カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

名前は残念な感じだが個性的なサメ・ニタリ

2016-05-14 | 雑記

 ニタリという名前のサメがいる。日本にもいるらしいが、あまり多くは見つからない。インド洋とかフィリピン沖などの比較的暖かい場所に多くいるようだ。現地語で何か意味があるのかと思っていたら、日本語の「似たり」が由来らしい。オナガザメに似ているという意味のようだ。オナガザメに似ているので尾がやたらに長い。不必要に長いようにも見える。しかしこの長い尾はそれなりに役に立っているようで、実はその長い尾を使って狩りをするのだ。
 イカなども食べるらしいといわれるが、実際には何を食っているのかは、そうまで知られていないようだ。目が大きいので深海魚のような感じもするが、浅瀬から300~500m位の範囲で活動していると思われる。昼に活動し、水面近くのプランクトンを狙って集まるイワシなどを捕獲する。普通のサメは(サメに限らず多くの魚は)そのまま咬みついたり、そのまま飲み込んだり、要するに食い付いて狩りをするのだが、先に紹介した通り、ニタリは、魚の群れなどに近づき、その尾っぽを振りかざし獲物のイワシなどを叩いたり、そのまま真っ二つに切り裂いたりする。そうして弱ったところをパクリと食べる。サメのくせに比較的おちょぼ口で、肉食のくせに人間などを襲うことも無いおとなしめの性格のようだ。狩りの仕方は変わっているし、水面を飛び跳ねたりするし(寄生虫を嫌っての行動と思われる)、その尾の長い姿はある意味では優雅だし、ダイバーなどにも人気があるという。
 しかしながらこのような狩りの仕方は必ずしも効率的では無いようで、弱った魚は別の肉食の大型魚などに横取りされたりしている。なかなか残念な感じなのだが、まあそれなりに食っていけてはいるんだろう。たくさんの生き物がいるような場所でなければ生きてはいけないだろうけれど。幼魚は二~四匹ずつしか生まないらしくて、簡単には増えない。要するにそういうところも控えめな感じかもしれない。謙虚に生き抜くということを体現しているのかどうかは分かりようは無いけれど。
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