか知らん築地のオヤジがエラソーな顔してテレビに出たりするが、こいつらがのさばっている日本独特の流通スタイルがコスト高を招くとともに、とりあえず「儲けのために」漁場を荒せばいいという漁業を招き、日本近海の資源枯渇の元凶となっている。一方の漁師も漁師で、築地のオヤジどものために無理な漁はしなければならないし、次の資源を育成するとか計画的に漁をするという発想がない体育会系バカばっかりだし。

農業も大事だが、それよりも漁業についてもっと熱く議論しなければならないのではないか。でも、従事する人がそうせざるを得ない産業構造。おそらくこのままなら日本の漁場は自滅やね・・・・。

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参議院選挙よりもフェルナンデスにびっくり

2013年07月21日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

テレビをつけても参議院自民圧勝の報道ばかりなので、ネットに切り替える。

するとびっくり、「オリックス、フェルナンデス獲得」って・・・。

ロッテ~西武~楽天~オリックス~西武~楽天~オリックスね。まるで、選挙のたびに出馬政党を変えて立候補している政治家さんみたい。

先日ロッテがブラゼルを獲得したものだから、ほなウチも、ってなもんでしょう。

もう一人左腕の外国人も獲得したから、ええと「日本人選手扱い」を含めたら、外国人選手は何人おるんや。支配下選手の1割以上が外国出身というと、一体どこぞのチームやねんと。

どれだけ、若手の野手が育っていないかを如実に表しているように思う。やはり最下位脱出への道のりは厳しいということか・・・・。

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関西私鉄「サイコロしりとり」の旅・0-2(ルール説明)

2013年07月20日 | 鉄道企画もの

さて、この夏にやってみようと動き出した、関西私鉄を舞台にした「サイコロしりとり」の旅。関西の私鉄各線を舞台に、いろんな駅を「サイコロ」と「しりとり」で回ってみようという無謀な計画である。

それを行うにあたってのルールについて、この元ネタともなった「tko.mの鉄旅手帖」で決めていたルールや、あるいはオリジナルで導入したものを交えて以下に書き出してみる。

【訪れる駅の範囲】

1.「スルッとKANSAI3dayチケット」(以下「3day」)の対象路線であること。関西の大手私鉄が中心だが、全線が対象というわけではない。例えば近鉄でも大阪線は三重県に入った青山町までだし、大阪や奈良でも道明寺線や田原本線は除かれる。逆に、通常の「スルKAN」カードは駅や車内に読み取り機がないために利用できないが、乗り放題の「3day」であれば呈示することで利用できる路線は対象に含む。京阪の京津線や石山坂本線などがこれに当たる。

2.「3day」を購入すればエリアマップがもらえるが、その中からバス、地下鉄、路面電車、ケーブルカー、ロープウェー、モノレール、新交通システムを除外する。いわゆる「普通の電車」が走るイメージ。路面電車といえば、上にも書いた京阪の京津線や石山坂本線も一部区間が車道と同じところを走っているが、そこは「滋賀県代表」ということで対象に含めた。これで「サイコロしりとり」で登場するのは、阪急、阪神、京阪、近鉄、南海の大手。そして叡山電車、能勢電鉄、泉北高速、神戸高速、山陽、神鉄というところの駅。それでも600を超える。

【サイコロしりとりのルール】

1.元ネタを含め、こういう「しりとり」の旅なら、五十音順で最初に来る駅をスタート地点として、最後に来る駅をゴールとするのが多いようだ。そうすると最初は阪急の相川がスタート、ゴールは京阪の渡辺橋となる。ただ、「あいかわ」⇒「わたなべばし」と、いきなり最初のサイコロでゴールに到達するという可能性もあり、それはどうかなと思う。そこで、私の自宅からまず通ることになる交通の要衝であり、最近は「ハルカス」でも話題になっている大阪阿部野橋をスタートとする。まあ「あべの」なら、「あ」から始まるからいいかな・・・。

2.次の駅に行く「しりとり」は、前の駅の最後の文字から始まる駅名が対象だが、五十音順に並べて前のほうからサイコロの目を割り当てる。濁音、半濁音があっても同じ文字とする。

例えば前の駅が「梅田」だとすれば、次に来るのは「た」または「だ」から始まる駅で、これを五十音順の若いほうから並べると、

1・・・大開(だいかい) 神戸高速

2・・・大福(だいふく) 近鉄

3・・・当麻寺(たいまでら) 近鉄

4・・・大物(だいもつ) 阪神

5・・・田尾寺(たおじ) 神鉄

6・・・高石(たかいし) 南海

という具合で、サイコロの目が「6」なら梅田から高石まで移動し、高石で「し」で始まる駅名を五十音順に並べ、サイコロの目で出た次の駅に向かうというものである。

駅の名称は各社のホームページの表記に従ったが、「大阪難波」や「河内長野」のように、都道府県や旧国名がついているものはそれぞれ「お」「か」から始まるグループに入れる。ただ、「山陽明石」や「高速神戸」、「近鉄日本橋」のように、社名がついている駅はそれぞれ社名を外し、「あ」「こ」「に」から始まるグループに入れる。これで行くと、京阪の「丹波橋」と近鉄の「近鉄丹波橋」はそれぞれ「た」から始まるグループとなる。

例外というかまぎらわしかったのが「阪神国道」という駅。ただこれは阪急今津線の駅であるし、駅名の「阪神」も阪神電車やタイガースと何か関係するものではなく、あくまで「大阪~神戸間」kの地域名称であると判断し、「は」から始まるグループに入れる。

3.「しりとり」だから、文字によっては何回も登場するものがある。その場合、以前に出た駅は選択肢から除き、順番に詰めていく。一方で、「ぬ」「ね」や「ら行」のように、元々その文字から始まる駅の数が少ない場合は、その数に応じてサイコロの目を割り当てる。

ただし、その文字で始まる駅が元々ない場合や、「しりとり」を重ねる中で全て登場したために「ネタ切れ」「手詰まり」になった場合は、その次の文字から始まる駅を選択する。また、本来のしりとりならゲームオーバーとなる「ん」で終わった場合も、次回は「あ」から始まる駅名を選ぶ。

4.ゴールは「渡辺橋」であるが、その前に地元「藤井寺」を引き当ててしまった場合は、「Go Home!!」ということでゲームオーバー。

5.移動の経路選択や途中下車については、「3day」で認められている交通機関とする。あるいはバスや徒歩で結んでもよい。別料金がかかるが、近鉄や南海の有料特急に乗ることもできる。これは裏を返せば「JRに乗ってはいけない」ということになる。

6.サイコロを振った時点で、「移動途中に日が暮れそう」とか、「この後で予定があってどうしてもそちらに行かなければならない」として旅程を中断することができる。この場合、次回開始時は必ずしも前の駅から次の駅までの最短ルートをたどることはせず、自宅または出先から直接次の駅に向かう。

・・・と、ここまで思いついたものを中心に書き出したが、正直他の人からすれば混乱をきたすだけだっただろう。まあ、そこはルールがややこしかったり、文章力が拙いことでお許しいただければ。細かなルール説明は、実際に「次に行く駅はどこ?」とサイコロを振るときのこことして都度書き込んだほうがわかりやすそうだ。

果たして、何駅を回ってゴールすることになるのだろうか・・・・。

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日曜日は参議院選挙ですよ

2013年07月19日 | ブログ

21日は参議院選挙・・・であるが、世間の盛り上がりが今一つなのかなという気がする。

事前には「ネットによる選挙運動が解禁されたから盛り上がる」と言われており、それは候補者の考えや討論がネット上でも随時更新され、候補者と有権者の距離が近くなるというものだが、確かなのは、ネットユーザーが自らそういう情報を求めなければ、何も入って来ないというものである。どこかのサイトをクリックするとバナー広告のように某政党のPRが出てくるのを見て、却って「ウザい」としてさっさと消去する・・・という人も多いだろう。

ネット選挙といっても、政治に関心のある層はより深い情報を得ることができる一方で、関心のない人には関係のないこと。なかなか、投票率の向上にはつながらないのではないだろうか。

まあそんな選挙運動の中、私なりに今回の大阪選挙区、そして比例代表の「2票」をどのように使うか思案している。21日の投票日当日は早くに投票所に行くつもり(あわよくば一番乗り狙い)なので、それまでに決めることになる。

報道などを見るに、大阪の改選4議席は自民、公明、維新で3つまで埋まり、4議席目がどうなるかというところ。民主が議席を守るのか、共産の躍進も伝えられている。一時期「タレント100万票」などと揶揄された大阪の選挙行動であるが、このところはようやくまともな選挙戦を繰り広げている。

・・・ただ、気になるのは盛り上がりの低さ。この参議院選挙で当面の政治勢力が固まることになるだけに重要度は大きいと思うのだが。有権者の皆さん、まずはネットで何かを検索してみて、当日は必ず投票に行きましょうぞ・・・。

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関西私鉄「サイコロしりとり」の旅・0-1

2013年07月18日 | 鉄道企画もの

この夏、スルッとKANSAIエリア各社によるキャンペーンということで、「沿線発掘 しりとりラリー」なるイベントが行われる。スルッとKANSAIエリアの駅やバス停を「しりとり」で巡り、「鉄人コース」ではその数や会社数を競うというものである。またこういうのになると、すべての会社線を制覇したとか、駅も100駅以上回ったとか、まさに「テツ」の人というのが出てくるのだろうな。それでも、しりとりで駅を回るというのもゲーム性があって面白いと思う。

また一方で、ゲームといえばサイコロを振るということがある。私も以前に「青春18きっぷ」の1日の行き先を決めるのにサイコロを使ったことがあるが、サイコロの旅の元祖といえば「水曜どうでしょう」である。それのオマージュである企画をやってみたという個人のブログもあり、なるほど、サイコロの旅はそこまで遊び要素を盛り込むんやなと感心した。

そして最近、「tko.mの鉄旅手帖」なるサイトの中で、関東の私鉄を舞台に「サイコロ」と「しりとり」の2つの要素を組み合わせた旅の様子を綴っているのを見つけた。しりとりで次に続く駅をサイコロの選択肢として、その出目に従ってその駅に向かうというものである。これは壮大かつ馬鹿馬鹿しい面白企画である。

・・・それを、このスルッとKANSAIの3dayチケットを使って私もやってみようかと思う。関東よりは駅の数も少ないし移動距離もまだ短い(はず)なので、そこそこに楽しめるだろう。私鉄の乗り放題チケットがシーズンごとに(青春18きっぷに対抗するかのように)発売されているのも、私鉄王国・関西ならではのことだろう。

ということで、「まつなる的関西私鉄サイコロしりとりの旅」ということで、対象駅名のピックアップとルールづくりを行った。その様子はまた後の記事にて・・・・。

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飯田線小和田駅ウォーキング・4

2013年07月17日 | 旅行記C・関東甲信越

Dscn1516夕方、雨の小和田駅に降り立った秘境駅ウォーク一行。参加者22人と、添乗員、そして地元ガイドの合計24人である。

駅自体も秘境駅ということでさまざまに記念写真を撮りたいところではあるが、朝の渋滞から始まって時間もかなり押しており、「写真は後でも撮れますから、遅れないようにガイドさんについて行ってください」という添乗員の声に、木造駅舎を後に歩き出す。

Dscn1463石段を下ると「愛」の文字が背もたれに大きく書かれた木製ベンチに出会う。ご存知の方もいらっしゃるだろうが、皇太子と雅子様のご成婚の折には、旧姓が読みは違うが「小和田」ということでこの駅も人気になり、お二人にあやかろうとブームになったところである。「恋成就駅 小和田」という木の看板もホームにあった。ただどうだろうか、小和田駅は秘境駅と化しているし、皇太子ご夫妻も健康問題やら秋篠宮家との確執やらで週刊誌のネタにされているくらいである。本当に大丈夫か、心配なところである。

Dscn1464それを下ると廃屋がある。かつての製茶工場ということで、小和田駅を訪問した人のサイトでは中の様子を撮影した画像も紹介されているが、この雨では中をうかがうことはできない。以前に秘境駅号のツアーで訪問した時にはここで係員が立っていて先に進めないようにしていたが、今回はその先を目指す。順調であれば斜面の上に立つ塩沢集落まで1時間の道のりを歩くところだが、この展開ではそこまで行けない。

Dscn1466そぼ降る雨の中、先頭にガイドのYさん、最後尾に添乗員がついて淡々と歩く一行。道幅も狭く、他の人と並んで歩くということができず、自ずと列が縦に伸びる。駅前からもう山道、完全なハイキングコースである。

Dscn149520分ほど歩くと道が上下に分かれる。下の道を行くと中井侍駅方面に通じる高瀬橋という吊橋があったそうだが、老朽化で崩壊してしまっているとか。

Dscn1478また上の道を行くと古びた民家が見えてくる。現在も住んでいるそうで中から灯りらしきものも見えるが、一行の口々から「こんなところで何をやって暮らしているんやろうか」という声があがる。外との交通手段といえば飯田線しかない。確かに、駅から徒歩20分というのは「徒歩圏内」であるが・・・。

Dscn1491一応は「舗装道路」ではあるが完全ではなく、途中からは斜面の途中に設けられた金網の歩道である。私くらいの身体の持ち主でも安定して通ることができるのでまあ安心だが、所々金網が凹んでいたりめくれていたりして、足元をよく見ないと不安である。

Dscn1481そして吊橋に出る。こちらは金網で出来ており安定はしているようだが、揺れるので一度に2~3人しか渡ることができない。Yさんが橋のたもとに立って、一人ずつ合図を出して渡す。渡った人はしばらく対岸で歩を停めて休憩である。

Dscn1485吊橋を渡ると塩沢集落に向けて急な坂が続く。雨の斜面である。滑らないように慎重に歩を進める。すると後ろから添乗員が「Yさ~ん、時間もあまりないんでそろそろ引き返しましょ~!」と声をかける。これ以上進んでも集落に出るまで時間はまだまだかかりそうだし、行きの上り坂より帰りの下り坂のほうが転倒の危険も高く、慎重に歩くとその分時間がかかるということの判断である。ここで一行は向きを変え、先に上っていたYさんが再び先頭になって引率する。一度通ったからか、帰りのほうが皆さんの歩くペースも早くなったように思う。今回は途中で引き返すことになったが、地図もいただいたことだし、今度は天候のいい時に、個人でも塩沢集落を目指すこともできるのではないだろうか。

Dscn1503結局往復1時間あまりの歩きで駅に戻ってきた。雨は降ったりやんだりである。コースの全部は歩けなかったが、参加者一同も仕方ないなといった表情で汗や雨を落とす。するとそこへ「コースの反対側に『小和田池之神社』というのがありますが、行きたい方はご一緒にどうぞ」ということで、添乗員とYさん、そして何人かの参加者が再び坂を下りて行った。私はといえば体も汗と雨で濡れており、正直これ以上動きたくない感じもあって「もういいか」と、そのまま駅に残る。

Dscn146015分くらい経ってからだろうか、残念そうな顔をして引き返してきた一行。何でも神社と思われるところに大きな土砂崩れが発生しており、様子からして神社は流されたのではないかということである。神社といってもコースの写真では小さな祠である。大雨で流されてもおかしくはない。うーん、それならその様子をこの目で見てもよかったかなと、少し後悔する。秘境駅が本当の「秘境」になりゆく姿というのかな。高瀬橋が朽ちて通行不能となったり、神社が流されたり。それでも駅はまだまだ残っている。駅の生命力は強い。そんなことも含めて、駅の中で参加者同士談笑する光景が見られる。とりあえずイベントは終了。

Dscn1517後は17時51分発の列車で大嵐に向かうだけだが、往路で聴いた「落石警戒の警報で・・・」というのが気になる。少し嫌な予感がして携帯端末で鉄道情報を呼び出す。すると「門島駅~天竜峡駅間の上下線で、落石を知らせる装置が作動した影響により運転を見合わせ」という文字が。思わず「えっ」となったが、続きを読むと、先ほど運転を再開、ただし上下線の列車に遅れありという情報だった。これはいけないと、携帯端末をガイドさんと添乗員に見せる。「えっ、どうしましょう。情報を集めないと、天竜峡駅に電話すればいいですかね?」と、添乗員も慌てた様子で天竜峡駅の電話番号を探そうとするが見つからない。「何だか列車が遅れそうですよ」というのが参加者に伝わり、ちょっとざわめく。

Dscn1511すると駅の柱にとりつけられた小さなスピーカーから、「お客様に列車の遅れについてお知らせします」とあった。小さな声だったしおばちゃんのしゃべり声のほうが大きかったので集中して聞くと、大嵐方面は8分遅れで来るとのこと。どうやら私たちが歩いている間の時間帯は一時運休していたが、無事が確認されたとのことで順次運転を再開したそうである。添乗員と「8分ですね?」と確認すると、参加者の皆さんに案内をしていた。一時は「一晩ここに閉じ込められるのでは」と心配した人もほっとした様子である。

Dscn1456ただこれがもし、8分の遅れで済まずに「終日運転取りやめ」となったらどうするか。駅でとどまるといっても、水道もなければトイレも閉鎖されている。野宿するわけにもいかず歩くことになるだろう。幸い地元ガイドがいるので、団体で動けば道に迷うことはないだろう。その時は塩沢集落まで歩き、その上には狭いながらも外につながる林道があるという。ただバスは入れないので、バスの入れそうなところまでひたすら歩くことになるか。それを思えば結構リスキーな、ただそれでこそ秘境駅なんだよなという風情をイヤというほど味わうことになっただろう。

Dscn1518まあ、列車の遅れはツアーの笑い話ということでやってきた列車に乗り込み、大嵐駅に戻る。

まずバスに戻り、最後部で他の女性客がまだ戻らないのをいいことに着替える。前の席の男性客も同じように着替えており、「男はこういうのがパッとできるからまだいいですな」などと言い合う。女性客も駅のトイレで着替えを済ませた人もいるようだ。まずはここで人心地つき、大嵐を後にする。時刻は18時30分。まずはここから天竜峡駅まで戻るというところ。夕闇迫る中、また狭い道を走る。さすがに皆さんぐったりした様子だ。

この「たびぱる」が主催する秘境駅ウォークも全4回ということで、この小和田駅で全日程が終了。本来なら全てに参加した人に完歩の証明書を贈呈することになっていたそうだが、当初見込んでいた人数よりも少なかったのか、「本日初めての方も含めて、ご希望の方全員に差し上げます」ということになった。まあ、こういうのを余らせても次に使うところがないし・・・。

Dscn1522日が暮れると何も見えなくなる天竜川沿いの道を抜け、天竜峡駅に戻る。ここでガイドのYさんとはお別れ。これから高速道路で戻るわけだがトイレ休憩。「いつもやったら駅前のこのスーパーでビール買うんやけどな、さすがに閉まってしもうたか」とぼやく親父さんがいる(私ではありません)。歩いた後の一杯というのはよろしいのだが・・・・(かと思えば、クーラーボックスを持参していて、発車後に中から缶ビールを取り出してささやかに乾杯していたグループもあった)。

結局天竜峡駅を出発したのが20時、復路は高速道路も順調だったが、「夕食タイムにしてください」と言われた養老SAで22時、桂PAのトイレ休憩は23時、そして高槻到着は24時近くなった。「私も何年も添乗員やってますが、ここまで遅くなったのは初めてです」というが、ここからさらに来た道を戻る。そう、高槻から河内の国の縦断である・・・。

日付は回っているが沿道のレストランなどは若者を中心に多くの客がいて、おそらくそのまま完徹するのだろうか、世の中は24時間で動いているなと感心したり、あるいはウトウトしながら進む。結局藤井寺に戻ったのは1時半。私はいいとして、バスの運転手、そして添乗員はここからさらに移動するわけだから、ほぼ24時間連続勤務ということになる。

一日お世話になったお礼を言おうとバスを降りたが、添乗員の姿が見えない。駅のロータリーのほうを駆け回っていた。様子では、近鉄八尾から乗ってきた女性2人組が、帰りの足がなくなったということでタクシーの段取りを添乗員にお願いしていたようで(それは添乗員も案内していた)、藤井寺からの乗車で予約していたようなのだが姿が見えないということである。バスが着いたのは駅の北口で、タクシーはひょっとしたら南口にいるのかもしれないが、部外者の私が余計なことを言ってもいけないだろう。仕事の邪魔をしてもいけないなと思い、運転手さんにだけ挨拶して家路に着く。

ウォーキングバスツアー、これはこれでなかなか面白いものかなと思った。また秋口には何やらイベントを企画しているとのことで、また行ってもいいかな。それにしても添乗員、ハードな仕事だなと改めて思ったことである・・・・。

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飯田線小和田駅ウォーキング・3

2013年07月16日 | 旅行記C・関東甲信越

Dscn1422当初の行程より遅れて進む飯田線小和田駅ウォーキングのバスツアー。

天竜峡駅で秘境駅ガイドのYさんと合流し、昼食の秘境弁当(という名前だが中身はちらし寿司をメインとした普通の弁当)をいただきながら出発。ここから国道151号線を南下する。

これまで飯田線とはいろいろと「遊んだ」ことがある。先の記事でも書いた「飯田線秘境駅号」に乗車したのもそうだし、普通に列車に乗車し、途中の駒ケ根や飯田に宿泊したこともある。他にも、中央線上諏訪から豊橋まで7時間近くかけて直通する列車に最初から最後まで乗ったこともある。果ては、その列車と「競走」ということで、岡谷から豊橋まで、下道をマイカーを走らせて「どちらが早く豊橋に着くか」を競ったこともある。その時は天竜峡を散策したこともあり、6時間を超える並走の末、わずか2分の差でマイカーが負けたのだが・・・。

その時走ったのが国道151号線である。天竜峡からは厳しい山岳地帯を抜けるルートである。まず現れるのが、竜雷太・・・ではなく峰竜太の顔写真が出迎える下條村。城郭を模した道の駅もある。このまま走れば豊橋まで近道であるが(上記の飯田線と国道との「競走」では、これから訪れる秘境駅区間とは離れ、最短距離での山越えで愛知県方面に走った)、阿南町からは県道に出る。

Dscn1429そして天竜川の流れを見下ろす区間に出る。時折、天竜川の対岸に飯田線の線路や鉄橋を見る。こうして対岸から見ると、天竜川沿いに鉄道を敷くのが難事業であったかが感じられる。これが道路なら、まあ最低限片側通行でも建設するのは比較的簡単と言える。しかし鉄道はそうは行かない。この難区間の建設に当たっては測量に長けたアイヌの川村カ子トを招聘したのは有名な話である。これを飯田線の列車に乗っていただけでは、「やたらトンネルが多い路線やな」ということで、車窓が見えないとしてマイナスポイントになるところである。ただ、こうして対岸から見ると、「よくもまあ、あんなところを列車が走るんや」と感心するところである。

国道151号線から分かれた県道であるが、結構カーブが厳しい。時折大型車と出くわすと、どちらかがバックしなければ離合できない。なるほどこの区間なら、1台で40人以上乗れる普通の観光バスなら無理だろう。小型バスというのもこのツアーにあっては当然の選択肢だろう。

天竜川の治水とエネルギー確保の目的で戦時中から建設された平岡ダム。その頃のこととて、多くの韓国・朝鮮人が使役されて亡くなったという。ダムも戦後かなり経過してから完成したが、いまでもその霊魂が出るという噂である。一応慰霊碑が建ってはいるが。ガイドのYさんもそうした沿線の歴史や、ブッポウソウという珍しい鳥の話など、時折ポイント説明をしてくれる。

Dscn1433その平岡ダム建設の拠点となった平岡駅前を通過し(このあたりは木材を産出し、飯田線の貨物扱いで各地に発送されたという解説もあった)、いよいよ山深くなってくる。先ほどまで晴れていた空も段々に雲が出てきて、時折雨も降る。実に変わりやすい天気である。

Dscn1436この写真のどこかに、飯田線の小和田駅の隣である中井侍駅がある。さてどこでしょうか?・・・というのが問題として成り立ちそうな場面である。飯田線秘境駅号で訪れた中井侍駅からの天竜川の車窓はこんなもんかというのはわかるが、それを逆から見ると、「何でそんなところに駅があるねん」という実感が強くなってくるのが面白い。それを上回る秘境度を持つのが小和田駅だが、バスはおろかクルマで行くことすらできないというのが、もはや駅として機能しているのかと疑問すら抱くくらいである。

Dscn1439あいにく対岸の小和田駅の姿は確認できなかったが、そろそろ見覚えのある陸橋に出る。この橋を渡ると大嵐駅。

Dscn1443Dscn1448幸い列車の出発までには時間があるが、東京駅を模したという駅舎内のトイレは特に女性参加者で行列ができる。ようやくにしてここから飯田線に乗車。戻るまでの2時間ほど、バスの運転手2名はここで待機である。

藤井寺を6時半、高槻でも8時半に出発し、それぞれ9時間、7時間以上経過してようやく飯田線にやってきた。かなり疲れているところではあるが、いよいよ目的地ということで参加者もごそごそと動き出す。・・・とそこに急な雨。しかも山中のこととて強く降ってくる。ここから列車に乗るためにクルマで送ってもらってきたグループがいたが、私たちの姿を見て「これから歩くんですか??お気をつけて!」とびっくりする。本当なら大嵐駅前のスペースで皆で揃って準備運動するところ、添乗員からはこの雨のためにとりあえず駅舎内に退避してもらい、そこで各自で体をほぐすようにとの指示があった。

渡された乗車券は大嵐から小和田までの回数券。先ほどの休憩時間中に添乗員が天竜峡の駅で購入したものである。それと「直射日光の心配はないんですが・・・」と塩飴を1個ずつもらい、列車を待つ。

Dscn1450やってきた16時06分発の天竜峡行きは、213系の2両編成。かつては関西線の名古屋~亀山などで走っていたが、飯田線119系の置き換えに伴ってやってきた勢力である。2ドア、転換クロスシート車というのは、ローカル線を行く車両としては悪くない。関西線走行時にはなかったトイレも装備されている。列車はガラガラで、20数人が乗車して初めて賑やかになった感じである。これなら、秘境駅が下車客でびっしり埋められて・・・・というところまで行かないだろう。

今回は隣の小和田まで。トンネルが多い区間であるが、先ほどまで対岸を走り、改めてこの辺りの山深さを感じたところ。鉄道だけでは決して見ることのできなかった風景に、飯田線の濃さに一歩だけ踏み込めたような気がする。ただ車掌のぼそっとした案内に「この先の門島から天竜峡間で落石の警報が出たようで、この列車はひとまず門島までの運転とします」というのがあった。これはひょっとして運転見合わせ?の可能性もあり、ちょっと心配である。添乗員や他の参加者はこの放送に気づいたかどうか。

Dscn1455そんなことを考えるうちに小和田に到着。ここが目的地とも言えるが、あくまでメインイベントは16時を回ったこれからである。下車したのはこのバスツアーの参加者と、後1名くらい。普段の姿からすれば、バスツアー22人というのはありがたいような、秘境駅ムードぶち壊しの集団か、見ようによって評価の分かれるところである。結局駅の滞在は1時間40分、おまけに雨。なかなか募集パンフレットのようにはいかないものやなあ、と思いながら、木造の駅舎を出てウォーキングの列に加わる・・・。

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飯田線小和田駅ウォーキング・2

2013年07月15日 | 旅行記C・関東甲信越

飯田線の小和田駅を目指すツアーはJR高槻で最後の参加者を拾って出発。

コースとしては飯田線の大嵐駅までバスで向かい、一駅乗って小和田駅着。2時間半ほどの駅周辺ウォーキングを経て大嵐駅まで戻るものである。添乗員からこの日のウォーキングコースの地図と小和田駅のシールが配布される。何でも第1回の参加者には特典でシールの台紙が配布されており、秘境駅6駅のシールを集めることで「完歩」の認定証がもらえるという。この日の参加者22名のうち8名が最終日の初参加だから、完歩となるのは最大で14名となる。

飯田線は本数が少ないので、どうしても列車の時間に合わせた行動となる。上記の条件をもとに時刻表から標準コースを出すと、大嵐13時14分発・・・小和田13時19分着・・・小和田16時01分発・・・大嵐16時06分着となる。また添乗員の説明では、大嵐に向かう前に天竜峡駅に立ち寄るという。高速道路の道順で行けば天竜峡駅の近くも通るが、ここで秘境駅の地元ガイドが乗ってくるのと、昼食用の弁当を積む。天竜峡から大嵐まではバスで1時間20分ほどかかるそうで、その間が昼食タイムとなる。

・・・というプランの説明があったが、高槻から171号線を京都方面に走り、大山崎から名神高速に乗った時点でもう崩れた。このプランでは天竜峡を遅くとも11時40分には出ておく必要があるが、名神高速の大渋滞である。渋滞は大津まで延びている。大山崎からだと京滋バイパスを通れるのではないかとも思うが、バスはそのまま名神へ。そこで、もし所定の時間通りに天竜峡から大嵐に移動できない場合は、天竜峡から電車に乗って直接小和田に向かうとの話があった。この場合だと天竜峡の出発は12時49分で、小和田着は13時40分。帰りは小和田16時01分発となる。現地滞在は20分ほど短くなるが、電車に乗ることで他の秘境駅を通ることができる。下車はできないし、過去の参加者とすれば「またか」となるのだろうが、私としてはそのほうが楽しい。追加の電車賃は各参加者から申し受けるとのことだが、皆さん納得のようだ。

Dscn1414・・・ということでプランの修正であるが、それにしても渋滞から一向に抜けられない。時にはピタリと停まって動かない時もあり、10時を過ぎてやっとこさ京都。またバスツアーの特性として、およそ2時間に一度は休憩が必要である。他の参加者はバスツアーに慣れているようで、そこは飲食物の準備やバス車内の快適グッズもそれぞれ持ちこんでおり、長い車内の過ごし方も心得たものである。またこのバスは運転手2人ということで、途中の休憩時間を利用して交代も行う。当初は岐阜県の養老SAでの休憩を予定していたが、時間的なものを見て滋賀県の黒丸PAに変更となった。PAといってもここはコンビニも併設しており、必要なものはいろいろ手に入る。ここで11時出発。この時点で、天竜峡12時49分の電車も間に合わないことは確定。とは言っても私でどうこうできるものではなく、もう添乗員と運転手に身を任せるしかない。

Dscn1415途中で突然の大雨にも遭いながら、滋賀から岐阜、そして愛知を経て中央道へ。恵那山トンネルを前にした神坂PAで13時、二度目の休憩。木曽路の妻籠や馬籠が近いためか、建物も宿場町風にしつらえて木曽路の土産物を売っている。また恵那山トンネルの開通を祝した当時の日本道路公団の偉いさんの書いた石碑もある。昨年の中央道笹子トンネルの崩落事故を受け、同様の構造を持つ恵那山トンネルでも天井板の撤去工事が行われていた。つい先日上下線の工事を終え、全通したばかりである。

さて天竜峡12時49分発にも間に合わないということで、結局は大嵐までバスで向かい16時06分発の列車に乗り、小和田16時11分着。戻りは小和田17時51分発、大嵐17時56分着となった。当初、ウォーキングを終えて戻ってくる予定の時間に、小和田に向けて出発するのである。それならば天竜峡15時12分発の列車で直接小和田に向かえば16時01分には到着できるが、個人旅行ならともかくルートの決まったバスツアーである。追加の電車賃も申し受けなければならないし、旅行会社としては極力、当初の予定に沿ったコースをたどるのが務めである。

また現地滞在は1時間40分ということで、ウォーキングのコース短縮も避けられない。当初は駅から徒歩1時間の塩沢集落を一周して駅に戻る予定だったが、そこまで行くことはできず途中で引き返すことになるようだ。ここまで来ると「さすが難攻不落の秘境駅」とまで思ってしまう。ただ、帰宅できるのが何時になるかという心配はあるが・・・。

Dscn1416中央道から分岐の無料の高速道路もどきの三遠南信自動車道を走り、天竜峡駅に到着。ここで地元ガイドのYさんが乗車。過去2、3回目のウォーキングにもガイドで来られたとのことで、Yさんと既に顔なじみとなった参加者もいるようだ。

Dscn1418Dscn142114時の出発ということで、しばし駅前を散策する。以前に「秘境駅号」のツアーで来た時はここからリンゴ狩りに行った。行きの車内で酒盛りをして大騒ぎをしていたグループも、呑み過ぎてしんどい状態でリンゴ狩りにやってきていたが、帰りの車内では彼らの姿がなかった。一緒に行った鈍な支障さん、大和人さんともその「謎」についてあれこれ推測したがわからず、飯田線のミステリーとして笑ったものである。ただ、これから訪れる小和田を含む秘境駅あたりだと、「死体があっても一週間は気づかれない」という冗談が冗談に思えないところもある・・・。

天竜峡を出発し、バスで大嵐を目指す。そのコースの中で、秘境駅訪問の新たな視点に気づき、「やはりこの行き方でよかった」と思うことに・・・・。

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飯田線小和田駅ウォーキング・1

2013年07月14日 | 旅行記C・関東甲信越

このところ一般名詞として少しずつ浸透しつつある「秘境駅」。中でも路線に6駅がランキング(注:あくまで、「秘境駅」という言葉の名付け親である牛山隆信氏の評価であるが)されているのが飯田線である。

飯田線と秘境駅ということであれば、JR東海も「秘境駅号」というイベント列車を出しているくらいの力の入れようである。またこれに絡めた日帰りツアーもあり、私も一昨年に鈍な支障さんと、今は亡き大和人さんとで参加したことがある。秘境駅6駅にそれぞれ10~20分程度停車し、駅の風情を少しずつ楽しむことができた。

そんなこともあり私も秘境駅というものに少しずつ興味を持つようになっているのだが、今回、大阪から出ている秘境駅プラスウォーキングというバスツアーを見つけた。主にバスツアーを提供している「たびぱる」という旅行会社のもので、この春から夏にかけて「秘境駅ウォーク飯田線」というのを4回に分けて実施している。大阪からバスで飯田線沿線に向かい、そこから飯田線の乗車とウォーキングを組み合わせて秘境駅をめぐるもので、これまでにシリーズで3回実施している。そしてその最後が、秘境駅ランキング2位の小和田(こわだ)駅である。小和田駅周辺の、それこそ何もない一帯を地元のガイドさんの案内のもとで散策するものである。私がツアーを見つけた時はすでに3回目まで終了していたのだが、小和田駅を訪れることができるのは面白いということで申し込んだ。普段は個人の鉄道旅行がメインの私だが、バスツアーというのもどんなものか、それも体験してみたい。

この「たびぱる」のツアーの面白いのが、大阪の周辺エリアを出発地にしていること。藤井寺、八尾、東大阪発着のグループと、交野、枚方、高槻発着のグループがあり、当然私は前者の枠で申し込み。バス2台を仕立てる、そして秘境駅めぐりとあって、「その筋」の人を含めて結構人気のツアーではないだろうか。まして、こういう時でないと下車してまで訪れる機会がなかなかない小和田駅である。ただ、事実上鉄道でしか訪れることのできない小和田駅、事前に送られてきた案内書類によれば、今回は一度隣の大嵐(おおぞれ)駅までバスを乗りつけ、そこから一駅飯田線に乗って小和田駅に降り立ち、2時間半ほどの散策の後再び列車で大嵐まで戻り、バスで帰阪するというものである。

ところが、出発の前に再び案内書類が来た。何でも参加者が少ないようで、藤井寺、八尾、東大阪グループと、交野、枚方、高槻グループとを1台のバスにまとめるというのである。ということで、大阪を出発するに当たり、起点の藤井寺から残りの5ヶ所に停車して参加者を拾い、その後に飯田線を目指すということになった。藤井寺の出発は6時半、高槻発が8時半であるから、大阪府内をまず2時間かけて縦断である。あらあら。

前日に最終確認の電話があったので聞いてみたが、何でもシリーズの回を経るごとに参加者が減少しているのだそうである。今回はバスを1台にまとめることでようやく最少催行人数に達したとのことで、人数は22名。やはり「鉄」はバスツアーなぞに参加せず、飯田線に豊橋なり岡谷なりから乗ってこその秘境駅と考えているのだろうか。

Dscn1413さて当日、朝の6時15分頃に藤井寺駅前の集合場所に現れる。停車していたのが普通の観光バスよりは小ぶりなタイプのバスで、運転手2名と女性添乗員の3名が出迎えてくれる。添乗員もいわゆる山ガールに近い出で立ちである。受付時に窓側を指定されたのだが、一度着席すると、「7人参加のグループが周りを囲む形になるので、よろしければ最後尾が1席空いているのでそちらに移りませんか?」と声をかけられる。席を見ると最後尾は3人がけで、両サイドには棚もあり、足元も広いので文句なしにこちらに移る。何せ朝6時半に出て、復路は各停留所を通って最後に降りる(計画書では22時くらいとある)のだから、ゆったりしているほうがいい。

藤井寺からはこの後女性2人組を乗せて出発。以後、近鉄八尾、近鉄八戸ノ里、JR河内磐船、京阪枚方(関西医大前)、そしてJR高槻を経由する。途中で第二京阪にも乗ったり、小型バスということで狭い道も小回りを利かせて走るなど、私も通ったことがない道を走るのも見ていて面白い。秘境駅に連れて行かれる前に、大阪府内縦断のバス旅行をやっているようだ。ただ添乗員の案内によれば、秘境駅ウォークに限らずいろんなバス旅行を仕立てているが、東大阪グループと北大阪グループを一度にまとめて走るというのは異例中の異例ということである。最初は2グループ合わせて40名以上の参加があったが、2回目、3回目と数が減り(3回目は20人いなかったそうだ)、最終となる4回目での初参加が私を入れて8名という。もしこの8名がゼロだったら、出発も危ぶまれていたとのこと。これは意外だった。

Dscn1411それぞれの停留所で参加者を拾い、合計で22名となった。ただその顔ぶれを見ると多くは中高年女性。男性もそのご主人とか、一人参加でも年配の方で、いわゆる「鉄」というよりはバスツアーやウォーキングが好きな面々である。秘境駅という言葉を最近知った口のようで、皆さんから見れば逆に「いかにも鉄道マニアな人が約1名いる」ってなもんだろう。それでも、最後尾で一緒になった方からは大阪のおばちゃんらしくお近づきの印に飴ちゃんなどもいただき出発である。

8時半を過ぎたところでJR高槻を出発。この後、実に長い一日となったわけだがその様子はまた紹介するとして・・・・。

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日本人横綱の誕生とオリックスのリーグ優勝とカープのAクラスの中で確率が最も高いのは・・・?

2013年07月11日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

7月7日から始まっている大相撲名古屋場所。何だかこの場所は初のアフリカ出身関取の大砂嵐の活躍で話題になっている。そのインパクトというのは日本ハムの二刀流・大谷にも負けず劣らずではないだろうか。

一方で、そもそもこの場所の主役にならなければならなかった大関稀勢の里。ただ序盤を終えて早くも2敗。まだ横綱・大関とも対戦しておらず、下位相手の取りこぼしで早くも綱取りは絶望となった。あらあら。

以前このブログでも「新たな横綱昇進の基準を設けては?」ということで、例えば3場所で40勝以上かつ優勝1回以上とか、いろいろと書いたのだが、稀勢の里のこの成績ではその俎上にも昇らない、何とも情けないことである。

稀勢の里の綱取りは振り出しに戻り、もう一人の日本人大関の琴奨菊も勝ち越しがやっとという有様。果たして、この先に日本人の横綱が出る日は来るのだろうか。

それは例えて悪いが、私の応援しているバファローズとカープにも言えること。バファローズの場合はハードルをあくまで「優勝」としたが、カープは「Aクラス」である。それと比べて果たしてどれが可能性が高いか。まあ、今季のいびつな成績ならば「カープAクラス」の確立が最も高そうである。バファローズのAクラスよりも可能性ありそう。皆さんはどう思われるだろうか。

・・・もっとも、そうなると「ファンの大半が一日も早く解任させたがっているが、オーナー一家のワンマン経営方針で、自らのご都合のよい人物を傀儡で監督にしておくほうが儲かるという理由によりそれは叶わないこと」とされている野村監督の続投につながってしまうのだが・・・・(このところ、カープファン諸兄の書くブログのあれこれが過激な内容になりつつあるので、暴動になりゃせんかが心配)。

それぞれプロとしてやっているのだから、最後まであきらめない、観る者に何かを残すような取組なり試合なりを展開してほしいものである・・・・。

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