まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

急成長する町 淘汰される町

2007年01月30日 | ブログ

通常国会が始まってしばらく経つが、やれ政治とカネの関係がどうの、閣僚の不適切な経理処理や失言がどうので、ちっとも建設的な議論が進む気配がない。もちろん、政治家の倫理を質すというのは国会の仕事なのかもしれないが、与野党の議論がかみ合っていないために、いろんな課題が置き去りにされている。教育改革、格差是正、国防問題、近隣外交、年金問題・・・。いずれも議論を避けてはならないものである。それを、議員の足の引っ張り合いで終始してどうするのか。結局、国民が置き去りにされているのである。政治家のスキャンダルよりもっと深刻な問題はいくらでもあるのになあ・・・。

と、こんな気持ちでいるわけだが、このところ都市と地方の格差と、地方自治のあり方というのがさまざまなところで問われている。大規模な合併の動きもその中に含まれる。夕張市をはじめとして、財政的に破綻を来たしている自治体があるかと思えば、談合政治、与野党の馴れ合い政治にNOを突きつけられて辞任やら逮捕される知事、そしてその後に誕生した東国原知事のような新しい風・・・・。自治体は自治体で大きく揺れている。

「急成長する町 淘汰される町 全市町村の5年後10年後」 佐貫利雄著、大和書房刊。

長年に渡り都市の盛衰を「人口」をキーとしてデータ的に分析してきた著者の一冊である。日本の全市町村の人口動向をデータ化し、その動向や増加率を取りまとめたものである。そして、その増加・減少率によって、「急成長」「成長」「停滞」「衰退」「自然淘汰」の5段階評価を加えたというものである。「自然淘汰」という言葉にインパクトがあったために購入したようなものである。

著者は「まえがき」でこう書いている。

31819630・・・ここで改めて浮き彫りになったのが、「少子高齢化」と「東京一極集中」である。このために、地方の多くの都市で地盤沈下が加速し、自体は「衰退」よりさらに深刻な「自然淘汰」へと進んでいる。すなわち、このままでは数年後に消滅するおそれのある都市が少なくないのである。これは、県庁所在地も例外ではない。(中略)現象として明確に現れているのは、都市間の大きな較差であり、しかもその格差は拡大するばかりだ・・・。

このことはこれまでも多くの人が報道などで実感していることと思うが、改めて「人口」というものをキーワードにしてそれを裏付けたようなものである。最近の「都心回帰」による東京都市部の人口増加、あるいは成長産業で景気のより地域の人口増加の一方で、過疎に苦しむ地方、それは産業がなかったり、交通の便に恵まれていない地域での人口減少というものについて、都道府県ごとに解説している。その中では、地方の県庁所在地の市ですら、「自然淘汰」に属するところもあり、県単位で淘汰されてしまうのではないかという警鐘も鳴らしている。「勝ち組」と「負け組」の発生、それによる格差の広がりというものを、数字が物語っている。

氏の理論では、仮に観光地や伝統工業で有名な歴史的な町であっても、「観光ではメシは食えない」とバッサリ斬って捨てるような、徹底した現実主義に基づいている。確かに、誰もが知っている観光地でも、人口減少が見られるところが多い。

そうかと思えば、地方の活性化には「公共事業を行う」とか「空港、新幹線、高速道路を整備すべきだ」という「提案」が目立つ。確かに都市インフラを整え、それで成長産業の工場なりを誘致するという考えも一理あるのだが、今は「公共事業」とか「新たな交通網」は、赤字を垂れ流すだけだとして一般世論のウケは悪い。そのところをもっと計画的・効率よくやれというのがホンネなのだろうが・・・。

まあ、こうした「提案」は一つの意見として読むのがよい。それ以上に、現在の日本の「実情」というものを読む一つの資料としては、なかなかに面白い。合併合併を繰り返した結果の、現在の市町村の名前も全て載っているのもよい。いつの間にか知らない名前の自治体が増えているし、勉強になる。

さて、あなたの住んでいる市区町村の「成長度」は、どのランクに入っているでしょうか・・・・?

コメント (1)

上信電鉄と世界遺産候補・富岡製糸場へ・後編

2007年01月29日 | 旅行記C・関東甲信越

P1280698_1 上州富岡駅を降りて、富岡の街中を歩く。「富岡製糸場を世界遺産に」と書かれた幟が商店街のいたるところに目立つ。ところどころに明治、大正時代の風情を感じさせる建物に出会うので、なかなか面白い。観光客が歩く姿もちらほら見かけるが、上州富岡駅近辺ではそんな観光客の姿をほとんど見かけなかった。商店街の脇に観光客用の駐車場が見えたから、ほとんどがクルマで来ているのだろう。世界遺産登録暫定リスト入りも、上信電鉄の乗客増にはすぐには結びつかないようだ。

P1280704 駅から歩くこと10分で、あの教科書やらで見慣れれんが造りの建物に出会う。世界遺産暫定リスト登録を祝う横断幕が構内の外壁に貼られている。また、正門のところで記念写真を撮る人で賑わっている。こちらは現在富岡市の管理下にあるということで、現在のところは観光地というよりは、市の施設を「見学」するという建前のようだ。入館料を取らない代わりに、受付で氏名と住所(市区町村名まで)を書いて見学の許可を得るというもの。ざっと名簿を見たところ、埼玉や東京など群馬県外からの来訪者も多いようだ。

P1280705 中の見学には、1日5回開催される職員やボランティアガイドによる案内を利用するのがよい。何もなければただ建物の外観を見て、案内板を読むだけだが、この案内についていくと富岡製糸場のさまざまな解説が聴けるだけでなく、一般の個人客だけでは入れない操糸工場内なども見学させてくれるのだ。それも無料で。私が参加したのは11時の回だったが、100人近い見学客が集まった。おそらく、世界遺産暫定リスト登録の話を聞きつけてやってきた人も多いだろう。

P1280700見学者の正面にそびえるおなじみの建物は、東繭倉庫である。昔は繭の生産時期が年に一度しかなく、その一方で製糸場は年中稼動させる必要があったために、巨大な倉庫となったのである。てっきりこの建物が操糸工場とばかり思っていたので意外。このあと、黒船来航~開国~明治維新~殖産興業・富国強兵という日本の歴史の流れや、その中でなぜ日本の近代工業化の先駆けが生糸であったかを、ベテランの職員が絵解きのように話してくれる。歴史の授業もこういう風に「講談」のようにやってくれると、もっと生徒の関心を引くのになと思いながら耳を傾ける。

なぜ、富岡の地で製糸場が造られたのか。ガイドの解説によると、

・上州地方は昔から養蚕が盛んであった。

・利根川の支流である鏑川という、よい水に恵まれていた。

・敷地が広大であった。

・エネルギー源である石炭の入手が容易であった。

というのが理由として挙げられる。また、この地を訪れた外国人が、妙義山をはじめとした上州の山々の風景を気に入ったんでしょ、というのはガイドのお国自慢。

富岡製糸場の各建物の工法の特徴は、和洋折衷。フランス積みのレンガの色が目立つが、よく見れば木材で柱や梁を組み、瓦をのせている。レンガも瓦職人が焼き、レンガを止めるのはセメントの代わりに上州で採れる石灰から漆喰を使用したとか。さすがにガラスはフランスから輸入したそうだが。これらの工法を伝えたのがフランス人のブリューナという人。大臣級の高給で迎えられたブリューナの邸宅も隣接して保存されている。

P1280711そして目玉は、操糸工場内の見学。歴史の教科書で写真やら錦絵が史料として紹介されていたが、その当時そのままの姿で残っているという。窓を大きくとり採光に気をつかっており、昼間なら照明いらず。今は、かつてここで操業していた片倉工業が置き土産として残した操糸の機械が、どこか当時の面影を伝える形で残されている(全てビニールの覆いがかぶされていたのが残念だが)。長さはこの敷地で最も長い140メートル。それなのに室内には柱がない。その代わりに梁の組み方に力学的工夫をこらした造りという。これだけのスケールの建造物があったのだ。もし今停まっている機械がフルに稼動すると、どんな感じになるんだろうか。

この後、構内のあちこちのスポットを案内していただき、当時のエピソードなども交えて1時間ほど語っていただいた。最後は、「世界遺産登録にはまだまだ多くの関門があります。この製糸場も、外国人観光客の受け入れ態勢も含めて整備しなけりゃなりません。これからも皆さんのご支援が必要ですので、どうぞよろしくお願いします」という言葉で締めていただく。見学客からは大きな拍手。実に勉強になった1時間であった。

P1280727_2東繭倉庫の一階を開放して、繭から糸をとる「座繰り」の実演や、富岡製糸場の昔の写真展などをやっていた。その中には「富岡製糸場を世界遺産に」ということで、正しくは「富岡製糸場と絹産業遺産群」を世界遺産にということなのだが、その紹介パネルが飾られている。製糸関係の建物や、かつての養蚕農家の家屋などもリストの対象になっている。そのエリアは群馬県内の結構広範囲に渡っている。そして、その中になんと、かつて横川~軽井沢のいわゆる「碓氷峠越え」を支えた信越本線の旧線、アーチ型の「めがね橋」も含まれているのを知った。これは初耳。原料、商品の輸送に大きく貢献した鉄道、また当時としては難工事の末に開通した碓氷峠である。今はもう列車が走ることはないが、こうした鉄道に関する物件が世界遺産に登録されるかもしれないと思うと、なんだかうれしくなる。

ぜひとも、日本代表としてこれらの産業遺産群が申請されることを願いたいものだ。もし国民の投票で代表が決まるのであれば、間違いなく一票入れますよ。

P1280736_4P1280737_10 上州富岡駅に戻り、高崎行きの列車に乗る。するとやってきたのは、ちょうどレンガ色の車体に「富岡製糸場を世界遺産に」「祝 世界遺産暫定リスト登録」と記された編成である。車内広告のスペースでも富岡製糸場の紹介がなされており、上信電鉄としても何とか応援したいところだろう。ちなみにこの車両、上信電鉄のオリジナルだそうだが、なぜか運転席が車両の右側にある。普通は左側なのに何でだろう。日本の自動車を意識しているのかな。レールの上を走るのだからあまり関係のないことだろうが。

P1280721世界遺産登録には、富岡製糸場の職員ガイドも言っていたようにまだまだ難関が控えている。正直、今回暫定リストに登録された8ヶ所の中では、一般の知名度は低いほうだろう。有名観光地というのともチョット違う。それでも、「産業遺産」の価値についてアピールしようというこの動きは、今後に向けて決して無駄なことではないと思う。ただこれが一過性のものでなく、継続した活動であってほしい。

これからも、産業遺産については注目していきたいものである。

コメント

上信電鉄と世界遺産候補・富岡製糸場へ・前編

2007年01月28日 | 旅行記C・関東甲信越

先日のニュースで、「富士山を世界遺産の暫定リストに追加」というのがあった。それまでに暫定リストにあった、平泉・鎌倉・彦根城・石見銀山に加えて、今回富士山・富岡製糸場・飛鳥と藤原京・長崎の教会群というのが暫定リストに追加されたという。もっとも、暫定リストに載ったからといって、即世界遺産に認定されるわけではなく、何でもユネスコへの正式な推薦は、年1回、自然遺産と文化遺産で各1ヶ所しか行えないとのこと。オリンピックに例えるならば、日本代表を選ぶための「全日本選手権」にシード選手として招待されたようなものか。

以前、自然遺産として世界遺産への登録を目指していた富士山であるが、「ゴミの名所」という事実があったため、エントリーを断念した経緯がある。今回は戦法を変えて、「信仰・芸術・文学の普遍的な価値」という、文化遺産としての登録を目指すとか。確かに文化的な価値はあるだろうが、いかにも苦しまぎれに見える。どうしても、登録したいんでしょう。

P1280699_8その、世界遺産の日本代表候補に名乗りを挙げた一つに、群馬の富岡製糸場がある。ニュースでは富士山のことが大きく取り上げられていたが、私は「富岡」というのを見て、思わずうなってしまった。2ちゃんねる風にいうと、「キターーーー」ってなところか。

というのが、その他の候補と違い、この富岡製糸場が「産業遺産」であるということから。どうしても「文化遺産」とくれば、(原爆ドームは別として一般的に)江戸時代より昔の時代から現代にまで残っているもので、そうなると神社仏閣ばかりが候補に挙がる面がある。また「自然遺産」にしても、太古より残っているもの。とにかく世界遺産とは、そういう昔のものをイメージするのである。

その中にあって、日本における「近代工業化」という歴史の転換期を象徴するスポットが候補に選ばれたのは、これまでの遺産とは一線を画す、あるいは古代偏重の歴史の見方から一歩進んで、ようやくこういうところに焦点があたったかということで、個人的に評価している。(人によっては「こんなのまで世界遺産になるとは、ありがたみが薄れる」ということになるのだろうが)

P1280669_7だからというわけでもないが、ただ実は私、富岡製糸場に行ったことがないのである。また、富岡への足となる上信電鉄にも乗ったことがない。せっかくだからということで、28日の日曜日、早起きして高崎に降り立つ。駅の外れ、「0番線」からの発車だ。

まず先に、終点の下仁田を目指す。高崎からは1080円。地方私鉄とはいえ、ちょっと高いかな。どうせなら2000円くらいでフリー乗車券でも出せばなと思う。

冬の上州の乾燥した空気の中、フルスピードで快走する。途中の駅も昔ながらの風情を残しており、なかなか面白い。

P1280671_1富岡製糸場最寄の上州富岡での下車も多いが、そのまま通り過ぎる。そして、自動音声の案内が「なんじゃい」と告げた「南蛇井」を過ぎる。「なんじゃい」とはなんじゃい。その昔、おそらくまだ車掌がいた頃の話とは思うが、「なんじゃい」と聞いて人の怒声と間違えたとかいうエピソードに事欠かない。やっぱり、肉声と自動音声では迫力に差があるかな。

終点の下仁田着。この上信電鉄、本当はその名のごとく信州を目指したかったようだが、現在は山に阻まれるように下仁田が終着駅となっている。下仁田といえばその名を冠したネギとコンニャクが有名である。上信電鉄の車両にも、「マンナンライフの蒟蒻畑」が描かれていたりする。

P1280684_1せっかくなので折り返し列車を一つ遅らせて、下仁田の駅周辺を散策する。コンニャク料理を出す旅館があったりするが、駅前を見る限りでは静かな地方の町という印象でしかない。少し歩いたところの諏訪神社の社殿にあしらわれた欄間彫刻の見事さにうなるくらいのものである。

P1280694

また、鉄道好きとしては、国鉄型とは違う独特の形をした電機機関車に目が行くだろう。今は休んでいるが、時折、臨時列車的に貨車を牽くこともあるようだ。この機関車も、上信電鉄の顔である。一度走行しているシーンを見たいものである。

さて、これで上信電鉄にも乗ったし、折り返そう。そして、上州富岡着。目指すは、富岡製糸場である・・・・。(続く)

コメント (2)

常磐線E531系・グリーン車車両

2007年01月27日 | ブログ

今年3月のダイヤ改正で、JR常磐線を走る403系、415系が第一線を引退、E531系への置き換えが行われるという。

415系は東京近辺に唯一残る、「いかにも国鉄近郊型の車両やのう」という鋼鉄車両。まあ、置き換えも時代の流れか。今月、常磐線を乗り継いで仙台まで行った時に、いわきまで415系を利用したが、また近々、乗りに行くこともあるだろう。

さて、今日の昼に上野から常磐線に乗ることがあり、ホームに向かうと「今度の土浦行特別快速は、4・5号車にグリーン車をつないでいます」とのアナウンス。

Pic_0171 E531系が大量に導入されるとともに、常磐線にもグリーン車が登場するという。そして、今年に入ったあたりから、少しずつお目見えしている。少し前までは駅の時刻表にわざわざ○印をつけてグリーン車ありの列車を表示していたのだが、今やだいぶ置き換えが進んでいるようだ。

さてこのグリーン車の車両、ダイヤ改正の前までは、グリーン券なしで利用できる。「おためしキャンペーン」のようなものだろう。それを知ってか、乗車率の少ない時間帯ではあるが、グリーン車車両の乗車口には長蛇の行列。グリーン車自体は東海道線や高崎線などで走っているのと同じタイプなのでそう驚くこともないが、ステンレスの車体に青色の帯が鮮やかである。2階席のシートに腰を下ろすと、新車の卸したての香りがするような気がした。

2階席に乗ると、見慣れた景色もちょっと違って見える。

国鉄近郊型の車両が淘汰されるのは残念な気もするが、新たな常磐線の姿というのも楽しみにしたいものである。

コメント (2)

曙VS中村紀洋

2007年01月25日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

フィットネスクラブに入会後、だいたい週2回のペースで、1回で約2時間ほど身体を動かしている。まだまだ効果のほどはこれからであるが、いろんな器具をさわったり、スタジオで行われるエクササイズに参加してみるのもなかなか新鮮なものである。少しずつ負荷を強くする、時間を長くするという方法で慣らしていこう。

さて、ネットでスポーツ関係の記事を見ていて目に留まった記事。

まず、曙が総合格闘技から撤退して、プロレスに専念するというもの。全日本プロレスから参戦のオファーがあったというもの。

まあ、曙の身体では(私は人のことはいえませんが)総合格闘技というのは向いていなかったのかな。プロレスなら、まだ身体を活かす術がある。元々、相撲とプロレスというのはどこか相通じるところがあるようで(実際に力道山にはじまり、相撲からの転向組が多いし)、そのほうがよいのではないだろうか。別に総合が上でプロレスが下というものではない。

それともう一つ、K-1が日本人強化に力を入れるとかで、格闘技経験者だけではなく野球、サッカー、ラグビーなど、ジャンルを問わず幅広くアスリートたちを集めたいとか。K-1の谷川貞治プロデューサーいわく、「もし行くところがないのなら、中村ノリ選手にも来てほしい。やったら絶対に強いと思いますよ」とか。

これって、どこまで本気なんだろうか・・・・。

中村紀洋選手に対してはこれまでにも、獲得に向けて手を挙げたかと思えばすぐに引っ込めるという対応が続いている。日本ハムのヒルマン監督が興味を示しているとかそうでもないとかまたいろんな説が出ているが、日本ハム入団の可能性は実際はないのでは。

すると、石毛社長がラブコールを送っている四国アイランドリーグか、いきなりの格闘技転向ということになるのか・・・って、極端すぎやしないか?

まあ、これは谷川プロデューサーのリップサービス、ジョークと取るのが普通だろう。

・・・でも、曙VS中村ノリの対戦というのも、異種格闘技としては面白かったりして。

本当にどこに行く、中村紀洋。

コメント

教職員組合が「いじめ調査に協力するな」

2007年01月24日 | ブログ

北海道の教育委員会が昨年実施した「いじめ実態調査」に対し、北海道の教職員組合が「調査に協力するな」と、配下の教職員に「指導」を行っていた、という報道があった。

「調査結果がどのように使われるか不透明」「全道一律の調査は必要ない」というのが、組合の主張らしいが・・・・。

組合って、まだ「会社(使用者側)がやろうとすることには何がなんでも反対」「反対のための反対」の組織なのだろうか。このニュースを聞いて、本当に「労働組合」という言葉の響きがイヤになった。

確かに、調査結果が果たしてきちんと生かされるか、直接「いじめ」の撲滅につながるかはわからない。しかし、無策といわれた教育委員会がともかく実態を調査しよう、現場の声を聞いてみようとしてやっていることである。まずはその結果を見てからの話だろう。組合は何のために反対するのだろうか。ひょっとして教師の実名などが書かれ、その教師が職を追われることを組合として心配してあげているのかしら。「教師を路頭に迷わせてはいけない」とか。こういう体質だから、子どもをないがしろにし、教育現場の混乱も引き起こしているのだろう。

教師が路頭に迷うよりも、子どもが「いじめ」を苦にして命を断つほうがよほど悲惨なのではないだろうか。

「いじめ」をなくすにはどうしたらよいか。その特効薬が見つからない中でも、多くの人たちが自分たちのできることから始めている。その中でこの組合の対応というのは、思いっきりズレている。その「指導」をきちんと守った教師が多いのだから、あっぱれやね。業務命令より組合の指導を優先するのだから。

「労働組合」。いい加減、自分たちの聖域ばかりを守るのではなく、もっと一般市民の側に立った視線で行動をすべきではないだろうか。

コメント

シリーズ『日本列島を往く』

2007年01月23日 | ブログ

「美しい国 日本」というのが、今の安倍内閣が発しているキーワードである。「美しい国」をつくるには、まず憲法を改正し、教育を改め、防衛力を増強し、中国・韓国に決して腰が引けてはならないようで、「美しい国」をつくるのもなかなか大変なものである。

その一方で、「格差社会」という言葉がある。その最も根が深いのが、「中央」と「地方」の格差であろう。地方は過疎化が進み、財政難にあえぎ、ついには市自体が「破綻」してしまうなんてのも出てくるご時世だ。ただ、この格差というのは何も今はじまったわけではなく、日本が近代国家として発展する中で、従前から問題となってきたことである。

ルポライター・鎌田慧の著書に『日本列島を往く』(岩波現代文庫)というのがある。数々の産業構造や原発問題などに焦点をあてて多くのルポを世に送り出している氏の、日本の各地を歩き回った記録である。文庫版全6巻の内訳は、

第一巻「国境の島々」・・・根室、北方四島、小笠原諸島、対馬、波照間島、与那国

第二巻「地下王国の輝き」・・・佐渡、小坂(秋田)、横田(島根)、黒川(新潟)、大島(長崎)

第三巻「海に生きるひとびと」・・・奈良尾(五島列島)、太地(和歌山)、猿払(北海道)、姫島(大分)、土佐清水

第四巻「孤島の挑戦」・・・南大東島、屋久島、利尻島、隠岐島、石垣島

第五巻「夢のゆくえ」・・・本部(沖縄)、別海(北海道)、因島、三島(福島)

第六巻「故郷の山河で」・・・本宮(和歌山)、珠洲、大崎下島、池島(長崎)、大牟田

このたび、ようやく最後の第六巻までを読破することができた。他の書籍を合わせて読んでいたこともあるが、結構読み応えがあったので時間がかかった。

4006030118_1 このシリーズで取り上げられているのはほとんどが離島か、炭鉱など鉱山のある町か、産業構造の変化や一時のブームの終焉とともに廃れていった町か、そういうところが多い。いわば、日本の高度成長から取り残された、ある種の「辺境」にスポットをあて、そこで暮らす人々に触れ、その人たちの生き様や、あるいは生きてきた町の歴史というものを掘り起こし、現代日本の諸相を解くというものである。

根が反骨のジャーナリズム、いってみれば思い切り「左より」の著者なので、文面に政府や「中央」への批判精神にあふれる一方、町自体の「暗いイメージ」が増幅されるような気がする。そのあたりは読む人により好き嫌いが出るかな・・・。

しかし、この地で生まれ育ち、懸命に生きてきた人たちのたくましさというものはよく伝わる。こういう人たちが、日本の高度成長の底辺を支えてきたのである。鎌田氏の関心は、やはり「人間模様」にあるのだなと思わせる構成である。

私も趣味であちらこちらに出かけることがあり、この作品で取り上げられた地域にも出かけたことがあるのだが、こうして見ると私の旅というのも完全に「物見遊山」の部類で、「日本の諸相を見たい」といってもせいぜい駅前観察、路上観察、あとは史跡や近代化遺産の見学くらいのものである。例えば地方の列車やバスで地元の人と乗り合わせたとしても、こちらからその人の生い立ちや仕事について話しかけるわけでもない。こうした「民俗学的な旅」というのに憧れるが、実際はなかなか難しいものだ。

だからせめて、このシリーズでもって、決して行政の側からは語られることのない日本の姿というものがより深く味わえるというものである。

コメント

そのまんま東知事

2007年01月22日 | ブログ

昨日行われた宮崎県知事選挙で、そのまんま東氏が無党派層の支持を受け、大差で当選したという。

これについてはさまざまな見方があるようで、自民党・民主党といった「政党政治」あるいは「官僚主導の政治」にノーをつきつけたといったり、「過去の権力にしがらみがない」といった肯定的な見方がある一方、「タレントに多くの票が入る宮崎県民のレベルが低い」という、皮肉った見方もある。

ただ、これまでも「改革派」という知事が相次いで辞任・逮捕という不祥事が続き、「知事」という職に対する世の不信感があったことは確かである。このためにせっかく話が盛り上がってきた「道州制」もどこかぶっ飛んでしまったしね。これまでとさほど変わらない顔ぶれよりは、知名度はさておいて「若い」知事に県政を委ねるのも悪くないのでは。

これまでの有名人知事は青島幸男、石原慎太郎、田中康夫など、どちらかといえば「文筆」をなりわいとしてきた人が多く、あの横山ノックも参議院議員を経ての知事当選なので、そのまんま東のケースはほとんど初めてだろう。「その他大勢」に列せられる国会議員と違って、知事というのはその任期中の行動が目につきやすいので、これから宮崎県をどのように変えるのかが注目である。まあ、どうのこうの批判する前に、一度任期をまっとうさせてみればいいことだろう。その代わり、しょうもない不祥事とか私生活トラブルなどを起こしたら、それこそ宮崎県全体の恥になるけど。

それにしても、知事として署名するときは「そのまんま東」なんだろうか?あるいは「東国原英夫」になるのか?例えば、知事の名前で賞状など出すときがあるでしょう。その時に「そのまんま東」と書かれたら、なんだかありがたいような、おちょくられているような・・・・。(まあ、ラッシャー板前とか、ダンカンとか、ガダルカナル・タカなどと書かれるよりは、まだ見れたものか)

コメント

朝青龍、千秋楽待たずに20回目の優勝

2007年01月21日 | ブログ

2007012100000006maipspoview000_1 大相撲初場所は今日の千秋楽を待たずに、予想通り朝青龍が優勝。これで大鵬、千代の富士、北の湖、貴乃花に続く20回目の優勝。今場所は豊ノ島、豊真将、安馬といった若手力士が場所を盛り上げたものの、優勝争いとなるとまたも大関はどっか行ってしまい、またも横綱の独走を許した。カド番の記録を数えたり、「ツッパリ」の意味を間違えて相撲に全然強さがみられなかったり、まあいろいろ。

そんな中、今日のスポーツ紙によれば某週刊誌による「朝青龍の八百長疑惑」というのが掲載されるそうな。どうせ買って読むほどの大したことは書かれていないんだろうけど。

何だかんだいって、マスコミのほうがいい加減なところありますからね。

まあ、大相撲と八百長というのは、相撲協会の歴史とともにずっとささやかれていたことで、そういう話題が出たしばらくは週刊誌をにぎわせて、その後いつの間にか消えてしまうというもの。大相撲興行にはどこか不透明な部分があり、そのことについて腹に一物ある人間がリークするんでしょう。そういう騒ぎ自体が消えたのかもみ消されたのはわからないが。そういえば一昔前に、元・大鳴戸親方(元・高鉄山)というのが協会挙げての八百長について延々と語っていたことがあったと思うが、いつの間にかどこか行ったんでしょうね。(親方自体がまさかこの世からもみ消されてしまったりして?)

八百長ががあるのかないのかは別として、今の朝青龍とその他の力士の実力に差があるのはそれ以前に明らかなこと。「あれだけ横綱が勝つのは八百長をしているからだ」と言われること自体、他の力士がライバルと言われるだけの結果を出していないことの裏返しである。

週刊誌もそういう八百長ネタを書くくらいなら、大関・三役陣のふがいなさを「相撲」という面からみて取り上げたらどうですかな・・・・。

(写真=毎日新聞社)

コメント

結婚式はいいやね

2007年01月20日 | ブログ

暦の上では「大寒」の20日、暦の通り冷え込んだ一日であったが、友人の結婚式に出席するために、名園・椿山荘に向かう。

P1200609 寒い中ではあるが、庭園のその名の通り、椿の花も多少開いており、こういう由緒あるところで式を挙げられるとは、何とも幸せなヤツよのう。(もっとも、挙式はキリスト教式でしたが)

その後続いた披露宴も、現役の落語家による司会(&結婚にまつわる小噺・謎かけ)あり、お勤め先の上司はじめ、新郎・新婦側それぞれの同僚・友人たちのスピーチあり、ご親族のかたの楽器演奏あり、なかなかに楽しい一時であった。中には、新郎新婦が予めスピーチをお願いせずに、当日になって急に各テーブルから即興のスピーチをいただこうというサプライズも。これはなかなか慌てるものだ。

P1200652 二人によるキャンドルサービスというのはよく見るが、今日は各テーブルに据えられた風船を二人で割って、中に入っていた小さな風船を見事キャッチすると幸運がもたらされるとか。そうと聞いて一瞬ファンブルした風船をダイビングキャッチ。

暦は大寒だったが、式場は愛の力で熱かったですぞ。

考えてみれば自分のではなく友人の結婚式&披露宴だったが、何だか我がごとのように幸せに感じたかな。お二人の幸せ、おすそ分けしていただきました。

P1200617 これからも末永く、お幸せに。

コメント (2)

1968年ドラフト組

2007年01月19日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

来年行われる北京五輪の野球日本代表チームの監督に、星野仙一氏が内定したという報道があった。アテネ五輪の長嶋茂雄、WBCの王貞治の両監督から、一回り下の世代が監督を請け負うということで、日本の野球もようやく「ON一辺倒」から抜け出るきっかけになるのかなと思う。

その星野監督を支えるのが、「盟友」山本浩二と田淵幸一の両スター(といっても皆さん還暦なんですな)。そして投手コーチがアテネ五輪に続いて大野豊という布陣が濃厚とか。

ご存知のように星野・山本・田淵は1968年(昭和43年)ドラフト入団のプロ同期生である。改めてプロ野球史をひもとくと、この年のドラフト入団選手というのがその後の昭和のプロ野球を選手として支え、名球会入りしたり、平成になってからは監督・指導者としても活躍しているのが続々と出ており、いまだに歴史の中で語られる年度である。

主なところでは・・・(順不同)

・中日  星野仙一、大島康徳

・広島  山本浩二

・阪神  田淵幸一

・巨人  島野修(ブレイビーの着ぐるみの中の人)

・大洋  野村収

・サンケイ  藤原真

・阪急  山田久志、加藤秀司、福本豊、(門田博光=入団拒否)

・南海  富田勝、藤原満

・東京  有藤道世、飯島秀雄(オリンピックで陸上の日本代表だった)

・近鉄  水谷宏(この前まで現役打撃投手だった)

・西鉄  東尾修、大田卓司

・東映  大橋穣

やはりこの年のドラフト同期生、今度は「団塊の世代」代表として活躍することであろう。この代のスター選手たちは「ON」のように神格化されていないから、落ち着いて応援することができる。

ただ、気になるのが「星野監督は短期決戦に強いのか?」ということ。中日、阪神で3回優勝しているが、いずれも日本シリーズでは敗れ去っている。五輪予選、あるいは(出場できたとして)五輪本番、足下を掬われないように、というのが気になるところだ。

星野監督に心酔する現役選手も多いと聞く。どのようなチームづくりをするのか、これから楽しみに見ることにしよう。

コメント

フィットネスクラブ入り

2007年01月17日 | ブログ

昨年の流行語にもなった「メタボ」な人・まつなるです。

このままではいくらなんでもちょっと将来のことを考えるとえらいことになりそうなのでやはり少しでも何とかしなければいけないなと思う今日この頃でして、今年始める新しいこととして、身体を動かすということを決めた。

自宅で器具を買い込んでやればいいのだろうが、「それでは長続きしない」という助言もあり、ならばということで、自宅近く、通勤の帰り道にあるフィットネスクラブに行き、即座に入会金と2ヶ月の利用料金を支払った。これなら、仕事帰りに行くこともできるし、休みの日にふらっと出かけることもできる。

鍛えたい部位に合わせてさまざまなマシンも用意されているし、スタジオではエアロビだのボクシングだのヨガだのさまざまなプログラムがある。脂肪燃焼とパワーアップの両面で効果が期待できそう。ランニングマシンなどは、身体を動かしながらテレビを見ることもできるしね。終わればサウナに大浴場が待っている。(さすがに、湯上りのビールなんてのは、置いてませんが・・・)

利用料金は決して安くないのだが、これだけの施設が整っているのだから、フルに活用しないとね。

そう毎日立ち寄るというわけにはいかないが、ぜひとも習慣づけて、少しずつでも成果が上がるように頑張ります!

コメント

ホワイトカラー・エグゼンプション法案と四国アイランドリーグ

2007年01月16日 | ブログ

「残業代ゼロ」と世間を騒がせた「ホワイトカラー・エグゼンプション」制度導入を盛り込んだ労働基準法改正案について、この通常国会での法案提出を見送るという。

「国民の理解が十分に得られていない」というのがその理由のようだが、ホンネのところでは、春の統一地方選挙、そして夏の参議院選挙を控えて、有権者の支持が得られない→自民党が負ける→安倍内閣が総辞職・・・というのを避けたいという判断というのが一般的な見方。

そもそも、この法案というのは誰が考えたのだろうか。

これからの日本の新たな雇用形態、労働形態というのを考え、「残業」というのではなく「成果」に見合った賃金を支払う方向に持ってくれば、より業務の効率化、生産性の向上につながると見たのではなかったのか。本気で導入したいのであれば、正々堂々と法案を提出して、それでこの通常国会でなくてもよいから、時間をつくして議論すればよいことではないのだろうか。世間にはきちんとした論陣を張った「推進派」の方もたくさんいらっしゃるわけで、お互いの意見をぶつければよいだろう。そのための国会ではないのか。

それをせず、今回法案を引っ込めたところで、「参議院選挙で自民党が勝てば衆参ともに自民党が勢力を握り、どんな法案でも通ってしまう。どうせその後でもっとひどい残業代ゼロ法案を出すんだろう」と勘ぐられるのが落ちだろう。

参議院選挙は、そこまでちゃんと考えたうえで投票しなくちゃね。

さて、「残業代ゼロ」ということを書いたのだが、そもそも「年俸制」で働いている人たちというのは「残業代」「時間外手当」という概念があるのだろうか。やっぱり年俸から時間単価を算出して、それの1.25倍の額を「時間外手当」とするとか???会社によっていろいろあるのかな。

ただそういっても、プロ野球選手のごときは時間外手当などないだろう。文字通り「ヒット1本いくら」の世界だ。もっともこれも独立リーグの四国アイランドリーグともなると、年俸いくらというよりは、プレシーズンからシーズンにあたる2~10月まで「最低賃金」として月額10万円が支払われるのみ。大相撲の幕下以下の力士の「場所手当」も同じ。

えらい前置きが長くなったが、オリックスを退団する中村紀洋選手に対して、四国アイランドリーグの石毛社長が「本当に野球をやりたいのなら、いつでもウチにおいでよ」という内容のラブコールを送っているという報道があった。

うーん、プロ入団2~3年目、20歳そこそこの選手なら一も二もなく応じるのだろうが、一時5億円もらっていた元一流選手が応じるかね・・・。いくらなんでも「石毛、嫌味いっとんちゃうぞボケ」くらいのことは言うだろうな。

これこそが本当の実力社会というものか。それを思うと、サラリーマンの残業代ゼロくらいで驚いていてはいけないのかな・・・・?

コメント (2)

中村紀洋、どこへ行く

2007年01月15日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

旅行記やら前川投手の逮捕やらのことを書いているうちに、この人の契約更改問題というのも一つの局面を迎えたようである。残留交渉決裂、あとは球団がトレード先を見つけるか、自由契約にするというもの。ただし、現時点ではトレードに応じてくれそうな国内球団は一つもないというのが現状のようだ。

この件についてはいろんな人がいろんなことを言っているので詳しくは書かないのだが、結局は「オリックス」という組織と、「中村紀洋」という個人の相性が全く合わなかったということだろう。それはオリックスと近鉄の球団合併の時に彼の取った行動を見れば、最初からこうなるのも「相性」というものなのかな、という気がする。

ドジャースの3Aに行くくらいなら、あの時岩隈や礒部と一緒に楽天に行っていれば、彼の野球人生も多少変わったのかもしれない。今の野村監督はともかく、前任の田尾監督の下なら伸び伸びプレーできただろうし。

観戦に行って、チャンスに打てなかった時などボロクソに野次ったこともあるけど、何だかんだいって、同じ年の生まれということもあり、また豪快なバッティングでミラクルアーチを魅せてくれたりということで、中村紀洋という選手は好きだ。しかし、今回の契約のドタバタを見るに、自分の立場でしかモノを考えていないというか、余りにも(代理人の弁護士を含めて)他人のせいにしていないかという気がした。本当に「カネでない」というのであれば、大幅減俸を涙ながらに飲んで、今シーズン活躍して取り返せばいい。そのくらいのことはわかるだろう。しかし、あえてそうしなかったというのは、元々オリックスという球団との相性の悪さ、縁のなさというもので、彼自身がそういう気にならなかったからだろう。

これからどこへ行く中村紀洋。フェイドアウトだけは哀れやで。

本当にアメリカのマイナーリーグでもう一度ドロまみれになるか?あるいは、韓国は外国人枠がみんな埋まっているので、枠に余裕のある台湾職棒入りか?もし台湾職棒に入ったら、私は観戦に行くぞ。

・・・それにしても、オリックス・バファローズのカレンダーは毎年どこかチグハグ。前にも書いたかもしれないが、一昨年は1月に「イラスト」で登場した岩隈投手が楽天入り、昨年はエースJP(パウエル)が契約交渉決裂で巨人入り。そして今年は3月に・・・・。

P1130503そう、今年のカレンダーの3月度が、先般トレードで放出された谷選手に、今回の中村という取り合わせなのだ。えらいこっちゃ。谷は巨人のユニフォームを着るからいいものの、中村はどうなるのだ?

こういう話を雑談で会社の先輩の法規担当の人にすると、「そういう場合って、選手の肖像権はどうなるの?」ということを逆に質問された。はあ、カレンダーの隅に、「移籍等、選手の所属球団が変更になる場合はご了承ください」ってな文句が書いてあるのだが、実際何か不都合なり動きなりあるんだろうか。どなたか詳しい方いらっしゃればコメントしてください。

昨年は仰木前監督の死去、清原・中村の入団でオフの話題をさらい、今年は前川の不祥事、中村の契約更改問題でこれまたオフの話題をさらうオリックス・バファローズ。他の選手たちはどう思っているのだろうか。ドラフト希望枠の小松投手など、「エライ球団に来てしまった」と思ってやしないだろうか。そんなイメージを払拭するのは、ひとえにコリンズ監督以下、選手のグラウンドでの活躍しかない。何とか、清原や谷、中村を超える選手が出てきてほしいものだ。

コメント

大相撲初場所観戦

2007年01月14日 | まち歩き

P1140504大相撲初場所の中日、この日も国技館まで観戦に出かける。今日のところは午前中別用があったので、午後からの観戦である。予め指定席券(といっても上のほうの指定席Cというやつだが)を買っていたので、余裕を持って場所入りできる。実によく晴れ渡った青空に、力士たちの四股名が描かれた幟がよく映えている。

P1140521この時間ならまだ館内も空いているということで、例によって(?)荷物だけ座席に置いて、土俵近くまで入る。やはり上段の指定席に比べて、迫力あるしね。土俵溜まりや桟敷席にやや遠慮がちに座っている人は、「とりあえず席の主が来るまで」前のほうで観ようという人たちだ。ちょうど三段目の取組が行われているところだったが、やはり自分の地縁・血縁のある力士が出てくると掛け声が飛ぶ。その力士の一番を観たところで土俵溜まりを後にする人もいる。相撲の幕下以下というのは、野球でいうところのマイナーリーグと似たようなところがあるが、数少ない(7番)という機会で確実に勝つことで番付があがる。一番一番の勝負は真剣そのものだ。野球にもマイナーリーグのファンがいるように、こうした三段目力士の一番一番に熱心に声援を送る人がいる。

P1140515さて今日は中日ということで、新弟子の出世披露が行われた。今場所は幕内の優勝争いよりも、ツワモノ揃いの新弟子たちに注目が集まっていたような気がする。6人が出世披露されたが、注目は新弟子史上最重量(何と233キロ!)の「上から読んでも下から読んでも」山本山=前列中央)、高校生横綱の李(四股名の読みが一字というのは初めてとか。呼び出しや行司は呼びにくいだろうな=前列左)、そして、世界選手権無差別級チャンピオンでロシア出身の阿覧(=後列右)という、将来有望な新弟子たちである。彼らが関取に昇進するのもそう遠くない話か。そうそう、幕下にはスピード関取も間近という市原というのもいるな。

P1140528一度外に出ると、ちょうど幕内力士たちが続々と場所入りする時間ということか、多くの観客で賑わっている。今場所ここまで7戦全勝の幕内最年長35歳の玉春日や、20歳小結の稀勢の里などの姿を見る。入場口に5歳くらいの男の子がいたのだが、力士の姿を見かけるたびに「玉春日関がんばれー」「豊真将関がんばってくださーい」と、四股名と顔が一致するようでかわいい声をかけている。ちょうど、興味のあることはどんどん憶える年頃だろう(それが子どもによっては鉄道の駅名だったりクルマの種類だったりするのだ)。周りの大人のほうが「あの力士誰だっけ」ということを言っていたのが、その子の掛け声で四股名を思い出すというくらいのものだ。

さて、館内に戻ると十両の取組であり、さすがにこの頃になると、桟敷や土俵溜まりにおじゃましていた人たちは席の主が来たり、あるいは場内整理係に注意されて席を離れる。十両以上となると照明が明るくなり、まわしの色や行司の装束もカラフルになり、それとともに館内の熱気も高まってくる。そうしたファンの声援が、幕下以下とは違うレベルの高い一番を盛り上げる・・・と思いきや、立ち合いの注文相撲で歓声がため息に変わり、変化で勝った力士の中にはちょっと肩身を狭そうにしている者も。

P1140564 館内には外国人の観客も多い。もちろん日本人が多いのだが、結構本場所の興行、観客動員には外国人の力によるところが多いのかな、と変に考えてしまう。土日は確かに満員御礼だが、平日の興行はガラガラと聞いているし。外国人旅行客なら、曜日は関係ないしね。ただ、一口に外国人といってもその多くは西洋人。これだけモンゴル勢が日本の大相撲の上位にいるのに、モンゴルからとおぼしき観客はどのくらいいるのだろうかという気がする。まあ、日本人と顔つきが似ているから私が気づいていないだけなのかもしれないが。ただ、モンゴル人の収入がどのくらいあるかわからないが、モンゴルから日本に来るだけでも一大事だろう。ましてや、日本人ですら「高い」というイメージのある大相撲観戦のチケットを買おうとすれば、そう気軽に大挙してモンゴル力士をナマで応援しよう・・・というわけにはいかないか。ならば一度本当の「モンゴル場所」をやるか。

P1140558 などということを考えるうち、そのモンゴル出身の横綱・朝青龍の土俵入りも終え、ここまで来ると幕内の勝負は進行が早く感じられる。次々に力士が登場するうち、気づけば前半終了。全勝の玉春日にも熱戦の末、土がついた。中日にして全勝がいなくなるというのもあまり聞かない。

P1140590歓声が大きかったのが、安馬と琴欧洲の取組だったかな。安馬が立ち合い左に飛んで勝利を収める。

P1140598 そして結びの一番。朝青龍に稀勢の里。何と懸賞が36本。仕切り中にその垂れ幕一本一本の企業名やCFが読まれるのだが、それが長い。例えば永谷園が3本あったらそれぞれに「味ひとすじ・お茶づけ海苔の永谷園」「さけ茶づけの永谷園」「梅干茶づけの永谷園」と分けてよまないといけないし、タマホームになると「着工棟数2年連続日本一のタマホーム」「いい家建てようタマホーム」とか、NTTドコモなら「ドコモは家族を応援中」「ファミ割で家族仲良し」とか、懸賞垂れ幕ごとに言わなければならない。かといって早口にするわけにもいかず、懸賞を全て読みあげるともう「時間いっぱい」である。

P1140602熱戦が期待されたが、横綱があっさりと勝利。先ほどの懸賞は結局全て横綱の手に落ちたのであった。

これで中日を終えて1敗のトップが朝青龍、玉乃島、玉春日。2敗が千代大海、豊ノ島、高見盛。その他の大関、三役はその後方。こりゃ、今場所もあっさり横綱が優勝やな・・・・。

コメント