まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

高野山に上る~西国三十三所番外・お礼参り

2015年11月30日 | 西国三十三所
昨年の夏から始めた西国三十三所の観音霊場めぐり。おかげさまでというか、番外3所を含めて残りはあと一つ、岐阜の谷汲山華厳寺を残すだけとなった。

ここまで来れば「年内に満願しよう」ということとなり、華厳寺には12月に訪れる予定にしている。大阪からだと岐阜は日帰りで行けないこともないのだが(交通の便から言えば、那智の青岸渡寺よりも近いのではないか)、せっかくなので宿泊しようと思う。華厳寺の門前もいいかなと思ったが、結局は交通の便のいい大垣でホテルを手配した。

それはさておき、西国満願の後の「お礼参り」として、信州の善光寺、高野山、延暦寺、東大寺、四天王寺などが挙げられている。必ず行かなければならないというものではないが、納経軸によっては「番外」として朱印を受ける欄があり(私の場合は空欄二つ)、ここをどうするかが結構議論となっている。

よく言われるのが、善光寺は必ず行っておいたほうがいいというもの。そのためではないが、今年の夏に信濃を訪れ、早朝からの「お朝事」の参列と友の、善光寺の朱印を先に受けた。

で、残り一つ欄がある。特に寺を指定されているわけではないのだが、実家の宗派が真言宗ということもあるので、高野山金剛峰寺にしようと思う。

そんな中でそろそろ12月を迎えるわけだが、この2015年は高野山開創1200年である。特に春には盛大な法要が行われていたところである。これからシーズンオフを迎える中、少しは観光客も落ち着いた中で参詣できることだろう。

・・・ということを、12月のいつ頃に実行しようかと思っていた。ただいろいろな予定が入ってくるし、行ける日があるかという不安がある(そうなると満願の華厳寺も怪しいが)。そんな中、29日の朝食をとった後で急に「今から高野山行こう」と思い立った。

藤井寺から高野山なら、河内長野経由が最短である。スルッとKANSAI 3dayチケットは高野山のケーブルカーや、高野山内の南海りんかいバスも乗り放題で、3dayの三日目を充てる。まあ、このチケットが期限切れになる前に高野山に行こうというので焦っていたのだが・・・(チケット代だけなら、以前の京都東山と姫路で元は取っているはず)。

藤井寺から河内長野へ。近鉄と南海が接しているのはここと難波だが、難波が地下鉄を挟んで南北に離れているのに対して、河内長野は同じ構内である。もっとも、近鉄の線路一本に対して南海は2面4線。この辺りの人が大阪市内に出るのは、圧倒的に、特急も停まる南海である。

河内長野から次の高野山方面の列車となると、特急こうやである。全車指定で特急料金がかかるが、直前でも空席があり、とにかく行くことにする。河内長野から極楽橋までは1時間あまり。

今年は高野山開創1200年として、山内ではさまざまな催しが行われているが、南海も特急こうやを華やかな塗色で走らせている。金と紫とは何と贅沢な。このところの南海、関空特急ラピートにガンダムのシャア専用色を走らせたり、結構大胆なことをやっている。

橋本からは単線で山登り区間。スピードがガクンと落ちる。合格祈願の入場券で有名な学文路や、真田幸村で知られる九度山を過ぎると勾配も急で、寄り添う谷間も深いものになる。指定された席が谷とは反対側で、渓谷の景色を見ることができなかったのは残念。

終点極楽橋に到着。橋本から500mくらい標高差がある。ケーブルカーはすぐの接続で、それもスムーズすぎてかえって慌ただしい。極楽橋は秘境駅にもランキングされるくらいのところで、乗り換えの待ち時間に何かするわけでもないのだが、せめてもう数分だけでも接続時間があってもいいのではと思う。

ケーブルカーは立ち客も出て発車。高野山までは5分の走りである。ロープウェイと違って地面に足が着いているのがいいし、グイグイとした力強さを感じる。

高野山に到着。この時点で11時35分。先に帰りの特急を押さえる。16時30分発だが、これは極楽橋発の時刻。ケーブルカーは16時20分発である。このためか、南海の高野山のパンフレットにある列車時刻表は、高野山からのケーブルカーの時刻が書かれている。これを列車区間の極楽橋発の時刻と読むと、後で痛い目に遭う。

で、特急券を買い求めるとバスの時間は近い。弘法大師御廟がある奥の院行きのバスはまだ頻度が高いが、これから乗る大門南駐車場行きは本数が少ない。どちらのバスも「ご利用の方はお急ぎください」とやっているが、いきなり奥の院ではなく、昔の徒歩の人たちが高野山を上って来た時にまず目にしたであろう大門を目指す。ここから順に金剛峯寺を歩けばいいのかな。

奥の院に比べて大門を目指す人は少ないようで、立ち客もなく発車。しばらくバス専用道を走り、宿坊のある各院から大伽藍を回り込み、大門に到着。外国のテレビクルーや、高野山の参道を歩いて上って来たらしい学生の団体を見る。

私自身、高野山を訪ねるのは何年ぶりだろうか。間隔も空いているし、実質初めて訪れた感触でこれから回ることにする・・・。
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私以外私じゃないの

2015年11月26日 | ブログ
・・・当たり前だけどね、だ~か~ら~、マイナンバーカード!

・・・という、甘利大臣のドヤ顔は、ゲスの極み乙女。の替え歌として今でも情報番組で流される。ただ、私の場合は甘利大臣のドヤ顔を見て初めてゲスの極み乙女。を知った次第で・・・。

コーラのCMで流れていたと言われても、テレビをそれほど観ないので、こういうことになるとは。

改めてYouTubeの動画で視聴したり、お気に入りで目覚ましアラームに使ったりしているのだが、歌詞の世界は哲学的というか、仏教の経典にぶつけてみても面白いかなと思う。私自身も、考えさせられる。

今年の紅白歌合戦の出場者が発表され、ゲスの極み乙女。も見事初出場となった。ひょっとしたら、甘利大臣の替え歌がいくらか後押ししたりして。

紅白をどこで観るか、いやその前に紅白を観られるのかというのはあるが、注目していいかと思う・・・。

(追記)で、肝心のマイナンバー通知だが、まだ私のところにはまだ届いてないようだ。大丈夫かな・・・?
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第27番「圓教寺」~西国三十三ヶ所巡り・38(姫路城とおでんとどろ焼き)

2015年11月24日 | 西国三十三所
姫路城の大手門前は個人、団体問わず大勢の観光客でごった返している。

その堀に人が群がっている。和船だ。和船でガイドを聞きながら堀から姫路城を見物するもの。面白そうだが本日の便は全て満席である。

大手門をくぐる。正面に大天守が聳え立つ。前に大手門の中に入った時は大天守はまだ修復中で、白く塗り替えられた外壁は見ることができたが、中を見ることができなかった。今回はぜひ行ってみよう。

・・・と思ったが、券売機のところに案内が出て、大天守に入るまで1時間待ちという。ただ入場制限をしているわけではなく券は売られている。ともかく、入ってみる。

入場して斜めの角度で見たほうが、奥行きを含めた全体の姿が見えてよい。

そして大天守を目指したのだが・・・途中でこの状態。写真の後ろにも二重の行列ができている。1時間待ちという案内だが、本当に1時間で入れるのか。待つのもどうかなと思い、ここで引き返す。日が良くなかったということにする。

ただ大天守への行列を回避すれば、他のスポットから見ることはできる。せめて外観を楽しむことにして、姫路城見物は終了。城内を回るうちに観光客も増えていて、1時間待ちの案内が1時間半、そして2時間となり、券売機の列にも制限がかかるようになった。

・・・さて、昼食がまだということで姫路駅前に戻る(この日は大手門前の広場で「姫路食博」というのをやっていたが)。姫路の食と言われて思い浮かんだのはおでん。前に姫路で居酒屋のおでんを食べたことがあるが、その時に「こういう店があるんや」と見つけていた店がある。「灘菊かっぱ亭」というところで、「小溝筋のかっぱ」として知られている。

姫路のおでんはショウガ醤油味で知られているが、その発祥がこの店だとかそうでないとか。名物は大串おでん「黒」というので注文する。ショウガのスリ身も入ったおでんの串には、牛スジ、揚げ、玉子、こんにゃく、ごぼう天と、おでんの各部門が勢揃い。もっとも、串のまま食べるには大きいので串から外して盛り合わせ状にするのだが・・・。

ここには冬季限定で大串おでんの「白」というのもある。追加で頼むと出てきたのは、おでんの串(具材は、先程の「黒」と同じ)に酒粕を煮たのをかけたもの。味わいが深い。姫路のおでんがショウガ醤油というのは知っていたが、酒粕は初めて。先に書いた「灘菊」というのは手柄の酒蔵で、かっぱ亭は酒蔵の直営店である。なるほど、酒粕はたくさんある。その酒粕とおでんを合わせるとは、かなりの贅沢だろう。

大串おでんの黒白をいただいた後、追加で黒の具材をいただく。おからこんにゃくというものもあった。

ここはおでんだけにして、もう一つ「姫路といえば」として思い浮かんだのは、どろ焼き。いわゆる粉もんだが、お好み焼きともんじゃ焼きの中間というか、またそこに明石の玉子焼きの要素も加わって・・・。

やって来たのは駅前の「喃風(なんぷう)」。どろ焼きメインで兵庫県内中心に広がるチェーン店である。見た目はチェーン居酒屋風で、気軽に入ることができる雰囲気。

いただいたのはシンプルな「どろ豚」。外はカリッ、ただ中はどろどろと、絶妙に焼かれたもの。スプーンですくい、出汁につけていただく。お好みで出汁にソースを垂らしてもよい。

子どもがたこ焼き(玉子焼き)を食べたいと言って店に来たが、たこ焼きのプレートがなかった。苦肉の策として、作り方は限りなくたこ焼きに近づけ、それをたこ焼きプレートではなく鉄板で焼いた。・・・これが美味だったというのが、どろ焼きの起こりとされている。何かこう、出汁につけるのが明石というか播州の味なのかなと思う。

その上で追加したのは、姫路ちゃんぽん焼き。まあこれは、長崎ちゃんぽんのようにいろんな具材が入るものではなく、焼きそばと焼きうどんのミックス・・・。

それはさておき、今回は食べなかったホルモン焼きうどんとか、そばめしとか、兵庫は兵庫で独特の粉もんがあるなと、改めて感じることができた。またいずれ、このエリアはちょくちょく来るだろう・・・。

寄り道の間に時間は過ぎ、日も傾きかけているので大阪に戻る。帰りは山陽電車の転換クロスシート車両。シートが深く沈むせいか、あるいは疲れのせいか、そのまま爆睡で大阪に戻る・・・。
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第27番「圓教寺」~西国三十三ヶ所巡り・38(ラストサムライと修行の舞台)

2015年11月23日 | 西国三十三所
圓教寺の摩尼殿の奥に「三つの堂」がある。大講堂、常行堂、食堂の三つで、いずれも国の重要文化財である。「この後の『しょくどう』が有名なんやてー」と話している人がいたが、読み方は「じきどう」である。修行僧が寝食をするための建物であるが、「食」を「じき」と読むのは仏教ならではだろう。他に思いつく言葉といえば「断食」「乞食」くらいのものだが。

そしてやってきた三つの堂。右手に大講堂、中央に食堂、そして左手に常行堂がある。大講堂は西国三十三所を広めた花山法皇が性空上人に寄進したとされているが、現在の建物は室町時代のものである。釈迦三尊を本尊としており、圓教寺としては本堂に当たるところ。

大講堂と対峙するのは常行堂で、阿弥陀如来像が安置されていて、ひたすら阿弥陀仏の名を唱えながら本尊を回る修行をするための建物である。中央には大講堂の釈迦如来に舞楽を奉納するために舞台が設けられている。

この堂々とした造りにはうなるばかり。

ハリウッド映画「ラストサムライ」のロケ地として有名・・・ということで、帰宅後、これまで観たことがなかったのでDVDを借りて観てみた。映画の感想はさておき、建物をそっくりそのまま舞台として使われていたのに何だか感動した。

ここ圓教寺は、一時秀吉が陣を構えたことがある。中国の毛利攻めの中、後方の三木城で別所氏が織田方から寝返り、挟まれる形になった秀吉。その際、敵軍の動きがよく見えるということで官兵衛が秀吉に進言して、圓教寺に陣を構えるよう進言したとされる。昨年の大河ドラマ「軍師官兵衛」では、その場面のロケ地としてそのまま圓教寺が使われた。他にも映画、ドラマのロケ地になっているようで、最近では中国の時代劇映画の撮影も行われたそうだ。

三つの堂のうち、食堂には上がることができる。二階には圓教寺の歴史が紹介され、性空上人の像や弁慶が修行時に使っていたとされる机などの宝物が展示されている。また、先に秀吉が圓教寺に陣を構えたと書いたが、史実では秀吉軍はその際結構狼藉を働いたようで、柱に落書きをしたり、仏像を持ち去ったりということがあった。その仏像が今でも長浜の寺の本尊に納まっているそうで、圓教寺にとっては秀吉というのはあまりありがたくない存在であろう。ただその場面のロケ地として場所を提供するのは、時の流れか、懐の深さか。

圓教寺はさまざまな修行体験ができ、月1回の1泊2日の健康道場、一日修行体験、座禅体験などがある。そういうのに参加してみるのも面白いかなと思う。ただ事前の申し込みが必要だし、日も限られている。そんな中で手軽にできるのが、写経体験。この食堂の1階で、三つの堂の伽藍を観ながら写経することができる。本式なら般若心経278文字を書くところだが、それは時間がかかるし、もっと気軽にというので「花びら写経」というのがある。観音経の一節から20文字を、花びらの形をした散華に書くものである。下書きがしてあるから、なぞるというのが正しいかな。

5種類の花びらの中から1種類を選び、食堂の床に正座して筆ペンを取る。観光客が多くてざわついているが、その中で一瞬の集中である。字が上手いか下手かはご判断いただくとして・・・。

花びら写経を体験する人も多く、子どもが筆ペンを取る姿も。それを見ると、下書きを左上から右に、横書きでなぞっている(お経はもちろん右上から下に縦書きなのだが)。写経本来の書き方と違うので思わず注意しようかと思ったが、一方で「無理もないか」と思い、そのまま見送る。

三つの堂で終わりかと思いきや、さらに奥の院がある。性空上人を本尊とする開山堂。ここでは毎朝のお勤めが行われている。内陣を覗くと経典が置かれた机がずらりと並べられている。

この軒下の四隅には左甚五郎が彫ったとされる力士像がある。ここから見ることができるのは二体だけだが、いずれも苦しそうな表情である。裏手の一体は屋根の重みに耐えかねて逃げて行ったという言い伝えもある。

さまざまな建物を見て回ったが、いずれも現在も修行の場として受け継がれていて、単なる観光寺院とは異なる趣きを感じる。一方で修行体験やら映画のロケ地提供といった外向きの活動も盛んで、姫路城に次ぐ姫路の人気スポットである。こういうところが西国めぐりの最後のほうにやってきたのは私としても面白かった。

さて摩尼殿まで戻ると、来た時以上に大勢の観光客、参詣客で賑わっていた。紅葉ということで摩尼殿にも多くのカメラレンズが向けられている。また参道もハイキング姿の人を含めてぞろぞろとやってくる。ロープウェーは通常15分間隔なのだが、客が多いために10分間隔に縮めての運行である。

ロープウェーから下りると、ちょうど姫路駅行きのバスが出たばかりだった。次のバスはと見ると・・・25分後。うーん、ここで25分待つのもどうかということで、県道の方に向けて歩き出す。5分ほど歩いたところに横関の交差点があるのだが、ここは別系統のバスが経由している。タイミングが合えばそれに乗ってもいいかなと思ったのだ。

それにしても渋滞がすごい。圓教寺でのもみじ祭り目当てということだが、駐車場から横関の交差点までクルマが続いて、動く様子がない。そして横関の交差点には警察官、警備会社、神姫バスの関係者が立っていて「ロープウェー下の駐車場には現在入れません。2時間待ちです」とやっている。横関の交差点からロープウェー乗り場に入る道にクルマが入れない。朝9時前ではここまでの渋滞はなかったので、やはり旅先では早い時間からの行動というのが大きいなと思う。

では先ほど出たばかりのバスはどうやって来たのかと、書写郵便局前のバス停で渋滞の様子を見ながら待っていると、次のロープウェー行きのバスがやって来た。神姫バスの関係者がバスに近づき、渋滞の最後尾でバスを停めてドアを開ける。ロープウェーに乗る人はここで降りるようにと促しているようだ。で、その後でタイミングを見計らって反対車線を走り出す。なかなか大変だ。

そういう光景を見るうちに、別系統の姫路駅行きバスがやって来た。こちらは兵庫県立大学の学生が主に利用する系統で、日曜日ということでガラガラ。ちょうど昼時に姫路城まで戻ってきた。駅まで戻らず好古圓前の停留所で降りる。

圓教寺に来たついでというわけではないが、せっかくなので姫路城に行こうと思う。修復が完了してから中に入ったことがない。これでもかというくらい観光客があふれ返っているのだが・・・。
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第27番「圓教寺」~西国三十三ヶ所巡り・38(書写山に上る)

2015年11月22日 | 西国三十三所
朝の6時、阪神の梅田駅に現れる。西国三十三所めぐりで阪神電車に乗るのは2回目。目指すのは姫路である。

前回の東山地区巡りの時と同様、スルッとKANSAI 3dayチケットを使用する。梅田から姫路までは片道1280円だから、単純に往復しても2560円。チケットの5200円の1日当たり1730円は楽にクリアする。

直通特急は阪神の車両だったが、列車の中央部が転換クロスシートになっており、1時間半あまりの時間を快適に過ごせる。雲は出ているが須磨の海、明石海峡大橋も見ることができた。明石から先の平野部の直線区間をぶっ飛ばすのも面白い。

8時前に山陽姫路に到着。今回目指す西国27番の圓教寺は書写山の上にあり、ロープウェーで登っていく。もちろん、昔の人たちはこの山を自分の足で登って行ったわけだが・・・。

ロープウェー乗り場へは姫路駅北口のバスターミナルから神姫バスに揺られる。ちょうど連休中、圓教寺では紅葉まつりも行われているそうで、バスも結構混むのではと思われた。そのために朝早くに出てきたわけだが、8時20分発のバスは地元の人たちも含めてちょうど埋まるくらいの乗車率。25分ほどでロープウェー乗り場に到着した。

ロープウェーは70人乗りと結構大型だが、団体客も含めて満員となる。5分ほどで山上駅に到着する。さて圓教寺となるが、ここはまだ入口のところ。西国札所である摩尼殿までは歩いて15~20分ほどかかるという。そこに至るには山道を歩くとのことだが、マイクロバスの送迎もあるという。入山料は歩きなら500円、バスなら1000円だが、ここは当然歩きを選択する。そりゃ、ここまでロープウェーで来ているわけだし・・・。

圓教寺は966年、性空上人の創建と伝えられている。同時代の歌人・和泉式部が「女人往生」の手立てを求めて訪ねたということもある。また武蔵坊弁慶も少年時代には圓教寺で修行したこともあるとか。寺としての伝統、格式も高く、比叡山、大山と並んで天台宗の三大修行道場に数えられている。

その参道だが、山道を歩くといっても、これまでいくつか出合った石段だらけの登山道と比べればなだらかである。また、道の両側には西国三十三所の本尊をかたどった像が並ぶ。最初に圓教寺の如意輪観音が出迎え、以後、青岸渡寺、紀三井寺・・・と続いて行く。私の地元藤井寺にある5番・葛井寺の十一面千手千眼観音も目立つ。

仁王門をくぐり、圓教寺会館や十妙院を過ぎて摩尼殿の下に出る。山岳系の札所で見かける舞台造である。ちょうどイチョウやカエデが程よく色づいている。こうして堂々とした建物を仰ぎ見るのもいい。江戸時代くらいからある建物なのかと、帰宅してネットで調べてみたが、これは昭和初期に再建されたものだという。ただその時代でも伝統様式により建築され、平安の風情を今に伝えている。

摩尼殿には靴を脱いで上がる。多くの人が堂内で手を合わせる中、勤行次第を取り出して般若心経のお勤め。ここでは同じようにお勤めをする人が何人かいて、それぞれのリズム、声量である。こういうざわついた中でのお勤めも悪くない。他の参詣者がほとんどおらず、シーンとした中、納経所の人が耳をそばだてているかもしれない場面で般若心経というのも、結構緊張するし照れがあるものだ。ここまで札所を回っていてもそういう気持ちがあるというのは、まだまだ修行が足りないのかな・・・。

朱印帳と納経軸に朱印と墨書をいただく。この朱印帳、納経軸もとうとう残り2箇所となった。軸のほうがほとんど埋まってきたということもあり、ドライヤーで乾かしていると「すごいなー」と覗き込む人が出てくるようになった。

これで西国めぐりとしての圓教寺は終了だが、圓教寺で有名なのはむしろこの先である。映画や大河ドラマの撮影でも使われる有名な建物で、私自身初めて目にするそれを楽しみに、さらに歩いて行く・・・・。
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プレミア12

2015年11月20日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
「昨日日本は韓国に負けましたけど、まつなるさんは、野球ファンとしてプレミア12のこととかブログには書かないんですか?」

・・・ということをある方から訊かれて「うーん」となった。

ブログでは野球のカテゴリーとして、オリックス・バファローズとかBCリーグの観戦のことなどを書いているが、そういえば今回に限らず、日本代表についての記事はめったに登場しない。

その理由は・・・日本代表についてさほど興味がわかないということかなと思う。確かにテレビ中継はエキサイトした放送ではあるが、それが逆に鬱陶しく感じることがある。

小久保監督の「宣誓!!」のCMを目にしていながら、そういうことを言ってはいけないのだが・・・。

やるならこの時期しかないのだろうが、国内では秋季キャンプが行われている中で、このような拘束は果たして実のあるものだろうか。いや、実のあるものだろうと思いたい。五輪での野球復活を目指すなら、国際的な興行は盛り上がらないといけないし、WBCとはまた違った権威づけが必要である。

ただ、こういう国際試合となると、日本が絡まない試合を観たいなと思う。かつてアジアシリーズというのがあり、東京ドームで韓国と台湾の優勝チーム同士の試合を観たことがあるが、異国情緒があって面白かった。こういうこともあるので、中南米対アジアとか、欧州のチームの試合とか、ニッチなほうに行きたくなる。単に変わっているのかな・・・?

それでも、日本のプロ野球ファン視線に戻すと、こうした国際大会で来季の外国人選手の獲得につなげるのも面白いかと。各国の選手の中にも、メジャーは厳しいが日本や韓国なら雇ってくれるかもという期待を持ってプレーしている人もいるだろう。

・・・そう思いながら気になるのが、今回ベネズエラ代表で出ていたカラバイヨ(結局そこかいな)。バファローズとしては来季の契約を結ばないとしているが、他の外国人選手とは異なり、状況次第で再契約になるかもしれないとある。プレミア12で活躍したとは言い難いが、あのパワーは技術が伴えば伸びしろがあるし、日本語を操るキャラクターは申し分ない。「4番打者」「絶対的主砲」として評価するなら厳しいが、育成を兼ねてなら存在価値はあると思う。

バファローズが契約しないのなら、BC群馬時代の師匠だったラミレス監督のいるベイスターズが獲ればいいと思う。バルディリスの去就が曖昧だが、バルディリス残留でも使い道はあるのでは。

ちょうど来季の編成が行われているところ。プレミア12出場選手がどのようになるか、楽しみである・・・。
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第15番「今熊野観音寺」~西国三十三ヶ所巡り・37(髭観音?と皇室ゆかりの庭園)

2015年11月17日 | 西国三十三所
話を先週の西国めぐりに戻す。

雨の中、清水寺、六波羅蜜寺、そして今熊野観音寺と回ったが、昼食の前にもう一回りする。向かったのは今熊野観音寺からさらに坂道を上った泉涌寺。

今熊野観音寺自体が他のいくつかの寺院とともに泉涌寺全体を構成している。初めてであるし、ここは本家にも挨拶しておこう。

山門をくぐる。雨で煙っているためか幽玄な感じがする。清水寺のような賑やかさとは対照的だ。京都といえば有名寺院が多いし、このすぐ近くには紅葉の名所である東福寺がある。その中にあって泉涌寺という名前はどのくらい広まっているか。あ、寺の読み方は「せんにゅうじ」。

元は弘法大師がこの地に一時草庵を結んだのが起こりというが、泉涌寺が正式に開かれたのは鎌倉前期のこと。月輪大師(がちりんだいし)と呼ばれた俊じょう(くさかんむりに仍)の手による。当時の南宋に渡り、戒律をベースに天台、真言、禅、浄土の各宗派の要素を合わせた教えで、天皇家から支持を受けた。江戸時代には天皇皇后の葬儀を執り行い、近いところでは明治天皇の前の孝明天皇の陵墓も泉涌寺にある。このため、「御寺(みてら)」という言葉が頭につく。

凛とした雰囲気というのはこうした歴史があってのことか。清水寺と対照的なのも納得いく。商売・・・と言うと失礼だが、歴史的に相手にする客層が違っていたわけだ。どちらが優れているとか劣っているとかいうことではなく。

そんな泉涌寺の山門をくぐり、すぐ左手に行くと楊貴妃観音堂というのがある。唐の玄宗皇帝が寵愛した楊貴妃が亡くなった後に、在りし日の姿を観音に彫らせたもので、ここに安置されているのは南宋から贈られたものだという。楊貴妃といえば世界三大美女の一人に挙げられるということで、美容に関するご利益を授かろうと、女性には人気のスポットである。お守りもあるし、美容に効く?お茶も売られていたりする。

で、この楊貴妃観音だが、実物は堂の奥だし小柄なのでよく見えないが、鼻と口の間に髭のようなものが描かれているのだ(詳しくはネットで画像検索を)。楊貴妃に男性の髭って、どこぞのオネエキャラかと思うが、髭に見えるのは、観音がありがたい言葉を発しようとする口元の動きを表したものだという。口を開けて大声で叫ぶのではなく、ボソボソした動きなのかな。まるで腹話術師。

楊貴妃観音堂の横の宝物館に入る。ここで泉涌寺の紹介映像が流れているのだが、これが毎日放送で日曜日の朝流れている「美の京都遺産」の映像。津嘉山正種さんの渋い声のナレーションで京都のあれやこれやを紹介する番組で、早朝から出かける日以外は毎週観ているのだが、まさかそのまんま流すとは。まあそれだけ番組の完成度が泉涌寺としても満足するものなのだろう。

宝物館を出て寺の中心部へ。堂々とした造りの堂が並ぶ。なるほど、先程の津嘉山ナレーションが似合いそうな風情だ。ここを知っていたら結構「通」だぜ・・ってな感じで。

奥にあるのは本坊だろうか。ご朱印はここで受け付けるとあって、朱印帳を手にした人がそこそこいる。私は西国三十三所の朱印帳しかないので、今のタイミングで朱印は別にいい。ただ仏教界もあの手この手で参詣者を増やそうというわけではないが、ここで結構アピールされているのが「洛陽三十三所」。西国三十三所を京都市内にギュッと押し込めた札所めぐりだ。何だか宿題がもう一つ増えた感じである・・・。

本坊と書いたが、ここは御座所の建物。先に、江戸時代は歴代天皇の葬儀を泉涌寺で執り行ったと書いたが、そのこともあり現在も皇室の方々が来られることがある。その際の建物がちょうど開放されている。一つ一つに質素ながら凛とした部屋が並ぶ。

建物を抜けると庭園に出る。その庭を中央から見る位置に御座所がある。手の届くところだが、進入禁止、撮影禁止。今の天皇陛下も節目ごとには訪れているし、皇太子も来られている。庭の中央から正面の位置に孝明天皇陵がある。これを仰ぐように設けられたのだとか。

この庭園、小ぶりながらうなるものがあった。建物内は撮影禁止だが庭園はOKということで、他の人もいろいろ撮っている。ただ泉涌寺の歴史的重みがそうさせるのか、雨天のためたまたま参詣者が少ないからなのか、騒ぐ人はいない。

このあたりで泉涌寺を後にして東福寺駅に戻る。相変わらず、雨の中東福寺に向かう人たちでごった返している。ここでの昼食はあきらめ、空腹ではあるが京阪で大阪に戻る。

その前に、JRの改札口に向かう。JRのスタンプラリーのスタンプをいただくのだが、東福寺は今熊野観音寺、清水寺、六波羅蜜寺の3つを一緒に扱っている。その3つのスタンプを求めると「朱印帳のご提示をお願いします」と言われる。確かにこれが正式ルールなのだが、これまでは駅の窓口に提示する分は求められることはほとんどなかった。これまであったのは京都駅だけ。さすがは多くの札所のスタンプを扱っているところだ。

このスタンプシート、谷汲山華厳寺はサービスで免除扱いになっていて、次にいく圓教寺の最寄りである姫路が最後となる。これまで集めた散華を貼る台紙の入手までもう少しである・・・。
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近鉄ライナーズ、トップリーグ初戦は快勝

2015年11月16日 | ブログ
・・・前の記事でラグビーのトップリーグの試合を花園で観戦したことを書いたが、第二試合は近鉄ライナーズ対ホンダヒートの対戦である。先ほどスタンドで応援したNTTドコモだが、企業チームらしくいろんなところからの動員もあったし、社員応援団も大勢いて統制が取れていた。で、その後を受けての近鉄である。

急にバックスタンドの雰囲気が変わったように思う。応援団は・・・近鉄の社員ではない。ただ、花園で近鉄の試合を観に来る人なら誰でも知っているというこのお方。いつぞやは長年の応援の功績に対してラグビー協会から表彰されたほどである。久しぶりにスタンドに来てよかったと思う。

周りを見渡しても、(近鉄グループの動員というのも多少はあるのだろうが)関西の「濃い」ラグビーファンが多いという雰囲気。また一方では「近鉄バファローズ」の香りを楽しみに来ている人も結構いるのではないかと思う。あの猛牛マークの帽子をかぶっているおっちゃんもいるし、オリックス・バファローズのファンクラブ会員の特典でもらったリュックを持っている人もいる。

「We are LINERS」という掛け声があるかと思えば、「押せ押せ近鉄」と言い、「いてまえ近鉄」とも言う。やはり近鉄とくれば「いてまえ」ですなあ・・・・。電車のほうは「いてまえ」のイメージをもっときれいなものに変えようといろんな取り組みを行っているが、やはり地域性というか、「いてまえ」のカラーは抜けるものではないと思う。

・・・それはさておき、試合である。序盤から近鉄がボールをキープする場面が続き、まずはスピースが先制のトライ。続いて重光のペナルティゴールで8対0とリードする。キックといえばヤマハの五郎丸が注目されているが、この重光もトップリーグ通算得点で5位にランクされる選手である。

前半20分にホンダに1トライ1ゴールを返されて8対7となるが、その後も近鉄は攻め続ける。最後は「認定トライ」というのが発令された。ゴールライン近くで、失点を防ごうと守備側のチームが勢い余って反則を繰り返した場合、攻撃側に「認定トライ」が与えられる。

ここで13対7とリードを広げただけではなく、先ほど守備側だったホンダの選手が2名、10分間の一時退場を命ぜられた。これも追い風となり、タウファ統悦も追加点となるトライを挙げる。

ちなみに前半途中から強い雨が降ってきた。傘やレインコートでその場にいる人もいれば、屋根のあるメインスタンドやゴール裏に避難する人もいる。花園ラグビー場にはナイターの設備はない。まあ雨は仕方ないとして、周りも急に暗くなってきた。照明がほしいところである。これだけ立派な建物なのにナイター設備がないのが花園の弱点で、2019年のW杯開催会場となっているが、そこはどうクリアするのだろうか。

後半になっても近鉄の勢いは健在で、金哲元のトライで合計は25対7。こうなるとあとはじっくり。ホンダも必死の攻めを見せるが決め手に欠け、1トライを返すのがやっと。25対12で近鉄ライナーズがWスコアでの大勝である。

この試合、トライ後のコンバージョンキックの失敗が目立った。近鉄の重光はペナルティゴールは1つ決めたが、コンバージョンは4回中3回が失敗。一方のホンダの小西、森田もキックの失敗が続いた。五郎丸の例のポーズが注目されているが、ああしたルーティンは他の選手も持っているものである。失敗が多かったのは天候の影響が大きかったと思うが、ラグビーの見せ所の一つで、観客の視線を一点に集める場面だけに残念である。

試合終了後はファンと選手の交流ということで、ゴール裏に何人かの選手が集まってくる。一番人気は近鉄から唯一の日本代表としても活躍したトンプソン。サインを求める人垣ができるが、それらにもきちんと対応するのがよかった(私も、応援ハリセンの裏に書いてもらった)。

第二試合の観客は8774人ということで、第一試合を2000人ほど上回った。さすがは地元チームというところだろう。第1節はチケットの販売方法の問題はあったが、W杯からの流れで注目が集まっているか、どの会場も客の入りはよかったところである。ただ今季は公式戦の試合数が少なく、7試合だけで決勝トーナメント進出が決まることになる。その中で私もまた花園に足を運ぶことができるか、この先を楽しみにしたいものである・・・。
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久しぶりにラグビートップリーグ観戦

2015年11月14日 | ブログ
今年改めて世間の注目が高まったスポーツといえばラグビーだろう。W杯での日本代表の活躍は大きく取り上げられ、ヤマハ発動機の五郎丸のキック前のルーティンがいろいろなところで話題になったものである。

これを受けて、国内ラグビーのトップリーグが13日に開幕。開幕戦となるパナソニック対サントリーという強豪チーム同士の試合、そして14日、五郎丸が出場するトヨタ自動車対ヤマハ発動機の試合は(この前の豊田自動織機対NECの試合も合わせて)、前売で販売予定枚数に達したとして当日券の販売が行われないという事態に。

もっとも、13日の開幕戦では「チケットは完売なのに客先はガラガラ」という結果だった。チーム販売分を多めに割り当てていたために一般販売はプラチナ化したが、そのチーム販売分が思ったほどには入場につながらなかったようだ。チーム券と言えば聞こえはいいが、そこは企業のラグビー部。要は社員とか取引先を巻き込んでの「動員」である。それが思ったように伸びない一方で、本当にラグビーを観たいという一般のファン(パナソニック、サントリーのいずれの利害関係者でもない人たち)が締め出された形になったというわけだ。

このことについては協会が販売枚数を読み誤った失態とされているが、逆に言えばそれが実態なのだろう。野球やサッカーのようにプロ化されて興行を打てるわけではないし、W杯での活躍があったからといっても急に運営方法が変わるわけでもない。ある程度は仕方ないのかなと。

さてそんな中、私も久しぶりにナマのラグビーの試合を観に行こうと思う。行き先は花園ラグビー場である。近鉄沿線住民として、シーズンになると駅では観光案内と並んで近鉄ライナーズのサポーターズクラブ会員募集のポスターを目にするのだが、毎年「今年は観に行こうか」と思いながらも、予定が合わなかったとか何とかで行かないままにシーズンが終わる・・・ということが続いている。

14日の天気予報は終日雨。野球とは違いラグビーは雨でも雪でもやるスポーツなので試合は行われる。雨というのにちょっと迷った。このところ仕事も忙しかったので外出せずに家でゆっくりしようという気持ちもあった。雨を言い訳にするというか・・・。

ただ当日起床すると雲は広がっているものの、雨粒は落ちていない。試合途中で雨になるかもしれないが、何とかなるだろうと雨具の用意だけでして出かける。

東花園に到着。地元の人もいるのだろうが、それ以上にラグビー観戦客が多い。駅は花園ラグビー場の玄関口として装い新たな高架駅の工事が完成し、コンコースには近鉄ライナーズの選手の顔写真も飾られている。

駅から7~8分歩いて到着。この日の第一試合はNTTドコモレッドハリケーンズ対コカ・コーラレットスパークス。そして第二試合が近鉄ライナーズ対ホンダヒート。近鉄の試合が目当てなら第二試合から入場すればいいのだが、そこはせっかくなので、場所取りも兼ねて?第一試合から観戦する。

特設テントにて、近鉄ライナーズのサポーターズクラブの入会を行う。年会費2500円だが、ライナーズ絡みの試合なら入場が無料となる。

またこの試合は開幕戦ということもあってか、サポーターズクラブ会員にはこのようなものが進呈される。そう、「大阪名物」ハリセン。

チーム券も合わせて渡され、早速入場する。バックスタンド後ろのグラウンドではNTTドコモとコカ・コーラの両チームの試合前練習が行われている。パスやラインアウトなどの連携プレーの確認だったり、迫力あるタックル練習も行われる。

この試合のホーム側のNTTドコモの応援席に座る。チームカラーが赤ということで、赤の帽子やらベストやらを身に着けた人が多い。ただ所々で「社内の人たちが休日に社外で顔を合わせた時に取り交わされる挨拶」が見られることから、それこそドコモの従業員とか、ドコモを軸にした通信関係に従事する人たちが集まってきているかのように見える。(注:別にそのことが悪いと言っているのではない)

場内ではミニFMが開設され、試合中は実況と解説を聴くことができる。プレーを通してのルールの説明や、プレー中断中の時間を利用してリスナーからの質問に答えるなど、なるほどと思わせる。野球場でも、ラジオで目の前の試合の実況中継を聴きながらグラウンドを観ている人がいる(もっとも、日曜のデーゲームだとイヤホンから聴くのは野球ではなく競馬中継かもしれないが)。

両チームの選手が入場。この試合、NTTドコモが赤のジャージ、そしてコカ・コーラが黒のジャージを着用している。チーム名にどちらも「レッド」が入っているので赤のイメージだが、そこは同じ色同士ということで・・・。

試合開始から3分、NTTドコモがコカ・コーラの反則からのペナルティゴールを決めて3点を先制する。ただこの時聴いていたミニFMの実況は「コカ・コーラ3点先制」とあった。私も一瞬「あれ?」と思ったが、その後で訂正が入った。

ただコカ・コーラも反撃。香月のトライで5点を取って逆転した。ゴールも決まって3対7とする。

その直後の19分にNTTドコモが茂野のトライで8対7と再逆転し、その後も渡辺のトライで13対7。

前半最後のプレーで、コカ・コーラがゴール前に攻め込む。そしてトライ・・・を挙げたように見られたところ、トライが成立したか否かが微妙と言うことで、TMO(テレビジョンマッチオフィシャル)という、要はビデオ判定が行われた。これが入れば13対12と追い上げ、ゴールが決まれば逆転となるが、結局トライは認められず前半終了。ただ6点差だと1トライ1ゴールで逆転できるスコア。接戦と言っていいだろう。

後半のNTTドコモは、先日のW杯では南アフリカ代表として日本代表とも対戦し、このトップリーグ期間中のレンタル移籍でやってきたポラードを投入。野球で言えば現役バリバリのメジャーリーガー選抜の一人ということで、スタンドからも大きな拍手が起こる。NTTドコモもこのポラードと、同じ南アフリカ代表のエツベスの加入により、チーム名の「レッドハリケーンズ」のとおり、トップリーグの台風の目として注目されているとか。

試合はNTTドコモがパエアミフィポセチのトライと佐藤のゴールで7点を追加して20対7とすると、コカ・コーラも筬島のトライと福田のゴールで7点を返す。

これを引き離したがの途中出場のポラード。ペナルティゴールで3点を追加して23対14とリードを広げる。コカ・コーラも山田のトライや、元オーストラリア代表のカミンズの奮闘で23対19まで追いすがるが、ノーサイド。特に後半でのお互いの点の取り合いや、ボールへの集中力は観ていて面白かった。

この試合の観客は6930人。試合中、ミニFMの解説の人は「ラグビー人気というから、もうちょっと入ってもよさそうなもんですがね」と言っていたが、これは仕方ないだろう。

さてこの後は近鉄ライナーズの試合。NTTドコモと近鉄のそれぞれのファンが入れ替わるので通路はごった返している。ここまで記事が長くなったので、第二試合の様子は改めて・・・・。
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第15番「今熊野観音寺」~西国三十三ヶ所巡り・37(「頭」が得意分野の観音だが・・・)

2015年11月10日 | 西国三十三所
京阪とJRが接する東福寺駅。ホームに連絡改札も設けられており、例えば新幹線で京都まで来た人が市内観光をする場合、JR奈良線で一駅東福寺まで来て、ここで京阪に乗り換えて七条から北の各駅まで行くほうがスムーズに移動することができる。逆に京阪沿線から京都駅に行く場合も東福寺乗り換えが便利である。

このためもあってか、建物自体小ぶりな東福寺駅は観光客でごった返している。もっともこの日は、乗り換えのためだけではなく、紅葉の名所としても知られる東福寺そのものが目的地という客のほうが多い。

駅前に張り札がある。左右に走る道の右を行けば東福寺、左に行けば泉涌寺に行くとある。ほとんどの客が右に行くし、右から駅に戻って来る中、私は左に行く。これから行く今熊野観音寺は、泉涌寺の敷地の中にある。住宅地の中を行くが人通りは少ない。

「いまくまの」と立て看板のある交差点を過ぎると緩やかな上り坂となり、前方に森が見える。そして「御寺 泉涌寺」の札が掲げられた山門に出る。ただここはクルマも普通に通過できる。この一帯全域が泉涌寺で、今熊野観音寺をはじめとした塔頭がいくつかある。

駅から15分ほどで今熊野観音寺に到着。泉涌寺の一つの建物だからか改めて山門はないが、赤い欄干の橋がかかる。この位置だが、現在JRの西国三十三所スタンプキャンペーンの車内広告で、紅葉のシーンとして箕面の勝尾寺とともに登場する。11月の8日の時点では紅葉のコの字もない青々とした景色だが、見頃にはあの広告写真のようになるのだなと想像する。

雨ということもあるのか参詣客もまばら。でもここは、観光というよりは純粋にお参りに来る人のほうが多いのかなと思う。

出迎えたのは着物姿の豪快キャラのこの像。子護大師とあり、モデルは弘法大師とされている。像の周りには四国八十八所のお砂踏みがあり、南無大師遍昭金剛を唱えながらお回りくださいとあるが、朝からの雨で地面はぐちゃぐちゃである。

この今熊野観音寺、熊野権現のお告げで弘法大師がこの地に観音を祀ることを発起し、嵯峨天皇の勅願で開基したとされる。平安後期には後白河上皇(法皇)がこの寺で祈願したところ、持病の頭痛が治ったという。元々熊野詣でが好きだった上皇は、この寺に「新那智山、今熊野」の名を与え、それが今に伝わっている。このことから、今熊野観音寺は「頭」に関するご利益があるのだとか。

本堂に上がる。堂内に座ってお参りができるとあって入らせていただく。この日訪ねた3ヶ所、いずれも靴を脱いで堂内でお勤めをすることに。

その堂内に多数並べられているのは、ご祈祷済みの枕カバー。 「頭」が得意分野と書いたが、頭の外側もあれば、頭の中身もある。後白河上皇は頭痛だったが、世が進むとそれは学力向上、さらにはボケ封じにも展開する。この枕カバーでボケ封じとあり、一瞬うーんとうなるが、今はまだいいかなと。

代わりというわけではないが、境内にボケ封じ観音像があり、こちらに手を合わせる。関西には十のボケ封じ観音めぐりがあり、西国札所である岩間寺や総持寺も含まれている。

一通りお参りして朱印を受ける。大判の朱印帳だが、ページを大きく使って墨書してくれる。最後に日付を書くのだが、机横の時計を見た後に書いたのは「十一月七日」。

あれ?先の記事から書いているように、この日は8日。それが7日とは・・・まして、日付を書く前に時計を見たぞ。

ボケ封じ観音がいる寺でちょっとしたボケをかまされたわけだが、まあ注意して直させるほどのことはないだろう。どこまでもしっかりしている人でも、勘違いというのはあることだし・・・。

本堂の前には五智水がある。弘法大師が杖で地面を突くとそこから湧き水が出たとされ、同じような伝説があちこちにある。今熊野観音寺の五智水は進化しているのか、何と蛇口をひねって柄杓でうけるというもの。普通の蛇口って・・・まあ限りある水資源を大切にということだろうが、どこか味気ない。蛇口なら、柄杓ではなく茶碗かコップのほうがまだよい。このためか、味もよくわからなかった。

雨足が強まる中での参詣、これでこの日の3ヶ所が終了した。さて次の行き先をサイコロで決める・・・必要はなかった。満願の谷汲山華厳寺を除くと、残りは姫路の圓教寺のみ。次は自動的に姫路行きである。

ここまで来たかという感じである。次はぜひ秋の青空の下で行きたいものだが・・・。
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第17番「六波羅蜜寺」~西国三十三ヶ所巡り・36(仏教用語満載で)

2015年11月09日 | 西国三十三所
清水寺を後にして、観光客でごった返す清水坂から産寧坂、二年坂を通って高台寺に出る。ここは秋の特別展をやっているようだが、これは秀吉とねね(北政所)由来の寺院ということもあり、パスする。高台寺の上には坂本龍馬の墓や霊山博物館もあるが、これもパス。西国めぐりとはジャンルが少し違うこともあるが、京都の場合、名所旧跡や寺社仏閣にいちいち反応していたらキリがない。今回はあくまで西国めぐりが目的である。

そこで六波羅蜜寺に向かうが、狭い道に住宅が密集している一帯。観光客はグッと減る。

六波羅蜜寺の手前にある六道珍皇寺に向かう。先ほど、いろいろパスすることを書いたが、この六道珍皇寺は西国めぐりの中で知った名前で、どんなところか気になっていたので立ち寄りポイントにしていた。

門前には「六道の辻」の石碑が立つ。冥界への入り口とされている。寺は平安初期の創建であるが、その頃、この一帯は鳥辺野と呼ばれ、死者を葬送したところであった。そのことから冥界への入り口とされ、逆に盆には多くの霊が帰って来るということで、盆の祭りは盛大に行われる。

「六道」とは、この寺のホームページによると、「仏教の教義でいう地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道の六種の冥界をいい、人は因果応報により、死後はこの六道を輪廻転生する(生死を繰返しながら流転する)」という。六道の辻とは、「六道の分岐点で、いわゆるこの世とあの世の境の辻」とある。

この寺の境内には、冥界とつながっているとされる井戸が残っている。平安時代に小野篁という役人がいたが(百人一首では参議篁として歌が残っている)、この井戸でこの世と冥界を行き来することができ、昼間は朝廷に仕え、夜は閻魔大王に仕えたという伝説がある。当時の貴族の中に、死んで閻魔大王の前で裁きを受けた時に地獄の役人の弁護で助かり、この世に戻ってきたのがいた。この貴族は、地獄での役人とのやり取りや、生き返りの前後ので篁の言動を付け合わせて、地獄のあの役人は篁であると確信した。同じような話が複数の貴族からも出たことで、伝説として広まったとか。

本尊は薬師如来だが、別に閻魔大王と小野篁像が並んで安置されていて、扉に小さく開けられた窓から覗くことができる。ただ惜しかったのは、この前の週末、または次の週末であれば、篁が冥界と行き来していたとされる井戸も含めて秋の特別拝観ができたこと。何とタイミングの悪いことかと思ったが仕方ない。

六道珍皇寺から六波羅蜜寺は近い。「スーパー六原」という、いかにもこの辺りの住民相手の感じのスーパーマーケットの前を過ぎ、学校の横を歩くと到着した。先ほどの清水寺が音羽山にあって、広大な敷地に堂々とした建物がそびえるのに対して、六道珍皇寺といい、六波羅蜜寺といい、町中にさりげなく存在している。特に六波羅蜜寺は、本堂は堂々とした大きさだが、敷地全体の面積となると、西国の33の札所の中ではもっとも狭いのではないだろうか。他の札所にはある山門や仁王門もなく、外との仕切りは学校の校門のような造り。

六波羅といえば、学校の日本史で習った「六波羅探題」という単語を思い出す方もいるだろう。また、平家が全盛期に拠点を六波羅に置き、栄華を極めたという平家物語の世界を連想する方もいると思う。先ほど「六原」というスーパーマーケットもあったが、六波羅には地名としての長い歴史がある。

で、寺は六波羅「蜜」寺である。六波羅を地名だとすると「蜜寺」て何やねん?てなことになるが、寺の名前としてはどちらかと言えば「六」「波羅蜜」「寺」と区切るようである。

「波羅蜜」というのは、般若心経の正式名称?の「(佛説)摩訶般若波羅蜜多心経」につながる。

今度は六波羅蜜寺のホームページからの引用だが(こうしていろいろ寺を回っているが、仏教用語について自分の言葉で表現することができていないのは、単に寺を回って朱印を集めるスタンプラリーと変わるところがないのだが・・・)、「波羅蜜」とは、悟りの世界である彼岸に至ること。そして「六波羅蜜」とは、「この世に生かされたまま、仏様の境涯に到るための六つの修行」を指す。先ほど「六道」という言葉が出たが、同じ「六つ」というのは偶然か、あるいは何かつながる世界があるのか。またそもそも、なぜ「六」なのか。今の感覚でいえば中途半端な数字に思えるのだが・・・。

それはさておき、六つの修行というのは、

1・・・布施(見返りを求めない応分の施し。別に、近鉄のこの名前の駅で修行するという意味ではない)

2・・・持戒(自らを戒めること)

3・・・忍辱(にんにく。如何なる辱めを受けても、堪え忍ぶこと。ガーリックではない)

4・・・精進(不断の努力。稽古に精進しますというやつ。別に精進料理を毎日腹一杯食うという意味ではない)

5・・・禅定(冷静に第三者の立場で自分自身を見つめること)

6・・・智慧(本来仏様から頂戴してこの世に生をうけているが、貪りや怒り愚痴によってその大切な智慧を曇らせてしまいがち) 

というもの。こう書くと一見簡単なように思えるが、これを常に実践するとなると難しいものである。布施の駅前でニンニク入りの精進料理を食べるのとは、わけが違う。

・・・すっかり長くなったが、本堂に上がる。本堂だけなら拝観料はいらないが、六波羅蜜寺の売りは本堂裏の宝物館。入館料600円は門を入ったお守りその他の販売所で買い求める。

まずは本堂にて般若心経のお勤め。経本を読む間に真後ろに他の参詣客が座り、何だかプレッシャーを感じる。

この後で朱印帳と納経軸に朱印をいただく。手が空いていたためか、朱印帳と納経軸はそれぞれ別の係の方に書いていただく。その朱印だが、右上に「西国○○番」、中央に「梵字の入った御宝印」、左下に寺の名前を書いた印を押すのだが、普通はそれぞれ別にハンコがあって、一つ一つ押して行く。ところがこの六波羅蜜寺では、この3つがあらかじめプレートにくっつけられており、それこそスタンプのような造りである。これを中央にデーンと押して、その後で墨書する。なるほど便利かもしれないが、このスタンプ、小型の朱印帳に合わせたサイズである。まあ、多くの人が持ち歩いているサイズにちょうど収まるサイズなのだが、私が持っているのは大判の朱印帳。そのため、ページの中央に小ぢんまりと収まっている。まあ、墨書は大きく書いていただいたので、見栄えとしては悪くないのだが・・・。

この後で、本堂の縁側をたどり、裏手の宝物館に行く。ここにも係の人がいて入館券をチェックする。

薬師如来、四天王、地蔵菩薩像、弘法大師、運慶、湛慶という平安~鎌倉時代の像が並び、それらを見た後でケースに納まっているのが教科書でも有名なこの二体。空也上人像と平清盛像。本物はもちろん撮影禁止で、下の写真は寺の門を入ったところの境内案内の掲示板にあったものを私のカメラで撮影したものである。実物を見るのは初めてである。それだけに左右から像を見ることができ、見る角度によって表情が変わるのも面白いと思う。

空也上人は六波羅蜜寺を創建したと伝えられているが、この阿弥陀仏を口から吐くという構想は大胆なものである。実際にこう見えたという伝承があることだろう。

そして平清盛像。平家物語で描かれているようなおごり高ぶった人間ではなく、真に仏教をありがたく感じているような表情である。前から気になっていたのが「この像で清盛が手にしている経文に文字が書かれているのか」というものだが、像を見た限りでは経文の中身は白紙。さすがに、そこまでを木彫りの像で表すのは無理だったようだ。

小ぢんまりとした境内ではあるが、本堂、宝物館のほかにも弁財天が祀られていたり、阿古屋塚に平清盛の塚があったり、水かけ不動と銭洗い弁天もいる。庶民信仰をコンパクトにまとめており、さすがは町中の寺である。

時刻は11時前。この日はもう一つ、今熊野観音寺がある。先に昼食にしようかとも思ったが、今からなら先にお参りしたほうがいいかなと思う。天気がよければ歩いて行くところだが、雨足も時折強くなっており、ここは電車で移動することにする。スルッとKANSAI3dayきっぷを持っているので、私鉄・地下鉄・バスで移動する分には、運賃のことは気にしなくてもよいし・・・・。
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第16番「清水寺」~西国三十三ヶ所巡り・35(西国一のメジャー寺院)

2015年11月08日 | 西国三十三所
昨年の8月から始めた西国三十三所めぐりも残り5ヶ所。今回は、京都・東山にある今熊野観音寺、清水寺、六波羅蜜寺の3ヶ所を回る。

季節は11月。そろそろ紅葉だよりということで、関西のあちらこちらの紅葉情報が鉄道の駅やホームページで流れる。京都市内はそろそろ色づき始めといったところである。

こういう時に西国めぐりの順番が回ってきたのは、旬の京都を楽しめるかなというところではあるが、「年内で満願」ということを踏まえてスケジュールを組むと、紅葉の見頃にはまだ早いが11月の8日に行くことになる。それはよいのだが、これまで平日は秋晴れのよい天候だったのが、この日だけ鉄板で雨の予報。雨天中止も少し考えたが、やはり行くことにする。

さて3ヶ所を回るわけだが、どういう順番で行くか。札所の番号順でいけば東福寺駅が最寄りの15番・今熊野観音寺から16番・清水寺、17番・六波羅蜜寺と回るわけだが、真ん中に来る清水寺をどうするかである。雨とはいえ秋の京都。観光客でごった返して身動きも取れないほどだろう。とすると、比較的空いているであろう朝の時間帯に行っておいたほうがいいのか。

ということで、大阪から京阪電車で東山に向かうわけだが、まずは清水五条まで行き、清水寺に最初に行くことにした。その後で徒歩圏内の六波羅蜜寺まで行き、最後に今熊野観音寺に回ることにする。JRのスタンプラリーは京阪とJRが接する東福寺駅でいただけるのでちょうどよい。

清水五条に到着。時刻は朝の8時すぎ。さすがにまだ観光客の姿は少ないようだ。外は雨で、傘が手放せないほどの降りである。それにしても、清水寺に行くのは何年ぶりだろうか。少なくとも社会人になってからは行っていない。「京都は混雑する」というイメージで、どこかそういう有名寺院を避けていたところがあった。

清水寺といえば日本のみならず世界的にも有名な寺院である。西国三十三所の観音霊場の中でも、知名度では断トツではないだろうか。ただ逆に、清水寺が西国三十三所の一つであるということはどのくらい認知されているか。別に西国三十三所のブランドに頼らなくても、清水寺単体で十分潤っているように思う。あえてどことは言わないが、「西国札所の一つでなければ、一般の人はまず訪れないだろう」と思わせるところもあっただけに・・・。

五条といえば五条大橋での義経と弁慶の出会いがイメージされる。その像があると聞いたので橋の周りを見るが見つからない。ふと、五条大橋を渡る国道1号線(五条通)の中央分離帯にその石像を見る。最近できたものか、義経も弁慶もゆるキャラ風に仕上げられている。

駅から五条通を歩き、門前の五条坂を歩く。この時間からでも坂道を上る人の姿は目立つ。途中、近道ということでちゃわん坂に入る。その名のごとく清水焼を扱う店が広がる。

朱塗りの仁王門に到着。時刻は8時半すぎだが、制服姿の高校生の姿が見える。土産物店からの呼び出しのアナウンスで、北海道とおぼしき高校の名前が読まれている。修学旅行だろうか。仁王門は記念撮影のスポットということで多くの人がカメラやスマホを構えているが、雨のせいか時間帯のせいか、思ったよりも人の写り込みが少ない写真を撮ることができた。看板には混雑防止として10時半以降は仁王門前での記念撮影はお断りと出ている。

拝観券を買い求め、清水の舞台が広がる本堂に出る。この本堂からは京都市街地も望めるが、雨ということで視界はよくない。

靴を脱いで本堂の外陣に上がることができる。舞台の上には大勢の観光客はいるが、本堂の中に入る人は案外少ない。それならばと、本堂の中にて観音めぐりのお勤めを行う。この時がたまたまだったのかもしれないが、あまりにも観光でメジャーになったために、西国めぐりの参拝者というのが目立たない、却って珍しいくらいの存在なのか。

納経所は本堂の外にある。こちらで書いてもらっている間に、西洋人の観光客が手に朱印帳を持って現れる。最近は外国の人も朱印を集めて回るのか。そこはさすが清水寺で、西洋人が来ても驚かない。筆を手にしながら「ウェアー アーユー カムフロム?」と尋ね、その西洋人が「フレンチ」と答えると、「オー、メルシーの国でんなあ」と余裕である。

そして奥の院からの定番のアングル。秋晴れの青空の下でこの景色を見たかったのだが、実際に来てみてこうした雨に煙ると景色を見るいうのも悪くはない感じだ。

こちらは子安塔の前からの全景。三重塔から本堂、そして清水の舞台までが一望できる。

最後に回るのは音羽の瀧。清水寺の寺の名前の由来ともなった滝であり、不動明王が祀られている。3つに分かれて落ちる清水を柄杓に汲むのだが、行列ができている。しばらく待ってようやく清水を汲む順番が回ってきた。柄杓は金属製で、紫外線での殺菌を行うケースから引っこ抜いて清水を汲む。

こうして清水寺参拝は終了。実は境内全ての建物を回ったわけではないのでいろいろな「見逃し」はあったかもしれない。まあ今回は西国札所めぐりがメインということで、他の建物はまた来た時に回ることにする。

店も開き、上る人、下る人でごった返す清水坂を抜け、伝統的な建造物が残るとして有名な産寧坂、二年坂を回る。別に食事をしたり何か買い求めるわけではないが、久しぶりにこうした坂を歩くのもよいものである。

この次は六波羅蜜寺に向かうことに・・・。
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来季の公式戦日程発表

2015年11月06日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
早いもので、来季のNPB公式戦日程が発表されたようで。

オリックス・バファローズについては、パ・リーグ同士の日程はどう組まれてもさほど関心がないが、気になるのは交流戦。

今季から交流戦日程がいびつなことになっていて、相手リーグの各球団と3連戦、ホームとビジターの試合を3球団ずつ組むというもの。今季のバファローズでいえば、ホームではカープ、スワローズ、タイガースと3連戦、ビジターではジャイアンツ、ベイスターズ、ドラゴンズと3連戦だった。

今季の観戦でいえば、これまで年中行事にしていたカープ戦はホーム開催だったにも関わらず、仕事の関係で行くことができなくなり、チケットを知人に譲った。まあ、逆に久しぶりのナゴヤドームには行くことができて、愛知在住の旧友とも会えたのでよかったのだが。

来季はホームとビジターが入れ替わる。対カープとなるとマツダスタジアムでの試合となるが・・・どうやら週末に組まれるようだ。ここは何とか、2年ぶりの広島遠征ということで今からでも来年のカレンダーに書いておきたい。

かつて一時広島市民だった者としては、広島駅前の再開発の状況も気になるし、今やニュースにも上らなくなった安佐南区の豪雨被害のその後も気になる。普段そう気軽に行って帰って来ることができる距離ではないので、交流戦等と合わせて訪れたいところである・・・。
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スルッとKANSAI秋の3dayチケット

2015年11月05日 | 西国三十三所
先週から関西の私鉄・地下鉄の主な駅で発売開始。12月20日までの3日分有効である。

一時、このチケットを使って、関西の私鉄の駅をしりとりとサイコロで結んで乗り回すということをやっていた。対象が近畿2府4県プラス三重県伊賀地方に亘っていたこともあり、次の駅に移動するために乗り継ぎ含めて3時間以上電車にいることもあった(結局この企画で三重県の駅に行くことはなかったのだが・・・)。

この企画も、西国三十三所巡りを始めたために中断となった。またJRが散華集めのスタンプラリーをやっているものだから、JRで移動することも多かった。

途中からくじ引きとサイコロで次に行くエリアを決めるようになり、満願の谷汲を除いて現在残っているのは、京都東山の3所と姫路。これに、番外で行くつもりの高野山。

これらはいずれも私鉄で行けるところ。となると、満願前の三番勝負ではないが、久しぶりにこのチケットを使うか。1日乗り放題が3回ついて5200円。一部使えないバス路線もあるが、近鉄沿線の自宅から往復するだけでもメリットはある。

谷汲に行く日を設定したので、後は限られたスケジュールで三番勝負となる。できれば、秋晴れの下訪れたいのだが、週末に天気がぐずつくというのは・・・。
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2016年度BsCLUB継続入会

2015年11月04日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
例年のごとく自宅に継続入会の案内が送られてきたり、3日は社会人野球日本選手権の勤務先企業のスタッフの一員で大正ドームに行っていた時にも案内を見たのだが、このたび2016年度のBsCLUBの継続入会の手続きを行った。

このファンクラブもこれまで特典の違いでさまざまなコースがあるのだが、来年はより細かくコースや特典が選べ、そのぶん会費設定も細かくなった。一番高いのはエクストラプレミアムメンバーで、200名限定で会費15万! どんな人が申し込むのかと思うが、おそらく申し込みが殺到して抽選になるのだろう。

一方で、お手軽に入れる3000円のレギュラーコースや、子ども用の1000円のジュニアコースも健在。変わったところでは、来年からはわんにゃんコースなるものが出るそうだが、どんな特典があるのだろうか。ペットを連れての観戦はできないと思うが・・・。

さて私が申し込んだのは、今年に続きゴールド会員。そのゴールド会員も3段階に分かれていて、2016バージョンのBsSpiritsユニフォームとチケット引換券は共通特典として、これにタオルがつくのがAコース10000円。タオルの代わりにリュックサックがつくのがBコース13000円。両方つくのがCコース15000円。

今年の会員登録から何もせず自動継続なら、自動的にCコースに移行されるのだが、グッズがつくとはいえ、これでは今年の10000円から実質5000円の値上げである。

だからというわけではないが、タオルは別にいいかなと(これまでいろんなタオルあるし)。ただリュックサックは出かけるのにいろいろあってもいいかなということで、選んだのはBコース。

・・・ちゅ~とはんぱやな~(かつていた漫才コンビのちゃらんぽらん風に)と思われるかな。

この他にチケット引換券がついてくる。これまでは指定席引換券が2枚ついてきたが、来年は指定席2枚か、自由席4枚のいずれかになる。これはいいと思う。確かに指定席に行けるのはいいが、前売りのネット予約で使えないし、球場で引き換えてもらっても座席の指定ができない。だから、どうしても指定席で見たい時はネットで座席指定して金出して買っていたし、引換券で出てきた席が実際座って気に入らず、結局自由席で見やすい席に陣取ったりしていた。私に限っていえば、それほど活用できていなかったかなと。ならば、自由席4枚のほうが実際の用に合うかなと。

・・・とまあ、どうでもいいことを長く書いたのだが、ファンそれぞれにニーズがあるということ。とにかく集めれるもの、手に入るものは金をいくらかけてもいいという人もいるだろうし、そう何回も球場に行けないので別に一番安いのでも十分という人もいるだろう。また、私のように特典選びでごちゃごちゃ考える向きもあるだろう。そんな中で、ここまでの細分化というのはおそらく他球団ではない話だろう。

来季は巻き返しが求められるチームだが、新体制の監督コーチ陣、そして選手の皆さんには、せっかくファンクラブに入った人たちを愕然とさせないような戦いを見せてくれるよう、秋から春にかけて精進してほしい・・・。
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