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映画 「大統領の執事の涙」

2014-06-16 | 映画
先日、映画「大統領の執事の涙」を見に行ってきました。

近隣のミニシアター、「酒蔵を改装した映画館」です。
ホールは1つしかないのですが雰囲気のある素敵な映画館で、公開される映画もこだわりのあるものが多いです。
この映画も見たかったのに全国的公開の時には、近くで上映せずに残念に思っていました。

2008年バラク・オバマ大統領就任の歴史的快挙と同じ時期に、ある新聞記事が話題になりました。
それは、1950年代から1980年代にかけて8期の大統領のもとに執事として仕えていたユージン・アレンという黒人の人物についてでした。
この映画はその事実をもとにリー・ダニエルズ監督が映画化したものです。

ホワイトハウスの執事に選ばれるというのは、大変な名誉なことですが、
「黒人」側からすると「白人」に仕えるという意味も持つのだと思いました。
主人公のセシルにとって執事の仕事は黒人の優秀さ、有能さのアピールであり、
黒人も一人のアメリカ人であるとを訴える手段でした。
セシルの長男は、黒人の地位向上のために公民権運動に身を投じ、何度も投獄され、国と闘争し続けます。
次男チャーリーは、長男とは対照的に国のためにベトナム戦争に志願し、国のために戦死します。
同じ黒人でも、同じ家族の中でも「黒人」としての立ち位置は違うのです。
誠実に生き、真面目に仕事に取り組む姿勢を見せるのも、人種問題の解決法の一つになるのでしょう。

映画の中で歴代の大統領と、世界的な事件が次々に出てくるのも興味深かったです。
アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、ニクソン、フォード、カーター、レーガン、の7人の大統領と、
それぞれ就任時のキューバ危機、ケネディ大統領暗殺、ベトナム戦争、キング牧師事件、マンデラ解放、
そして最後が黒人初の大統領オバマ就任です。
歌手のマライア・キャリーも大事な役で出演していました!

先月の「マンデラ」に引き続き、黒人の人権問題についての映画を見ました。
アカデミー賞作品賞を受賞した「それでも夜は明ける」を見逃してしまったので、これもみたいです。
黒人の人種問題・人権問題について、映画から考えることになった昨今です。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
りんさま (holy)
2014-06-22 09:31:04
りんさんもたくさん見ていらっしゃいますよね。
映画館で見る方が集中出来ていいです。
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映画 「大統領の執事の涙」 (りん)
2014-06-20 17:19:07
映画はいつ観てもいいですねU+266B
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桜子さま (holy)
2014-06-18 22:39:51
執事という職業があまり身近でないので、どんな仕事をするのかも興味深かったです。
冷静沈着で賢い人でないと務まらない仕事ですね。
7人もの大統領に信頼されてきたとは、公正な心の持ち主でもあったのでしょう。

トーハクへ行かれたのですね。
バルデュス展、気になっていましたが結局行けずじまいになりそうです。
少女を好んで描いた画家ですよね。
猫もお好きだったのかしらね♪
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職務 (桜子)
2014-06-18 15:47:17
7人の大統領に誠実に仕え続けた執事、アレン。父親の不遇の時代を超え、期待を寄せていた息子との確執の時期を織り込み、世の中の大きな変動を背景に勤め上げた大きな背中にも、人間味を強く感じる映画だったと思います。眼前で展開される事象を、見えてはいないようふるまい続けるのは、容易ではありません。何事にも動じぬよう仕え続けた方だったため、7人もの大統領のもとで、働けたのでしょう。

私は、若い頃に読んだカズオ イシグロの「日の名残り」というイギリスの執事を描いた作品が、とても心に残っています。そのため、ホワイトハウスの執事とは、どのような人が務めたのか関心がありましたので、この映画を見てみました。

都美で、友人の家族の絵が展示されているのを見に行き、バルテュスも見てきました。メディアで毎日報じられていましたので、やはり随分な人出でした。センセイショナルな構図の作が何点かあるのですが、目を背けるという雰囲気はありません。不思議な画家です。バルテュストなる人々(バルテュスを愛する人々)がおられるのですね。多くの絵に描かれている猫が目を引きましたよ。
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