カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

お粥さん

2015-03-29 | ことば

 先日職場の利用者さんが体調が悪くて、ある人が「それじゃ、お粥さんにしなくちゃね」と言った。それはいいが、なんでお粥に「さん」を付けるの? という人もいた。確かに言われてみるとそうかな、と思ったわけだが、僕の場合は自分では使わないが、度々聞いたことがある覚えがある。少なくともこの地区では必ずしも一般的ではないが、しかし女性の多くはそんなに違和感はない(その場の数人だが)ということだった。
 聞くところによると関西なんかでは一般的に言うのではないかという話だが、どうも佐賀なんかでも言うよ、という話もあった。そこまでは知らないが、だから僕なんかも聞いたことはあるという事かもしれない。
 しかしながら「お粥」だからそんなに一般的じゃないという事も言えて、例えば「お稲荷さん」なら普通に聞かれる単語だ。だから食べものに「さん」を付けるからおかしいという議論は短絡的だ。子供の頃に「お芋さん、蒸かしてあげようか」なんかも聞いた覚えがある。
 さん付けというのは、何も人だけのつけるものでは無いのかもしれない。神様には様付だけでなく、さんも付ける。大黒さんとか。神社も神社さんというのも聞くし、お寺さんも聞く。最近では企業なんかそこから来た人に、例えば日産さんとか言ってるのを聞く。人だけという限定が、そもそも怪しい。
 自然のものだってさん付けだ。お天道(てんと)さんなどと太陽のことを言う。同じくお月さんだってお星さんだって。でも水星さん火星さんは言わないな。自然のものでも富士山は違うし、お岩さん、と言えば、さらにちょっと違うな。
 挨拶なんかも、おはようさん、なんかはいう人がいる。でもご苦労さんは、少し違う気もしないではない。でも、やっぱり「さん」なんだろうな。
 僕は外国人にミスター佐藤さんって言われたことがあるけど、そうなるとちょっと過剰な感じもしますね。でも、おそらく外国の人にも、この「さん」という言葉の不思議さを面白がっていたんだと思われます。
コメント
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