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本好きholyの覚え書き的日常のあれこれ

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19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

桐野夏生 著 『路上のX』

2018-04-27 | 本の紹介
ニュースで毎日のように報道される不祥事、特に女性問題に呆れうんざりしています。
国のトップに立つ人、県のトップに立つ人、芸能界のトップに立つ人、
権力や財力、知力、知名度や人気ぶりを振りかざしても結局はただの「男」にすぎないのです。
かえって人より優れたものを持っているからこそ、選民意識や優越感がそうさせるのかもしれません。

長い間、どこの地方、どこの国でも、女性は男性から見下され性を搾取される側で、
また、そうしなければ生きていけない、上へ行けない、男性優位の社会が長く続いています。
やっと昨今、アメリカで「MeToo」ムーブメントが続くなど、世界は変わりつつあります。
スポーツや政治家など世界的に女性の活躍がめざましい国ほど、女性が大切にされていると思っています。
こんな酷い男性ばかりではありませんが、どうか男性の皆さん、
あなた方はみな産む性である女性から生まれ、乳をもらい、ここまで大きくなったことをお忘れなく!!

先日読んだ、桐野夏生 著『路上のX』(朝日新聞出版)は親に棄てられた女子高生たちが主人公。
ネグレクト、虐待、DV、レイプ、JKビジネス、寝る場所や食べるものにも事欠くあまりにも過酷な日々、
両親から虐待され、捨てられ、親戚の家では居場所がなく、バイト先ではレイプされ、妊娠・流産し、
逃げたところで出会った親切そうな顔をした大人たちはJKを食い物にする商売人だった・・・。
読んでいるのが辛くなる、目を覆いたくなるような小説でした。
これがあながちフィクションとは思えないのも、大人としてつらいところですし、
こういった子どもたちが将来歩む姿も、その親たちと似たようなものとなり、
貧困から抜け出せない「貧困の連鎖」が続くと思うと心が塞ぎます。

日本の子どもの貧困率は今、OECD加盟国の中で最悪の水準にあります。
子どもの貧困率は1980年代から上昇傾向にあり、2012年には16.3%と過去最悪、
実に6人に1人の子どもが貧困状態にあるとされています。
今、日本が早急にしなければならないこと、どうか国のトップの皆さんは職責を果たしてください!
子どもたちの幸せは、将来の日本の幸せに直結します!!