カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

同じ一週間を皆で共有する   MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない

2024-03-14 | 映画

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない/竹林亮監督

 会社のある部署の全員が、同じ一週間を繰り返しているという設定。何故だか、一番下っ端というか、そういう人からタイムループにハマりこんでいることに気づき。なんとか一人ずつ順番に、このループにハマりこんでいることに気づいてもらう。最終的にはこのループに陥る原因である部長に気づいてもらわなければならないのだが、部長だけがループである現象に気づきにくい状況にあるのだった。さらに抜け出すためには気づくだけではダメなようで、みんなで漫画作品を完成させなければならなくなるのだった。
 元々抱えている仕事を片付ける必要があるし、主人公の女性は、その仕事をきっかけにして転職しようともくろんでもいた。皆で協力して描かないことには、とても漫画作品なんて完成しないし、そうするとタイムループから脱することもできない。最初にループに気づいた人など、すでになん十週というタイムループを経験していて、いい加減にうんざりしているのだ。
 舞台劇のようなやり取りが続くが、繰り返しの中要領は良くなっていって、予測というかすでに知っていることが起こるので、対応できるようになっていく訳だ。しかしだからと言って、その同じことを繰り返す以上の労力を皆で成し遂げなければならないところに、この物語の大きな仕掛けがある、ということである。ゆるいギャグが連続的にはめ込まれていて、これもいわゆるハマると面白くなっていくことだろう。それぞれの事情もあることだが、もう頑張るしかない状況に、職場の人間が結束していくことになる。そういう意味では、究極のお仕事映画と言えるかもしれない。うちの母は、なんだかよく分からないとつぶやいていたが、まあ、妙な設定なので、分かりにくいと言えばそうだったかもしれない。だいたい現実的な話では無い訳だし……。
 演出的には分かりにくい訳では無いが、それなりの理屈の上にこういう設定を成り立たせるものがある。タイムループ物は、基本的にSFなのだけれど、あまりに多く作られている為に、もはやそういうサイエンス的な要素は無くなりつつあるように感じる。妙な解決策であったとしても、そういうもんだと皆が思ってしまえば、それでいいのである。それにしても未来が分かる訳だから、もう少し金儲けできてもいいとも思うのだが、どうなんでしょうね。誰かいいアイディアありませんでしょうか。
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