まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

久しぶりに「近鉄ファン」を名乗ります

2009年10月30日 | ブログ

2004年秋の球界再編の時以来かな。

・・・・といっても、野球の話ではありませんが。

先週の記事でラグビートップリーグの「近鉄ライナーズ」の試合観戦記を書いた。その試合というのが最終プレーでの「逆転サヨナラ」で近鉄が劇的な勝利を収めたというもので、それをきっかけにしてということで、ラグビーも少し見てみようかなと思った次第。

それで、どこかのチームを応援したほうが観戦するのにも力が入るかなと思い、それならばトップリーグではまだまだ下位にいるが私にとっての地元チームともいえる近鉄球団かなと。

Dscn4809記事にいただいたコメントの勧めもあり、ネットでサポーターズクラブの入会を申し込み。1試合の自由席料金が1300円のところ、2000円で全試合の自由席が入場できるという特典つき。思ったよりも早く会員証が送られてきた。これで私も「近鉄ファン」。

現在トップリーグは休止期間中で、11月末から12月、1月と試合が組まれている。時間の許す限り、花園に行ってみたいものだ。

行け行け近鉄! 押せ押せ近鉄!

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NPBドラフト会議

2009年10月29日 | プロ野球(独立リーグほか)

本日行われたNPBドラフト会議。注目の菊池投手は結局6球団の競合となり、西武が1位指名となった。

いい投手が多いというイメージのある西武だが、松坂大輔のようにプロでも観客を魅了する投手になるかどうか、これから注目だろう。ある意味、いいチームに入団することができたのではないだろうか。

さて、オリックス・バファローズの指名選手を見てみると、1位での菊池の指名を見送ったものの、日本文理大・古川を単独指名。スポーツ紙でも上位指名予想に名を連ねていた左腕で、即戦力候補として期待できる。後は4巡目にBCリーグ・福井ミラクルエレファンツの前田、5巡目に日通野球部の阿南という両左腕を獲得したのは、ファンとして「おおっ!」という感じである。

古川もそうだが、個人的には前田、阿南という投手が早く一軍のマウンドに立って活躍する日というのを楽しみにしたい。

前田投手というのは、私が注目するBCリーグで奪三振王だからということのほかに、私と同じく大阪・藤井寺の出身ということで・・・・。そういう土地の投手がバファローズの投手になるなんて、ええやないですか。

そういう意味では、個人的にはものすごく満足したドラフト会議なのでした・・・・。

ちなみにBCリーグからは、阪神の育成枠で信濃グランセローズの高田、巨人の育成枠で同じく信濃の星野の両投手が指名を受けている。このうち高田投手は一度登板試合を観戦しているが、それほど印象に残っていなかった。BCリーグでより多くの成績を挙げている投手もいるのに指名されないのは、NPBスカウトの視点というのは単にリーグの成績だけを見ているわけではないのかなということをうかがわせる・・・・。

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高校生の進路

2009年10月28日 | ブログ

29日はNPBプロ野球のドラフト会議。注目は菊池雄星投手がどのチームに指名されるかというところである。国内プロ入り志望を涙の会見で表明したことについては賛否両論あるようだが、本人が決めたことであるし、どこの球団に指名されたとしても堂々と笑顔で記者会見を開いてほしいものだ。

さて、以前にこのブログでも、私の勤務先での高校卒業ルーキーの採用について書いた。結局のところ、9月の募集で名乗りを挙げた生徒たちについては、採用選考の基準になかなか到達しなかったということでこの中での選考を見送り、再度高校を訪問して2回目の選考へのエントリーを募集して回ったことである。

不況の影響は高校生たちの就職戦線にも影響を与えているようだ。2回目の募集に対しては、例年ならすんなりと就職が決まりそうな成績や素養のある生徒たちもエントリーしてきた。「生徒が来てくれるのかな・・・?」と不安に思っていたものが、実際フタを開けてみると優秀な生徒が揃っていて、限られた枠の中で「誰を選べばいいのかな・・・?」と悩む始末。

結果、総合的に判断した中で内定者を決めたわけだが、落としてしまった生徒の中にも「これは」と一つ光るものを感じた者もおり、こちらの私見と会社としての事情の板ばさみのような気持ちになったことも確かだ。その生徒の人生の分岐点をある意味操作するわけだから、責任は重い。

「こちらからエントリーをお願いしておいて、落としてしまうのには申し訳ないから」ということで、そういう学校に対してはせめてこちらの誠意は伝えておこうということで「不採用通知」を持って、上司と一緒に各高校を訪問する。その時に進路指導の先生とお話させていただく中で、企業側として配慮する必要のあることや、高校側の取り組みについてもさまざまな情報を得ることができて、こちらが学ぶところが多かった。

さまざまな選考を経て、「今年のドラフト1位」というのを決めたわけだから、今後はその生徒がまずは社会人として立派に成長すること、そして仕事の面でも早く一人前になってくれることを期待したい。そのためには少々厳しくても鍛え上げないとね。

そうすることで、勤務先としての新たな取り組みでもある「人材育成」につながるし、その実績が今後の新卒採用の枠取りにもつながるので・・・・。

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インスリンを使った殺人事件が発生

2009年10月27日 | ブログ

DM患者としてはドキリとさせられる事件である。

福岡県で、DM患者の夫に妻がインスリンを大量に投与して殺害するという事件が起こった。

記事によれば、「インスリン60回分を注射」とある。1本で30回分の注射を2本打ったとのことで、詳細はわからないのだが私も使用しているペン型の注射であれば、1本といえば300mlある。これが30回分ということであれば、1回に10単位を注射していたということになる。

この10単位というのは、インスリンの種類にもよるのだが結構な分量である。このことから、死亡した男性患者は結構重い糖尿病なのだなということが推測される。かくいう私も初期の重症の頃は一時期持続型を12単位打っていたことがあるのだが・・・。

インスリンの大量投与を行うとどういうことになるか。極端に血糖値が下がり、活動のエネルギーとなる糖分が身体の隅々に行き渡らなくなる。そして脳のほうに糖分が行き渡らなければやがて身体のコントロールがうまくいかなくなる。これが軽ければ「低血糖」で済むのだが、度を越すと昏睡状態を招き、そのまま放置すると死に至る。

血糖値が高いのが糖尿病なのに、血糖値が低くなることを心配しなければならないのが治療のうえで非常に厄介なのだが(このために、従来型の治療に疑問を呈している医師がたくさんいるのだが、そのことは今回は触れずにおこう)、妻がインスリンを投与する前に夫に睡眠薬を飲ませているのだからこれは一発で昏睡→死に至るということになる。妻はそのことをよく知った上で、凶器を使わずとも夫を死に至らしめる手段をとったということか。こうすれば足がつかないだろうという思いもあったのだろう。

今こうやってブログを書いている私のすぐ横にはインスリンの注射器が2本、まだ使用していないものが1本ある。その気になれば、これを一時に注射してしまえば自殺できるし、注射されれば殺されることになる。そう思うと背筋が凍るのを覚える。これは絶対に他人に触らせてはいけないな・・・・。

さて、私自身の話としては、そのインスリンもそろそろ卒業したいものである。今月初めの専門医への通院では「次回までの血糖値の動き次第では、インスリンを手放そうか」という話も出ている。前回は多少低血糖の症状も出ていたのが飲み薬を減らして少しは落ち着いたので(その分HbA1cも多少高くなっているだろうが)、次の診断がどうなっているか。何とか少しでも改善に向かってほしいものである・・・・。

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岡田オリックス、2010年はとりあえず5位確定

2009年10月26日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

おめでとうございます!!

とりあえず、岡田監督が就任したオリックス・バファローズはとりあえず最下位だけは脱出して、2010年は何とか5位になれそうです。

・・・・というのも、楽天のお家騒動のおかげ。

野村監督が今シーズン2位、球団創設5年目にして初のAクラスを確保したというのに、監督は解任。それのみならず、1・2軍の橋上、池山、佐藤コーチなど、8人のコーチが「来季の契約を結ばない」と言われたのだから。

確かに岩隈、田中、永井の3本柱に加えて、鉄平、草野といった巧打者、山﨑の長打、リンデン、セギノールという外国人打者といういろんな選手の能力が発揮されてのAクラス入りだが、選手も認めているように監督の采配、コーチの指導によってチームとしての力が引き出されたというのも大きい。それが空中分解してしまうのだから・・・。

プロ野球の監督というのは、昔は連合艦隊の指揮官、オーケストラの指揮者と並んで「日本人の男性なら一度なってみたい職業」とまで言われていたのに、こんなにあっさりとクビを切られるものだな。もっとも、楽天の場合は経営陣の考え方がこれまでのプロ野球とはあまりにも相容れないところが多そうなのだが。

監督の年俸が高くて困るというのであれば、いっそのことその辺りの熱心な野球ファンを連れてきて、日替わりで監督をさせたほうが経常収支を考える上では間違いなくプラスになるし、そのほうが成績が良くなるかもしれない。

ただそうした場合、実際にプレーする選手は果たして立ち上がってついて行くのかな、という不安はあるのだが・・・・。

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ミラクル近鉄ライナーズ~ラグビートップリーグ

2009年10月24日 | まち歩き

「近鉄」の試合を観にいこうと思う。

・・・といっても野球ではなく、ラグビーの話。「近鉄」の名前がつくスポーツチームは、バファローズ亡き後は、こちらも80年の伝統を持つラグビー部「近鉄ライナーズ」である。通勤でも利用する阪神の尼崎駅にラグビートップリーグのポスターがあり、近鉄花園ラグビー場を本拠地とするライナーズの試合日程が紹介されていたのを見てのこと。これも今年開通した「阪神なんば線」効果だろうか。久しぶりに「近鉄」というのを応援したくなった。

Dscn4638というわけでやってきたのは、花園ラグビー場。ほとんど野球しか観戦しない私、生でラグビーを観るのは初めてである。もちろん花園も初めて。

Dscn4641今日はトップリーグ第7節の2試合が組まれており、近鉄ライナーズは第2試合でNECグリーンロケッツと対戦する。その前の第1試合がヤマハ発動機ジュビロ対神戸製鋼コベルコスティーラーズの試合である。神戸製鋼も人気・実力のあるチームで、地元近鉄の試合と合わせて結構多くの観客が詰め掛けている。

Dscn4667バックスタンドのやや真ん中寄りに陣取る。思ったよりもフィールドが近く感じられ、選手たちの体格のゴツさもよく見える。

Dscn4661ラグビーの細かなプレー(どういう時に反則になるとか、どうなったらスクラムを組むようになるのか、など)についてはよく知らないところがある。ラグビーを知る人からすれば「そんなのもわからんのか」ということになるのだろうが・・・。ただそこはラグビーにより親しんでもらおうという協会の取り組みか、観客席でミニFMを使った実況・解説を行っている。手持ちのウォークマンにFMラジオの機能がついているので片側にイヤホンを当てると、ルールの解説もあれば、リスナーからのメールでも質問に答える時間もあり、なかなかわかりやすい。

Dscn4665第1試合のヤマハ発動機対神戸製鋼は、序盤からヤマハ発動機のペースで試合が進む。前半後半で2つずつのトライを挙げたヤマハ発動機が32対20で快勝。「神戸も弱わなったの~」という声も聞こえてくる。それでも、ボールめがけて走ったり、選手への激しいタックルなど、生観戦ならではの迫力が伝わってくる。野球とはまた違ったスポーツの面白さを感じる。

Dscn4694そして第2試合の近鉄対NEC。やはり本拠地での試合ということで近鉄ライナーズのジャージ姿の人や、旗を持って応援する客が多い。

Dscn4700第2試合は序盤、近鉄がいい流れをつかむ。確実に距離をかせぎ、パスでフィールドを広く使っていたように見えたが、なかなか得点にはつながらない。一方のNECも風下というところからなかなか攻めあぐねているようだ。もっとも、FMの解説によれば「風下の場合はキックの時にボールを高く上げて、受ける選手が見やすいように攻める」というのだそうだ。前半戦は近鉄ペースながら一進一退。

Dscn4707そんな中、前半28分にNECが吉廣のトライで先制。0対5。あららと思っていると今度は34分、トンガ代表で攻守に渡り激しく動いていたラトゥがトライを決め、0対10。その後のゴールも決まって0対12となる。

Dscn4708流れがNECに行っちゃったかなと思う間もなく、前半終了間際の37分に窪田がトライ。ゴールは決まらなかったものの、10分の間に0対17という有様。こんなに立て続けにトライが決まるものなのかな。

Dscn4717エンドが変わった後半。10分に四宮がチーム初トライを決めて5対17。これで再び近鉄にもいい流れができて、NEC陣地でボールを支配する時間が出てきた。

Dscn4723しかし、あと少しでトライというところで痛恨の反則。これで一気にボールを近鉄陣地に押し戻され、27分に権丈のトライが決まり、ゴールと合わせて5対24。残り10分あまりで、どうやら近鉄の配色濃厚といったところである。

Dscn4731第1試合の時は冷静に試合を眺めていたのだが、この頃になると、近鉄応援団がプレーの合間にリードする手拍子に合わせて私も声援を送っていた。

Dscn4725それでも地元の意地というのか、30分にイエロメが1トライを返す。ゴールも決まって12対24となる。これでまた息を吹き返したようで、その2分後に坂本もトライ。今度もゴールが決まって19対24。とうとう1トライ差まで追い上げてきた。

Dscn4732その後、NECに再び自陣内に押し戻されたが、解説の「時間は気にせず、いい流れで来ているからどんどん展開すればいいですよ」との言葉通り、切れ目のないボール回しで攻め上げる。そして残り1分を切ったところで、ギリギリのところでの重枝のトライが決まり、24対24の同点に追いついた。

Dscn4733完封負けペースから一気の同点に、競技は違うのだが近鉄バファローズの「いてまえ打線」の姿をダブらせたものだった。

ここで40分となり、最後の1プレーを知らせるブザーが鳴る。最後の1プレーとは、トライ後のコンバージョンゴール。これが決まれば近鉄の勝ち、外れれば同点引き分けとなるが、タッチライン沿いからの結構難しそうな位置。

Dscn4734ここでキックするのは大西。逆風を突いて高く上がったボールは見事にゴールを捕らえる。

Dscn4735この瞬間、26対24での近鉄ライナーズの逆転勝ちが決まった。フィールドになだれ込む選手たち。野球でいえば9回からの逆転サヨナラ勝ちである。まさに、「ミラクル・バファローズ」を彷彿とさせる「ミラクル・ライナーズ」。

Dscn4741スタンドも大盛り上がりで、優勝でもしたかのような騒ぎだ。

Dscn4745試合終了後は、ゴール後ろで選手のお見送り。最後のゴールを決めた大西を初めとしたライナーズの選手たちへの声援もあり、サインを求めるファンも多く見られた。

Dscn4739いや~、初めて観戦したラグビーだったが、いきなりこういう「近鉄の逆転サヨナラ勝ち」を見せられると結構面白いもんやなと思う。これまで冬の球技はほとんど観戦していなかったが、関西にいるのだからラグビー、それにアメフトなんか今後予定に入れてもいいかもしれないな・・・。

トップリーグは1ヶ月ほど試合日程が空くそうだが、この次以降も頑張れ、ライナーズ。

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千里浜なぎさドライブウェイと縁結びの神様

2009年10月24日 | 旅行記D・東海北陸

話を再び北陸の独立リーグ観戦紀行に戻す。

11日の試合でBCリーグのチャンピオンシップは群馬ダイヤモンドペガサスに決まり(そういえば、今日24日から高知ファイティングドッグスとの独立リーグ日本シリーズが始まるな・・・)、12日がぽっかりと空いた形になった。

Dscn4335宿泊した「マンテンホテル」。金沢駅が見られる側の部屋に泊まれるプランがあり、列車の行き来する音が目覚まし代わりになる。前日新疋田で見送った寝台特急「日本海」をここで見送る。このトレインビューは結構おすすめ。

せっかく金沢まで来たのだからどう過ごそうかと思ううちに、クルマもあることだし、能登に行ってみようと思う。2年前のGWの時に、金沢でレンタカーを利用して半島を回ったこともある。

ホテルでの朝食後、まだクルマの流れも少ない金沢市内を抜け、能登有料道路へ。内灘からは日本海の景色を眺めることができる。前日から近江~若狭~越前~加賀と来て、今度は能登の海を眺めることになる。

Dscn4344今浜インターで下車。ここで向かうのは「千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイ」。海岸に沿った・・・というより、海岸を走るドライブウェイである。

Dscn4340この海岸、砂のきめが細かく、砂の一粒一粒が海水を含んで締まっており、そのために普通のクルマでもタイヤを取られることなく走行できるというもの。全長8キロほどの砂浜に、こんな感じでクルマを走らせることになる。不思議な感覚だが、面白い。

Dscn43421私のパートナーもここで小休止。ブログで初公開しておきます・・・・。

潮風を感じながらトロトロと、時速20キロくらいで走る。すると、それを見てイライラと、横を追い抜いていくクルマ。何も、こういう観光地的な道でそんなに飛ばさなくても・・・と思う。

Dscn4347ぜひまた、夕日を見に来たいものですな。

Dscn4354なぎさドライブウェイを抜けて訪れたのは、羽咋にある気多大社。能登一の宮である神社で、大国主神を祭る。この神様を祭る・・・ということで、縁結びの神社として知られている。

Dscn4357縁結びの神社といえば出雲大社が総本山(神社で総本山というのもおかしいな)と言えるのだろうが、ここ気多大社は、「気麗むすびどころ」という縁結び専門の祈願所があったり、インターネットで良縁祈願ができるなど、創建2000年の神社にしては結構ノリよく縁結びを引き受けている感がある。最近は女性にも人気の観光スポットという。

Dscn4358私も参拝を済ませ、すがすがしい気分で大社を後にする。何かいいことがあるのか、な。

Dscn4361この後は能登の海岸を楽しむことにする。風力発電所のプロペラや火力発電所の煙突など近代的な建物を過ぎると、今度はごつごつした「外海岸」の光景へ・・・。

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フィリピン領事館に行ってきた

2009年10月22日 | ブログ

何しに行ったのかということもあるが、これがフィリピン人を連れて行ったとなるとなおのことよくわからないだろう。

「まつなるもとうとう"このスケベ社長サン~!!"の仲間入りか」と思われる向きもあるかもしれない。

種明かしをすればこう。私の会社の四国の支店で、海外プロジェクトでCADのオペレーターとして働いていたフィリピンの技術者がいるのだが、パスポートの更新期限が切れるので、四国から見て最寄になる大阪の領事館で更新手続きをするという。しかし大阪が全くの初めてなので、領事館まで付き添ってほしいという依頼を受けたものである。

この話は上司のところに入ったのだが、そういう役目となると私のところにお鉢が回ってくる。総務担当者というのは、本当に何でもやらないといけないものだ。

あ、言っときますが、その技術者というのは女性ではなく男性。従って私が「スケベ社長サン~!!」になることはありません・・・・。

私がフィリピンと聞いて連想するのは、上記の「スケベ社長サン~!!」に、マルコス大統領やベニグノ・アキノ氏という単語(いつの時代の政治家やねん)。いかに外国に対する理解がないかというところである。ちなみに、タガログ語での一言くらい言えればと、とっさに携帯でタガログ語の会話のサイトを探してみるが・・・・それが「オトナの会話」、平たく言えばベッドの上での会話が網羅されているもので・・・・これだけでも「どないやねん」と言いたくなる。

さて、四国の支店からは、彼を大阪行きの直通バスに乗せるので、到着地で出迎えてほしいとのこと。バスの到着時間に合わせる形で梅田に行ったのだが、バスが早く着いたようで、無事に彼(Yさん)と合流。

結局私はカタコトの英語で会話を図ることになる。ただ、何か外国語のフレーズを思い浮かべようとすれば簡体字がズラズラ出てくる思考回路のため、英語でも怪しげなものである。それでもまあ、こちらの最低限の意図は通じるようで、まずは昼食をということで誘い出す。

Yさんに何を食べたいかと尋ねると「何でもいい」というので、ならばと、魚沼産コシヒカリを使った和食の店に案内。フィリピンでは「箸」を使うのかなということもわからなかったが、少なくともYさんは器用に箸を操り、日本食については全く抵抗がない様子だった。お国ではエリートの大学を出ているとのことで、オペレーターの技術を生かしてこれまでいくつかの国で働いているとのことである。

200910221335000この後は電車で京橋に移動し、ツインタワーの中にあるフィリピン領事館へ。ドアを開けるとそこはまさに外国。当然だろうが表示物はタガログ語もしくは英語で、日本語の表記といえば、フロアの中にあるスピード写真機の「照明写真」の看板のみ。

ここでYさんが必要書類に記載する間、しばらく席で待つことになる。どこの国に限らず領事館というところに来ることが初めてなので、そこに広がる「ネイティブ」の世界は不思議なものだ。ただ、これはフィリピン領事館の光景なのか、日本人の年配の旦那とフィリピンの若い女性が連れ立ってやってきて、「婚姻届」のブースの方に書類を出していたり、女性のほうがタガログ語と日本語を使い分けていたりという光景も見られる。こういう偏見は良くないのだが、やはり日比関係というのは「夜の世界」が占めるウエイトが高いのかなと思ってしまう。

必要書類は四国の支店のほうで持たせたとあるが、どこの国でも窓口手続きに戸惑う人がいるもの。「返信用の封筒がない」と指摘されたらしいYさんが「封筒はどこにあるでしょうか」と私のところに聞いてきた。落ち着いてバッグを開けさせ、持たされた書類一式を取り出させて中に紛れていたのを見つけた。また、「写真を持っていない」というので、スピード写真機に座らせて撮影させたり・・・。

何だかんだで無事に手続きは終了し、後はパスポートが四国の支店気付で送られてくることになった。やれやれ。

帰りは夕方のバスのチケットを持っていたが、「早く終われば早い便に変更して早く帰らせてほしい」とのことだったので、再び梅田に向かい、早い便の空席を尋ねる。空きがありこれで早く四国に戻ることになる。本来であれば大阪の案内(京橋に行ったのなら大阪城などよかったかな)をしてあげればよかったのだが、あまりそういう方面には興味がないようだし、明日は仕事なので早く帰りたいということであればそうしてあげよう。

結局大阪滞在3時間ということで少しの間の行動だったが、最後は握手して別れる。またどこかで会うことがあるかな・・・。

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旧・広島市民球場へ

2009年10月21日 | 旅行記F・中国

瀬戸内マリンビュー号と呉線を乗り継いでやってきた広島。ここで夕方までの時間を過ごすことにする。

Dscn4622_2ということで、路面電車で向かったのは原爆ドーム。やはり広島に来たからにはここは外せないだろう。今年はマツダスアジアムでの交流戦観戦で訪問した広島だが、野球が終わるとその足で帰途についてしまったこともある。

Dscn4613大勢の見学客に交じって祈りをささげる。このところでは、「核兵器廃絶に向けてがんばりましょう」と掛け声をかけるだけでアメリカの小浜大統領がノーベル平和賞を受賞したり、広島と長崎がオリンピックの開催(共催)都市として立候補しようかという動きもあり、格と「ヒロシマ」が注目されつつある。来月に予定されている小浜大統領の訪日時の広島訪問は実現しないが、ノーベル平和賞受賞者ならば任期中に必ず訪ねていただきたいものである。

Dscn4580さて、路面電車の線路を挟んで原爆ドームの向かい側にあるものといえば、旧・広島市民球場である。ちょうど昨年までカープの本拠地であった球場。1年経過してどんな感じになっているのか見ようと思う。正面玄関には、かつて壁に取り付けられていた「広島市民球場」の文字が取り払われ、「旧広島市民球場」という木の看板が掲げられている。

玄関脇に「グラウンド撮影会」のポスターがある。よく見ると開催日が10月18日。・・・・ということはちょうど今日(訪問日)じゃないか。時間が10時から15時とあり、時計はちょうど15時を回っているためにひょっとしたら終わっているかも・・・。

Dscn4606それでも球場の外周に沿って歩き、ちょうどレフトポール脇のグラウンドへ続く扉が開放されており、グラウンドには大勢のファンがいる。どうやら、15時までというのは、事前の申し込みで選ばれた人たちが、グラウンドでプロのカメラマンが記念撮影をしてくれるというイベントの時間だったようで、普通にグラウンドに入る分にはもう少し時間があったようだ。

Dscn4584_2まさかこんな形で、広島市民球場のグラウンドを踏むことになるとは思ってもみなかった。広島在住時代にはもちろんグラウンドに下りることはなかったし、昨年最後の交流戦を限りにして、グラウンドを見ることももうないのかと思っていただけに、この偶然には感動ものである。

こうしてグラウンドに立ってみるとスタンドが結構近く見える。ここを大勢の赤ヘルファンで埋め尽くされたとき、そりゃ、カープの選手にとってみればファンの熱気を心強く感じたことだろう。逆にビジターの選手はやりにくかったのでは?

Dscn4585こんな感じでピッチャープレートを踏んでみる。かつて、北別府や大野や佐々岡といったところが活躍した舞台である。バッターボックスにいた他のファンを見立ててちょいとピッチングの真似をしてみる。

Dscn4603今度はポジション変わってキャッチャーの位置。実際にしゃがんでみる。ここは達川が広島弁で相手バッターを霍乱したところ。左右両翼が結構広く、奥行きをもって見ることができる。

Dscn4601中にはこういうユニフォーム姿の人を見る。皆が思い思いに市民球場との別れを惜しんでいる。昭和の古き良き雰囲気の建物だったしな・・・。

Dscn4604ベンチに入る。こうやってベンチ入りするというのも野球場ではなかなかないこと。ちょっと監督気分を味わってみる。広島の監督として黄金時代を築いたのは古葉監督。そして古葉監督といえばベンチの陰からチラチラと姿を見せたり消したりというのが有名である。

Dscn4605私も古葉監督の立ち位置だったところに同じように立つ。やってみたかったんだよ、これ。それがこんな感じの視線。かつて古葉監督はその立ち位置を「こちらからグラウンドの様子がよく見えて、逆に相手ベンチからは自分の姿が見えない」ということで好んでいたそうだが、同じように立ってみるとまさにそう感じられる。

Dscn4607再びグラウンドに戻り、しばしぶらぶらと。もうすることのできない体験を存分に楽しむ。そういえばこの市民球場の跡地をどうするかはまだ決まっていない。市民球場の一部を残してあとは緑地公園にするとか、商業施設を建設しようとか、さまざま。私としてはかつての名勝負を未来に伝えるためにも、ここに球場があったことを示す確かなモニュメントがほしいなと思うのだが・・・・。

Dscn4626これで広島の街の風景は満足したものとなり、早めの夕食をということで広島駅ビルへ。10月に入りカキが出回り始める頃だ。焼きガキを注文し、「やっぱ広島じゃけん」という味を堪能する。

Dscn4631最後は店を変えてのお好み焼である。これもまた美味し。広島に来たなと実感できるひと時である。

Dscn4632二枚看板を楽しみ、そろそろ山陽線を東へと向かう時間である。また鈍行列車を乗り継いで約5時間の道中となる。やれやれ。でもまあ、久しぶりの広島を楽しむことができたし、また機会があれば山陽・山陰地区は訪ねてみたいものである。その時期が来ることを期待し、列車の揺れに身を任せて・・・・。

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瀬戸内マリンビューに乗車

2009年10月19日 | 旅行記F・中国

この前まで北陸の海岸沿いの紀行文を書いていたのだが、1日分が終わったので少し方向を変えて、舞台は瀬戸内海に移る。

Dscn456610月14日は「鉄道の日」。それを記念して毎年この時期、全国のJRの普通・快速列車が乗り放題となる「鉄道の日記念きっぷ」が発売される。これは3日間(3回分)で9,180円であるが、これとは別に、JR西日本の普通・快速列車が1日乗り放題となる「西日本版」というのも3,000円で発売されている。

Dscn4492今回は日程の都合もあり、きっぷの有効期間の最終日となる18日に、1日出かけることにした。目指すは山陽線を西に、広島まで。

起床したのは朝の7時。普通の日曜日ならちょうど起床する(にも少し遅い)時間なのだが、目覚まし代わりの携帯を見てあわてて飛び起きる。前日までの計画では、いっそのこと始発の電車で出かけて、久しぶりなので途中下車でもしながら西に向かおうと思っていたのだが、これでは、今回のお目当てとして乗る予定にしていた列車にすら(普通・快速列車乗り継ぎでは)間に合わず、出かけることそのものも危うく中止にしようかという状況。

Dscn4490何とか間に合いそうで、山陽線を西へ乗り継いでいく。途中岡山からは115系の湘南色に乗車。年々その数を減らしつつある国鉄型車両であるが、中国地方では転換クロスシートになったり、塗装を変えたりしながらもまだまだ生き残っている。現場に取って使い勝手のいい車両ということか。

Dscn4493尾道水道の穏やかな景色を眺めた後、糸崎から三原に到着する。ここまで4時間あまりの道のりだ。

Dscn4506ここから乗車するのが、本日のお目当て列車「瀬戸内マリンビュー」。気動車をクルーザー風のインテリアに改造した車両で、これから通る呉線の海岸風景をじっくりと眺めてもらおうという構造になっている。

Dscn45142両編成で、1両の自由席は昔ながらのボックス席であるが、もう1両の指定席はご覧のようなソファーとボックスが広がる。どこに座っても海岸風景を楽しむことができるようにという席の配置になっている。

Dscn4523実は私、このボックス席の番号を持っていたのだが、発車直前に10人くらいのグループが乗ってきて、私の周りをぐるりと取り囲む形になった。これが女性のグループならまだよかったの(かもしれない)が、おっちゃんたちに囲まれるのもな・・・。ということで席を明け渡し、車端部にあるフリースペースに陣取る。こちらもカウンター席になっており、食べ物を広げ、窓越しに景色を楽しむことができる。

Dscn4518乗客を詰め込むとそそくさといった感じで出発。三原から次の須波までの間でいきなり瀬戸内の穏やかな眺めが広がる。佐木島の向こうには生口島も広がる。しまなみ海道の橋脚も薄っすらと見えるような見えないような。

Dscn4511こういう景色を眺めながらの昼食は、三原駅で買い求めたタコの煮付けにタコ天。ここ三原のタコも名産である。

Dscn4526竹原で乗客の入れ替わりがある。瀬戸内マリンビューといえば観光列車という位置づけであるが、自由席もあり、ほぼ各駅に停まっていくので地元の人たちにとってみれば臨時列車が一本増えたようなものである。そのためか、自由席車両は駅ごとに乗客があり、立つ客も出るようになった。

Dscn4540一方こちらは指定席。こういう写真だけ見ていると、これが列車の中にいるとは思えないくらいの居心地である。どこかの喫茶店か、安いクラブのような感じではあるが・・・。

Dscn4558かくいう私もこんな感じでくつろいでます・・・。

Dscn4554安芸津のあたりからは、海岸線が続くというよりは、入り江の向こうに海が見えるというこれも独特の風情。こういう丸い形の窓もあり、ここから眺める風景というのもなかなか味のあるものだ。

三原から1時間40分で呉に到着。朝からはバタバタした時間だったが、こうやって列車に乗るうちに、落ち着きを取り戻した。こんな感じで乗車を楽しめる瀬戸内マリンビュー。いろんなイベント列車がある中で、結構ねらい目かもしれない。

Dscn4569呉では「大和ミュージアム」を見学するかとも考えたが、今日のところは広島に直行することにする。呉線のこちらの区間も広島湾に沿った景色を楽しむことができる。遠くに見えるのは広島の宇品港のあたり。

Dscn4573広島駅の手前では、この夏に観戦に訪れたマツダスタジアムを見る。野球観戦の楽しみを満載した球場にもまた行ってみたいものである。

15時前、広島駅に到着。就職の初任地として8年間過ごしたこの地は、いつ来ても懐かしさを感じる。もう離れて5年半にもなることもあり、このところはこちらの誰かに声をかけるということはないのだが、自分の心の中で、「また戻って来ました!」と言える街である。そんな中、少しずつ変わっていく街の様子を見るのも楽しみである(まあ、一番変わったのはマツダスタジアムの完成だろうが・・・)。

Dscn4579今回も路面電車に乗り、折り返しまでのわずかな時間であるが街の表情を見ることにする・・・・。(続く)

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吉崎御坊と安宅の関

2009年10月17日 | 旅行記D・東海北陸

北陸の海岸とプロ野球BCリーグを楽しむドライブの続き。

越前の港町である三国を過ぎ、クルマは加賀の国を目指す。その国境に近いところにあるのが、室町時代に蓮如上人が開いたという吉崎御坊がある。

Dscn4090吉崎御坊といえば、シュミレーションゲーム「信長の野望」シリーズをプレイしたことのある人なら、加賀の国を支配する一向宗・本願寺光佐の本拠地の城としてなじみのあるところだろう。私も吉崎御坊は石川県にあるのかと思っていたが、現在の行政区分では福井県に属するというのだそうだ。その昔、このあたりは加賀なのか越前なのかという争訟も行われたという。

Dscn4086現在は「蓮如の里」として、吉崎御坊とその辺りは信仰と観光のスポットになっている。まずは山門をくぐり、江戸時代に再建されたという本堂にお参り。昼下がりのこととて参詣客の姿もほとんどなく、歴史的スポットとしては割合ひっそりとしている。

Dscn4092吉崎御坊の向かい側は史跡公園として整備されており、記念館があるのでこちらに入場。剃髪姿の若い僧侶が温かく出迎えてくれる。ここでは蓮如上人の生きた時代についてのDVDを鑑賞した後、さまざまな教えを記した「御文」や直筆の「南無阿弥陀仏」を見ることができる。一向宗は背筋を伸ばすことのない庶民のための宗派というイメージがあるが、やはりこいう「本山」的なスポットに来ると心改まるものがある。

Dscn4097吉崎は日本海に近く、北潟湖にも囲まれた独特の湿地帯。湖を挟んだ鹿島の森は独特の自然のために森自体が天然記念物に指定されているという。

Dscn4094富山の民家を移設したという「七不思議堂」では、蓮如上人が起こしたとされる七つの不思議に関するエピソードが人形で紹介されていたり、蓮如の教えをモチーフにしたという庭園が整備されており、少しくつろぐのにはぴったりである。

少し心がすがすがしくなったような気がして、福井県から石川県に入る。片山津温泉が近いが、今回の温泉は越中海岸で済ませたことでパスし、さらに北上する。

Dscn4100そしてやってきたのは、小松に近い安宅の関。まずは海の神様を祭る安宅住吉神社に参詣。

Dscn4102神社の境内を抜けると、「安宅の関」跡とあり、勧進帳のエピソードに登場する源義経、弁慶、そして関守の富樫の3人の石像が立つ。源頼朝との仲たがいにより京から奥州へ逃れる途中の「勧進帳」である。

Dscn4105海岸に面した安宅の関、現在は休憩所になっており、「勧進帳ものがたり館」がある。ここでは勧進帳に関する資料館となっているのだが、勧進帳のエピソード自体が本当にあったことなのかということもあるためか、展示物は源義経に関する小説や謡曲についての書物や、大河ドラマなどのパネル、そして、小松の文化ホールの落成記念とかで上演された歌舞伎「勧進帳」のダイジェスト映像など。それでもまあ、勧進帳の地ということで、「ここがそうか」と感心しながら見学する人も見られる。

Dscn4107さて思うのだが、なぜ「安宅の関」なんだろうか。関所といえば国境の峠とか、山の中にあるというイメージが強い。また、国の中を流れる川を守るということで、富山は伏木にある如意の渡しというのもある。実際はこの如意の渡しで川の関守に止められたということらしいが、それがいつしか安宅の関に移ってきたという。

その安宅なんだが、特に国境を意識させる峠やら大きな川があるというわけでもない。かつては水運の要衝ということはあったそうだが、関所を設けるまでのところなのかな・・・と。実際に現地を訪れてみて、そのあたりの疑問は深まるばかりである。

それでもまあ、自らの「智仁勇」をもって主君を守った弁慶、そして一行を義経と知りつつも、だまされたふりをして黙って関所を通した(だから関所が本当にあったのかという疑問は置いとくとして)富樫の義侠心・・・こういうストーリー、いずれも日本人が好む男気である。それを安宅に持ってきたのは謡曲や歌舞伎についてのプロデューサーの能力であろう。

Dscn4108では、実際の安宅はというと・・・実に美しい海岸線の広がるところである。ちょうど日も西に傾きつつあるところで、海岸にたたずむ人たちの影が少しずつ伸びてくる時間帯。

Dscn4116こういう海を眺めて、往年の歴史ドラマに思いを馳せるのも面白い。本当にあった話かどうかの詮索はどっちでもいいだろう。こういう海岸沿いならば、そういうドラマも似合うのかなと思うのである。

Dscn4117しばらく海岸にたたずみ、小松インターから再び北陸道で金沢を目指す。途中、手取川の河口近くを通るのだが、そこに立つのは「美川 県一の町」という看板。あの「さそり座の女」の歌手の出身地というわけではないが、このしゃれはその方も公認という。そんなところを過ぎて金沢市内へ。この夜にBCリーグのチャンピオンシップを観戦し、群馬の優勝、石川・金森監督のお別れセレモニーを見届けて金沢駅前のホテルに投宿。

野球のほうは1試合で終わり、翌日12日が空いた形。その日をどう過ごしたかは、この後の話・・・・。

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越前岬へ

2009年10月16日 | 旅行記D・東海北陸

北陸道の杉津で若狭・敦賀の海を眺めた後、武生インターで下車する。平野部を横切って目指すのは越前岬。近江、若狭ときて、今回は北陸の各国の海を眺めようというドライブの目的ができた。

Dscn4068越前海岸の梅浦から小さな漁港が並ぶ一帯を南下してやってきたのは露天風呂「漁火」。実は昨年の初夏に、道を挟んで向かい側の「越前がにミュージアム」とセットで訪れたことがあるのだが、その時は天候が今ひとつで、雨が降ったりやんだりというものだった。それが今日は雲もほとんどない好天で、風も心地よい。そんなこともあり、この機会にまた訪れてみようというもの。

Dscn4071早速やってきた露天風呂。写真は(もちろん浴場でカメラを構えるわけにはいかないため)建物の外からのものであるが、おおむねこういう景色を眺めることができる。外のフェンスも低めにつくられているため、浴槽につかりながら海岸風情を味わえるのがよい。前回は天気が悪かったのだが、これで借りを返せたようなもの。

Dscn4072朝が早かったこともあり、ここはしばらくのんびりする。これだけ海岸線に近い露天風呂というのもそうあるものではなく、結構おすすめ。

Dscn4070入浴後、少し早いが昼食ということにする。注文したのは「さしみ重」に「笹ガレイ」。メニューには「ずわいがに」の文字も見えたが、10月の今頃はまだ地物が獲れるわけではなく、冷凍ものだろう。

クルマのこととてノンアルコールのビールを注文したのだが、これがなんと普通に「アサヒスーパードライ」のマークが入ったジョッキで出てきた。見た目、色合いもビールそのものだ。一瞬、「これ普通のビールとちゃうの?」と店の人に声をかけそうになったが、恐る恐るジョッキに口をつけると、ちゃんとノンアルコールビールだった。こういう「生中」みたいな飲ませ方をしていると、もっともっとノンアルコールビールの売り上げも伸びると思うのだがどうだろうか・・・。

Dscn4075国道305号線を海沿いに走り、越前岬の灯台の下に出る。岬の灯台といえば「この先行き止まり」の駅だという独特の感じがあるものだが、ここは道の途中にあるという感じ。

Dscn4077越前岬水仙ランドというのがあり、そこに続く道が丘を上って行く。灯台を含めてスケールの大きな展望が広がる。東尋坊の荒々しい景色とはまた違った眺め。しばらく風に吹かれながら、遠くの海に思いを馳せる。

Dscn4081越前岬にはこのほか、長年の侵食による自然がつくりだした奇岩「呼鳥門」もある。ちょうど連休のお昼どきとあって、ドライブやツーリングの車両で賑わっている。呼鳥門だが、どうやればこういう形で穴が開くのかなと思う。風や波の通り道のメカニズムというものの不思議さにうなるばかりだ。

Dscn4083近くの洞窟の中に愛染明王が祭られている。鳥居のところに蜂の巣のようなものがあるが、参詣者が縄に五円玉をくくりつけたものがふくれ上がったもの。人と人との縁結びのご本尊ということで、次々と連鎖していったものだ。私もあやかろうと、手持ちの五円玉をくくりつける。どんな人とつながっているのかな・・・。

Dscn4084この後はしばらく海岸線に沿ってのドライブとなる。途中の漁村ではこの日が秋祭りのところが多いようで、集落の出入り口に大きな幟が掲げられている。家の前では獅子舞が見られたり、みこしをかつぐハッピ姿の若衆の姿も(写真をよく見たら元気なお父さんたちのほうが多かったかな)。しばらく見てみたい気もするが、先があるためにそのまま走り抜ける。

漁村から一転して沿岸の工業地帯に入り、直線道路が続く。昨年越前を訪れた時に立ち寄った三国は通過し、新疋田から始まった福井県縦走もそろそろ終わりに近づく。その途中で立ち寄ったのが、越前と加賀の国境に位置するスポットとなる・・・。

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新疋田から杉津へ

2009年10月15日 | 旅行記D・東海北陸

Dscn4017朝日の昇る海に浮かぶ鳥居。・・・・といっても、安芸の宮島・厳島神社ではない。

先日の11日に、金沢までBCリーグのチャンピオンシップ観戦に出かけた。その道中のことをしばらく書くことになる。

Dscn40164時半に尼崎を出発し、阪神高速~国道1号線~湖西道路~国道161号線とたどること約2時間。日の出から少し経っているが、琵琶湖を照らす日の光がまぶしく感じられる。高島市の161号線沿いにある白髭神社。近江最古の神社とあり、猿田彦大神を祭るとある。海上・・・じゃないや湖上に鳥居があるのはさまざまな言い伝えがあるようだ。

琵琶湖のスケールの大きさ。「近江=淡海」と「海」の字を当てていたのもわかるような景色である。

Dscn4027滋賀県を通過し、福井県に入って訪れたのは北陸線の新疋田駅。朝のこの駅はさまざまなタイプの列車が通過することもあり、撮影で訪れる「その筋」の人たちで賑わう。駅前に駐車場があるのだが、福井ナンバーのほか、関西、東海、中には湘南ナンバーのクルマも見られる。

Dscn4034ホームの端にはこんな感じで三脚を立て、「その筋の業務」に励む姿。中には、ホームで構える人と、駅間の撮影ポイントに陣取っている仲間と連絡を取り合う人もおり、それぞれの撮影ポイントというのがあるようだ。それにしても、その中になんちゃってデジカメを持って入る私というのは、彼らから見れば素人同然である。

Rscn4033Dscn4039Dscn4052 Dscn4037 ここでいくつかの列車を撮影。

Rscn4051最後は、大阪に向かう寝台特急「日本海」を下り線ホームから撮影。ただ、写真をよく見ればわかるのだが、客車のところが陰になっており、客車の青が太陽に映えない。

Dscn4048なるほど、東側から列車を狙ったほうが順光になるわけで、道理で上り線ホームのほうに多く陣取っていたわけだ。

新疋田を後にして、敦賀インターから北陸道に乗る。まだ朝のこととて、ナイターが行われる金沢まで急いで向かうこともないのだが、訪れたいポイントがあり、あえて短区間の高速道路利用となる。

やってきたのは杉津パーキングエリア。ここは実は北陸トンネル開通までの間、北陸線が通っていたところ。若狭から越前に向かう山越えの区間で(同じ福井県でも嶺南・嶺北という分け方をする)、ちょうどパーキングエリアのあたりが旧杉津駅のあったところ。

Dscn4056このパーキングエリア、実に眺めがよい。ちょうど敦賀湾を見下ろす位置にある。ちなみに通常左側通行のところ、このパーキングエリアは山側(右側)が下り線、海側(左側)が上り線ということになるが、眺めがよいのは下り線のほうだという。そのためか、休憩する人たちが海に設けられた展望台に向かう。

Dscn4062旧北陸線の跡をたどるコースはホームページやブログでもいろいろと紹介されているが、実際に訪れてみて想像した以上の美しさである。輸送力強化のためとはいえ、長い長い北陸トンネルでずっと行くのはもったいない話。地上ではこんな景色が見られたのだ。もっとも、あえて杉津駅をこんな高いところに設けたのは、敦賀湾に出入りする船舶を「監視」するという軍事的な意味合いもあったようで・・・・。

Dscn4064平和な現在では、ここは夕日のビュースポットということでカップルの人気があり、愛を誓うための「愛のハートロック」なるものもある。ハートを錠前でロックするというもので、無数のカギが並ぶ光景は壮観。これを見た私・・・・こういうのは南京錠と決まっており、「ダイヤル式」でロックしないもんやなあと感心するばかりである。

杉津パーキングエリアからいくつかのトンネルを過ぎて、武生インターで下車。次は越前の海を目指してクルマを進めることにする・・・。

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金沢の夜にペガサス翔く~BCリーグチャンピオンシップ第4戦

2009年10月11日 | プロ野球(独立リーグほか)

Dscn411811日、尼崎を朝の4時半にクルマで出発し、16時すぎに金沢市の西部公園にある石川県立野球場に到着。12時間の間どうしていたかの話はまた後ほどとして、石川ミリオンスターズ対群馬ダイヤモンドペガサスとの間で行われているBCリーグチャンピオンシップの観戦である。

北陸地区と上信越地区の優勝チーム同士で5戦3勝方式で行われるシリーズ。前日まで群馬が2勝1敗でリーグ制覇に王手をかけている。前日の第3戦は4時間を超える延長戦を群馬が制しているが、3戦とも接戦続きである。

公園には石川や金沢ナンバーに交じり、群馬ナンバーのクルマも結構停まっている。その中に神戸ナンバーのクルマを突っ込むのはちょっと浮いた感じがしないでもない。

入場料はシリーズに限り1,500円であるが、8月に金沢に観戦に来た折に石川の日本一に向けての協賛金募集に一口乗っており、その時の引換券に500円追加だけで入場できるという。それで入ったのだが、入場の際にNTTドコモ北陸の湯のみやら500g入りのパスタを2袋などがプレゼントでついてきた。これだけで500円を超えていやしないかな。

ということで、三塁側がホームの石川のベンチのすぐ上に座る。この球場、内野のネットが極端に低く、最前列に座っても目の前に障害物が来ないのである。一般の球場の場合、最前列となればフェンスが目の前に来て結構いらつくものだが、それがないのは非常に好印象。目の前に手すりの棒があるので、この上にカメラを乗せれば三脚の代わりにもなる。

試合開始が近づくと三塁側の石川も大勢の観客がつめかけ、一塁側も群馬からはせ参じた応援団がいろんな横断幕をスタンドに掲げている。チャンピオンシップにふさわしい盛り上がりである。東京に住んでいた時は群馬のホームゲームを見に行っており、その時見た選手の大半が残っているのだが、今日のところは石川が勝って明日の最終戦にもつれこんでほしいところ(そうなれば、明日も続けて観戦するつもり)。

Dscn4135ちょうど日が暮れる時間帯。球場で見る夕暮れというのも独特なムードがある。夜は冷えるのだろうな。・・・・ということは織り込み済みだったはずだが、実は羽織るものを自宅から持ってくるのを忘れてしまった。クルマなので熱燗で・・・というわけにもいかず、売店でお茶のホットを買って身体を温めながらの観戦。こういう秋のナイターというのを見るのも久しぶりだ。

Dscn4195後のない石川は左腕の大輔を先発に送る。石川には南という絶対的なエースがいるのだが、前日の試合で使ってしまっている。

Dscn41811回表、群馬先頭の山田がいきなり左中間に二塁打を放つ。その後、二死一・三塁として5番の小西が三遊間を抜けるタイムリーで1点先制。

Dscn4188ところが石川も負けてはいられない。群馬先発の大木(イニングの初めには必ず「大きな栗の木の下で」のメロディーが応援席から流れていた)から簡単に二死となるが、3番の楠本の振り抜いた打球。

Dscn4193両翼が91.5mと狭いせいもあるが、レフトの頭上を越えてスタンドイン。たちまち1対1の同点となる。

Dscn4192これで三塁側の石川ファンも総立ちで大喜び。これで俄然面白くなった。

大輔は常にボールが先行する投球だが、時にスローカーブを交えて打者の打ち気をそらす投法で、ランナーを出しても粘って失点を許さない。地元ファンの「だいすけー!!」「ダイスケー!!」コールも投球を後押ししているようだ。

Dscn42134回に群馬の9番・青木の打球がショートの後方にポトリと落ちるヒットになり2点目を許したが、5回には内野の守備の乱れで招いたピンチを断ち切るなど、我慢の投球が続く。

Dscn4185_2ところが、石川打線が大木の緩急自在の投球を捉えられない。3回にヒット1本が出るものの、その後はいい当たりが出なくなる。こういう試合の場合、関西の試合なら野次の2つくらい飛ぶところだが、石川のファンは前向きというか、素直というか、「次がんばれー!!」と常に温かい声援である。

Dscn4222Dscn4154イニングの合間には専属のチームによるラップやら、マスコットキャラクター「スタ坊」(決して、横浜ベイスターズのパクリではありません)がグラウンドに出てナインと客席を盛り上げる。選手たちも、客席も大きな声を出して何とかしようとしているのだが・・・・。

Dscn42432対1と群馬リードで迎えた7回、ペガサス打線が火を吹く。この回先頭の小田が右中間への打球。俊足を飛ばして一気に三塁へ。続く3番・丹羽も同じような当たりを飛ばし、3対1となる。さらに4番・井野口の右越えの二塁打、7番・川村のタイムリーで2点を追加し、5対1と大きくリード。これまで辛抱してきた大輔もこの回で降板。

Dscn4254こうなると流れは群馬ペース。大木が7回を2安打で抑えた後は、キム→堤という必勝パターンに持ち込む。それでも石川の逆転を信じて、三塁側からは誰一人として席を立とうとしない。

そして迎えた9回裏。石川は先頭の座親がチーム3本目のヒットを放つが、楠本が併殺に倒れる。最後は4番・甲斐がピッチャーゴロとなり試合終了。

Dscn4276その瞬間にマウンドに集まる群馬ナイン。がっくりとうなだれる石川ナイン。勝者と敗者が分かれる瞬間である。それでも最後にはお互いに一礼し、健闘をたたえあうのがBCリーグ。勝った群馬ナインに、石川のファンからも温かい拍手が送られた。

Rscn4289群馬・秦監督の胴上げはその後。3回宙に舞った。昨年は参入1年目で上信越地区優勝を果たしたが、チャンピオンシップでは3連敗。何とか雪辱を果たしたという形になる。

Dscn4321Dscn4295BCリーグの村山代表から優勝トロフィーとペナントを渡される。これで、四国・九州アイランドリーグの王者・高知と対戦することになり、今年こそBCリーグ勢が「独立リーグ日本一」の座を勝ち取ることが期待される。

Dscn4290試合終了後にベンチでうなだれる石川の選手。彼らもまた、この3年間で着実に力をつけてきた選手たちである。悔しさを胸に来年も精進を重ねることだろう・・・。

Dscn4301来年といえば、石川の金森監督が千葉ロッテの打撃コーチに就任することが決まり、BCリーグ発足から3年間指揮をとったチームを離れることになる。試合終了後にファンへの挨拶が行われた。初代王者、今年の北陸地区優勝、NPBドラフト指名の第1号(楽天・内村)輩出、若手打者の育成・・・これらの実績が評価されてのロッテコーチ就任である。ファンの中には涙ぐむ人もいたが、これも前向きな話として最後は大きな声援と「金森コール」で送り出された。

Dscn4330Dscn43243年間苦楽と共にしたナインに胴上げされ、選手一人一人と抱き合って声をかけるその姿は、現役時代「死球」のリアクションで笑いを取っていたとは思えない、円熟した指導者のそれだった。

Dscn4322いや、私にとっておそらく今年最後の野球観戦となるであろう試合。最後にいい場面というのを見せてもらった。まずは群馬の健闘と、来期以降のBCリーグのますますの盛り上がりというのを願うばかりである。

地域球団同士の熱戦が繰り広げられるBCリーグ。このリーグは来年以降も注目して観戦しますよ!

・・・ということだが、明日12日は野球観戦の予定はなくなった。さて、どのように過ごそうかな・・・・?

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楽天対ヤクルトの日本シリーズが楽しみ??

2009年10月10日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

優勝争いよりマスコミの注目が行っていた感もあるNPBプロ野球のクライマックスシリーズ争い。セ・リーグは最後の直接対決でヤクルトが阪神を下し、3位に滑り込んだ。

そのニュースを聞いた私は、ざまあみさらせ、非常に溜飲下がる思いで、これでようやく関西のマスコミどもも静かになるなと万々歳の思い。何せ、先日阪神電車に乗ったおり、混雑した車内で周りを黄色い人たちに囲まれて、気分が悪くなって途中下車したもので・・・・。

さてこれでセ・パともに来週からクライマックスシリーズ。そういえば昨年の今頃はオリックス・バファローズが初めて2位通過で出場したものの、日本ハムのダルビッシュと藤井に難なくねじ伏せられたことを思い出す。

シーズンの戦いぶりや成績から見れば、最終的には日本ハム対巨人の日本シリーズということになるのだろうが、9通りの組み合わせが考えられる中であれば、個人的に楽天対ヤクルトの日本シリーズというのも見てみたい。チーム創設5年目で初のAクラスに入り、ひょっとすれば仙台に日本一のペナントがもたらされれば日本のプロ野球に新たな歴史、ということになる。

楽天の三木谷オーナーも、野村監督の解任にまつわる報道について「あれはチームを発奮させるために、わざと言っていたんです」という言い訳の一つでもすれば、今ならファンは笑って許してくれると思うのだが・・・。

一方で、ヤクルトが日本一になれば、「借金を背負ったチームが日本一」という、大相撲の幕尻優勝よりもインパクトがある前代未聞の出来事となる。世間がどういう反応を示すか楽しみかな。

ところで、同じ日本一を目指すのでも私が注目しているのは「独立リーグ日本一」。四国・九州アイランドリーグ王者の高知ファイティングドッグスと対戦するチームを決めるBCリーグチャンピオンシップが先週と今週末に行われる。群馬ダイヤモンドペガサス対石川ミリオンスターズの対戦は先週までで1勝1敗。10日からの金沢での3連戦で2つ勝ったほうがBCリーグ年間王者となる。

P4260236初の年間王者を目指す群馬に、千葉ロッテの打撃コーチ就任のため今季限りで退団する金森栄治監督の有終の美をという石川の対戦。明日の11日のナイターには、物好きながら尼崎から観戦に参戦する予定。2勝2敗で最終戦にもつれ込めば最終戦まで観ようやないかという気でいる(4戦で決着がつけば金沢観光やね)。

台風一過で、秋のドライブには格好の天気という。朝出て夕方金沢に着くまでの間のドライブと合わせて楽しみますわ。また観戦記をアップすることにします・・・・。

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