


昨夕は座間での歌の先生(古川・鈴木夫妻)が出演するコンサートを聞きに行った。
古川先生は2年前に脳卒中で倒れて、今も右半身に麻痺が残ってる。でも仲間から「歌え」と激励され、イタリアで3か月間のリハビリもやってきたらしい。昨日のコンサートは「モデナからの贈り物」と副題がついてるのだが、イタリアのモデナに歌の勉強に行ってた時に知り合った仲間が「古川が復帰するステージを」と計画した会だったようだ。古川さんにとっては病気後初めての本格的コンサートだったわけで、「母の日」を前に福島からご両親を呼んでのステージだった。
鈴木先生の「ミミ」はボエームの公演をやった時にも聞いたのだが、夫の急病、看護を経たあとだけにより落ち着いた、大人のミミに聞こえたな。
古川先生の「最後の歌」、曲名が今回の企画にはミスマッチのようだけど、左手に杖で登壇される姿からは想像できない歌でした。この曲が好きなんだろうな、相当苦しいリハビリやってきたんだろうな、若い時にミッチリ鍛えてて基礎がしっかりしてるからここまで歌えるんだろうな いろんな思いで聞いてました。知り合った頃(倒れる前)はもっと「力強いテノール」を聞かせてくれたのにあの感じは薄かった。たぶん下っ腹に力入れて歌うのが困難なんだろうな。いやいやそんなことはしょうがない。ここまで歌えるようになったこと、歌に関係して生きて行こうが聞こえたからいいじゃないですかね。僕をここまでオペラファンにしてくれた先生ですから、何かと協力していかないとな。
他では久しぶりに「リューのアリア」を聞いた。懐かしいって感じ。そういえば「トゥーランドット」はここんとこご無沙汰してるな。
「トスカ」もよかった。歌った佐野さんがこの会の主謀者じゃないかな。年齢的にも。彼のテノールも円熟味があっていい。
会の企画がそういうものだったこともあるだろうが、古川先生関係者が大勢来てた。座間オペラの仲間も20人くらいいたのでは。終了後フォワイエで出演者と懇談する場があったのだが、古川夫妻の周りはいっぱいだった。昔いっしょに公演やったプロもたくさん来てた。僕みたいなどっ素人にも「あの時は・・・」と挨拶をくれる。嬉しいね。ちょっとしたオペラ歌手になった気分。悪くはない。ただどなたも名前が出てこない。こまったものです。
古川さん 今度は「愛の妙薬」でしょう。 僕は予習を始めてますよ。 早く集合をかけてよ。