まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

三原の味

2016年06月30日 | 旅行記F・中国
まだ、18~19日の広島紀行の続き。一応今回が最終回である。

(しつこいが)カープの鈴木誠也の逆転サヨナラ本塁打をテレビで目の当たりにして、心折れた状態で夕食に出る。

訪れたのは、三原駅前から高架沿いに東に行った「六文銭」。下町の居酒屋というのを売りにしているそうだ。開店直後だからか、一人だが四人がけのテーブルに通される。昼間暑かったので生のジョッキだ。

メニューは大衆酒場らしいものがあれこれだが、三原といえばタコ料理。タコの造りもゆでダコではなく活タコである。他に天ぷらもよろしい。普段のゆでダコとは違った歯ごたえが楽しめる。

他には三原の地鶏のたたきなどいただく。それにしても、小早川隆景ゆかりの城下町で、真田家の家紋の名前がついた居酒屋に入るのも妙な感じである。

大衆酒場と言いつつも、壁には三原の観光パンフレットも貼られている。食事の合間にそれを見ると、三原には三原のお好み焼があるようだ。お好み焼は、明日(19日)広島に行った時にいただく予定だが、案内を見ると広島とは違った特徴があるようだ。今夜は六文銭だけにしようと思ったが、逆にここを切り上げて三原のお好み焼の店に行くことにする。

駅前に戻ると、列車が着いたタイミングか、赤い格好の人たちが駅前に結構いる。先ほど、あのサヨナラ本塁打を生で観て来た人たちである。広島から三原まで、鈍行でも1時間半。三原駅では、カープ戦のチケットを持っている客向けの新幹線割引きっぷを販売しているが、土曜のデーゲームなら鈍行での往復でも十分行ける。「最高です!!」の試合を観たからか、人々の表情も明るい。その間を小さくなって通り抜けるバファローズファン一人。

さて、お好み焼店は駅前だけでも何軒かあるようだが、訪れたのは一番有名だという「てっちゃん」。駅正面の空き地の向こう側で、店の外観はスナックのようだが、大きな鉄板がカウンターに陣取るれっきとしたお好み焼店。

広島でお好み焼といえばそば・うどんが入るのが基本形だが、三原ではそれは「モダン焼」である。この辺は関西に通じるものがある。ただ、作り方は広島のそれ。

他の特徴とすれば、そばに予め味をつけておくこと、そしてオプションのトッピングにモツが入ること。こうなると播州や美作のホルモンうどんに通じる。

モツを含めいろいろ入ったスペシャルモダン焼を鉄板でいただく。ソースはこの店オリジナルで、ソースの別売りもある。食感としては広島流だが、間から出てくるモツや蒲鉾(こんなのも入るのだ)が独特である。広島のお好み焼と尾道ラーメンに挟まれた存在だが、知る人ぞ知るという味なのだろう。

三原の活タコとお好み焼。結構な組み合わせだった。このままホテルに戻ってゆったりする・・・(この時点では、翌日の雨の心配ばかりしていた)。
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大山祇神社へ

2016年06月29日 | 旅行記G・四国
「すみません、この大山・・・なんとか神社って、ここからすぐですか?歩いて行けるんですか?」

「いや、歩いては無理ですよ。クルマなら10分くらいで行けますけど」

しまなみ海道の多々羅大橋のたもとにある道の駅の観光案内所で、クルマかバスで来たような観光客が係の人に尋ねて返ってきたのがこの返事。

これから、大三島の大山祇神社(おおやまずみじんじゃ)を訪ねることにした。瀬戸内にあって由緒ある神社で、伊予の国の一の宮である。また宝物館にはこれまでさまざまに奉納された武具が展示されており、国宝や重要文化財がゴロゴロとあるのが見ものである。距離は5キロちょっとあり、さすがに徒歩だとキツそうだ。ここは自転車の機動力が活きる。

これなら帰りの時間を考えても十分往復できるところ。ということで再びペダルを漕ぐ。島の東海岸を一旦北上して、島の真ん中を西に走るコース。ここでも一般の車道とは別に、かつての農道のような自転車道がある。

最初はどうということはなかったが、西に進路を取り、緩やかな上りに差し掛かるところで、漕ぐのが急にしんどくなった。暑いのは仕方ないとして、また脚が痛いというのではない。むしろ、サドルに跨がる尻が痛い。脚が重いのはギアを変えればまだ何とかなるにしても、座るのが痛いのはキツい。上りの途中で自転車から下り、しばらく押して歩く。峠の頂上まで来て長い下りに入ると楽になれそうで、再びサドルに跨がる。要は動かすと尻が痛いというやつ。

坂を下りきったところが大山祇神社。駐輪場は屋根つきで、スポーツサイクル用のスタンドもある。しまなみ海道を行くサイクリストが数多く参拝することだろう。

かつて瀬戸内海は外国との行き来のメインルートで、この辺りに連なる島々にあって大三島は重要な位置付けだった。ここに伊予の国の一の宮が置かれたのも、表通りに立派な店構えをするのと同じようなことだろう。かつての国府や国分寺が置かれたところや、ここが一の宮に選ばれた地理的・歴史的背景を調べるのも面白そうだが、西国と新西国を回っている上に「全国一の宮巡り」と「国府・国分寺跡巡り」に手を出すと、結構大変なことになりそうだが・・・。

かつては「日本総鎮守」の称号も与えられていたとあってものものしく感じるが、参拝者の姿もそれほどなく、静寂である。平成22年に、約700年ぶりに修復された総門を抜け、樹齢2600年のご神木の楠を見る。神門は工事中のため、その横から拝殿に向かう。祈るのはこの先の旅の安全と、バファローズの勝利で・・・・(今にして思うと、瀬戸内の神様に大阪のチームの勝利を祈願したのも良くなかったかなと思う。そりゃ、神様も地元に近い球団の味方をするだろう。カープが「神ってる」のには、大山祇神社も一枚噛んでいるはず)。

この後は宝物館に入る。武運長久を願って多くの武士たちが武具を奉納している。それらを見てうなるばかりだが、一方で、国宝や重要文化財と、その他の展示物の間の差が素人には分からない。例えばの話、学芸員の手違いで札がテレコになっていたとして、それを指摘できる人がどのくらいいるだろうか。それでも、頼朝、義経、弁慶、巴御前、平重盛、護良親王など、中世を中心にそうそうたる名前を見ると、うなるものがある。実用ではなく、奉納のための武具だが、今の時代なら何を奉納するだろうか・・?(やはり現金になるのかな)

渡り通路の向こうの国宝館は甲冑が中心だが、その入口に神代から続く系図が掲げられている。途中で「越智」「河野」という、この辺りによく見られる名字に分かれている。

宝物館を出て、隣接する海事博物館に入る。昭和天皇の採集船だった葉山丸を中心にして、さまざまな動植物や鉱石の標本が並ぶ。昆布の長いものや、さまざまな蟹が並ぶのを見ると、なぜか「それらを食べるところ」を想像してしまう。博物館の見学としてはよろしくない。

館内が撮影禁止のため画像はほとんどないが、ここまで来て愛媛県も一応訪ねたというところで折り返しとする。やはり尻を動かすと痛いので、まずは峠まで押して歩く。峠を越して、ほぼ漕がずに海べりまで走り、後は流す。ただ、多々羅大橋を渡るのにまた上り。ここも押して歩き、橋の上でまた漕ぐ。今度は2回目ということで、別に観音さんの宝号を唱えることもなく、ビビりながらも何とか渡りきり生口島に戻る。この時間となれば生口島一周はあきらめ、来た道を瀬戸田まで戻る。まあ、多々羅大橋で愛媛県に入るプラス大山祇神社参拝で十二分に満足である。

瀬戸田の観光案内所でレンタサイクルを返却する。保証金の1000円を渡される時に「よう焼けて、今日は暑かったでしょう」と言われる。確かに、焼けた。この先、すっきりしない天気が続き、広島でも土砂災害で列車が脱線したり、福山で川の氾濫が起きたりしたのだが、この日(18日)は8月のような晴天猛暑だった。

瀬戸田から船に乗る。今度は小佐木島には立ち寄らない直行便。このため、行きとは異なり佐木島の西側を航行する。また船尾のベンチに腰かけて、瀬戸の潮風を受ける。

三原港に到着。駅前のホテルにチェックイン。汗をかいたのでシャワーを浴びて、そしてテレビをつけると・・・(以下、6月18日投稿の記事へ・・・)。
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多々羅大橋から大三島へ

2016年06月28日 | 旅行記G・四国
世界最大級の斜張橋である多々羅大橋。広島と愛媛の県境で、これまでクルマで通ったことはあるが、自転車というのは初めてである。直接風を受けたり、下が見える状態というのは結構ビビるものである。全長1480メートルというのも結構長く感じる。

2本の主塔があり、多々羅鳴き竜というのがある。鳴き竜といえば日光東照宮などでも見られる現象だが、手を叩くと周りにその音が反響して、竜の鳴き声のように聞こえるというもの。柏手を打つようにぱちんとやると、カタタタタタ・・・と音が主塔を伝って上に登って行く。鳴き竜とも、昇り竜とも感じられる。

鳴き竜は、音が広がる面同士のねじれが極めて少なく、閉じられた空間の中に音が止まって外に漏れないことから発生するそうで、それだけこの橋、主塔が精密に建てられていることの現れだという。こればかりはクルマでは体験できないことだ。

鳴き竜は楽しめても、高いのはあまり長く活躍するだけでもいたくない。最後は観音さんの宝号をつぶやきながら大三島に到着。やれやれと今度は坂を下り、橋のたもとにある道の駅しまなみ公園に入る。時間的にそろそろ昼食時であるが、その前に橋の写真を。

一角には「サイクリストの聖地」の碑があり、半日世話になったレンタサイクルと一緒にカメラに収める。うーん、周りを見ると本格的なスポーツタイプばかりだし、出で立ちもガチな人が多い。普通の身軽な格好の人はクルマか観光バスの団体客である。

レストランだが、「マハタ料理」の幟が並び、大きな生け簀にはヒラメとともにマハタが泳いでいる。この辺りの幻の高級魚と言われており、和歌山のクエに似た味だという。値段は少し張るが、せっかくなのでマハタの薄造りの定食を注文する。汗をかいたのでここで一杯といきたいが、帰りのこともあるし、そもそも自転車でも飲酒運転である。三原に戻るまでがまん。

そのマハタ、あっさりしているがコリコリしていて、クエを食べた経験がほとんどないので比較は難しいが、タイとも似た感じである。まあ、久しぶりに愛媛県に上陸して、瀬戸内の味を楽しむことができたということで、旅として良いものとなった。

食後は道の駅でいろいろ見る。愛媛のみかんジュースを飲んだり、対面販売で3袋1000円の干物を買ったりする。試食がいくらでもできるのと、製造者自らが販売で上手い口上を述べていたので・・。

で、ここからどうするか。さらに今治方面を目指すこともできるし、伯方の塩で有名な伯方島に回ることもできる。あるいはすぐに生口島に戻れば、島一周もこの時間なら可能だろう。瀬戸田から三原に戻る船の時間からすると、瀬戸田で平山郁夫美術館をパスすれば、自転車でもう一漕ぎすることはできる。

少し迷って出した結論は・・・もう少し先に進むこと。決め手は、「鎧」。その心は・・・・。
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耕三寺からしまなみ海道

2016年06月26日 | 旅行記F・中国
・・・とりあえず、もう「夏の陣」というイベント止めましょうや。

「大坂」とついていた時は赤備えで臨んだが結局史実を繰り返しただけ。その後で毎年限定ユニフォームを作っているが、「夏の陣」がプラスになったことはない。今年のユニフォームは映像で見ただけだが、ビジターのユニフォームをペンキで汚しただけのような感じ。何とも中途半端。これなら、近鉄バファローズや阪急ブレーブスの復刻試合を残してほしかった。

ついでにライトスタンドの応援団にも一言。既得権益でラッパや太鼓を鳴らしているが、こんな体たらくなのにいつまでも同じ応援するの?もっと選手には厳しく接して、時には自軍の選手でも働かないやつにはブーイングや鳴り物拒否で示すべきでは。広島でもそう感じたが、応援団の一般観客に対するエラソーな態度、特権を持っているかのような言動・・・。あんたら何様?見ようによれば監督、首脳陣と同罪やぞ。

・・・さて、それはさておいて広島紀行の続き。

瀬戸田の商店街を抜けてやってきたのは派手な装飾を施した寺の山門。「西の日光」として知られる耕三寺である。大阪で実業家として成功した金本耕三という人が、母親の死後、母への感謝の気持ちを込めて自ら僧籍に入り建立した寺である。この寺で有名なのは、日光東照宮の陽明門を模した孝養門であるが、学生の時だったか初めて見た時に「何とまあ成金趣味か」とあまり良いイメージを持たなかったのを思い出す。ただそれが、母を日本の名所に連れて行ってあげることができなかったから菩提寺で展開したとなると、見方は少し変わる。

拝観料を納めて境内へ。そろそろ蓮の花が開き出す時季である。

「世の母はみな観世音花の春」という、耕三の句が書かれた石碑を見て、まず正面には五重塔がある。奈良・室生寺の五重塔を原作としたものというが、本家は宝飾も少なくもう少しシンプルだったように思う。

その両側には法宝蔵、僧宝蔵がある。これは四天王寺の金堂がモデルであるが、本尊はおらず宝物館となっている。

そして孝養門。建築にあたっては日光東照宮の実測図が使われている。耕三は当時文部省に1組だけあった図面を入手し、各部のサイズ比も合わせて10年がかりで完成させた。違いがあるとすれば装飾や塗装ということになるが、私も本家をそこまでじっくり見たことがないので、そういうものかと見る。浄土真宗の寺とはいいながら、観音像に不動明王像などさまざまな仏がいるものだなと思う。

正面には宇治の平等院鳳凰堂を模した本堂。現在前の舞台が工事中ということもあって中を見ることはできないが、左右の翼に当たる建物には釈迦如来と十一面観音像が安置されている。母の孝養のためとはいえ、この地にこれだけのものを建立するのは、どれだけの財があるのかとやはり呆れてしまう。

他にも大津の石山寺のそれを模した多宝塔、法隆寺の夢殿を模した八角円堂、聖徳太子にも擬せられる救世観音像などが出てくるが、ここまで来ると「もうええわ」という気になる。最近、西国や新西国の札所めぐりをしていて、それぞれの札所で読経したり歴史的な建物や仏像を見たりするのだが、耕三寺はやはりそれらの寺院とは異なる。手を合わせて仏に祈るというよりは、寺のテーマパーク・観光地にでも来たと割り切って見ることが良いように思う。

他には、千仏洞地獄峡がある。最初に地獄や六道の苦しみが人形や額で描かれ、これを抜けると数々の石仏が出迎えてくれる。千仏洞といいながら、実際には1000体以上あるのではという気がする。浄土真宗の寺院として見ると、阿弥陀如来以外の仏像が多くあり多少の違和感があるのだが、圧倒される。

まあ、このように全国の有名寺院をいろいろ模したところであるが、そのうちのいくつかの建物は登録有形文化財に指定されている。模倣にしても高い技術力を要するもので、それが認められたということだろう(ひねくれたことを言うと、パクリが国の公認になったということだが)。

ただ「耕三寺はパクリだけではない」ということだろうか、最近になってオリジナルの創作物が出てきた。「未来心の丘」というものである。こちらには初めて足を踏み入れる。世界的に活躍する彫刻家・杭谷一東(くえたに いっとう)氏の手によるもので、イタリアの大理石を持ち込んで制作した庭園である。大理石の白に太陽が反射してまぶしく感じる。

先ほどの寺院エリアは見て理解できるものだが、こちらは現代アートの世界。作品のコンセプトと言われてもピンと来るものではなく、苦手なジャンルである。一応、仏教護法の「十二天」をモチーフにしているとはいうが・・・。

ただ頂上まで上って周囲を見渡すと、周囲の島や海の景色が、(行ったことはないが)地中海のどこかを彷彿とさせる感じがして悪くない。日本のエーゲ海といえば岡山の牛窓だが、ここ瀬戸田もそれに負けず劣らずの風情である。

耕三寺見物はこのくらいにして、すぐ近くの平山郁夫美術館に向かう。ただ美術館には入らず、向かったのはその手前にある観光案内所。ここでレンタサイクルを利用することにする。料金は1日2000円であるが、うち1000円は保証金ということで、自転車の返却時に返還される。手続きを済ませると奥の車庫で「ここからこっちでお好きなものを選んでください」と言われる。ママチャリからスポーツタイプ、マウンテンバイク型まで揃っていて、ここは8段変速ギア、T字ハンドルのものを選ぶ。

とりあえず、愛媛県との県境である多々羅大橋を渡り、大三島を目指すことにする。これは一応「久しぶりに四国にも行った」というためであり、そこですぐに引き返して生口島の南半分も一周しようかと思う。

海沿いを走る。砂浜の水が透き通っていて心和む。この辺りは平坦で走りやすい。前方から、そして後方から本格的なサイクリストが頻繁に行き交う。チャリダーにとってはしまなみ海道は人気のスポットである(そういう人が私を見たら「スモウライダー」くらいにしか見えないかもしれない)。また外国人の姿もよく見るが、西洋系の方の割合が多いように思う。単に中国や韓国の人と日本人との区別がつきにくいのかもしれないが、自転車でのツーリングというのはヨーロッパ文化の色合いが強いのではないかと思う。

少し話がずれるが、今回訪れた広島の数少ないスポットにおいては、欧米人の姿は結構見かけたが、大阪の中心部のように中国語や韓国語が飛び交う・・・という光景は見られなかった。先の記事でも触れた新潮新書『広島はすごい』(日本経済新聞広島支局長 安西巧著)を帰宅後に読んだ中によると、広島を訪れる外国人についていえばアメリカ人やドイツ人の割合が東京や大阪に比べると多いのだとか。原爆が投下された「ヒロシマ」の現場に触れようという意識が欧米人の中で強いこともあるが、中国人のいわゆる「爆買い」ができるスポットがないことも要素なのだという(「中国」地方だから中国人はあまり来ない・・・わけではないか)。

しまなみ海道も、その「ヒロシマ」の延長線上で訪れる人が多いのかもしれない。まあ、最近大阪の中心部や京都に行って中国人観光客がうじゃうじゃいるのを鬱陶しく感じることが多いが、今回の広島行きはそうしたストレスを感じることがほとんどなかったのは良かった(野球には、心折られたけど・・・)。

海沿いのアートや、その向こうの「ひょっこりひょうたん島」の景色など見るうちに、前方に多々羅大橋が見えてきた。橋を渡るには手前から自転車専用の上り道を行く。真ん中の車線で上り下りが分けられている。ここはギアを落として上り詰める。

橋に差し掛かる。横は肩の高さくらいのフェンスがあるので落ちる心配はないのだが、高いところが苦手ということもあり結構ビビる。でもここまで来て渡らないわけにはいかないから、なるべく海のほうを見ないようにしてペダルを漕ぎ出す・・・。
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しまなみ・生口島へ

2016年06月25日 | 旅行記F・中国
先週のマツダスタジアムでの交流戦観戦紀行の前段。19日に野球観戦ということでチケットを購入していたが、前日をどうするかいろいろ考えていた。広島市内で前泊というのもありだが、せっかくなので同じ広島県内の他の街はどうだろうか。久しく備後の国を回っていないので、そちらへの観光と合わせて考える。

福山、尾道、三原などいくつか考えた中で、選んだのは三原。また観光も、ここを起点としてしまなみ海道ということにする。さすがに今治まで往復するのもしんどく、最初の目的地を生口島・瀬戸田とする。

18日朝の新大阪駅。青空が広がり、日中は暑くなるとの予報である。今日晴れるのはいいとしても、明日(19日)が雨の予報とはついていない。ただの広島旅行になるかもしれないが、ともかく今日は瀬戸内の風情を味わうことにしよう。

乗車するさくら号は本来であれば鹿児島中央行なのだが、熊本地震の影響で運転本数を落としている関係で熊本止まりである。それでも入口横の案内の字幕には新八代、出水など、熊本から先の駅名が表示されている。7月に入ると通常ダイヤに戻るそうで、また一つ明るい話題となる。

JR西日本版のN700系の快適なシートに揺られるが、1時間足らずで岡山に到着。三原へはこだま号で行くので乗り換え。今度は500系である。この車両に乗るのも久しぶりだ。

朝の8時過ぎに三原に到着。暑くなりそうということで帽子を取り出す。駅前通りを抜けて三原港に向かう。入り江になっていて、正面には筆影山がそびえる。因島、生口島、佐木島などの航路が出ている。乗るのは8時35分発の瀬戸田行。マルト汽船が運航しているが、「運賃は船内でお支払ください」とある。

やってきたのは小ぶりな高速艇。それでも船尾には自転車を積むスペースがあり、やってきた船からも自転車を押して降りる客がいる。瀬戸内らしい光景である。船室に入ってもいいのだが、30分あまりの船旅である。ここは船尾のベンチシートに腰かける。潮風を感じるのにちょうどいい。

今はしまなみ海道として橋でつながり、クルマやバスで行くこともできるが、風情という点では船のほうが面白い(通勤、通学で利用している人はまた違った思いなのだろうが)。

この便は小佐木島に立ち寄る。乗っていた10数人のうち半分がここで下船する。この島、人口はわずか8人しかいないという。ただ近年は手つかずの自然を楽しむことができる場所として、三原市も観光スポットとしてPRしている。下船した客も散策や釣りの出で立ちである。

小佐木島と佐木島の間の狭い水道を抜ける。周りの島々や、遠くに見える造船所など、定期航路ながら私にとっては新鮮な気分である。

生口島の沢港に寄港した後、生口島と高根島を結ぶ橋をくぐって、瀬戸田に到着。私の中学校の担任の先生が瀬戸田の出身で、「広島系河内人」の私はこの先生には親しみを持っていた。「瀬戸田」という地名に、何だか懐かしい響きを感じる。

まずは生口島で有名なスポットに向かうことにして、昔ながらの商店が並ぶ通りを歩く・・・。
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広島・平和記念公園

2016年06月23日 | 旅行記F・中国
日曜日のマツダスタジアムでの観戦の前は、広島観光ということで動いていた。それを何回かに分けて書くとして、まずは試合当日の早朝に時間を戻す。

19日の朝は三原駅前の「ホテルヤッサ三原」を出発。通常のシングルよりテーブル、椅子が別にある分広い部屋だった。外は結構な雨だが、駅はすぐ前なので傘を差さずに小走りで向かう。

6時過ぎの三原駅には、日曜のことで乗客の姿はほとんどない。ホームに上がると、呉線経由の広島行が来た。広島地区に新たに入った車両、227系である。広島地区の車両はワンマンの気動車を除くと旧国鉄車両ばかりだったのだが、ようやく待望の新車が昨年から活躍している。「Red Wing」という愛称は、カープの赤をイメージしたものだという。

せっかくの新車、これに乗ってもいいのだが、呉線経由で広島まで時間がかかる。おまけに、大雨で途中の区間で徐行しており、この後でさらなる遅れや、最悪の場合運休もあり得るとのことである。まあ、内部は大阪の新快速や山陰線、北陸線を走る転換クロスシートそのままなので乗った感覚はわかる。

一方、後から来て先に出発する山陽線の岩国行。こちらは旧国鉄の115系で、中は国鉄時代そのままの造りのセミクロスシート。この先、この形の席に座る機会もなかなかないだろうと、今回はセミクロスシートのボックス席に陣取り、靴を脱いで前の座席に足を伸ばす。私が鉄道旅行を志すようになって以来、ボックス席での足伸ばしは鈍行列車のもっとも贅沢な乗車スタイルである。

雨の中、山間を走る。山陽線のこの区間は、広島に住んでいた時は旅の最初、あるいは最後に乗ることが多く、風景とともに懐かしく思う。ただそんな列車も、白市あたりから乗客が増え、ボックス席は当然詰め合わせ。立ち客も増える。そんな中でも外の様子を眺める。

広島駅手前にあるマツダスタジアムで、グラウンドにビニールシートが掛けられているのを見て、広島に到着。野球が中止になれば午後の過ごし方をどうしようかと思う。

広島駅の南口に出て、雨足がより強くなっているのを目の当たりにして、マジでどうしようかと思ったが、ここには必ず行こうと、宮島口行の車両に乗り込む。駅前の景色や店の並びも数年前からいろいろ変わっているなというのを見ながら、原爆ドーム前に到着。

まず向かったのは、道路を南に渡った原爆ドームではなく、反対側に渡った旧広島市民球場跡地。かつてはこの一帯が広島でもっとも賑わっていたのではと思うが、今はマツダスタジアムを中心として、広島駅前が賑わっている。旧広島貨物駅跡をどのように再開発するのかについて、結構もめた印象もあるが、今となってはよい選択だと思う。

一方で旧市民球場跡地。ここをどうするというのは、いまだに結論が出ていない。今は多目的広場として、何かイベントがあれば開放しているが、そうでなければフェンスに囲まれた空き地である。この跡地にもさまざまな権益が入り乱れているようで、一人の旅行者がどうするという次元ではない。ここにサッカースタジアムを造るのか、あるいは原爆への慰霊に関する施設ができるのか、はたまた、地元経済活性化を錦の美旗にした商業施設ができるのか。今も明確な結論が出ていないが、旧市民球場跡地がどのような姿になるのかで、また街の人の流れが変わることも考えられる。

原爆ドームに向かう。朝の時間は訪れる人の姿も少ない。相生橋を渡り、平和公園のエリアに入る。修学旅行生の姿も見える。

平和公園の慰霊碑に立つ。先の伊勢志摩サミットにて、外相会議が広島で行われた際にG7首脳が献花したのに続いて、オバマ大統領も訪れた。改めて「ヒロシマ」が世界の注目を受けた出来事である。核のない世界を目指すというものの・・・現実は厳しい。

私が慰霊碑に着いたのがちょうど8時15分。園内に鐘が鳴る。ここで自然と頭を下げて黙祷する。原爆投下の8時15分ちょうどにこの地に立つのは初めてで、別に意図したわけでなく偶然このタイミングになった。

8時半となり、平和記念資料館に入る。現在リニューアル工事のため東館が閉鎖されており、本館のみの見学である。原爆の被害について、熱、爆風、火災、放射能などさまざまな切り口で紹介され、多くの遺品や写真が被害の悲惨さを物語る。

本館から東館の通路に人だかりができている。先月オバマ大統領が広島を訪れた際に贈呈した折鶴とサインが展示されている。「共に平和を広め、核兵器のない世界を追求する勇気を持ちましょう」というメッセージが添えられている。8月末までの展示だという。8月といえば6日には原爆慰霊の式典が行われるが、このところは式典も様式化しているとか、現地からのテレビ中継を行わない局が出るとか、スルーされている印象がある。ただ今年はオバマ大統領の訪問もあったし、少しは広島への注目も高まっているだろう。式典や中継のあり方、伝え方を見直す機会なのではと思うが・・・。

建物の半分だけであるが、一つの目的を果たしたとして外に出る。すると、先ほどまで雨が強く降っていたのが嘘のように、雨が止んで雲も薄くなっていた。このまま行けば野球ができるではないかと表情が緩む。中止になればどこかに行こうと思っていたのは取りやめ、このまま市内をぶらつきながら駅まで戻ることにする。途中で立ち寄った書店の店頭には、最近発刊された新潮新書『広島はすごい』が山積みされている。全国出版なので「地元本」とはちょっと違うが、広島の面白さに触れることができるかなと1冊買い求める。

広島駅に到着。そろそろ、赤いグッズに身を固めたカープファンの姿を見る。その前に昼食をということで、駅ビルアッセ2階のお好み焼「麗ちゃん」へ。10時40分の開店前にも関わらず行列である。この2階には何軒かのお好み焼屋が並んでいるが、人気はダントツ1位だろう。私も広島勤務時代から何度もいただいている。

いただいた一品に合わせるのはキリンの「広島づくり」。原料の一部に広島県産米を使用しており、やや赤みがかってるのが特徴。まさにカープの赤をイメージした商品である。

これで腹ごしらえとして、マツダスタジアムに向かう。その結果は前の記事のとおりで・・・・。
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観戦記・カープ対バファローズ交流戦第3戦

2016年06月21日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
2005年に始まった交流戦、特にこの2チームの対戦は、ほとんどの年にどこかの球場で観戦している。大正ドームに神戸、旧広島市民球場、そしてマツダスタジアム。昨年は所用があり大阪での観戦が出来なかったが、2年ぶりの観戦は、同じく2年ぶりとなるマツダスタジアム。

日曜の朝に、前日宿泊の三原から在来線で移動して広島入りしたが、とても野球なぞできそうにないほどの大雨だった。さすがに、中止となった場合の代替プランを考えた。それが雨がいつしか止み、昼前に広島駅で大勢のカープファンと、ごくたまに混じるから余計に目立つバファローズファンを見る頃には、大丈夫という気になった。交流戦最後だし、2試合連続で鈴木誠也のサヨナラ本塁打で勝っていることから、カープの選手、ファンの「試合をしたい、試合を観たい」という気持ちが天に通じたのだろう。私もその恩恵をいただけてよかった。

さてその広島駅前だが、現在超高層のビル、マンションが建設中である。かつて広島に勤務していて、職場も今のマツダスタジアムのすぐ近くだったため、当時の様子を思い出すのだが、ものすごい変わりようである。この球場に来るたびに、建物が代替わりしていたり、店も入れ替わっているのを目にするのだが、かつて「愛友市場」と呼ばれていた昔風情の商店街は影も形もなくなった。まあ、スタジアムを中心とした新たな街造りの一環である。その流れは、スタジアム前にも新たなマンションが建設されているのにも窺える。すぐ隣がスタジアム(さすがに、ベランダから野球を観るのは難しそうな角度)、反対側がJRの線路に広島貨物ターミナル。騒音はかなりのものだろうが、野球と鉄道が好きな家族には堪らないだろうなあ。

スタンドに入る。今回は三塁側のA指定席。周りが圧倒的にカープファンで、その中に何かの間違いでバファローズファンが混じった感じだ。私の周りはまだ比較的バファローズファンが多いようで、後列にはいわゆるオリ姫グループが陣取っていたが、会話の内容があまりにマニアックで、入ろうという気にならない。そうするうちにカープファンも着席するが、「昨日はあの辺で鈴木のホームラン観た」という会話が結構弾む。

通常なら開門時間の頃はビジターチームの打撃練習が行われているが、今朝の雨のためにグラウンドには大きなシートがかけられている。バファローズの選手はと言えば、リリーフ陣が外野の芝の上でアップしているくらい。連日サヨナラ敗けだが、気持ちを上手く切り替えているか。

シートがはがされ、カープの選手も登場。最後のノックは両チームとも普通にこなすことができた。このところ明るい話題のないバファローズにあって、若手の期待の野手である奥浪を初めて生で見る。何とかブレイクしてほしいものである。

スタメン発表。バファローズ先発はディクソン、カープは中村恭。実績ならディクソン有利で、何とかカープに一つ勝ってほしい。確か2年前にマツダで観戦した時もディクソン先発で、カープのバリントンに投げ勝っている(そのバリントンが翌年にバファローズに来たのだが、結果は・・・)。また4番にはモレル。左の中村が先発で、前日には代打でタイムリーを打っているからかな。まあ、今のところ外国人打者では一番ましな選手である。

試合前にはスライリーとバファローブルの立ち回りもあり(スタッフが黒子姿というのも面白い)、試合開始。私の席の上にパフォーマンスシートがあり、声援が飛ぶ。

初回、ランナー1人置いて4番のモレル。振り抜いた当たりが一直線に伸び、レフト通路の中国電力の看板に当たる先制2ラン。モレルの本塁打を生で見るのは2本目。

そして2回。奥浪が四球、武田が二塁打でチャンスを作る。続く山崎は二塁ゴロでランナーはそのままで、打席はディクソン。後の席からは「ディクソン3打点てヤバイんですよね~」「ディクソン様がここで自分援護、ジエンゴしちゃいますからね~」などと、貴女方はどちらの出身で、どちらにお住まいなのか問い質したくなるような声援が飛ぶ。バファローズファンだからこそ、余計にやかましく響くし、聞くに堪えない。展開によっては引っぱたいてやりたいくらいだ。

・・・で、ここで「ジエンゴ」するディクソン。打球はセンター前に飛び、二者が生還。これで4対0。前日までのこともあったが、序盤で4点リード、投手もディクソンなら今日こそは勝てる、ええ日に観に来た!・・・というのがあり、ヨッシャー!!と叫ぶ。

ディクソンもカープ相手にランナーは許すが、牽制アウトもあり、得点を許さない。3回裏のカープの攻撃で、先発の中村に早くも代打が出たが、これも何なく打ち取る。

カープ二人目は九里。4回、5回と無難に抑える。今思うと、ここで九里が第2先発の役割をきちんと果たしていたのも大きかった。

そして5回裏。カープの代打攻勢や四球で一死満塁。菊池の当たりは三塁の奥浪へ。これをはじく。が、その後にランナーに当たったように見えた。しかし守備妨害とはならず、カープが1点を返す。福良監督も抗議に出るが判定はそのまま。奥浪がボールをはじいた後の偶然の出来事との判定のようだ。で、続く丸には押し出し。うーん、4対2でバファローズがリードしているが、球場の雰囲気が一気に逆転に後押ししている。ここで4番のルナだが、三塁への併殺。これには助かった。

5回終了という中で、スタンドにはカープのダンスを促す案内。西城秀樹の「YMCA」のように、「CARP」と両腕で形を作るのだが、スタンドの各エリアでリードするのがさっきまでビールを売りに来ていた女性たち。これもカープらしいといえばカープらしいかな。

6回表は一岡が登板して簡単に抑える。その裏だが、まずはバファローズの投手交代。ディクソンの次は比嘉。まあ、5回のカープの攻撃で限界とされたのかなと思う。6回を比嘉に任せるなら、7回塚原、8回佐藤、9回平野と来るのかなと。これなら、一つは勝てるか・・・。ただ、比嘉が入ったのは5番のT-岡田のところ。あれ?いくらリードしているからと言って、主砲を引っ込めるとか、そんな采配があるのかな。

席を外していたので見なかったが、比嘉は新井に二塁打を打たれる。一死二塁となり、左の松山を迎えたところで降板。海田が登場する。海田は松山を打ち取り、次に代打で右の下水流が登場。するとこれを見越したかのように海田が降板。このタイミングだと誰か。吉田一あたりが出るのかと思うと、コールされたのは、白仁田。え?こいつってまだ一軍にいたのか?

カープは「代打の代打」は取らずに下水流がそのまま打席に入る。白仁田対下水流とは、名字3文字どうしの対戦だなと見ていると、下水流の打球は流れるようにレフトスタンドへ。周りの観客が総立ちになる。4対2から4対4の同点。しかも下水流はプロ1号という記念すべき当たり。まだ同点なのだが、これで試合の流れは一気にカープに行った雰囲気である。

球場全体が真っ赤になり、バックスクリーンのビジョンでは今年もカープファンの有名人のメドレーによる「それ行けカープ」。7回裏のバファローズのマウンドには山崎福が登場。これまでなら勝っていても敗けていても7回のマウンドには塚原がいるイメージだが、この日は比嘉、白仁田、山崎と、何か「勝ち試合」らしくない継投が続いている。先頭の田中に四球、菊池が送り、丸がセンター前にヒット。あかん、これでカープ勝ち越しかと思ったが、田中が自重して三塁ストップ。一死一・三塁で先ほど併殺のルナ。ライトスタンドから「LUNA HR」の応援ボードが呼び寄せる。

ここでルナの当たりはスタンドまで届かなかったが、センターへの飛球。犠牲フライには十分・・・というところで、途中からセンターに入った駿太が捕球すると、バックホーム。ここでいい送球が来た。三塁走者の田中はタッチアウト。ルナは前の打席に続いての併殺でチャンスつぶしまくりである。

バファローズが1、2回以降、カープ救援陣相手にヒットが出ていない間にカープがジリジリと攻勢を強める。そして8回裏、先頭は2試合連続サヨナラ本塁打の鈴木。バファローズのマウンドは前の回からの山崎である。その山崎が投じた一球は・・・スタンド総立ちの中レフトスタンドに入る。5対4、カープが何とも鮮やかな逆転である。

直後の9回はカープが中崎。その前にバファローズは抵抗らしいこともなく、あっさりとゲームセット。お立ち台はプロ1号の下水流と、3試合連続の決勝本塁打の鈴木のようだが、バファローズファンとしては辛い限り。さっさと座席を後にする。階段を上がる途中、通路両側のカープファンからの勝ち誇ったような視線を感じながら・・・。

・・・さて、観戦記はここまでだが、バファローズにとってはそれ以上にマイナスの出来事があった。まずは塚原が首の痛みを感じて登録抹消。試合前のアップでは普通にしていたように思うのだが。そして、T-岡田の早い段階での交代も、腰の違和感で無理が効かないという理由のようである。次々に若い選手が出てくるカープと比べてみて、選手層の薄さ、若手の伸び悩みというのも感じさせられる。そして、交流戦最終戦となった甲子園でのタイガース戦でも、先発西が無失点の投球を見せながらも、打線が得点できない。そして8回に佐藤達が原口に決勝の2ランを浴びるという、カープ3連戦と同じような展開で4連敗、交流戦も最下位という情けなさである。監督が悪い、選手が悪い、フロントが悪い、代わりの選手がいないと、誰かを責めたり嘆いたりしてもどうしようもないくらい。

この週末からはリーグ戦再開で気を取り直して・・・といかないところに、どこまで落ちていくのやら。こうなったら、どこまでも落ちたほうがいいのかもしれないな・・・・。
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カープの勢いに完全に呑まれた

2016年06月19日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
とりあえず、中止にならずに試合を観ることができたのはよかった。朝の広島駅は、とても試合などできないような強い雨だったので・・・。

観戦記というところだが、結果を書くとまたしてもカープ鈴木誠也。サヨナラ本塁打ではなかったにせよ、8回裏に試合を決める本塁打。

現地観戦して、逆転敗けに心折れそう。いや、折れてます。ただ、遠征して昨日あるいは一昨日と連続して現地観戦したバファローズファンは、もっとやってられないだろうな・・・。

観戦記およびその前の行程は・・・日を改めて。疲れた・・・・。
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もしカープが優勝するなら、鈴木の2試合連続サヨナラ本塁打がターニングポイントになるかも。

2016年06月18日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
前の記事の通り、この週末は広島でのカープ対バファローズ観戦のために遠征である。

ただ、観戦は日曜日の試合で、土曜は広島市内にすら入っていない。今年一番の暑さの中で自転車を漕いでいたのだが、その様子は別の記事にて。

前日にカープが延長12回に鈴木のサヨナラ本塁打で勝利したのも、今朝になってから気づいた。で、土曜の試合である。日中の行程を終え、宿泊地の三原駅前のホテルに投宿。シャワーを浴びて一息つこうとテレビをつけると、テレビ新広島での中継。9回裏でバファローズのマウンドは平野。ランナーは出ているが、まあ2点差あるから大丈夫だと思っていた矢先のことだった。鈴木の2試合連続サヨナラ本塁打。思わずテレビの前でひっくり返った。現地観戦の方、カープファンの熱気が最高潮だっただろう(鈴木のインタビューの答えが全て「最高です!」一辺倒だったのはどうかと思うが)。

それにしても、今季のカーブとファン達の勢いがすごいし、うまく回る時は鈴木のような出来事もおこる(カープで2試合連続サヨナラ本塁打といえば、史上初の背番号0、長嶋清幸を思い出す。この年は山本浩二、衣笠の後を打ち、カープも優勝、日本一になっている)。一方バファローズは、もう何をやっても裏目に出る状態。勢いの差だが、もし今季のカープが優勝となると、このバファローズ2試合はカギとなる試合として振り返られるだろう。

・・・そんな中で明日いよいよ広島に参戦だが、今日のかんかん照りの天気とは打って変わって雨。しかも、降水確率が上がっている。最悪試合中止も想定して、明日の計画を考えることにする・・・。
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明日から交流戦観戦ツアーだが・・・。

2016年06月17日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
交流戦もこの週末が最後のカード。バファローズは甲子園の1試合が雨で流れたので、来週が最終戦である。交流戦でパ・リーグ最下位ではあるが、残り4戦を全勝すれば交流戦5割。ハードルは高いが、パ・リーグの面目躍如のためにも頑張ってほしい。

本日の試合、クラークの1号も出てカープ黒田が先に降板している。普段ならバファローズとカープなら、どちらも頑張ってほしいが、今季については上の理由でバファローズが3つ勝ってほしい。

で、週末に広島でカープ対バファローズ戦があるということで、2年ぶりにマツダスタジアムに行く。広島旅行を兼ねているので、観戦は1試合のみ。前売指定を買ったのは日曜の試合である。

・・・ただここに来て嫌な予感。土曜日は晴天だが日曜日が雨の予報である。これはキツい。広島に行けることは良いとして、野球が観られないとなると目的を失ってしまう。

ここはもう一踏ん張り、雨にならないことを祈るばかり・・・・。

広島編については、また書くことに。
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「日米通算記録」というのは評価が分かれるのだろうが、すごいものはすごい。

2016年06月16日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
昨日が舛添都知事の辞任のニュースが大きく取り上げられたが、本日はマーリンズのイチローが、日米通算の安打数でピート・ローズの記録を上回ったのが大きく取り上げられた。

この「日米通算」というのは、メジャー関係者も扱いに複雑な気持ちがあるようで、ローズ本人も認めていない(一時の張本さんみたいなものかな)感じである。

じゃあってんで、日本での安打数を差し引いたとしても3000本に近い。人種問わず、メジャーで長く活躍するだけでもすごく、ましてやアメリカ人選手でも3000本安打を達成した人は何人いるだろうか・・・という話である。改めてすごいなと思う。

私はイチローと歳が同じなのだが、同じ年に産まれた人の中に、これだけすごい人がいることを誇りに思う(別に私が何かしたわけではないが)。

・・・さて、メジャーの高みから話題はNPBの交流戦へ(この落差)。甲子園でのタイガース対バファローズは雨天中止になった。昼頃から大阪市内は結構な雨だったが、直前のメンバー発表もあったようである。交流戦はできればスケジュール通りこなしたく、阪神園芸も頑張ったと思うが、さすがに無理だったようだ。

・・・以前の記事で、福良監督による山崎福投手の起用について触れたが、その時に「16日に誰が先発するのかというところで、どこか1試合は中止になると踏んでいるのか」という内容のことを書いた。それが本当にそうなるとは(笑)

こうなると、明日17日からのカープ戦は、初戦東明、そして先週近藤一が急遽先発した土曜はまたまた山崎福、日曜がディクソンとなり、中止となったタイガース戦には西か松葉(今週の出来なら松葉かな)が使える。雨天中止を見込むヤケクソの采配が見事にはまった。

・・・といいつつも、この先も不安定な天気が続くようだ。週末の中で日曜は雨の予報の広島地方・・・うーん、こっちには影響してほしくないなあ・・・。

今から祈るか・・・・。
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あんなこと言われて悔しくないんか?・・・いや、何も思ってないし、そう認めているんでしょう。

2016年06月14日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
関西マスゴミによる阪神偏向報道は見たくないのでネットで結果を追っていたのだが・・・。

杉本、奥浪という若手の起用はともかく、3試合連続の0封負け。

・・・情けない。

先日、瀬戸山球団本部長が「智弁学園より弱い」と発言したことについて、野球評論家やスポーツライターからはさまざまな苦言があったという。そりゃそうだろう。また、ネット掲示板のコメントを見ても、瀬戸山批判は山ほどある。これも普通の感覚だと思う。

・・・ただ、当の選手たちは、これについては何とも思っていないようですねえ。きれいに言えば「大人の対応」なのかもしれないが、ああ言われたにもかかわらず2試合連続で1点も取れないとなると、本当に何も感じていない、むしろ瀬戸山発言を肯定しているんでしょう。まさかそんなことはないと思いたいが、そう思われても仕方がない。

まあ明日は阪神偏向報道が公共の電波を濫用して六甲おろしをがなり立てるだけだから、関西の秩序は平和に保たれ、バファローズの低迷なぞ何ら話題にすることはなく流れるだけなのだろうが・・・・。
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「バファローズは智弁学園より弱い」

2016年06月12日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
11日は当番出勤だったので試合は結果のチェックだったが、初回に先発近藤一が5失点でノックアウト。ここにはセンター前ヒットを宮崎が後逸しての失点も含まれる。

元々この試合は左腕の山崎福が先発予定だったのだが、金子の登録抹消を受けて甲子園の先発に回ることになったとかで、急遽近藤の先発となった。まあ、打たれたのは仕方ないだろう。ただ5点のビハインドで、本来なら先発していたはずの山崎を送り出す始末。ここは0に抑えたからよしというものの、今度は木曜日の甲子園に誰が先発するのか?ということで頭を抱える福良監督。

個人的な推測として、「火曜から木曜のうち1日は雨で中止になる」とでも希望していたのでは?と思う。中止になれば西や松葉をスライドさせればいいし、翌週の代替試合にはまたどちらかを充てればいい・・・とかね。

また、試合後には近藤一、ブランコ、伊藤が2軍落ちとなり、比嘉、齋藤俊、モレルが昇格。まあ、比嘉が上がったのはいい材料で、いよいよ先発がいなくなったら、吉田一あたりを回すことができるかな。・・・というのも、何か話が違うようにも思う。

で、タイトルの「智弁学園より弱い」である。昔、「阪神はPLより弱い」と言われていたこともあるし、創設当時のカープも「広商の監督に野球教えてもらえ」と野次られたことがあったという。弱いチームに対して、強い高校野球のチームを引き合いに出すのはよくあることで、最近なら大阪桐蔭かな。まあ、マスコミが揶揄したり、ファンが自嘲気味に言ったりはよくあること。春の選抜優勝校と比べられるのも仕方ない。

・・・ただ、今回のこれは大きな問題発言だと思う。たまたま、スポーツ紙のネット記事で見つけたものだが、ファンの皆さんは大いに糾弾すべきではないだろうか。

なぜなら、この発言の主が、当の球団の瀬戸山本部長だから。当事者、という以上に、見当違いの補強やら何やらでチームの雰囲気を悪くした張本人である。てめえが言えた義理かいな。叱咤激励のつもりだったのだろうが、少なからず責任のある立場の人が言うことではない。

ちょうど試合開始直前、選手の皆さんは身内からそんなこと言われてどう感じているのか。これに奮起して爆勝すればまだ望みはあるが・・・何とも思ってないんだろうな。

もし前日と同じような試合だったら・・・・。
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第24番「須磨寺」~新西国三十三所めぐり・12(源平合戦の歴史とおもろいもんの寺)

2016年06月11日 | 新西国三十三所
今季のNPB交流戦は12日のベイスターズ戦と19日の広島でのカープ戦を予定していたのだが、12日については取り止めとした。こんな時にオリ姫デーというのもいかがなものかと思うし、自身も休養がほしかったこともあって。その代わりに、前日も含めた広島遠征は充実したものにしたい。

・・・そんな私の個人的な事情はどうでもいいのであって、新西国の前の記事の続き。能福寺を後にして須磨寺に向かう。

5日の日曜日は午前中に雨が残っていたが、昼からは上がり、青空も見えるようになった。新長田から各駅停車で須磨に下り立つ。ホームの向こうには砂浜が広がる。海水浴にはまだ早いとあって混雑しているわけではなく、後で行ってみることにする。

目指す須磨寺は緩やかな坂道を歩いて10分ほど。鉄道だと山陽電車の須磨寺駅が最寄りで、そちらから門前町の商店街が伸びている。

山門をくぐると手水があり、五鈷水とある。弘法大師との結び付きを感じさせるところだが、近づくとミストのシャワーが出てくる。意外な仕掛けだ。

両側に塔頭寺院があり、その向こうには庭がこしらえられて二体の像が対峙している。右手が熊谷次郎直実、左手は平敦盛である。一ノ谷の合戦の有名な場面である。なぜ須磨寺なのかというところで、源氏がここに本陣を構えていたのだが、そこに敦盛の首実検が行われ、首塚を作って葬ったということがある。首塚は今もあるので、後で行くことにする。

本来であればこのまま石段に上がり本堂でお参りであるが、先に、手前にある宝物館に向かう。4月から6月の間、JR西日本の「ちょこっと関西歴史たび」が須磨寺で開催されている。このイベントの一つに、僧侶による宝物館の案内がある。ちょうど13時30分の回が始まるところで、20人ほどの参詣者が集まる。ここで一ノ谷の合戦での直実と敦盛の話や、宝物の解説を20分ほど聴く。このイベントは6月まで毎週日曜日に1日4回あり、予約不要で宝物館の入場料を払えば参加できる。撮影禁止なので画像はないが、直実と敦盛の場面を描いた屏風、源平合戦名場面の屏風、それに須磨寺の住職が収集した錦絵(稀少価値があるものもあるようだ)コレクションの展示があり、これらも「ちょこっと」イベントの特別展示である。

常設の展示も、須磨寺の十一面観音立像や、敦盛が討たれた時に身に付けていた笛、後に出家して法然の弟子になった直実が彫った敦盛の木像などがある。特に敦盛の「青葉の笛」は、後に平家物語の歴史を偲ぶ文人墨客が「ぜひ見たい」と多数訪れ、また先程の僧侶の話では、これら宝物の開帳で須磨寺の経営が成り立っていた面もあるとのこと。松尾芭蕉は日記で「須磨寺の拝観料が高すぎる」と呟いていたとか。まあ、由緒ある寺院だからというのもあるのか。ちなみに、今回の宝物館の入場料は300円。

本堂の前に鐘堂に向かい、鐘を突く。この鐘は後に造られたものでオリジナルは宝物館にあるが、「提灯に釣り鐘」ということわざの語源となったものだという。弁慶が一ノ谷の合戦の時に、長刀の先に釣り鐘を掛け、前に提灯を灯した様子が「不釣り合い」という意味のことわざになったという。ただ、この「提灯に釣り鐘」、ことわざとしてもあまりピンと来ないし、由来が弁慶の馬鹿力となると、ことわざというよりは弁慶伝説の一つとして見たほうがよさそうに思う。

話が長くなったが、ここで本堂でお参り。「ちょこっと」イベントの一つで、本堂の六観音が開帳されている。本堂の中には祈祷を受ける人しか入れないので遠目で見るだけだが、六観音というのもオールスターキャストである。子どもの時にテレビ(再放送)や百科図鑑で見た「ウルトラ6兄弟」を彷彿とさせる。もっとも、歴史は六観音のほうがずっと昔だから、ウルトラ6兄弟のほうが六観音からイメージされたものかもしれないが。 どれがウルトラマンでどれがセブンかという考察は・・・関係ないか。

本堂の前には、義経が腰を掛けて敦盛の首実検をしたとされる松の枝と、敦盛の首を洗ったとされる池がある。

本堂の脇が拝観順路になっているようで、隣の大師堂から護摩堂を通り、諸仏の前を通って三重塔に出る。真言宗では最も敬われているとされている大日如来が祀られていて、これも「ちょこっと」イベントで扉が開けられている。扉の内側には各国語で書かれた般若心経のレリーフがある。そして三重塔を囲んで四国のお砂踏み。一々手を合わせないが、一通り廻る。

この須磨寺というところは結構「遊び心」もあるようだ。パンフレットにも「おもろいもんめぐり」とある。先ほど、直実と敦盛の像を、海と砂浜を再現した庭に並べていたのがあったが、その前に「わらべ地蔵」というのがあり、六体を左から順に拝むと、お地蔵さんが願い事を聞き、それを片付けて「ヤレヤレ」と言うストーリーになっている。

他にも、三重塔の横の敦盛の首塚と並んで、「五猿」というのがある。みざる、いわざる、見てござる、きかざる、おこらざるという5体だが、猿の頭に手をかざすと両腕が動く。見てござるは双眼鏡で遠くを見る。

その向かいにはシベリア満蒙戦の戦没者の慰霊碑がある。慰霊碑の上に観音像が置かれているが、後ろに背負うのは雪の結晶。またこちらは熊の頭をなでると軍歌が流れ出す。ちょっと哀調を帯びた曲。

他にも「おもろいもん」はいろいろあったが、紹介が長くなるのでこの辺りにしておく。源平合戦の歴史で知られる寺であるが、誰でも親しめる寺にしようという姿勢はなかなかのものである。

さて、朱印を受けた後で、次の行き先を決めるくじ引きとサイコロ。

1.滝野(光明寺)

2.飛鳥(飛鳥寺、橘寺)

3.大阪市内(太融寺、鶴満寺)

4.長岡京(楊谷寺)

5.御坊(道成寺)

6.高槻(安岡寺、神峯山寺)

今回は兵庫県勢の引きがそれほどでもないところで、出た目は「2」。おっとここで飛鳥が出たか。この新西国の札所成立に当たっては、新聞読者の人気投票の他に、聖徳太子の和の道というのもベースになっている。とすれば、正に聖徳太子がいた当時の都・飛鳥はど真ん中である。飛鳥は昨年の終戦記念日、西国三十三所の岡寺を目的地として歩き、飛鳥寺も橘寺もその時にお参りしているが、今回は立場を替えて、こちらをメインに、岡寺の2巡目もこなしてしまおう。

山門を出たところに、来る時も気になっていたのだが、日本風でない寺院がある。この4月に完成したという亜細亜万神殿。同じ仏教でも、チベット仏教の象徴であるストゥーパが安置されている。須磨寺はネパールとの交流もあるそうだが、昨年ネパールで大地震が起きたのを受け、「日本在住のネパールの人たちの心のよりどころとなるように」と、ストゥーパやマニ車などを設け、周囲にはインドや東南アジアの石像を置いている。先ほどの「おもろいもん」とは趣旨が違うとしても、こうした外に向けた新しいことをどんどん取り入れようという須磨寺のセンスがうかがえる。

再び須磨駅に向かう。跨線橋を渡ると海岸に出る。足を海水につける人はいるが、さすがに泳ぐ人はまだいない。防波堤が伸びていて、そちらに出ると海側から砂浜と駅を見ることになる。砂浜のすぐ横に電車が停まる光景、あるようでなかなかないものである。

今は梅雨の最中であるが、その合間の晴天の中、これからやって来る本格的な夏に思いを致すのであった・・・・。
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Bs対YBで両チームの4番の様子の映像が流れたが、似た顔でその差は歴然としてしまったなあ・・・。

2016年06月10日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
試合結果もその通りに。

T-岡田と、筒香。

・・・実力いつの間にかえらい差が広がってしまったなあ・・・・。
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