カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

泳がなければ沈んでしまう

2016-05-26 | Science & nature

 テレビでジンベエザメが出ていた。大きなサメのくせに人間を襲うような恐ろしいことはせずに、プランクトンなんかを大口を開けて食べる。プランクトンは小さいから、本当に食べているのかもよく分からないが、海水ごと呑み込んで、鰓で濾して食べてるという。大きなクジラだってそういうのが多いようだから、プランクトンを食べるというのは、あんがい食いっぱぐれないいい方法なのかもしれない。海流で栄養が豊かな海域が出来ると、たくさんのプランクトンが爆発的に増える。そうしてこれらを食べるために、実に多くの魚などの生き物が群がる。多くの生き物の食べ物の基礎となる為だけにプランクトンがいるわけではなかろうが、それだけ食べられても絶滅しないくらいたくさんいるということなんだろう。偉いものである。
 ところでジンベエザメは大きな体をしているから、とりわけたくさんのプランクトンを食べているようだった。特にたくさんプランクトンが集まっているようなところだと、立ち泳ぎをしてそのまま口の中に流れ込ませるようにして食べている。どれほど食べたらお腹いっぱいになるのかは知らないが、それなりに食べたら動かなくなって、そのまま海底に沈んで行ってしまう。ジンベエザメには浮き袋が無いらしく、泳がなければ比重の関係で海水に沈んでしまうのだという。何もしなければ浮いてしまうのよりも都合がいいのかもしれないが、海だっていつかは底があるし、また深すぎるところまで沈んでしまったら、また浮くために泳がなくてはならないのではないか。まあ、そのあたりは適当に判断しているのだろうけど、大きさを持て余してゆっくり休むところを探すのも大変なのではないか。イルカなんかだと脳の半分ずつ分けて眠ることが出来るらしいから泳ぎながら寝られるというが、ジンベエザメにもそんなことが出来るというのだろうか。まあ、魚だから溺れないというので、安心して沈んでいられるのだろう。
 最近は体重計に乗るだけで体脂肪まで教えてくれる。おかげさまでそれなりの体脂肪をキープしているので、僕が海に入ると余裕で浮くに違いない。現在の体脂肪より少なかったであろう子供時代に海で泳いだが、ごく普通に浮くことが出来た。浮きながら完全に睡眠をとるようなことはしたことが無いが、ある程度のバランス感覚で浮き続けられることも体験的に知っている。僕ら人間の多くは、泳がなければ浮けるのだ。
 もっとも減量をして極端な筋肉質のボクサーだとか、長距離を走るようなランナーなどは、体脂肪が少なすぎて、水に浮くことが無いのだという。要するにジンベエザメといえどもたくさん食べ続けているようで、アスリートたちのように引き締まった体を自然にキープしているということだろうか。いやむしろ、自然の感覚の食事でもっても、適度の食事が出来ているということかもしれない。顔はちょっととぼけたところがあるけれど、なかなかやるなあという感じではないか。
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