
昨日の露天風呂で豪快とかスケールでかいとかいうタイプじゃなく、今まで接したことないタイプの人、話を聞かせてくれるおじさんと会ったという話なんです。
一通り風呂手順が済んで、友人の画家氏と露天でボーッとしてるところに、80歳くらいの、今までお見かけしたことない、田舎暮らしをしてる感じじゃない、人の良さそうなおじさんが風呂道具一式が入ってるんだろうレジ袋を下げてはいってきた。入ってくるなり「ここの露天はいいですね。好きで週に3、4回来てるんです」と向こうから話かけてきた。お住まいはちょっと遠方で、「えっ、そんな所から週3回も来るんですか」と驚きから談議が始まった。聞きもしないのに、気兼ねなく自己紹介まで始めた。警戒心を持ち合わせてないというか。
私設の美術館の館長をしてるという。自分が全て買い集めたのか、親もからんでるのかは不明、でも会社勤めをしながらその時その時好きで、買える絵画を集めてきたようです。俗に言う「コレクター」ですね。売り買いしながら財産を増やしていったのでしょう。そうこうして買い溜めた絵画も相当数になったので美術館を作ったという話。
こんな世界の話だから出てくる金額が桁外れ。 所蔵品の購入総額が300とか400 億ですよ。 「あの作家さんの作品は20号で今6億ですかね」「そうなんですよ、A氏の作品はB氏と比べると割安で売買されてる」でその額が20億 なんですかこの話はとただただ驚いて聞いてました。 一緒してた画家の友人はこの世界には当然明るいわけで、いろんな作家さんについてその値段で会話が成立してました。
イタリアのマフィア 昔は現金をスイスの銀行に入れて悪金の保持を計ったが、今はそこまで取り締まりが入るので、絵画にして保持を計ってる。だから値上がりした とか リーマンショック後現金、株投資への不安が大きくなり、その金が絵画取得や金(きん)に動いて絵が値上がりした なんて裏話(自分が儲けられた話)も聞かせてくれた。
ユトリロ、シャガール、ビュッフェ、ルノワール、岸田劉生、中川一政、熊谷守一、梅原龍三郎 例えばこういう作家さんの作品をお持ちなんだそうです。個人の財で集めたって言うから唖然ですよね。
車に積んであった美術館紹介用絵画集と入館招待状を頂きました。 絵画集 「この絵知ってる」という作品はなさそうですが、その作家さんならぼくでも名前を知ってる有名な方達。
こんな人生もあるとは知ってましたが、ほんとにそんな道歩んでる人 普通の好々爺でした。