まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

姫路から名古屋への各駅停車の旅・近鉄大阪線

2012年11月29日 | 鉄道企画もの

山陽姫路から近鉄名古屋へと向かう各駅停車乗り継ぎの旅。これから後半の近鉄区間に入る。

Dscn7340大阪難波駅ナカで昼食とした後で、奈良行きの急行に乗って2駅、大阪上本町に到着。近鉄は大阪線に乗るのだが、それなら近鉄のターミナルである上本町から出発したい。単に乗り換えるだけなら鶴橋でホーム向かいの列車に乗れば済むことであるが、あえて上本町の地下ホームに降り立ち、通路を通って地上ホームに出る。こちらも近鉄百貨店とか新歌舞伎座、国立文楽劇場などスポットの集まるところであるが、今回はそれら全てと無縁の旅。ミナミ、天王寺とはまた違うこのエリアもまたじっくり回ってみたいところである。

Dscn734612時10分発の高安行きに乗車。先頭部からは鶴橋~今里間の複々線区間を楽しむことができる。それこそ途中の今里駅のホームの端でカメラを構えて立てば、格好の写真が撮れるのではないかと思う。

Dscn7354布施から大阪線に入る。大阪平野を東大阪市~八尾市にかけて斜めに走る路線。途中の駅の雑然とした雰囲気の商店街やら、一方で遥か彼方にあべのハルカスの姿を見たりと、なかなか忙しい路線。そんな中で大阪の東端にやってくる。高安駅で乗り継いだ準急の榛原行きなどは、途中の河内国分で特急と急行の通過待ちというダイヤ。これに耐えるというのも各駅停車の旅には必要な要素の一つと言えるだろう。

Dscn7355信貴山の南を通り奈良県に入る。朝に姫路を出た時はどんよりした冬の空だったが、このころには穏やかな青空も見えるようになり、車窓も田園風景となってのんびりとした感じである。奈良盆地を快走し、大和三山も見えてくる。こちらの紅葉もすばらしいもので、車窓からだけではあるが楽しませてくれる。

Dscn7367この後、大和八木、大和朝倉で特急を退避し、両側に山並が迫る榛原に到着。ここからすぐ後にやってくる青山町行きの急行に乗り継ぐ。昼間の時間はガラガラだが、赤目の滝にでも行くのだろうか、ハイキング姿の人もいる。あそこの紅葉はライトアップしていたっけ。夕方から夜の紅葉を愛でて温泉に入る・・・なかなかいいプランである。

Dscn7370好い人と実現してみたい、そんなことを思ううちに奈良県から三重県に入る。播州姫路から見ればようやく遠くに来たなという感じがする。車窓も山深く、里山の景色が広がる。朝に見た明石海峡の海景色からいよいよ山景色へ。伊賀の里である。

Dscn7371この急行は青山町までということもあり、時間調整とトイレ休憩を兼ねて手前の名張で下車する。ここから伊勢中川の間が各駅停車の「難所」といえる。

 

名張からの次の列車は急行の宇治山田行きだが、これだと大三、伊勢石橋、川合高岡の3駅を通過してしまう。さらに20分以上後に出るのが各駅停車ということになるが、名張の改札内は売店があるくらいで、ここでじっと待っていても退屈なだけである。 そこではたと思いついたのが、ある駅の訪問である。そこは急行も停まるし、20分あれば十分である。ということで宇治山田行き急行に乗車し、その駅を目指すことに・・・・。

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姫路から名古屋への各駅停車の旅・高速神戸~大阪難波

2012年11月27日 | 鉄道企画もの

山陽姫路から近鉄名古屋を目指す乗り継ぎ旅。時刻は10時、高速神戸に到着。これまで乗ってきた山陽電車から阪急三宮に乗り入れる「普通車」とはここでお別れ。ここからは阪神電車に入る。

Dscn7315この駅はレトロな地下駅の雰囲気が漂っている。改札を出て新開地方面への地下街「メトロこうべ」というのがあるが、それが「レトロこうべ」に見えてしまうところである。また、かつての平家の都で、現在は関西有数の「大人向け特殊浴場」が並ぶ福原もほど近いところであるが、この日はもろちん、もといもちろん途中下車はできない。

Dscn7316ここで下車したのは、阪神電車の各駅停車が高速神戸から出ることから。やってきたのは「初代ジェットカー」の異名を持つ5000系。クリームと濃い青のツートンカラー。車体は古いが、加減速のスムーズさは日本有数の技術を持つ車両である。

地下街を走り、途中で席が空いたので思い切って先頭部の座席に座る。5000系に限らず、阪神電車は前方の窓を大きくつくっており、先頭部に座りながらにして全面展望が存分に楽しめるのが面白い。

Dscn7321三宮から、かつて3メートルない幅狭いホームで有名だった春日野道を過ぎ、地上へ。前方から次々にやってくる車両を見る。山陽電車の直通特急もあれば、阪神の新旧車両、そして近鉄の紅白の塗装の快速急行ともすれ違う。車両のバラエティーという面から見れば、阪神電車の区間というのは面白いところである。

Dscn7324駅から駅への距離が短いのもここの特徴である。ある駅に停車すると、先頭から目を凝らすまでもなく隣の駅のホームが見えることもある。成り立ちが電気軌道ということもあり、遠距離を結ぶというよりは沿線の集落をくまなくカバーするというところから駅ができてきたという歴史でもある。

遠くには紅葉が進む六甲山。ただ写真を撮影するには手前の住宅街とかが多く、シャッターを切る場面はなかなか現れない。ここは電車の窓越しに眺めることとする。また、途中で特急や急行を先に通したり、走ったかと思えばすぐに停車するという、各駅停車ならではの楽しみを味わう。もっとも、これは日中で外の景色が見えるからいいものの、朝のラッシュ時や、夜に飲んで帰る際に「ダイヤの関係でもう各駅停車しか走ってません」ということで乗る分には、「いつになったら着くねん」とボヤきが入るか、ひたすら眠るかのどちらかだろう。

Dscn7326六甲山から阪神間の下町風情を走る。サンダル履きで乗ってくる客がいるかと思うと、ホームの上で電車を待つ人と、駅横の踏切で電車の通過を待つ人同士が「どこ行きはんのー?」てな感じで大声で話している風情。途中の武庫川では近くの名門女子大学の学生さんが多く乗ってきて私も一瞬「おっ?」と思ったが、それもごくわずかの区間のことである。

Dscn7330阪神尼崎からはホーム向かいの近鉄直通の東花園行きに飛び乗る。今回の乗り継ぎで唯一となるクロスシート車両である。朝夕と昼間でロングシートとクロスシートを使い分ける車両で、この時間はクロス。ここからがこの旅のキモである阪神なんば線である。

Dscn7332この線、特に西九条から大阪難波までの間が開通したからこそ、大阪を挟んだ東西の行き来がスムーズになり、果てはこのような乗り継ぎを企てる道楽者が出てきたわけである。

阪神なんば線の区間は普段の通勤でも使っている路線ということで、今回遊びで乗ることになったのに多少の複雑な思いを持ちながら、西九条から地下にもぐる。九条、ドーム前、桜川と過ぎ、大阪難波に到着する。ここまで3時間15分が経過。

阪神電車の駅で列車接近時に流れる「線路は続くよどこまでも」・・・。この日ばかりは「線路は続くで~どこまでも~、六甲おろし~に、颯爽と~」という風に聞こえる。

Dscn7336ここまで山陽~阪神と乗り継いだことで、距離としてはまだまだだが、心理的に「半分」に来たのかなという思いである(もっとも、この思いが甘かったというのをこれから感じることになるのだが)。時刻も11時30近いということで、ここで当初のルールどおり昼食をとることにする。大阪難波駅の改札階には駅の東改札と西改札を結ぶ通路に「タイムズプレイス難波」という「駅ナカ」が広がる。こちらには奈良の地酒「豊祝」を飲ませるカウンター居酒屋があるのだが、さすがにこの時間は準備中。まあ、ここで飲んでしまったら、絶対に名古屋まではたどり着けないだろう。また、いろんな弁当を売る店もあるが、特急に乗るならいいが、ロングシートが続く車両の中で弁当を広げたり缶ビールを飲むわけにもいかない。

Dscn7339そういうこともあり、昼食はこちらで済ませる。イカスミを使った黒カレーを出す船場カリーのカウンターでカレーを味わう。黒をベースにしたルーの色合いはどうかと思ったが、味としてはなかなかのものである。そういえばカレーを食べるのも久しぶりやな、と思ったりもする。

これで腹ごしらえは完了。ここからいよいよ「日本一の距離を持つ民鉄」の近鉄に挑むこととなる。難波から名古屋、アーバンライナーなら2時間10分ほどで結ぶ距離だが、各駅停車ではどのくらいかかるか・・・・初めての体験に期待と緊張が織り交ざる・・・・・。

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姫路から名古屋への各駅停車の旅・山陽姫路~高速神戸編

2012年11月25日 | 鉄道企画もの

思いつきというか、新聞記事に刺激されて実行に移した「乗り鉄」の旅。

「知らない土地で計画実行って、けっこう勇気いりますよね」。ある方からこんなメールをもらったのだが、まあ勇気というか阿呆というか、一つの経験ではある。長い旅の励み?応援?にはなることでうれしいが、さすがに1日終わってどういう感想を持つことになるのやら。

Dscn7287山陽姫路8時14分発の「普通車」阪急三宮行きに乗車。かつての姫路モノレールの線路跡を越え、新幹線と山陽本線の高架をくぐる。まずは網干に南下し、ここから進路を東に取る。「普通車」であるが、駅間の距離も結構あるせいか結構なスピードを出す。姫路臨海の工業地帯にも比較的近く、広大な敷地も見える。

Dscn7289大塩で今回初めての追い抜かれ。阪神梅田行きの特急列車がやって来て先に出発する。途中駅から乗車した客のほとんどがそちらに乗り換え、「普通車」の車内は静かである。こういう通過待ちや後続列車の追い越しのために何分か停車するのも各駅停車の旅ならではである。普段ならこんなことはしないが、この日に限っては車内で座りっぱなしにならずホームに出て外の空気を吸う。何せ「名古屋まで改札の外に出られない」のだから・・・。

姫路から名古屋までごく普通に行けばどのくらいで行けるか。休日ということであれば姫路8時46分発ののぞみ号で行けば名古屋には10時08分に到着する。在来線でも8時25分に出て、新快速などの乗り継ぎで12時13分には名古屋に到着。新快速に乗らず各駅停車だけを乗り継いでも14時25分に名古屋到着である。一方私鉄乗り継ぎでも、大塩で追い越した直通特急で尼崎まで行き、阪神なんば線経由で近鉄アーバンライナーに乗れば12時過ぎには名古屋に着く。青春18きっぷ利用で名古屋まで在来線で行く人はいるだろうが、私鉄の各駅停車で行くというのはどうなんだろうか・・・。

こんなことを思ううち、ちょうど進行左側に新幹線の高架橋が寄り添ってくる。N700系ののぞみが轟音を挙げながら山陽電車の各駅停車を軽く抜き去っていく。

Dscn7290高砂に到着。反対ホームにこういう看板を見る。高砂だけではなく山陽電車の多くの駅で、このような形で駅の近くの観光スポットのイラストと5・7・5形式で紹介している。これまでなかなか訪れることのできないスポットが多いが、調べてみれば結構ありそうだ。それはそうと高砂、婚礼の「高砂や~」由来の地というからか、縁結びのパワースポットもいろいろあるようだ。中吊り広告では高砂の観光協会の主催でそんなところを回る婚活ツアーの募集なんてのもある。

Dscn7293Dscn7298東二見で再び直通特急を先行させ、明石市内に入る。明石と言えば海峡と子午線の街である。明石市の天文科学館も近い。そして目を転じれば明石海峡大橋も見える。明石自体は1日見物して回るに十分なところで、このような形で素通りするのは惜しいが仕方がない。

Dscn7310各駅停車は車窓をじっくり眺めるのに適している。この日は冬を思わせる雲が広がるが、東垂水や滝の茶屋といった高いところから見る明石海峡の景色はなかなかのものである。淡路島から、遠くに紀伊山地の稜線も見ることができる。須磨浦公園などもまたじっくり歩いてみたいところ。

Dscn7314どこかのんびりとした感じのある山陽電車、同じ「シーサイド1dayチケット」を使うのであれば今度はじっくり途中下車しながら楽しみたいなと思ううち、列車は地下区間へ。西代からは神戸高速鉄道に入る。いよいよ神戸の中心部が近付いてきた。ここまでまずはざっと2時間が経過。のぞみ号ならそろそろ名古屋に到着する時間である・・・・。

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姫路から名古屋まで各駅停車で・・・

2012年11月25日 | 鉄道企画もの

「阪神なんば線で直通となった山陽~阪神~近鉄の各電車を乗り継いでみよう」と思い立ったことをかつてこのブログで書いたことがある。

そのきっかけとなったのが、この9月の毎日新聞のこちらの記事。「姫路から名古屋までの直通特急も夢ではないらしい」とあり、車両の規格や特急料金のシステムなどクリアすべき問題は多いのだが、いずれそういうものができればと思う。そんな中で「各駅に一つずつ律儀に止まって前進してこそ、それぞれの風情も味わえるはず」と、あえて各駅停車の旅をしたというものである。その記事を読み、「これは究極の『乗り鉄』企画やなあ」と思ったものである。

・・・それを私もやってみることにした。これまでどちらかと言えばJRの乗りつぶしやローカル線紀行に目が向いていたが、普段お世話になっている関西私鉄の魅力というか、奥深さに挑戦するのもいいだろう。

実行するに当たっていろいろと検討してみた。姫路から行うか、名古屋から行うか、アプローチはどうするか、新幹線を使う必要があるか、前泊または後泊は必要か。結局、自宅を始発で出て、阪神~山陽の直通特急に乗れば8時前に山陽姫路に着くということがわかり、8時過ぎの各駅停車から始めることにした。そして帰りは名古屋から最終のアーバンライナーを使えば、乗り継ぎ終了後にちょっと祝杯を挙げることもできるかなと。

Dscn7277ルールとしては「全駅に停車する・・・ただし、各駅に停まるのであれば、『急行』『準急』などの列車種別は問わない」、「改札からは一切外に出ない」、「昼食は難波、もしくは上本町の改札内でちゃんと取る」の3点。これを満たすために今回使用するのはこちらのきっぷ。山陽・阪神の全線が1日乗り放題となる「シーサイド1dayチケット」と、金券ショップで購入した近鉄の株主優待券。この2つをつなげることで安く(姫路から名古屋まで片道2500円の計算)、また改札を出る必要がなくなる。おそらく普通の通し切符は売られていないようだし・・・。

大阪難波から阪神なんば線の各駅停車に乗り、阪神尼崎から山陽姫路行きの直通特急に乗車する。景色は後でしっかり見ることにして、行きの直通特急は寝だめの時間にあてる。何せ、途中で寝てしまっては意味がないから。

Dscn72828時前に山陽姫路に到着。一度改札を出る。現在姫路城天守閣が平成の大修復中で、「天空の白鷺」の大屋根に覆われている姿を見る。終点の名古屋には名古屋城と、名城同士を結ぶことにはなるが、その名古屋に到着するのは果たして何時くらいだろうか。先の記事の記者は18時12分に到着したが・・・。

Dscn7284山陽姫路から近鉄名古屋まで、営業キロで282.7キロ、駅数は始終点合わせて175。ここから旅というか修行というか、乗り継ぎの始まりである。まずはここまで使ってきた「シーサイド1dayきっぷ」を改札口にもう一度投入して、8時14分発の阪急三宮行きに乗車する・・・・。

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天王寺MIOプラザ館 リニューアル

2012年11月23日 | まち歩き

JR大阪駅の大阪ステーションシティやらエキマルシェ大阪の好調ぶりに現れるように、JR系の商業施設が元気である。

2012111521150000そんな中、あべのキューズモールやあべのハルカスなどの新しいスポットが注目される天王寺において、天王寺MIOのプラザ館(かつての天王寺ステーションデパート)の1階、M2階がこの22日にリニューアルオープンとなった。こちらもJRの南大阪のターミナルとして集客効果が期待できることである。

23日に早速のぞく機会ができたので行ってみた。

全国初出店、関西初出店のブティックや雑貨ショップが軒を連ねる。結構オープンな雰囲気で、店ごとの仕切りも低い感じである。ただ、ええおっさんが一人でやってくるのは結構勇気がいるような・・・。

2012112313200000飲食ゾーンは床、壁も木目調でまとめられており落ち着いた感じがする。そんな中で新規オープンしたカフェ&バーの「FORET」で一時の憩い。名前のとおり、四季の森の写真パネルや木の雑貨なども並び、雰囲気としてなかなかよい。窓側のカウンターに座れば、天王寺駅のコンコースを行き交う人たちの姿を見ることもできる。

夜はビールやワインが味わえる「イタリアンバール」となる。オープンでありながらロフトにいるような感覚で楽しめることだろう。また来たいものである・・・・。

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大阪14区の2人の「たかし」

2012年11月21日 | ブログ

12月に行われる衆議院議員選挙。今回ばかりは本当にどういう結果になるのか、選ばれる側もそうだが、選ぶ側にも大きな責任がのしかかっているように思う。

さて、私の住む藤井寺というのは、八尾、柏原、羽曳野とともに「大阪14区」に当たる。これまではまあ無風というか、自民対民主という単純な図式でその時の勢いに乗ったほうが勝っていたという典型的な選挙区である。

・・・それが今回は報道でもご案内のとおり、「第三極が絡んだ政党の離合集散や議員の離党入党」という、今回の混沌とした選挙の中でもその最たるものの一つとして注目されている選挙区となった。

2012111809060001それがこちら。自宅の近所に国会議員や市議会議員のポスターが貼られているフェンス。ちなみに撮影したのは18日の日曜日である。2人の国会議員の顔が見える。左が先に自民党を離党し、日本維新の会から次回選挙での公認を得た谷畑孝氏(前回小選挙区で落選、比例で復活)。右が解散を機に民主党を離党し、今度は谷畑氏のいた自民党への入党を希望している長尾敬氏(小選挙区で当選)。奇しくも二人の「たかし」の競演である。

いずれもポスターが自民党、民主党のままというのがこの混乱ぶりを象徴しているようだ。

今回の選挙に当たっては、この2人とは別に共産党の候補(これはまあ独自路線でいいとして)、そしてもう一人、混乱に巻き込まれた候補者がいる。その人はもともと、たちあがれ日本からの出馬を予定していたのだが、同党が石原慎太郎氏率いる太陽の党に変わり、そして日本維新の会に合流した。ということで日本維新の会からの候補が2人となってしまい、実績のある谷畑氏が公認を得て、その候補は今後どうするか、別のところからの公認を目指すのか、よくわからないことになった。

公示まで日はあるが、長尾氏が自民党からの公認を得られるのか(仮に得たとして、地元議員たちは応援するのだろうか)、民主党は次の候補を立てられるのかというのがポイントになる。まあ、今回も「2人のたかし」による争いということになるのかなと思う。

・・・いったい、どないしたらええねん。

それぞれの経歴や主義主張はホームページ、ブログなどご覧いただくとして、谷畑氏は自民党の前はよりによって社会党だし、長尾氏は個人的な主義主張はタカ派(あの尖閣諸島の上陸をくわだてた議員の一人である)で、自民党に近いところはあるようだ。それぞれご立派なご意見はお持ちのようだが、ただ、表に出てきたところだけを見ると、いずれも節操ないなというしかない。世間の評価はそんなものだ。

まあ、政治家(政治屋?)として長くやろう、「本当に自分個人の政治主張をしたい」というのであれば、所属政党などその時の勢いで、「自分を買ってくれる党」ならどこでもいいということか。でも、野球選手が「自分を買ってくれるチーム」にFA宣言して移籍するような考えで鞍替えするのは違うと思うのだが・・・。

まだ時間があるから、投票をどうするかはもう少し考えてみよう。よく「皆さんの1票」というが、考えようによっては「小選挙区と比例の2票を持つ」と言えるのだから、これをA党に2票入れるのか、A党とB党に1票ずつ入れるのか、A党とC党に1票ずつ入れるのか、1票ないし2票を白票にして抗議の意思を示すのか、投票権の行使方法はいろいろである。

拙ブログをご覧の皆さんも、この「混乱選挙区・大阪14区の2人の『たかし』」の行く末に注目してやってください・・・・。

2012111809050000長尾敬氏ホームページ

http://www.tnagao.org/

 

2012111809060000谷畑孝氏ホームページ

http://www.tanihata.net/

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ウイルス性胃腸炎

2012年11月19日 | ブログ

前日(18日)の午前中に所用で出かけ、昼過ぎには帰宅したのだが、その直後から体調がおかしい。寒気がするし、体の関節が痛いし。

そこで早速布団に横になったのだが、今度は急に体が熱くなってきた。体温計で測ると39度近い高熱。

その上でさらに悩まされるのは下痢の症状。もう何回トイレに駆け込んだことやら・・・。夜に頓服の薬を飲んだが、関節痛と下痢は止まらず、「これはインフルエンザかな」と覚悟した。インフルエンザということになると会社への出社停止となってしまうし、痛いところである。夕食は取らずに寝ていたが、寝ようにもぐっすり寝られるものではない。

熱のほうは上がったり下がったりを繰り返したが他の症状が緩和されないため、19日は上司に休みの連絡を入れ、近くの病院へ。問診票を書いて先生に診ていただいたところでは「ウイルス性の胃腸炎やね」と即断。

インフルエンザならそれ用の治療もあるそうだが、ウイルス性胃腸炎の場合は「数日経てば治るものだし、ある程度自然に任せるしかない」とのことである。下痢を無理に止めようとすると「悪い成分を排泄しようとしている体の動きを止めてしまう」ということのようだ(それでも、抗生物質のようなものや下痢止め、整腸用の薬を何種類かいただき、また病院で検温したら再び38度超えていたので頓服もいただいた)。後は、食事も流動食中心に、刺激物は控えるようにということ。おかゆ・雑炊とか、果物くらいかな。幸い、伊藤嘉昭農園のみかんがたくさんあるのでこれでしのぐとして・・・。

「まあ、悪いもん出したら2、3キロくらいすぐ痩せられるよ」という皮肉のようなことを言われ、本日は養生に努めることに。おかげで少しは症状が緩和されてきた・・・のかな?

それにしても、何が原因だったのか。ウイルス胃腸炎の場合は潜伏期間があるので直前の食事が原因とは限らないそうだが、その前となるとどうだろうか。・・・「これが怪しい」という食べ物がないわけでもないが。後は日ごろの不摂生やハードさもあったりして。

これから冬の季節、今度はインフルエンザにかからないように用心しなければ・・・・。

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スローライフ列車はのんびり停車

2012年11月18日 | 旅行記F・中国

Dscn7169津山を出たみまさかスローライフ列車は、「男はつらいよ」のロケ地にもなった美作滝尾を出発。ようやく車内もイベント列車らしい賑わいを見せるようになった。前方の運転台の後にかぶりつく人の姿もある。外の雨は相変わらずだが、山々にかかった霧も水墨画のような風景を映し出す。そこに時折見える紅葉が、水墨画に一点朱を入れたように映るのがよい。

Dscn7175係員が記念乗車証とクリアファイルを配りに回った。今年は因美線の開業80周年にあたるという。岡山側と鳥取側から建設を進めていた陰陽連絡線だが、最後に開通したのが津山~智頭間である。ただ、そうした陰陽連絡線もいつしか優等列車がいなくなり、大阪からの列車はもとより、岡山から鳥取を結ぶ特急もわざわざ智頭急行を経由するということに(考えてみれば、岡山から鳥取に行くのにわざわざ兵庫県を経由して行くというのも妙な話だ)。現在は列車の本数もほとんどなくなり、乗客の少ない区間である。ただそれが「昔ながらの風情を残す」として、こうしてスローライフ列車が走り、多くの客を集めるのだから、世の中何がどう幸いするかわからないものである。

Dscn7179Dscn7188美作加茂着。ここでは35分の停車である。対向式ホームで、ホームの間は踏切を渡る。列車の撮影にいい角度ということで、記念撮影タイムとなる。

Dscn7181ここでも地元の物産の販売が行われたり、焼き鳥やうどんも売られている。昼食ということでホームでうどんをすすり、野菜や漬物、ビーフジャーキーの販売をのぞく。鉄道でのこうした長時間停車も今となっては珍しい風景である。

Dscn7215木造駅舎のある知和を過ぎ、美作河井でも20分停車。津山から伸びてきた因美線の一時岡山側の終着駅だったところで、今は線路もはがされているがかつては終着駅らしくそれなりの施設があったという。

Dscn7211集落を見下ろす高台にある木造駅舎、普段はしんとした雰囲気なのだろうがここも駅前に屋台が出て大勢の人で賑わっている。またこの列車に合わせて近くの温泉までの日帰り入浴のマイクロバスも出ており、そちらに乗車する人もいる。

Dscn7206この駅の見どころが、産業遺産にもなっている手動式の転車台。機関車ではなく除雪車のためのもののようだが、使用期間は比較的短かったらしい。その後埋められて2007年に「発掘」されたという。発掘って・・・えらい時代がかった話である。その転車台の横まで入ってもいいということで、線路を渡ってそちらへ。「こんなの何人がかりで動かすんだろうねえ」と、子どもに転車台のバーを握らせる人も。

Dscn7208山間のいかにも「汽車」の駅という感じがする美作河井。日本の全駅に下車したといういわゆるその筋の権威で一部の人からは神様のようにあがめられている鉄道旅行家・横見浩彦氏が当時この駅で「JR全駅訪問」を達成したことでも知られている。

Dscn7210故・宮脇俊三氏が国鉄全線の乗りつぶしを達成した足尾線(現・わたらせ渓谷鉄道)の間藤駅にはその記念コーナーもあるが、美作河井駅には別に横見氏を顕彰するものがあるわけではない。氏の著作を読んでいないので(素人の紀行文に毛が生えた程度のもので、わざわざ金を出して買って読むほどのものではないらしい)、美作河井が「全駅訪問達成」の舞台に選ばれた理由は知らないが「この駅の汽車の風情にひかれました」というのであれば、それはそれでうなずけるかなと思う。

Dscn7218ここから岡山と鳥取、いや美作と因幡の国境を越える。この先は長時間停車はなく、智頭に到着。スローライフ列車はここですぐに折り返しとなるが客の入れ替えは行わず、そのまま復路の列車に残る人が多い。復路も長時間停車が行われるという。この日の私は往路のみで下車し、気動車の発車を見送る。3両の気動車がエンジン音も高らかに走り抜けると駅にはまた静寂が訪れる。

私の持っているきっぷの行き先は「鳥取」。智頭で途中下車し、しばらく街道沿いの昔ながらの町並みを散策することに・・・・。

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みまさかスローライフ列車で出発進行

2012年11月17日 | 旅行記F・中国

Dscn7123津山駅に戻り、みまさかスローライフ列車の入線のアナウンスを聞いて急いでホームに上がる。幸い、出発まで1時間近くあるということでそれほど大勢の乗客がいたわけではないが、3両の気動車のボックス席はそれぞれ「一番乗り」の客が占領することになった。

Dscn7124私も辛うじてボックス席を確保することができた。最初にこれができるかどうかで、この先の旅のアドバンテージを得られるかどうかというところがある。

Dscn7133それにしても早々とホームに来たものである。前日の列車ではホームで記念式典もあったようでもっとごった返していたそうだが、この日はまだホームをぶらつくだけの余裕はある。津山駅のホームも昔ながらの造りが残されており、気動車とよく合う。まずは列車をゆっくり撮影する時間があるというのがよい。

少しずつ乗客がやってきた。それぞれボックスに相席になったり、ロングシートに陣取ったりとあるが、乗客が「殺到」するというところまではなかった。ただ、乗り合わせた人の会話を聞くに、前日は「これまでの運転で最も乗客が多かったのではないか」と言われるくらいの大勢の客で、それこそ通路まですし詰め、スローライフどころか、山手線、大阪環状線並みの混雑ぶりを見せたという。恐るべし「鉄道ブーム」。

この日は日曜日ということもあったのか、あるいは朝から降り続ける雨のせいか、そこまでの混雑にはならないようである。こういう列車に発車間際に飛び込んでくるという人はそういるものではなく、ある程度の時間が来たところでも、ボックス席でもまだ若干の余裕がある(座席に置いた荷物をどかさなくても、立ち客が出るところまでには至らなかった)という乗車率。まあ、このくらいなら「スローライフ」も楽しむことができるか。

発車時刻となり、智頭に向けて出発。臨時列車とはいえ各駅に停車していく。まずは津山の市街地を東に向けて走り、東津山から高野へ。雨の中ではあるが沿線に三脚を立てる人たち、あるいは家の庭先に出て列車を見送る地元のご夫婦の姿も見える。地元の人たちにも知られるようになったイベント列車ということのようだ。

Dscn7135スローライフということなら、地酒片手に揺られるのはいかがですか・・・・ということで、コンビニで仕入れた中国勝山の「御前酒」のワンカップを片手に、いざ因美線の旅へ・・・。

Dscn7167高野の次は美作滝尾。ここは木造の駅舎が残る駅で、映画「男はつらいよ」のロケ地にもなったという。山田洋次監督がその風情を気に入ったということでロケ地採用となった。その木造駅舎がスローライフにマッチするということで、停車時間を長く取って駅舎の観察と地元のおもてなしの時間ということになる。

Dscn7140雨の中、気動車が到着すると、駅前の道の両側に立てられたテントから一斉に大きな拍手が沸く。地元の人たちによるお茶やコーヒーの無料サービス、あるいは弁当や焼きそばの販売、果ては地元の福祉施設でつくったパンとか、野菜、米も売られている。一斉に「いかがですか!」の声がかかり、傘を持った乗客たちが両側にうろうろする光景が広がる。うーん、晴れていればよかったのだが・・・。

Dscn7143そしてそんな中で獅子舞の踊りも披露される。見物客も一斉にカメラを向け、若い衆の踊りに拍手を送る。

Dscn7173・・・ここでは20分あまり停車するのだが、実はこういう熱気というのは最初の数分。まず駅前に出て、飲むものを飲み、買うものを買えば(駅舎の中で立って焼きそばをすする乗客も結構いたが)、後は落ち着くものである。

Dscn7162Dscn7156一通り行事を済ませた乗客は車内に戻り、ある程度客がいなくなると木造駅舎の観察もゆっくりできるようになる。

Dscn7172普段はほとんど乗客もおらず、静かなたたずまいであろう美作滝尾駅だが、たまにはこういう賑わいがあってもいいだろう。ふらりとやってきた乗客の一人でもこの駅舎にほっとするものや、改めて美作の豊かな里山風景に惹かれればプラスになることだから。

Dscn7165停車時間も終わり、最後は地元の皆さんがホームに出て列車のお見送り。車内からも結構手が振られる。昔の汽車旅の風情が再現されたようで、結構いい感じである。なるほど、スローライフ列車はこんな感じで進んでいくのだな。

この先の主な駅でもこうしたおもてなしがあるそうだ。雨の中であるが、これからどうなるか楽しみである・・・・。

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津山の扇型機関庫見学

2012年11月16日 | 旅行記F・中国

岡山に宿泊した翌朝は、天気予報の通り強い雨。バッグに折り畳み傘は入れてきたものの、体と荷物が大きいためか、腕のあたりはどうしても濡れてしまう。やれやれ。

朝食ということで岡山駅前の吉野家に入る。するとそこのカウンターには突っ伏したままピクリとも動かない女の子2人。どちらも牛丼を注文し、1人の女の子は箸を持ったままの状態である。自動ドアを開けると急に飛び込んでくる光景だけに結構ビビるものだが、店員も慣れたものか、別に起こす風もなく淡々と業務をこなしている。・・・結構怖いっていえば怖い光景だが、賑やかな土曜日の夜を過ごした翌日の日曜日朝の独特の気だるい雰囲気である。

もっとも、箸を持った女の子が眠ったままバタリと床に転げ落ちたときは、さすがに「他の方のご迷惑ですので」と店員が起こしにかかったが、再び椅子に腰かけた女の子はまたそのまま眠るということで・・・。これは「お持ち帰り」をされるよりも「醜態」といったところかな。いつ目覚めたて正気に戻ったかはわからないが、お疲れ様。

Dscn7065さて岡山駅の朝も日曜日独特のまったりモードである。当初乗ろうと思っていた津山線の津山行の前に、途中の福渡までの列車がある。この後津山まで北上するわけだが、ホームも列車もガラガラということで、福渡行きに乗車する。ボックス席を一人で占領し、まったりとした気動車の一時を過ごす。外は強い雨が打ちつける中、岡山の市街地から近郊区間を走る。

Dscn7067駅ごとに下車があり、終着の福渡で降りたのは私を含めて3人だけ。駅も無人で、駅前には小さな商店が並ぶが日曜の朝に営業している店はない。実にしんとしている。雨の中、駅から近い旭川の流れを少し眺めただけで再び戻る。

Dscn7069次の津山行までの時間、ホームでぼんやりと過ごす。乗ってきた気動車が折り返して岡山に向けて発車すると、駅には静寂が訪れる。聞こえるのは雨の落ちる音だけというのも、ローカル線らしくてなかなかよいものである。

やってきた津山行。今度はボックス席もほどよく埋まり、家族連れの姿も目立って賑やかである。8時過ぎに岡山を出るこの列車、津山には9時37分の到着。この時間というのが結構キモかもしれない。福渡からは備前と美作の国境を越える。外の雨のせいで窓ガラスも曇る。

津山に到着。駅舎も一時の賑わいを見せる。ここで乗客が分かれるパターンは2通り。まずは津山駅から歩いて15分ほどの津山城へ行き、そこを中心に街並みを歩くというもの。そしてもう一つが、駅から西へ10分ほど歩いて、津山の機関庫を見学するというもの。ただこの機関庫見学というのはシーズン中の土日が基本で、しかも午前10時には受付を済ませる必要がある。また事前予約制で定員が100名ということもある。今回私は100名の中に間に合っており、機関庫の見学に向かう。

Dscn7071まあ、今回の旅の目的である「みまさかスローライフ列車」の出発にはまだまだ時間があるし、機関庫を見学した後でしかるべき時間帯に行ければいいかなと。間近に往年の車両を見る機会というのもそうそうあるわけではない。

Dscn7075Dscn7080Dscn7088Dscn7111さてその津山機関庫。1936年に竣工したという扇型機関庫であり、構内には現在ではほとんど見られない転車台もある。また展示されている車両もオールド・ファンとしれみれば懐かしさ満点ではないかと思う。本当、走れるんじゃないの?と思いたくもなる。国鉄急行色のキハ58・28もまたリバイバル企画があったりして。

Dscn7098機関庫の外の引き込み線に停車しているのが、「みまさかスローライフ列車」に当てられるキハ40・キハ47である。これが因美線の列車として北上するわけだが、キハ58・28がいなくなってからというもの、最もローカル線らしい車両と言える。かつての単色塗装も、この車両なら「あり」としていいだろう。

Dscn7105この後は鉄道部品などもある展示室へ。津山線を中心とした懐かしい部品の数々に目を輝かせる人も多い。中国山地の交通の要衝としても栄えた津山の歴史の一つ一つといってもいいだろう。

Dscn7119機関庫は11時30分まで開放されているが、雨も降っているし、1時間も経過しないうちに敷地を出る。コンビニで昼食らしきものを購入して、早めにホームで「みまさかスローライフ列車」の入線を待つことにしようかと思う。そう思ってビニール袋をぶら下げて津山駅に戻ると・・・「ただいま2番線に入りました列車は12時01分発、みまさかスローライフ列車です」とのアナウンスが聞こえる。まだ11時を回ったところだがやけに早い。この分だとホームも大層な人だかりではないかと、急いでホームに向かう・・・。

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宇高航路を行く

2012年11月14日 | 旅行記G・四国

津山からの列車に乗るために前日に岡山に宿泊したという話の続き。

岡山駅前で夕食ということになったが、このままホテルに戻るにはまだまだ時間が早い。というわけでどこかに出ようということだが、そこで思いついたのが「宇高航路」。

「阿房列車」の傍系とも言える「阿房航海」。フェリーに乗るという経験もありそうでなかなかできるものではなく、岡山から宇野線で宇野まで行き、そこからフェリーで高松、そして瀬戸大橋線で岡山に戻るというミニトリップはどうだろうか。・・・ということで、岡山から宇野線の列車に乗り込む。ちょうど宇野まで乗り入れるということで、すっかり暗くなった車窓を眺めながら列車に揺られる。

Dscn6988そして1時間弱でやってきた宇野。ここは漫画家・いしいひさいち氏の出身地ということで、街の観光にもいしいキャラクターが一役買っている。街中にも作品を展示したスポットもあるらしく、いずれここを目的地として旅するのもいいかなと思う。まあこの日はすっかり夜も更け、駅前の港にフェリーの案内が出ているのを見る。

ここで、遅ればせながらニュースに接することに。国鉄の宇野~高松間の宇高連絡船と並ぶ本四航路の看板であった宇高国道フェリーが、この10月17日をもって休止になっていたというのである。瀬戸大橋の開業の影響が長年響いたということもあるし、このところの瀬戸大橋の通行料の値下げもあって経営は苦しかったという。一種の「国道」という扱いだったのが途切れるというのも切ない話である。何とかならなかったのかと思うが、以前に乗船した時の閑散ぶりを思うと、これも致し方なかったのかな。

Dscn6992現在はもう一つの民間航路である四国フェリーが細々と営業している。宇高国道フェリーがいる時はそれぞれが補完しあうダイヤということもあって、宇野~高松間の航路はそれなりに充実していたが、これでは右肩下がりである。「四国フェリー」のネオンの真ん中の「フ」の文字が消えてしまっているのにも哀愁を感じる。

事前に時刻を調べることなく宇野駅にやってきたが、ほどなく出航するということで乗船券を買い求める。その値段が670円なのだが・・・・何だか高くなってないか?確か片道は300円台と思っていたが、私の間違いだろうか。もし値上げしていたとすればえげつない話である。

Dscn6995何台かのトラック、自家用車と、数人の歩行者を乗せて出航。中央の客席に行くがガラガラ。ベンチ型のシートに横になっても誰も何も言わない。まあ、ドライバー、ライダーにとってはこの1時間というのは貴重な休憩時間である。ボーっとして客室内のテレビを見るともなく見るという人が多い。

Dscn6996短時間の航路なら甲板に上がって周りを眺めながらゆったりするのが私の船旅であるが、この日は風が強い。ジャケットを羽織っているもののそれも役に立たないかのようである。

Dscn7014それでも過ぎ行く宇野港、はるか右側に見える瀬戸大橋の電飾、そしてまだ前方に小さく見える高松の街並・・・潮風を浴びながら眺めるのもなかなかできることではない。ベンチに腰かけて上空を見上げると、このところ全く見ることもなかった星空が見える。こういうのを肌で感じると、フェリーの旅の面白さを思い起こさせるから不思議なものだ。また九州とか、あるいは北海道、沖縄といったところにフェリーで行くのも面白いかと、いずれまたやってみたいなと改めて思うのである。

といっても寒くて甲板にも長い時間いることはできない。出たり入ったりして時間を過ごす。

Dscn7045前方には高松の灯りがだんだんと大きくなってきた。サンポート高松のシンボルタワーや全日空ホテル。宇野港がちょっと寂れた感じだったが、こうして海上から眺めると高松はまだまだ四国の玄関らしくきれいな眺めである。最後は玉藻城跡の櫓が出迎えてくれる。

Dscn7055宇野から1時間で到着。トラックや車両が出る合間を縫って外に出る。ここから高松駅に行くが、折り返しとなるマリンライナーまでは結構時間がある。

Dscn7056どこか店で二次会として飲むには時間が足りないが、せっかく高松に来たのだから締めにうどんでもいただこうか。何せ「うどん県」だから。

・・・ただ、駅前を歩いてみても開いているのは居酒屋とラーメン屋。やはりうどん屋は「早寝早起き」なのだろうか。こういう時には高松在住のうどんフリーク・Ⅰ氏に店を聞くのも手であるが、おそらく氏の推奨するような製麺所型うどん店はこんな時間にやっていることはないだろう。

Dscn7060結局特に何を食べるということもなく高松を出ることにする。まあ、気まぐれで遊びに来ただけだからそれでいいだろう。今度は高松から岡山までマリンライナーで1時間あまり、途中、瀬戸大橋を渡る。電車で瀬戸大橋を渡るのも久しぶりのように思う。

Dscn7062岡山を出る時はまだ早い時間だと思ったが、再びホテルの部屋に戻るともう0時近かった。シャワーだけ浴びて、翌日に備えてもう寝ることにする。天気予報が「雨」というのが気になるのだが・・・・。

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みまさかスローライフ列車への旅・・・の前に

2012年11月12日 | 旅行記F・中国

「みまさかスローライフ列車」というのがある。

Dscn7122みまさか=美作、岡山県北部の旧国名であり、ここには姫新線、津山線、因美線という非電化のローカル線が走る(細かく言えば東の智頭急行もそれに当たる)。ここを舞台に、かつての国鉄型車両を走らせ、ローカル線らしいのどかな景色と、木造の駅舎、そして地元の人たちによる温かいおもてなし・・・。これらを味わうことのできる「みまさかスローライフ列車」。因美線の津山から智頭まで、毎年春と秋に走行、もう5年になるという。その間に車両はキハ58・28からキハ40・47に代わったが、かつての「汽車旅」の雰囲気を味わえるということで、一度乗ってみたいと思っていた。

ただ気になるのが、昨今のこの手の列車につきものの「超満員」。これはいわゆる「その筋」の不逞の輩どもによる座席の不法占拠やら指定席の買占め(もちろん転売目的で、いわゆるマル暴がシノギを得るのと同等の行為)が大きな原因であるが、もちろんそれはごく一部の連中の話で、大多数は純粋に列車の旅を楽しみたいという旅行好き、あるいは地元の人たちや家族連れの人たちの大きな支持にもよるものである。このスローライフ列車は全車自由席という。だから当日どのくらいの混雑になるかもわからないし、スローライフを楽しむどころか、朝の通勤ラッシュ以上の混雑に出くわすかもわからない。

土日運転のところ、日曜日の便乗ることにする。列車が出るのは津山からであるが、前日には岡山に宿泊することにする。久しぶりの津山線にも乗ってみたいし、岡山方面に行くのなら訪ねてみたいところもある。

Dscn6966ということで、土曜日の夕方に新大阪駅ホームに現れる。時間からすれば大阪から新快速と鈍行を乗り継いでもいいのだが、何だか疲れたところもあるのでここは新幹線で一気に移動することに。指定席を購入したのは鹿児島中央行きのさくら号。

Dscn6968新大阪始発ということもあるし、2列シートのゆったりした座席で移動できるのもいい。山陽区間はのぞみ号の本数も多いが、東京からのよどんだ空気が車内に残り、指定席の座席は相変わらず窮屈、車内のインテリアも冷たい色合いで、おまけに指定料金は高い。ここまで来ると、新大阪から乗車する場合だとみずほ・さくら号のほうが断然お得である。そのせいか、山陽新幹線始発の20番線ホームのほうが団体客を含めて乗車列が長い。

ゆったりしたシートに身をゆだね、途中ウトウトとするうちに岡山に到着。この日は駅にほど近い、西川緑道公園に面したホテルでの前泊ということになる。値段は安かったが、部屋のほとんどをベッドが占領しており、今夜は部屋でくつろぐというよりは、身体を横たえるのがメインというところである。

Dscn6983さて、岡山に前泊する目的の一つが、岡山での行きつけの店に行くこと。これまで何回か訪れている駅前の大衆酒場「鳥好」。ホテルに置いていた岡山の銘店13店を紹介したパンフレットに堂々と掲載されているし、何と言っても「ミシュラン掲載店」である。

Dscn6974ミシュランに掲載されているといっても、世の星つきレストランにあるような絶品メニューがあるわけではない。ただ、一度訪れたらその賑やかさ、岡山弁(と中国語)が飛び交う雑然さ、安さと旨さは、岡山の呑兵衛たちの「素」を味わうことができる。その雰囲気がミシュランガイドもうならせたというところだろう。

Dscn6978新大阪から新幹線にしたのは、あまり遅くに行くと満席になるかも・・・ということもあってのことだが、さすがにその心配は杞憂に終わった。カウンターの一角に陣取り、目の前の大鉢に盛られた惣菜やら、造りの盛り合わせなどを注文。そうするうちに店内の客も増え、だんだんに活気が出てきた。恐らく初めて来たであろう男性客も、カウンターに置かれたメニューやら、壁に貼られた紙をいろいろ見渡し、「どれから注文したらいいのやら」としばらく呆然としていた。

ここに来るといつも注文するものの一つが「のりくらっち」。別に岡山名物でも何でもなく、海苔とクラッカーとチーズの盛り合わせである。この組み合わせ、単品でもいけるし、2種、あるいは3種を合わせて食べても味わいが広がる。

Dscn6981この日はさらにここに、イカの塩辛を加えてみた。今度は塩辛の塩加減と、イカの歯ごたえが加わる。海苔と合わせても、クラッカー、チーズと合わせてもなかなかいける。いろんな酒にも合う。のりくらっちプラス塩辛で、何だか大衆酒場のカルテットが出来上がった感じがする。いや、これに店内の岡山弁の会話が加わるから、クインテットかもしれない・・・・。これで結構時間と酒が進み、後にアテや締めを頼む必要がなくなった。

Dscn6976一人で訪れたにしては結構長居した感じで店を後にする。ただまだ時計を見ると早い時間。ホテルの部屋に籠るには早いように思うし、電車でどこかに出かけよう。そう思って路線図を見て思いついたところは・・・・。

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今年もみかんの季節~有田・伊藤嘉昭農園

2012年11月10日 | ブログ

今年も実りの秋を迎えたことである。そんな中我が家に送られてきた一つのみかん箱。

そう、伊藤嘉昭農園の有田みかん。

このみかん農園の主である伊藤嘉昭氏はこのブログにも何回か登場していただいているが、これはわざわざプレゼントということで送っていただいたものである。食べやすい小ぶりのサイズのものを早速いただいてみる。今年も無事に甘い味に仕上がっている。同じ有田の湯浅醤油もおまけについていた。

Dscn6964大学卒業後、サラリーマン生活を経て有田にアイターンしてもう10年以上になる。自然の素材を使った肥料にこだわり、みかんの味も精練されてきているように思う。農業というのが何年経験すれば一人前と言えるのかは何ともいえないが、みかん作りに関しては若手から中堅の域には来ているのではないだろうか。

今年はより一層甘さが際立っているように思う・・・というのは、以前にも記事に書いたが、伊藤嘉昭君が今夏に入籍したから。農作業というのは休むことなく日々取り組まなければならないことで苦労も大きいことだが、奥さんとの生活も始まり、よきパートナーを得てみかん作りに専念できる環境が整ったことも大きい。

出荷はこれから本格化。またネットショップでの販売も行われるということで、拙ブログをご覧の皆様もぜひぜひ、注文してやってくださいませ。

※ネット検索で出てくる「伊藤農園」さんとは別ですのでご注意を!

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野田内閣より期待できそうな森脇「内閣」

2012年11月05日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
ちょっと見る角度変えたら、民主党の岡田克也氏ともモロボシ・ダン(森次晃嗣氏)とも一瞬見える森脇浩司監督率いる来季のオリックス・バファローズ。日本シリーズが終了し、来季の「森脇内閣」が発表された。


地味ながらも他球団での実績がある実務派が多く、それでいて何らかの形でオリックスまたは近鉄OBが揃うという、なかなかよくできた布陣ではないだろうか。


中でも期待は福良ヘッドと西本投手コーチ。静かながら秘めた闘志のようなものを感じる。是非とも、体たらくで生ぬるくなった主力たちを鍛え直してほしい。

このオフには引退選手や戦力外選手も多く、また岡田采配批判の筆頭格の某27番もいい具合にチームを去るということで体よく片付けることができて新鮮な気持ちで臨めるのかなと(ただ、岡田批判の2番手で名ばかりキャプテンの背番号1がまだ残ってる・・・)。


毎年混戦のパ・リーグ、ちょっとしたことで浮上のきっかけになるので、これを機に新鮮な期待を楽しみにしたい。


少なくとも民主党よりは期待するぞ・・・!!

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今年もこの季節

2012年11月03日 | まち歩き

11月に入った。このところ朝夜は急激に冷え込むようになったが、季節は秋を通り越して一気に冬に向かうのかなと。

Dscn6943そんな季節の訪れを感じさせるのがウインター・イルミネーション。ここ数年南大阪でイルミネーションの定番となっているのが、近鉄阿部野橋駅南、HOOP前の広場。通称「アベナリエ」。

Dscn6947今年はあべのハルカスが高さ300mに達したわけだが、その工事の影響もあり、HOOP前広場の一角も閉鎖されている。そのためにいつもよりは規模を縮小した形ではある。

Dscn6945ただそんな中でも昨年に引き続きムーミン一家のパネルもあり、訪れる人たちの心を和ませてくれる。カメラを構える人、カップルでの記念撮影、さまざまだ。

Dscn6958神戸ルミナリエと比べれば俄然規模は小さいが、電車の乗り換え時に気軽に見ることができる。敷居の低いあべのならではのスポットと言えるだろう。あべのハルカス完成後はそのコラボというのも楽しみにしたいものである。

Dscn6955さて本日は、イルミネーションを見た後に梅田に移動、会食に臨んだ。相手が見つけて予約を入れてくれていたのが、西梅田の「荒磯水産」。チェーン居酒屋やネットカフェが入るビルの1階にあるところで、伊勢志摩あたりから仕入れてきた新鮮な魚介類と、各地から厳選した地酒が売り物の店である。「今日はまつなるさんと飲むのだから」と、知らないながらもこの店をセレクトしてくれたMMさん。ええ店選んでくれました。

Dscn6952小ぢんまりとした感じであるが、料理はなかなか充実していた。刺身盛ではトロにエビがよかったし、鯖のへしこ、鯨タタキ、アワビ刺などもほどよい感じ。地酒も甘口から辛口まで幅広く備えており、日本酒好き(ただしあまり飲めないが)のMMさんもご満悦のようであった。

カウンターも多く、土曜の夜でもピークを外せばふらりと一人でも入れそうな感じ(そこが、東通りあたりとは違う、西梅田らしいところなのかもしれないが)。秋から冬といえば魚はより一層美味くなる時期。またちょこっと訪れてみるのもいいかな・・・。

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