まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

一度やってみるか・・・・

2012年09月30日 | 鉄道企画もの

10月14日は「鉄道の日」。このところの鉄道ブームとやらで、この日に合わせて各地では鉄道関連のイベントが行われるとか。

先日、「鉄道の日記念のJR乗り放題きっぷの使い勝手が悪くなる」ということを書いたが、やはり3日間連続で出かけるということは不可能に。出かけるとすれば西日本版の1日乗り放題きっぷを購入するということになるだろうか。

そんな中、今朝の新聞で見た面白い記事。阪神なんば線の好調、そしていずれは名古屋~姫路の直通特急が走るのでは、という噂もあることで、記者が「姫路から名古屋まで各駅停車で乗りとおす」ということをやったというものである。記者がやるくらいだから、世にはびこる「その筋」の人たちはすでに当たり前にやっていたりして。

山陽電車の姫路を朝の8時にスタートし、合計175の駅に停車して名古屋には夕方の18時に到着。その間の車窓や車内の様子の移り変わりを楽しむというもの。

うーん、特急や快速を乗り継いでというのならわかるが、各駅停車とはね・・・・。途中で乗り継ぎのために降りるのが気分転換というところか。「これでもか」というくらい鉄道に乗るというのであれば、一度やってみるのも面白いかもしれない。近鉄の株主優待券を使えば片道で3000円を切るというのもすごい。

さらに一歩進めてみてこういうのはどうだろうか。距離を伸ばすために始発を山陽姫路ではなく山陽網干にしてみるとか。名古屋から豊橋まで名鉄に乗り継ぐのもいいが、この「乗り鉄」の面白さは「姫路から名古屋まで改札を出ない」ということにあるように思う。

実際にやるとなれば、姫路に前泊、帰りは近鉄特急でトンボ返り・・・・というところかな。

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台風接近

2012年09月29日 | ブログ
やれやれ、今回は日本縦断ですかいな。


台風17号が沖縄、奄美から紀伊半島に向けて接近中。明日30日は関西も大荒れの天気になるだろう。


うーん、翌週にゴルフコンペを控えていて、最後の練習のチャンスだったのだが、これは練習場に行くのも難しいかな。久しぶりの休養日とするか。


9月10月が台風季節だということが頭から抜けていたかもしれない。ゴルフもそうだが、その翌週はお出掛けの約束がある。ここは秋晴れになるのを今から祈る思いである。


この台風は列島をストレートに駆け抜ける予想で、台風一過の秋晴れは期待できそうだが、一方で迷走を繰り広げ、グズグズした後に温帯低気圧になりそうなのがオリックス・バファローズの監督人事。


これまでは山田久志、梨田昌孝、落合博満、新井宏昌の各氏の名前が挙がる中、ここに来て森脇浩司コーチの昇格とか、楽天の佐藤義則コーチ、日本ハムの福良淳一コーチなど、マスコミによっていろんな新しい名前も出ている。ブログの諸兄も予想や希望がまちまちで、それぞれの思いがあって面白い(マイト貝さん、香川・西田真二監督の二軍監督案に一票いただきありがとうございます)。いっそこれら全員で首脳陣を構成したらというのは乱暴かな。


まあ、しばらく迷走が続き、ファンにとっても困るところではあるが、早く御大・・・もとい温帯低気圧になって、秋晴れのような気持ちで来季に向けてスタートしてほしいものである・・・。

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自民党新総裁は安倍氏、オリックス次期監督は・・・

2012年09月26日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
26日に行われた自民党の総裁選挙(この「総裁」という言葉の語感は結構好きである)は、安倍晋三氏が石破茂氏を決戦投票で上回り、逆転勝ちとなった。ある程度予想されたシナリオかな。


もともと外交防衛については一家言ある方なので、現在いろんな閉塞的な情勢の中、まずはどこかを取っ掛かりにして打破してほしいものである。もう何々党というのは抜きにして。


安倍氏は確か首相時代に「再チャレンジ」という言葉を使っていた。仮に次回総選挙で第一党を取ったとしても、次に失敗しようものならもう二度と政権は取れないだろう。そのくらいの背水の陣で今後の政治を担ってほしいものである。


・・・・一方で、こちらは果たして来年の再チャレンジができるのかというオリックス・バファローズ。


岡田監督の解任は致し方ない、当然だというところだが、またしてもソースが東スポという中で、「何を考えとんじゃ」というネット記事を見つけた。


曰く、ある選手の話として、チームが不振時に状況を打破しようと岡田監督がミーティングをかけようとしたら、「みんな監督の態度に萎縮して力が出せないんです」と言ったとか、速球投手攻略の練習としてマシンだか打撃投手だかを打者寄りに前に出して投げようとしたら、「10年も自分なりの練習をしている。余計なことをしないでください」と反抗したとか。


いや、どこまで本当かわからないし、2、3人の選手がポロリ言ったことが拡大解釈されているのかもしれない。でも、2、3人であっても、それが主力というのなら、そら思いっきり造反よ。


岡田監督の肩を持つわけではないが、選手がそのように考えてプレーしているのであれば最下位も当然かなと。誰とは言わないが。干されたり二軍に行かされたりしたヤツなのか、あるいは落としたくても落とせない輩とか。


・・・球団合併した時の悔しさ、忘れたんか?あのとき、関西のパ・リーグ球団、いや野球そのものを応援することをやめたファンも大勢いる中で、それでも気持ちの整理をつけてこのチームを応援しようとした人もいる。選手がその程度のノリでプレーしてたとすれば、情けないし、ファンに失礼とは思わないのかな?

今度の監督は梨田氏がいいかな、なんて書いたが、こうなったらやはり厳しい人のほうがいいかな。亡くなった西本幸雄さんの再来のような・・・。

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あ~あ最下位

2012年09月24日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
とうとう正式にオリックス・バファローズ最下位決定。

結局今年はペナントレースで何ら見せ場をつくることができず、おまけに11連敗って・・西前頭2枚目くらいの星取表やないんやから。何とも締まりのないシーズンになった。


岡田監督の3年間の感想は諸兄のブログでさまざまに語られているが、個人的には、前の期待が高かった分、結果が伴わなかったことへの失望が大きかったと思う。ところどころに「阪神魂」を窺わせるところはなかったか。かつて「巨人では・・・」を出しまくってイチローら選手と対立した某監督みたいに。


確かに、平野~岸田のリレーを確立したり、坂口を不動の1番に固定しT-岡田を抜擢した起用は認めるところ。ただ、好き嫌いとしか思えない起用や、特定の選手を攻撃するとか、試合後の記者会見拒否とか、どこかマイナスなものを感じさせるのも多かった。やりにくいと思っていた選手も多かっただろう。


まあ、でも一監督の力だけではどうにもならないほど、長年の負け癖が染み付いているのが大きいかな。


来年の監督がこれから注目だが、そんな中、「これ、選手が本心で言ってたとしたら承知せんぞ」という記事を見つけた。まあ、書いたのが「東スポ」というので割り引いてみないといけないのだが。


それは「落合はオレ流を押し付けられそうで嫌だ」「山田は野球に厳しそうだからしんどい」「梨田は楽そう」「新井は天才肌だから指導力がない」などという内容のもの。


マスゴミの筆頭みたいなものだから発言の主も怪しいものだが、「今度来る課長はやだなあ」「担任があの先生なら毎日怒られるわ」というのと何ら変わらない発言である。


今のところ誰が監督になるかはわからないが(個人的には、近鉄、日本ハムという異なるスタイルのチームで優勝を達成したという実績で梨田氏を推したい)、まずは、こういう愚痴が出る土壌を変えるように仕向けてほしいものである。


頼みます・・・。

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阿波座ってええやん

2012年09月22日 | まち歩き

最近、テレビのCMや駅のポスターで見かけるこの言葉。初めて見たのはJRの快速に乗っていて、通過する駅のホームで見えた美しい女の人のポスター。一瞬、何のポスターかいなと思って気になったものである。

Dscn6728それがこちら、河瀬直美監督の映画作品や朝ドラの「カーネーション」などで知られる女優の尾野真千子さん。「阿波座って、ええやん」という、優しい関西弁のCMが流れるのは阿波座ライズタワーズというマンションである。

その阿波座だが、地下鉄の駅であり阪神高速のジャンクションでもあり、大阪にあって交通の要衝の一つだが、今一つ街のイメージが沸かない。まだ九条のほうはナインモール商店街(大阪で唯一オリックス・バファローズを応援する商店街)があって何となく庶民的なものを感じるのだが・・・。

22日、この日はもともと夜の約束があったのだがキャンセルとなった。それでふっと時間が空いたところで、「阿波座ってええやん」の言葉が頭をよぎる。どういうところか寄り道してみようと思う。地下鉄のホームから地上に上がると、阪神高速の高架がそびえ、オフィスビルや新しいマンションが林立し、「都市的」な趣はあるところである。

ただしばらく歩くと、靱公園は近いとはいうものの、どこか無機質な感じがする。飲食店も平日のランチを食べさせるらしい店はあるが、週末の夕方となると閉まっている店が多い。ここは働くところではあろうが、住むことを考えた時にどうだろうか。まあ、そのイメージを払拭するための「オノマチ阿波座」なんだろうが・・・。

尾野真千子ってええやん、と一言つぶやいて、結局本町方面に歩く。阿波座から本町あたりは徒歩圏内である。

Dscn6730その途中で入ったのが「吾作どん」という海鮮の店。店内は西宮狂虎軍のグッズがあふれるという、また客層も黄色い服を来た連中が大きな顔をして出入りするという、ドレスコードもへったくれもない最悪の店であるが、魚の味はよい。また値段もそこそこで旬のいろいろなものを食べさせてくれる。「金本引退」とか「男前藤井」とかいう新聞やポスター、旗が壁などに貼られていなければ、魚の美味さも倍増したところである。

まあそれはさておき、ビジネス街に見える阿波座も路地を一つ入れば個性的な面白い店やスポットがあるのかもしれない。今度は落ち着いて散策してみたいものである・・・・。

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オリックス来季監督は落合氏?

2012年09月21日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
もう、来季の監督のことくらいしか報道ネタがないオリックス・バファローズであるが、これまで噂の出ていた山田、梨田、新井の3氏に続き、今朝の某スポーツ紙ではこのような話題。

まあ、首脳が「誰々ならいいな」とポツンと言った程度と思われるが、相手が相手だけに話が広がるということで。


確かに、戦力ありながら低迷しているチームにあっては、こういう厳しい人がいいのかもしれない。


・・・でもまあ、あくまで一瞬の出来事で、最後は球団OBから選ぶのが妥当かなと思う・・・。

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今度こそ横綱誕生?

2012年09月18日 | ブログ
「安い馬じゃダメ」と、「日」に「富士」を四股名に入れた力士が頂点にたどり着けるか。


オリックス・バファローズの消化試合よりはきちんと報道してくれる大相撲。前半で3大関が休場、後は平幕に敗れて優勝争いから後退する中で全勝を守ったのが日馬富士である。


今場所は条件的にハードルが低くなったが、その分取りこぼしは許されず、レベルの高い星での優勝が条件という中で、ここまで順調に来ている。

これなら、連覇→横綱の可能性も高い。

横綱の地位についてさまざまな見方はあるだろうが、モンゴルでも欧州でもいいから、やはり東西にほしいものである。やはり綱を締めての土俵入りは、独特の風格があるものだと思う。日馬富士なら、白鵬とは違う、ちょっとアウトローだけど力強い、高砂系の相撲を受け継ぐ(伊勢ヶ浜部屋は立浪系だが)横綱で暴れまわりそうな。

残り5日の終盤戦から目が離せない・・・。

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水郷・柳川へ

2012年09月17日 | 旅行記H・九州

鈍な支障さんとの混戦BB会旅行も2日目の後半。

Dscn6578JR大牟田で下車し、ここからは水郷・柳川に向かうべく西鉄電車に乗り換える。駅前でやっていた地元のミニ祭りをちょっとのぞいてから反対側の西鉄ホームへ。6両の特急は転換クロスシート車。「京阪特急みたいやな」と支障さん。

Dscn6579途中単線にも関わらず筑紫平野を高速で飛ばして行く。車内ではいつしか西鉄ライオンズや平和台球場についての会話となる。平和台球場、結局そこで野球観戦をする機会はなかったのが残念である。昭和の球場の話をする時に「もう10年早く産まれていたら・・・」と思うことがしばしばである。

柳川に到着。ここでは水郷めぐりが名物であるが、その前に食事をすることに。柳川と聞いて思い浮かべるのはどじょうの柳川鍋であるが、柳川の町として一番に推しているのはうなぎである。うなぎか、特に今年は稚魚不足、値段の高騰がしきりに報道されていたなあ。あれば食べるが特に大好物とまでいかない食べ物なので、そんなものかという感じで聞いていたが。

駅構内の水郷めぐりの案内所では「お客さん、うなぎは召し上がりますか?」と、舟を下りたところにうなぎの店がいろいろあることを紹介されたが、水郷めぐりが70分かかるとあれば、その前に食事しておきたい。「駅前でもあるでしょう」ということでうなぎ屋を探そうとすると、駅前に老舗の感じの造りの「古蓮」という店を見つける。

Dscn6582一番はうなぎのせいろ蒸しということだが、値札を見てお互いに「ちょっと高いな・・・」と。また「どじょうの柳川」という思い込みがあるもので、ならばと間をとって、うなぎについてはかば焼きの単品を2人で分けることにし、支障さんが柳川丼、私が卵とじの柳川鍋の定食を注文する。

Dscn6583でてきたうなぎだが、どこの産かというのは詮索しないこととして、結構身が厚くて、そのうえ引き締まっていてなかなかの味である。実はかば焼きのタレの甘ったるさが苦手なのだが、それもそんなに気にならない。一方の柳川鍋も結構いける。

Dscn6584食べていると支障さんが、「まつなるさん、後ろ見て」という。振り返るとそこにはどこかで見た女性議員のカレンダー。そう、片山さつき議員。「日本の回復はどじょうよりうなぎ」というもので、自らを「どじょう」と称した野田首相へのあてつけのキャッチコピーである。片山議員は確か静岡の選出だったか。「自民党は全国のうなぎ屋さんから票を集めようとしているんでしょうかね」「全国の人にうなぎを食べて元気を出してがんばって、日本の景気も回復してもらおうという、全国うなぎ組合(?)のPRですかね」などと勝手な分析をする。となるとやはりうなぎ屋さんの票は自民党へ・・・・?

Dscn6585そういえば柳川といえば大関・琴奨菊の出身地である。この店にもレジのところに店長と琴奨菊(高校当時)のツーショット写真。秋場所を前に婚約を発表し、精神面で充実しているはず・・・だが秋場所は早々に休場。地元九州場所をカド番で迎えるということに。何をやっているんだか。

ここから歩いて5分ほどのところに舟のりばがある。ただ最初に入った建物で話を聞くと、案内所で聞いたのと何だか内容が違う。これで気づいたのだが、柳川の水郷めぐりといっても一つがやっているのではなく、いくつかの業者が舟を出してそれぞれが商売をしているということらしい。駅の案内所も公的なものではなく、業者の一つということのようだ。業者もすみわけがあるようで、電車のお客、マイカーのお客、観光バスの団体のお客と、それぞれターゲットがあるのだろうか。

Dscn6602Dscn6588そして舟に乗る。ここは30分に1回、その時の人数に合わせた数の舟を出すようで、この便では2隻出た。私たち2人の舟には鹿児島から来たという家族連れと、韓国から来た女性2人連れが相乗り。船頭ののんびりした、かつユーモアある語り口で観光案内をしながら舟をこぎ出す。

Dscn6613Dscn6640「柳川で水郷めぐりの舟に乗るかもしれない」と、出発前に家族に話した時には「あんたの体やったら、舟にはいつくばるようにしないと橋の欄干で頭を打つ」と言われたこともあり、それなりの心構えをしていたのだが、船頭によると「今は水が全然ありません」という。九州は豪雨もあり、水には困っていないのではと思うが、クリークの発達した筑紫でも、上流にダムができたりして水量が減っていることもある。また豪雨はあるが全体では少雨ということも。まあ、かつてのように生活用水や物資運搬をクリークに求めずとも、水道は上下水道があり、物資は陸上をクルマで輸送するとなれば、クリークの必要性もそれほどではないのかもしれない。

Dscn6605「本当ならあの線まで水があるんですよ」と、石垣の線を示す。それに比べればこの日は、歩いてでも渡れるくらいの低さ。時折船底が川底に擦るし、水草も水面に顔を出している。ゴミがたまっているのも見える。観光パンフレットのようにはいかない。

Dscn6654それでも、狭い水路をスレスレのところで通ったりするのはスリルあるし、水面を風が吹き抜けるのは気持ちいい。歩くのと同じくらいの速さではあるが、やはり来てみていいものである。

Dscn6635Dscn6650水路に面した住宅では、庭にベンチを設けたりオブジェを置いたり、観光客にも「見せる」家づくりをしているところも多い。ちょうど昼のホームパーティー中か、家の中からこちらに手を振ってくる人もいる。また、途中に水郷めぐりの客用の水上売店もある。行ったことはないが、東南アジアあたりの水都を連想させる。

Dscn6666最後は立花家の庭園である御花の裏手も通り、両側に柳があって倉敷にも似た雰囲気のところで終点。周りにはうなぎ屋やら工芸品の店などが並ぶ。帰りの無料送迎バスの時間までぶらついたのだが、戻ってみるとバスは満席。結局のところはタクシーで駅に戻ることに。道路を走った限りではごく普通の街にしか見えないのだが、裏道を入ったところにあのような水路が張り巡らされている、なかなか不思議なところであった。

駅に戻り、西鉄特急で天神を目指す。その間でまた雲が広がり、天神に着いた頃には雨。でも今回は、日中の外回りは雨の予報が外れていろいろと動き回ることができたのがよかった。

Dscn6674地下鉄で博多駅に移動する。新幹線まではまだ時間があるが、ここで早い夕食とする。そこでお呼びしたのが、会社の先輩で福岡勤務のK氏。2年半前の九州旅行で当時北九州勤務だった際にお会いして以来である。今回の出発前に、博多で時間が取れそうなのでということでお誘いをかけていた。鈍な支障さん同行であるが、お互いに快く了解していただき、筑紫口すぐの「ひかり」という店へ。その名前、新幹線を意識したものであろう。

鈍な支障さんとK氏はもちろん初対面ということであるが、そこは経験豊富な支障さんがうまく話を引き出してくれて、短い時間ではあったが楽しい一時となった。最後はK氏から「今度会いに来るときは彼女を連れてこんと」と檄を入れられる。

博多からは再び九州N700系に乗車。今度はみずほ号で、小倉、広島、岡山、新神戸のみの速達型。まだ19時を回った時間であるが、シートの座り心地のよさか、発車すると間もなくウトウト。結局駅に着いた時に気づいただけで、区間のほとんどは眠り心地の中のようであった。

今回「混戦BB会」としての2人旅となったが、それはそれで弥次喜多道中の趣はあった。ただやはり・・・大和人さんも行きたがっていたこの九州である。改めて、「いなくなったんやなあ」と2人で感じたことである。

後は・・・私もK氏が言うような「お供」を得ること・・・・。

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水前寺公園と県民百貨店

2012年09月16日 | 旅行記H・九州

熊本で一夜を過ごし、朝を迎える。窓の外の路面電車のモーター音が朝の営みを感じさせる。

この日は夕方までに博多に出る予定であるが、それまでどうしようかというのは決めていなかった。九州新幹線の乗車と、熊本城見物というメインの目的が初日で終わったこともあり、あとはのんびりしようというものである。

朝食後、ホテルのロビーにて鈍な支障さんと落ち合ってこの日の予定を検討。前日は鈍な支障さんが「朝から雨が降るようだったら、いっそのこと熊本を新幹線で出発してヤフードームにでも行きましょうかね」などと言っていたのだが、とりあえずは青空が広がっている。ということで、屋外の選択肢がぐっと広がる。私は三角線に天草航路などという大胆なプランも持っていたのだが。

Dscn6554Dscn6571結局「せっかく熊本に来たのだから、市内のスポットに行きましょう」ということで、路面電車に乗車。向かうのは水前寺公園である。前日に乗った低床車両とは異なる、板張りの床が並ぶなかなか年代物の車両である。これで市街地部分を走るが、区間によっては路盤に芝が植えられており、街の美観形成に一役買っている。こういう路面電車の走る街というのは何となく雰囲気がよいように見える。

30分近く揺られて水前寺公園に到着。日陰では涼しいのだが日差しはきつい。大阪で感じる蒸し暑さとはまた違ったギラギラした暑さである。

Dscn6556その中にあって目の前に広がるのは緑鮮やかな芝に、透き通った水面の池。特に池の透明度は素晴らしい。

Dscn6561中では優雅に鯉が泳ぎ回るが、ここまで水がきれいだと却って棲みにくいのではないかとも思ってしまう。

Dscn6568Dscn6566前日訪れた八代の松浜軒の池と堀の水もきれいだったが、水前寺公園はその上を行く。ここは殿様(細川家)と家老(松井家)の格の差かな、と思うが、熊本の公園の水のレベルの高さに感心するばかりである。周りの景色とも調和しており、落ち着いた一時を過ごすことができる。

再び路面電車に乗車して熊本駅に戻る。ここで熊本を後にするが、新幹線には乗らず在来線で大牟田・銀水行きに乗車する。ロングシートの2両編成で、かつての特急的役割を果たすということか「快速くまもとライナー」を名乗っている。

道中、携帯電話で「県民百貨店」というキーワードをチェックしてみる。なぜ、あの一等地にそのような名前の百貨店があるかというのだが、その歴史はなかなかうならせるものがある。詳細はウィキペディアをご覧いただくとして、元々は「岩田屋伊勢丹ショッピングセンター」という、九州に広がる岩田屋と伊勢丹の合弁だったそうだが、経営不振により伊勢丹が撤退、最後は累積赤字も100億円に及んだことから岩田屋も閉店ということになった。

Dscn6544その動きの中で、地元経済への影響も考えて「何とか百貨店を再生しよう」ということで官民で取り組んだ。その受け皿会社としてつけられたのが「県民百貨店」という名称で、さまざまな支援要請の結果、阪神百貨店の誘致に成功。阪神百貨店が得意とする食品売り場や有名菓子店の強化や、ちょうどタイガースが優勝したことによるセールも追い風となって復活の機運を見せた。その後、経営が軌道に乗ったこともあり阪神百貨店の商標の使用は終了し、店舗の名前もそのまま「県民百貨店」ということになった。現在は高島屋を中心とする「ハイランドグループ」に入っているが、阪神百貨店からの出資は継続されており、九州で唯一の「タイガースショップ」がある。

こう書くといかにもさらりと経営移管できたかのように見えるが、当事者の奔走ぶりというのはどうだろう、プロジェクトXの一本分くらいできるのではないだろうか。これからも地域に根差した百貨店経営ということでがんばってほしいものである。

Dscn6572・・・ということを列車の中で考えるうちに、大牟田に到着。ここで下車する。これからは西鉄電車に乗り換えとする・・・・。

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熊本の「料理天国」

2012年09月14日 | 旅行記H・九州

Dscn6553熊本城を見物した後で、繁華街に向かう。それにしてもあちこちで目立つのがゆるキャラの「くまモン」。今や彦根のひこにゃんを抜いて日本一の人気キャラである。その要因の一つが、あちこちにオープンで使われているところだろうか。JRもそうだし、熊本市電でもいたるところでさまざまなキャンペーンに名乗りを挙げているし、土産物にしてもくまモングッズだけではなく、お菓子など食品のラベルにもさまざまな仕種で登場している。何といってもバンジージャンプまでこなすキャラクターだし。

そんなくまモンもあふれる繁華街を歩きながら、鈍な支障さんと店の物色に当たる。「夜の店探しは、まつなるさんの嗅覚でお願いします」というリクエストがあるが、いやいや、それが結構あてにならないもので・・・・。

店の構えや値段など、なかなか高いところには入れないが、地元の人たちで賑わう、その一方で一見の観光客でも気軽に入れて、かつボッタクられる心配のないところ、他所者がいても違和感なく楽しめるところ・・・・これらが私なりの店の選び方というところか。

Dscn6552それでかかったのが、年代もののビルの地階にある「料理天国」という店。肩書が「居酒屋・雑魚・馬肉料理」とあり、「雑魚」というのが面白い。「馬刺しと辛子レンコンと魚」という、鈍な支障さんのリクエストにもかなっている。

中はこれこそ「大衆酒場」という風情。カウンターの上には当日のおすすめ惣菜(これらは突き出しの役目もある)が並び、長年使ってきたメニューもある。時間が経つにつれて地元のサラリーマンのグループも入ってくるし、カウンターで飲んでさっと出る客とか、離れの座敷で障子を締め切って、その前には男ものと女ものの靴が一足ずつ並ぶ・・・というところも見える。ガイドブックには載らない店だろうが、地元の人たちが気軽に訪れることのできる店ということで雰囲気は実によい。

Dscn6546Dscn6547そんな中で馬の霜降りにレバ刺し、刺身の盛り合わせをいただく。本場ということで歯ごたえもあるし、レバなどは地元でないとなかなか食べられないだろう。また刺身では活造りにしたアジがなかなかよかった。

Dscn6548そして辛子レンコン。もっと辛いのかと思ったが案外マイルドで、その分レンコンをかむのも積極的になる。翌日土産物で購入した辛子レンコンはそれなりにツンと来たから、この店のレンコンが辛さ控え目だったということだろう。これを目当てにしていた鈍な支障さんはご満足いただけただろうか?

本日のオススメに「有明産 しゃくの唐揚げ」とあった。しゃくって何だろうか?接客の店員に聞くと「エビのようなカニのような、そういうやつの唐揚げです」とある。有明海といえばムツゴロウを初めとしてさまざまな独特の魚介類もあるから、そういう種類のやつなんだろうなと出てくるのを待つ。

Dscn6550するとどうだろう、皿に盛られたエビ状の一物。頭からガブリとやると、どこかで味わったような感覚である。「これはシャコでしょう」というのが鈍な支障さんの分析。なるほど、シャコがしゃくね。西日本の人間ならおそらくシャコは何らかの形で味わったことがあるだろう。それが珍しく唐揚げで出てきたわけだが、バリバリいうかみごたえ、なかなかの実力である。

鈍な支障さんとは、先に急逝した大和人さんのこととか、あるいは野球の話、歴史の話、果ては私のプライベートに関することまでいろいろと話をさせていただいた。そう、本当なら大和人さんともテーブルを囲んでさまざま話が広がったはずである。白岳が饒舌にさせるのか、九州までやってきてJRを乗りつぶしたことから来る開放感なのか。結局3時間以上滞在して店を後にする。

それはそうと、「料理天国」といえば、昔にやっていたテレビの料理番組を思い出す。芳村真理、西川きよしの司会で、俳優とかタレントが料理をこしらえて、最後は龍虎が何でも「おいしいですね」と言って食べまくるいうのを子どもながらに覚えている。この熊本の「料理天国」という店の名前、これはこの料理番組から取ったものだろうか。だとすれば結構しゃれがきつい。会計に立ったのが店長らしい人だったので尋ねればよかったのだろうが、私も鈍な支障さんもそこまでのものはなかった。

外に出ると結構な人ごみ。場合によっては二次会とかいうこともあったのだろうが、「料理天国」で結構な時間を過ごしたこともあって、「もうホテルに戻りましょう」となった。再び「県民百貨店」の横を過ぎ、途中コンビニで買い物をして歩いてホテルに戻る。翌日9日の行程であるが、それは翌朝に決めることとして・・・・。

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熊本城へ

2012年09月13日 | 旅行記H・九州

八代から熊本に戻ってきた混戦BB会の鈍な支障さんに私。時間としては少し遅くなったのだが、八代で食べ損ねた昼食を熊本駅内のラーメン屋でいただく。

Dscn6504新幹線開業を機に新しくなった熊本駅。駅前も整備されていて、市電乗り場もおしゃれな感じである。私と同じく熊本が久しぶりという鈍な支障さんも感心しきりである。

Dscn6506やってきたのは最近の路面電車のはやりでもある超低床型車両。LRTとしても使えるこの手の車両は、あちこちの公共交通で使えるのではないかと思う。先日、廃止が取り沙汰されている四日市の近鉄内部・八王子線を訪れたが、そういう路線であれば低コストで済むLRT型への移行というのが考えられないかと思うのである。

その車両に乗って、繁華街手前の河原町電停で下車。この日の宿は市電沿いにあるスーパーホテル。ひとまずこちらにチェックインして、しばらく休憩時間とする。日中が結構暑かったからシャワーも浴びて。

Dscn6544夕方近くなり、テクテクと歩いて熊本城に向かう。今回の旅では必ず訪れたかったスポットである。途中で辛島町を過ぎ、熊本のバスセンターの中を過ぎる。すると、案内表示で「県民百貨店」という文字を見かける。街の中心部だから百貨店があるのは別に不思議ではないが、その名前が「県民」というのがちょっとハマる。何だか中国の「人民公社」という言葉に通じるものが感じられる。街の中心部なら、最近は店舗統合が激しいが三越とか高島屋とか、そういうメジャーな百貨店があってもいいのだが、周りにそういうのがなく一等地に「県民」が店を構える熊本。そのネーミングもさることながら、いったいこの百貨店はどういうものかということにすごく興味を覚えた。

Dscn6509それはそれとして、熊本城である。もともとの城主は戦国武将としても名高い加藤清正であるが、まずはこの銅像がお出迎え。その凛々しい表情と躍動感、甲府駅前にある武田信玄の像といい勝負である。熊本といえば江戸時代は細川家の治政下にあったところで、その家祖の細川藤孝やその子忠興、熊本にやってきた忠利をはじめとした名君も多いのだが(平成の世には総理大臣も輩出した)、一般の人たちの人気という点では加藤清正のほうが名高いのだろう。戦国時代か、江戸時代か、その土地によってどちらが一番のヒーローであるかは結構違ってくるものである。

Dscn6514まずは石垣を見る。石の積み方というのも綿密に計算されたもので、初めはゆるい角度だが、いつしかそれが垂直の壁となる「武者返し」という、防御に徹した造り。それが城内のあちこちに見えるが、「熊本城って、ここまで石垣が多かったでしたっけ?」と鈍な支障さんも感じるくらいである。それらには「石垣には上らないでください」という看板が見える。初めがゆるい角度だからということで上ってみようという人たちが結構いるのだろう。

Dscn6518Dscn6520そしてやってきた天守閣。再建されたものというのは知ってのうえであるが、黒壁が見事に周囲の緑と調和しており、天守閣の様式美というのを感じる。全国各地の名城の中でも、外観の美しさは屈指と言ってもいいだろう。

せっかくなので入城する。加藤清正、細川家時代の歴史やら、西南戦争の激戦地となった時の熊本城の様子がいろいろな史料で紹介されている。肥後の国・熊本といえば九州の中間にあって、薩摩の島津をはじめとした各藩への睨みをきかせるのに適した土地ということだろう。その時に築いた強固な城というのが西南戦争でも天守閣は焼失したものの薩摩軍の猛攻をしのいだということで、日本の歴史にとって大きな役割を果たしているといっていいだろう。

この熊本城には、さまざまな復元の資金集めということで「一口城主制度」というのが行われている。「混戦BB会でも一口やりましょうか?」「大和人さんが生きていたら、そういうことを言い出したかもしれませんね」というやり取りをしながら、各階に飾られた「一口城主」の名前が刻まれた銘板も眺める。

Dscn6523「熊本あたりだとこの名字の人が多いですね」という、鈍な支障さんの解説を聴く中で目にしたのが、その名も何と「加藤清正」というもの。うーん、これは本名かウケ狙いか。でも、名字が加藤なら、「我が息子には『清正』と名付けたい」と思う親は結構いることだろう。少なくとも最近のキラキラネームと比べれば断然よい。まあ、この銘板がウケ狙いでないことを祈りたいと思う。

Dscn6522もう一つ、これは外国在住の方か、それとも日本に移って長い方か。ミドルネームに「清正」と入れている人も。これらのことを見ても、熊本における加藤清正人気というのは想像以上のものがあったのではないかと思う。

Dscn6528そんな史料やら銘板を眺めたうちに上がったのが最上階の展望台。さすがに阿蘇までは見えなかったが、熊本の市街地の景色をばっちりと眺めることができる。

Dscn6525その中で西に目を転ずれば、藤崎台球場が見える。この球場も言うなれば熊本の城内にあるもので、この日は社会人野球日本選手権の予選が行われたようだ。この時間も何か行われているようだが、カメラをズームにして覗いてみると、「オール○○」対「オール××」という試合になっていた。草野球か何かだろうか。

Dscn6534Dscn6541天守閣を後にして、これも平成の復元事業で蘇った本丸御殿を見る。釘を使用しない屋根裏の梁の組み立てやふすま絵など、史料にもとづき復元されており、建造当時の風情が伝わってくる。本丸御殿だけではなく他の建物も復元が計画されており、その援助の一部としての「一口城主」である。今回は加わることはなかったが、こういうのに一口乗ってみるのも、「歴史の中に生きる」という感じがしていいかもしれない。

Dscn6543熊本城を後にするとそろそろ繁華街のネオンの灯る頃合い・・・・。

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八代散策

2012年09月10日 | 旅行記H・九州

九州新幹線の乗車を終え、在来線で八代駅に出る。鹿児島本線、肥薩おれんじ鉄道、肥薩線のそれぞれの起点・終点でもあり、駅の裏手には日本製紙の工場と、その引き込み線(ここから出るコンテナのほとんどが日本製紙からのもの)が広がる、鉄道のジャンクションである。八代は初めてという鈍な支障さんとともに、弥次喜多道中のような出で立ちで駅前に出る。

Dscn6483ここから市の中心部に向かうわけだが、駅前のバス乗り場で経路図を見るに40分近くの待ち時間ということになる。特に急ぐものでもないからその間は待ち時間ということに。かつては食堂か何かが入っていたと思われるスペースも含めて、待合室にはコンビニがデンと構えている。駅の売店もこれが兼ねているようで、バスや列車を待つ人たちで賑わっている。ここで九州内の時刻表を入手したり、熊本のガイドブックを見て情報を収集したりする。

やってきたコミュニティバスに乗車。市街地の外れにあるショッピングモールへの足にもなる市内循環バス。これで八代市役所を目指す。

Dscn6485Dscn6488市役所に近いところにあるのが八代城跡。現在は本丸跡に南朝ゆかりの八代宮が設けられ、地元の人たちの信仰を集めている。まずは城跡の堀や石垣に感心し、その後で八代宮に参拝。私も心に期する願いがあるので、八代の神様がどこまで聞いてくれるかという期待を込めながら手を合わせる。まあ、この後で奉納されている絵馬を見ると、地元の人たちだけでなく東南アジアの文字で書かれたものも奉納されていたり(果たして、神様はこれを読めるのか?)、願い事の幅も広く、なかなか懐の深そうな神社である。それもそのはず、祭神は南朝の後醍醐天皇の息子、「懐良」親王だけに・・・・。

本丸を抜ける形で反対側に出る。それにしても雨の予報が一転、青空が広がり残暑の日差しがモロに差してくる。まだ大阪ほどの蒸し暑さを感じないだけましかな。そして向かったのは松浜軒。

Dscn6490肥後の細川家の家臣で、実質八代の行政を任されていた松井家。その松井家に代々伝わる書画骨董や、庭園を開放したのが松浜軒である。また一方で、戦後の一時期は旅館として営業していたようである。その時期に松浜軒を利用した名士たちの一人に、「阿房列車」で有名な内田百閒がいる。最初は鹿児島まで訪れたその帰途、肥薩線に乗車した後に降り立った八代の宿泊先としてこちらに投宿。

Dscn6494以後、庭の形式や女将のキャラクターが気に入って、九州を訪れるたびにわざわざ八代に宿泊する計画を立て、その時には決まって松浜軒に泊まったという。百閒は随筆の中でも宿泊したところの名前はほとんど伏せていたのだが、数少ない例外として名前を明らかにしていた宿の一つがこの松浜軒である。

私も以前に松浜軒を訪れたことがあり、そして今回旅の先輩である鈍な支障さんを案内する形でやってきたが、それも「阿房列車」あってのことである。ただ残念なのが、松浜軒のパンフレットや案内を見てもそのことについて全く触れられていないことである。訊けば教えてくれるのかもしれないが、あたかも、江戸時代は細川藩の家老として八代一帯の実質的な支配を任されていた松井家にとって、時代が変わったといえ旅館に手を出したということはともすれば「松井家の没落」と取られかねないとして伏せたい歴史なのかもしれない。

Dscn6497菖蒲の時期に来れば池に映える花景色が一番楽しめたのだが、この日は池の眺めのみ。それでも水が実に澄んでいて、鯉もそうだが稚魚、小魚の泳ぐ姿も透き通って見えるのが素晴らしい。「どっかから水が湧いてるんでしょうね」という支障さん。松浜軒を後にして、塀に沿って流れる水路を見る。するとここも実に透き通っている。それをたどっていくと水湧き場のようにドクドク言っているところがあった。ここから出ているのかな。

さてそろそろ駅に戻るとするが、バスの時刻表を見るとしばらくはやって来ない。駅まで歩いて歩けないこともない距離なのだが、この暑さである。タクシーを捕まえることにしようかと話し合う。一人ではなかなかそうは行かないが、二人ならタクシー代を分担して支払うこともできる。ここは受けることにする。

・・・・ただ、いざタクシーを捕まえようとするとなかなかやってこないものである。遠くでそれらしき姿を見たなと思えば途中で曲がるし、反対車線には2台続けてやってきたり。駅の方向に歩きながら、タクシーが来やせんかと前後をキョロキョロしながら歩く。それでもなかなか来ない。このままなら、いつの間にか歩いて駅に到着・・・なんてことにならないか。

Dscn6500そんな中、歩いているから見つかるものもある。八代の中心街とも言える通町というところで、歩道の車道寄りのところで石柱が並ぶのが見える。それをよく見るとパネルにいろんな「手形」とサインが書かれているのがわかる。その名前を見るに、地元出身歌手の八代亜紀とか、八代高校出身のソフトバンク・秋山監督(この手形では「西武ライオンズ」となっていたが)、後は相撲の「貴花田」に「小錦」、野球ならば原監督(当時現役)をはじめとした巨人の選手が多い。

Dscn6499Dscn6501サインとともに書かれた日付は1991年とかだったから、まだダイエーホークスも平和台球場にいてBクラスが定位置だったし、そのこともあって熊本といえばたいていが巨人ファンという土地柄だったのかもしれない。傷んだパネルも多いが、もっと他にも当時の有名人が多く寄付寄贈したと思えるこのパネル、八代のインパクトの一つとしていいものを見せてもらったと思う。今となって2012年版の石柱を並べようとしたら、どのような面々が手形を寄せてくれるだろうか。今度は秋山監督のほかには同じく八代出身の松中、あるいは今季限りで引退の小久保といった、ソフトバンクの面々が中心に来るのだろうな。

そんな手形を見る中で距離も進んだが、そこにちょうどやってきた1台のタクシー。駅までなら1メーター分の料金だったから却って悪い気もしたが、何も言わずに駅に向かってくれた。やれやれ。

駅に到着すると熊本行きはちょうど出発したばかり。その間で昼食に出ようと駅前に出たが、飲食店がほとんどなかったり、あっても「本日定休」だったりする。まあ、昼食は熊本に戻ってからにしようということで、再び、コンビニ兼待合室で涼みがてらゆったりする。まあ、これもさすらいの鉄道旅行らしい光景かもしれない。しばらく待つと列車もやってきた。JR九州オリジナルのロングシート2両という車両。これからの動きをどうするか話しながら、熊本に到着・・・・。

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九州新幹線新規開業区間乗車でJR全線再度完乗

2012年09月08日 | 旅行記H・九州

2012年9月、ちょうど九州新幹線の全線開業から1年半が経過したところである(それは、東日本大震災が発生してからも1年半ということになるのだが)。これを機にということで、ようやく博多から新八代までの区間を訪れることになった。

話は6月の中旬までさかのぼる。その時ミナミで会食していた私、鈍な支障さん、大和人さんのいつもの「混戦BB会」の面々。その時は夏の旅行をどうしようかと話をしていたのだが、たまたま入っていたのが九州の郷土料理を出してくれる店。その中には熊本名物の馬刺しや辛子蓮根などもあったのだが、そのことと、九州新幹線の新規開業区間にまだ誰も乗っていないということもあり、「熊本に行こう」という話になった。

それを9月に行おうというところまで決めていたのだが、その後、このブログでも記事にしたように、大和人さんが7月に急逝。後に残った私と鈍な支障さん、一時は中止にしようかとも考えたが、ここは「大和人さんは遠くに旅に出たのだから、一緒に行った気分で」ということで、追悼旅行というのは大げさだが、結局予定通り行うことに。とりあえず、私の全線乗りつぶしということもあるため、メインの目的地は熊本であるが、その前に新規開業の終点である新八代まで一旦行き、その後で熊本に引き返して市内泊・・・という1日目のプランができた。2日目は、とりあえず帰りの新幹線を博多から押さえて、それまでのことは現地で決めようということにした。

Dscn6471朝の新大阪駅。まだ真新しさを感じる九州版のN700系がホームにいる。さくら545号の鹿児島中央行き。これまで、さくら号には2度乗ったが、いずれも山陽内のみでのこと。いよいよ、これで久しぶりに関門海峡を超え、さらに新規の乗車区間に挑めるのだからと楽しみである。

Dscn6476山陽新幹線の区間は朝食を取ったり、鈍な支障さんとお話ししたり、トンネルが多いので居眠りしたり。ただ、新幹線の高架からは例えばマツダスタジアムであったり、徳山のコンビナート群、周防灘に浮かぶ島々の姿を見ることができる。

一つ心配なことがある。それは天気。朝の出掛けに見た天気予報では、九州は雨で時折強く降るところもあるという。雨だと行動半径が狭まることになるが、その時はその時で考えることに。まあ、最低熊本城を見物できればいいかなといったところである。案の定、山陽内では時折青空も見られるほどだったが、新関門トンネルを過ぎると窓に水滴が。九州のお出迎えは雨である。その先も厚い雲が広がっており、思いやられる。

博多では半分以上の乗客が下車。しかし結構な乗客が入ってくる。元々九州のメインルートである博多~熊本~鹿児島である。在来線特急の客がそのまま新幹線に移行したようなものだろう。ここから先が初めての乗車区間となるため、周りの景色もより注意してみるようになる。

同じ車両であるが広告の仕組みが違うのだろう。会社が変わったこともあり、車内出入口上の電光掲示板では、九州の観光地や大学、ホテルのPRなどの広告が流れる。また、車内放送も博多出発時にはこれまでと同じ日本語と英語のほかに、韓国語、中国語が入る。それだけでも「九州に来たなあ」と実感させられるところである。

長崎本線上に新たに誕生した新鳥栖では佐賀・長崎方面からの乗客が加わり、指定席はほぼ満席。これだけでも九州新幹線の意義はあると思うが、このうえで「長崎ルート」の整備新幹線を造るとなると話は別。現状でもよいのではないかと思う。後ろのほうで話をしていた、新鳥栖から乗ってきた客は、「長崎本線を複線化して、行き違いをなくしてかもめのスピードを上げればいいとよ」と言っていたが、それも一理あるのではないかな。

通過となる久留米では在来線と合流するが、その後は新駅が多く、ほぼ最短距離で熊本を目指す。すると外は少しずつ雲が晴れてきて、この先のほうにも厚い雲はない。ひょっとしたら運良く雨に遭わずに済むかな・・・。特に、雨男を自称する鈍な支障さんはホッとした表情に見える。

Dscn6477博多からの区間は外を見ていたからか余計に時間が短く感じられ、あっという間に熊本に到着。ここで半数の客が下車。この先の新八代までも、イグサや水田の広がる平野部を快走する中であっさりと到着した。新大阪を出てから3時間半のことである。ここで下車。

Dscn6479ここまで乗ってきた「さくら」号を見送る。これで2度目の「JR全線完乗」という資格を得たわけだが、何だかあっさりした感じである。鈍な支障さんからは「ともかく、おめでとうございます」という声をかけていただいたのでうれしくは感じた。

新八代。九州新幹線の全線開業前は、鹿児島中央までの「つばめ」号と、「リレーつばめ」号の乗り換えもあって駅も賑わっていたと思う。それが今や単なる通過駅。駅にいる人の数も減ったように思うし、売店や窓口も静かな感じである。

さてここからどうしようか。コンコースで地図を見る。八代は初めてという鈍な支障さんから「何か面白そうなところありますか」と尋ねられる。以前には八代城跡にある八代宮とか市立の博物館、そして名勝庭園の松浜軒というところには行っており、そのことを話すと「せっかくだから行ってみましょうよ」と言う。特にここから急ぐわけでもなく、せっかく八代に来たのだから町の中心部を見るのもいいだろう。

Dscn6481ということで在来線ホームに向かい、八代まで1駅、ワンマン2両運転の列車で移動した。もうこの時には空もすっかり明るくなっており、雨の予報など出ていたことも嘘のようで、残暑のジリジリした日差しが降り注いでいた・・・・。

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それは使い勝手悪くなる・・・青春18きっぷ廃止への布石?

2012年09月07日 | ブログ
いや、そうなったからといって大多数の方の生活に影響するというわけでもなく、民主党代表選挙、自民党総裁選挙、次回総選挙での大阪維新の会の議席数によって影響を受けるものではないのだが・・・。


JRグループが毎年秋に発売している、鉄道の日記念の乗り放題きっぷ。一枚(一回)あたりの値段で見れば青春18きっぷと比べて高いが、秋の1日、ふらり鈍行に揺られて楽しむ(気候を見る限りでは、夏より秋のほうが快適)のに適しているきっぷかなと。

それが今年は、値段を下げる一方で、連続した3日間しか利用できないとか、一枚のきっぷを複数人で利用できないとかいう。ルール面では利用者にとって厳しいものになった。

うーん、こういうことをされたら、購入者は半分以下になるだろうな。秋の3連休が必ずしも3連休にならない人はいくらでもいる。週一回のお出かけでその都度違うところに行こうという需要はこれでアウト。

何だか、そういう形で少しずつ規制を設けて、ゆくゆくは青春18きっぷを事実上使えないきっぷにしようという布石としか思えない。まあ、それによって特定のシーズンには山手線以上の混雑になるローカル線の「秩序」は保てるのかもしれないが。

個人的には、JR西日本がこの時期に出している西日本1日乗り放題きっぷのようなものでいいのではないかと思う。そのルールを全国展開するということで。たくさん乗りたい人はたくさん買えばいいし、日帰り旅をグループで楽しみたい人は人数分買えばいい。一枚のレートを3500円くらいまで上げても、少なくとも今回よりは売れるのではないだろうか。

かくいう私も秋の鉄道旅行の予定はまだ何もないが、ぜひとも検討していただければと思うのである・・・。



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ゴッドファーザー

2012年09月06日 | ブログ
今季途中にイタリア人として初めてオリックスに入団したマエストリ投手。ここまで3勝という好成績で、これからの一層の活躍が期待される。


そのマエストリ投手の登板時に流れるのが、映画「ゴッドファーザー」のテーマ曲である「愛のテーマ」。映画でなくても、テレビでBGMで使われたり、あるいは暴走族のホーンの定番である。

・・・そういえば、今時パラリパラリラ~とホーンを鳴らして回る族のお兄さん方を見かけなくなったなあ・・・。いやそもそも、なぜ暴走族でゴッドファーザーなんだろうか。

実は元となる映画を観たことがなかったので、DVDをレンタル。これが3時間近い大作だけに、観るのに2日かかった。

マエストリの出身である同じイタリアにルーツを持つマフィアの一族と、それを取り巻くライバルのマフィアたちとの抗争を軸に、家族間の愛憎を描いた作品で、まあ今さら私が感想を書くのもおこがましい名作である。

組織と個人の関係とかも考えさせられる。「仁義なき戦い」とはまた違った面白さ。

3作目まであるというから、また次のアル・パチーノの演技を観るとしようか・・・。


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