以前公園などに若者がたむろしないように、蚊の鳴く(蚊の飛ぶ音)ような不快な高周波数の音を流して若者を排除する方法を非難する話があった。若いころには高い周波数の音が聞こえているらしく、年配の人にはまったく不快ではない、というか聞こえないらしい。倫理的にどうなのかという話なんだろうけど、面白いな、と思っていた。
この間やはり年をとると高周波数の音が聞こえなくなることで、その領域が無音になり、そこで耳鳴りがするというメカニズムをテレビで見た。そうして実際に高い周波数の不快な音が流れたらしいが、つれあいなんかは耐えられないほど嫌な音だったらしいが、なんと僕には何にも聞こえないのだった。かなり愕然としましたね、はっきり言って。
で、正直言って、若いころから僕は耳鳴りがいつもしているので気にしないようにしているのだけど、実はよく耳を澄ますと、かなり今は耳鳴りがいつも激しいようだ。僕は孤独がそんなに苦にならないのだけれど、だからと言って静かな空間は落ち着かない。それはたぶん耳鳴りのせいかもしれないな、とやっと気づいた。静かになると耳鳴りのうるささが際立って落ち着かなくなるのである。だから適当にやかましい空間がリラックスできるわけだ。そのせいなのか、つれあいの話だと音楽やテレビの音量もそれなりに大きいのだという。そうだったのか。
耳鳴りがうるさくて寝られないということは無いけれど、シラフだとだからちょっと気になるかもしれない。休肝日などに寝つきが悪いのは、耳が悪くなっているためかもしれない。なんだか嫌になっちゃうね、まったく。